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しおりを挟む「…っ! 結城…!」
次の瞬間、私は先生に引き寄せられるとギュッと抱きしめられた。
驚いて一瞬身体が硬直したが、先生の腕の中であのレモンのような香りを感じると、ふっ…と力が抜けた。
「あぁ…俺は…なんて…なんて幸せ者なんだろうか…」
私の頭上で震える声に驚いて顔を上げると、先生は涙ぐんでいた。
先生は一旦体を離し私の肩に両手を置くと、私を見つめた。
「こんなに純粋で真っすぐで心のこもった告白をされたのは生まれて初めてだ…あぁ…一生忘れない!」
さらにきつく抱きしめられ、先生は私の髪に唇をつける。そして、大きな手が私の頬をそっと包み込んだ。
「…俺からもお願いがあるんだ…聞いてくれるか?」
頷くと、先生の顔が真剣な表情に変わった。
「一生のお願いだ。俺と一緒にこれからの人生を歩んでほしい。ずっと俺のそばにいてくれ…。愛している…美沙絵!」
「先生…!」
感激のあまり震え、涙が止まらなかった。
「俺はお前と再会できたことを神様に感謝している。お前とならこの先幸せになれる。一生お前を大事にする」
あぁ、これは夢じゃないよね…?
想いが通じただけではなく、こんな素晴らしい愛の告白をされるなんて…。
先生が、私の涙を指でやさしく拭う。
「先生…」と言いかけると、先生の人差し指が私の唇に触れた。
「もう『先生』はなしだ。俺たちは教師と教え子という関係じゃなくなったんだ。さっき、初めて名前で呼ばれた時、心臓が跳ね上がった…」
先生が自分の胸に手を当てた。
そう言われて改めて実感が湧いてくる。私たちはもう教師と教え子という関係ではない…。
「…はい。これからもよろしくお願いします…駿さん」
「美沙絵…! 愛している…」
「私も愛しています、駿さん…」
駿さんが再び私の頬を包み込むと、身を屈め、ゆっくりと近づき……2人の唇が重なった…。
私のファーストキスは、涙で少ししょっぱかったが、
愛する人のさわやかな香りに包まれ、やさしいキスに酔いしれながら、10年の時を経て、願いが叶った喜びと初恋が実った幸せにひたすら浸っていた…。
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