ベアりんぐ奇譚詩編集

ベアりんぐ

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エンドマーク無き世界

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P-010「エンドマーク無き世界」


 授業の終わりを告げる音が聞こえる。

 昼や夕方を告げる音が聞こえる。

 世界はこんなにも、終わりを告げる音が聞こえるのに。

 本当の終わりを告げる音は、聴こえない。












       @












かんかんかん

告げる音が聞こえてくるよ

かんかんかん

また終わってしまった

かんかんかん

気づけばそこにいるんだ

かんかんかん

終わりを告げる音
迎えに来るよ
いつでも

かんかんかん

いつとも知れぬその音に
一体いつから
恐怖した

かんかんかん

さらば突然
こんにちは永遠

かんかんかん

次はきっと君の番

かんかん

待ってるよ

かん












       @












 それでも、人は時間が大切だ。

 急いでいても、背伸びしても仕方ない。

 ただ今を、生きていく。


: 終わりなき、感受を求めし少女の手記
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