ベアりんぐ奇譚詩編集

ベアりんぐ

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雷鳴

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 P-05「雷鳴」

 またひとつ詩を手にする。手に取ると、光り輝く神秘さを思わせる欠片を見ることが出来る。

 鳴り響くことは、時として人々を嫌悪させ、光と共に現れるそれは常に畏敬の念を思わせる。

 生と死を司る、有り難きものだ。





     
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 光とともにあらわれるそれは

 大地に鳴り響く

 存在を証明するために鳴る

 時として嫌悪させる

 その鳴き声は

 まるで赤子のように鳴り響く

 燦然と光り輝く

 大きな世界の一つとして

 生と死に抱かれるように

 この世界で鳴り響く






       @






 ただの科学的根拠を持ち出せば、それで済んでしまう話である。だけど、それだけではとどまらないのだ。この世界は。

 きっと、何かが縁遠い部分で "つながっている"    この世界は、とても不思議で。

 私も、この世界で鳴り響くことが出来るだろうか。赤子の時のように、雷のように、存在証明することが出来るだろうか?


 : 感傷の、感受を求めし少女の手記
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