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終章
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家に帰る頃にはすでに正午を過ぎていた。どうりでお腹が空くわけである。それに朝から何も口にしていないので、いつもより余計にお腹が空いている。そうしてそのまま導かれるようにして、冷蔵庫の扉を開ける。歩いて少しほてった身体にはちょうど良い冷気が流れてくる。そのまま数秒、開け放して涼んでいたが、冷気が逃げて電気代を無駄に消費するのも嫌なので、素早く、手軽な料理に使えそうなものを取り出して扉をパタリと閉めた。
材料をすぐ横にあるキッチンで並べて準備をする。なんてことはない、軽食のようなものだが、とりあえず腹に何か入ってしまえば問題はないので、まずお湯を沸かしてカップラーメンに注ぎ、待っている間に冷蔵庫にあったもやしと卵を準備して、三分経つより少し前に、それらを投入する。カップラーメンは二分ぐらいが丁度良いのだそうだ。そうして出来上がったぶち込みカップラーメンと箸を持ってダイニングテーブルへと向かう。
「いただきます」
アナログ時計の針と、外から聞こえる喧騒、そして身体から発する様々な音だけの世界で一人、静かに手を合わせ、麺を啜る。特に言うこともない、雑で日常的な昼食。でもこういう雑なものは好きだ。手軽でありつつ、きちんと美味い。仕事が立て込めば作業部屋から一日中出てくることはないし、外に出て打ち合わせや他者との連携が必須となる場合、こうして家でゆっくりすることも出来ない。だからこそ、こんなふうに一人で世界から隔絶されたような意識をうっすらと感じながら食べることは、案外良いものなのである。……誓って友達がいないわけではないし、仕事もきちんとしている。うん、大丈夫。
そうしてパパッと食事を済ませて後片付けをし、昼食後に来る睡魔に身を任せ、床に寝転んで瞼を閉じる……。
…………
………
……
…
……夢を見た。
朝方からあの絵を描いていたからか、はたまたそこから連想された、在りし日の出来事の数々を、うつもより強く思い出したからなのか。絶え間なく連続して、あの約二週間の記憶が押し寄せる。その中で、時に存在しない過去と未来が降り注ぐ。夢だと分かっていても、それが自分にとってどれだけ辛く悲しいことであるかが、実際にこの身に受けたかのように理解できる。確かに存在した……いや、本当に、あの時のあの運命は存在したのか?という自問自答。そんなものが無駄だと、必要のないことだと分かっていても、リフレインする。
夢の渦の中で、記憶と虚構が混ざって流れ込んでくることに、だんだんとうずくまっていく身体を感じる。寂しい、辛い、逃げ出したい――その時。
「大丈夫、私が一緒だよ」
在りし日の、海歌が言葉をかける。その声で、虚構が一つになって爆ぜ、あの時の、俺が、俺たちが確かに歩んだ記憶が辺りを、周りを温かに包みだした。それに顔を上げ、海歌を見つめる。海歌は霧のように薄く、光すら透過してしまうほどに消えそうだ。それに思わず手を伸ばす。しかし、届くと信じた海歌は遠く、とおく。辺りが眩い光に包まれて――
「うわぁあ!?いきなり何すんのさ!」
「……やっぱりゆめ、か」
「もうっ!せっかく義姉さんとの買い物帰りにこうして寄ったのに……寝てるしいきなり顔に触れてくるし、変なのっ!」
眼前でぷりぷりしている、青髪をくるりと巻いて髪飾りをつけ、おそらく本人は怒っているように見せたいのか、精一杯青い瞳でこちらに睨みをきかせた素ぶりのバカがそう言うので、ベットから起き上がり、背筋を伸ばすついでに補足事項を言う。
「義姉さんじゃないからな、まだ。てか、何してんだ、海歌」
「さっきそれ言ったじゃん!買い物帰りですけど~?それより青人、いつから寝てたの?洗濯物干しっぱなしだし……ちゃんとしてよっ、大人なんだから!」
「はいはい……それより、海夏は?」
「えっとね、今夕飯作ってくれてるよ!さっきまで手伝ってて……ってそれで起こしに来たんだよっ!とっとと行けほらっ!」
「夕飯……ちょっと待って」
俺が寝たのは確か一時過ぎごろのはず……咄嗟に遮光カーテンをめくり、外の暗さに愕然とした。パッと振り返って時計を見れば、すでに短針が『6』の数字を過ぎ、長針は『5』の数字を回っている。側にいる海歌を恐る恐る見れば、ほら言ったでしょ、と言わんばかりの呆れ顔だ。自身の睡眠能力に戦々恐々としながらも、とりあえずリビングに向かうことにした。
リビングにある椅子につくと、キッチンから顔をひょっこり覗かせてこちらを見つめる海夏がいた。そして何やら言いたげな表情でむむ~っとしている。……思わず頭を下げ、両手を合わせて頭の上に乗せた。
「寝てました、すいません……」
「うん、よろしい。帰ってきてビックリしたよ~。いくらゆすっても起きないし……一瞬死んじゃったかと思った」
「お昼食べたら眠くなっちゃって……」
「そう。もうすぐご飯になるから、配膳よろしくね」
「了解っす」
そうして海夏と海歌が作ってくれた料理を三人分配膳し、ダイニングテーブルへと座る。……おい、なにニマニマしながらこっち見てんだ。蹴り飛ばすぞ。
三人でダイニングテーブルに座り、手を合わせて食べ始める。俺たちが同棲しているマンションの近くに海歌も住んでいるため、こうしてたまに食卓を囲む。ふらっと現れては消えるので、なにかと忙しいやつなのだろう、という認識である。ちなみにダブルウミカで遊ぶことは多いようで、やはり同性ゆえの障壁の低さや仲間意識がその絆を生んでいるのではないか、と個人的には思っている。……決して、俺と遊ぶことがつまらない、というわけではないと思う、思いたい。
「てか青人は寝過ぎ!帰ってきたら玄関で四つん這いになりながらしっぽ振るぐらいはしてないと!」
「いや、俺しっぽないんだが……?」
「例え話よ青人くん。それより……呼びかけたりゆすったりしても起きなかったんだから、よほど良い夢見てたのかな?」
「いや……特に」
「なにそれ。だったら起きてくれても良いじゃん!ねぇ、義姉さん~?」
「そうだよねぇ~」
キミら、仲良いねぇ……良いことだけども。
そうしてさらに盛り付けられた料理が全て胃袋に入り、手を合わせてごちそうさまをするころ。海歌が、あっ……と言って、何かを思い出したかのように俺を珍しく真剣に見て、それがどこかで見たような眼差しで、少し背筋が伸びる感覚がした。咳払いをしたのち、話し始める。
「夢で思い出した!そういえば変な夢見たんだよねぇ……青人がいて、私がいて」
顎に手を当てて、記憶の断片を探るように話す海歌はやはりどこか真剣で。まるで今日見たような――
「なんか、キーホルダーを渡してたんだよねぇ……いつ買ったか忘れちゃったけど、まだ持ってるよね青人?」
「あ、ああ……青い、魚のキーホルダー」
「そうそう!……でもね、なぁ~んか違うんだよねぇ。私だけど、私じゃなくて。それを俯瞰して見てる私に向かって、私が水の玉になって、一部になったの……かな?う~ん……あんまり覚えてないやっ!」
「……なんだか、不思議な夢ねぇ。私はそういうの経験したことないからなぁ」
「きっと義姉さんと会う運命だったって意味だよねぇ~!いえーい!」
「あっはは、そうかもね!……こらっ抱きつかないの~!……青人くん、どうかした?食器片付けちゃお?」
「……うん」
それから食器を洗ったり、シャワーを浴びたりしたが、海歌が話した夢の出来事が頭から離れず、ぐるぐると考え込んでしまった。ある一つの可能性に魅せられた、半ば思い込みにすぎない思考がめぐっていく。
それから床についたが、昼寝のせいか思考のせいか、目が冴えて仕方なかったので、ベットから起き上がり、作業部屋へと向かった。寝ている二人を起こさないよう静かに扉を開けて部屋に入ると、遮光カーテンの隙間から月の光が漏れ、部屋を冷たく刺している。ブルリと身体が揺れ、思わず側にある電気ヒーターを点ける。そして机に備え付けてある電気スタンドを点けて、ゆっくりと椅子に腰掛ける。
海歌が見た夢、そして俺が見た夢。今日一日の思考と偶然、そして運命。あの確かな日々がまたもよみがえり、ぐるぐると渦を巻いて思考を惑わす。正確に言えば、こうであってほしいという自身の欲望がよみがえらせているのかも知れない……。そうしてふと思い出す。あの日々を、あの人との日々を。
きっと海歌は、生まれ変わったのだ。いや、一部になったと言えば良いのだろうか。願いの代償、または報いとして改変されなかった彼女を、海歌を。俺は勝手に救った気になっているのかもしれない。そうであって欲しいと願ってしまっているのかもしれない。それが、彼女が遺した願いではないと知りながら。
そしてその願いに反する俺の欲と本質が、いつまでも割り切れないでいる心に反応して、あのような夢を見せたのだ。そうすることで、自己と海歌が助かろうとした。二人は一つだったから、その行動で迎合を果たそうとしていたのかもしれない。
やがて微睡み、ゆっくりと思考の流れを閉ざしていき、スタンドと月の光に包まれながら、瞼を閉じる。
家に帰る頃にはすでに正午を過ぎていた。どうりでお腹が空くわけである。それに朝から何も口にしていないので、いつもより余計にお腹が空いている。そうしてそのまま導かれるようにして、冷蔵庫の扉を開ける。歩いて少しほてった身体にはちょうど良い冷気が流れてくる。そのまま数秒、開け放して涼んでいたが、冷気が逃げて電気代を無駄に消費するのも嫌なので、素早く、手軽な料理に使えそうなものを取り出して扉をパタリと閉めた。
材料をすぐ横にあるキッチンで並べて準備をする。なんてことはない、軽食のようなものだが、とりあえず腹に何か入ってしまえば問題はないので、まずお湯を沸かしてカップラーメンに注ぎ、待っている間に冷蔵庫にあったもやしと卵を準備して、三分経つより少し前に、それらを投入する。カップラーメンは二分ぐらいが丁度良いのだそうだ。そうして出来上がったぶち込みカップラーメンと箸を持ってダイニングテーブルへと向かう。
「いただきます」
アナログ時計の針と、外から聞こえる喧騒、そして身体から発する様々な音だけの世界で一人、静かに手を合わせ、麺を啜る。特に言うこともない、雑で日常的な昼食。でもこういう雑なものは好きだ。手軽でありつつ、きちんと美味い。仕事が立て込めば作業部屋から一日中出てくることはないし、外に出て打ち合わせや他者との連携が必須となる場合、こうして家でゆっくりすることも出来ない。だからこそ、こんなふうに一人で世界から隔絶されたような意識をうっすらと感じながら食べることは、案外良いものなのである。……誓って友達がいないわけではないし、仕事もきちんとしている。うん、大丈夫。
そうしてパパッと食事を済ませて後片付けをし、昼食後に来る睡魔に身を任せ、床に寝転んで瞼を閉じる……。
…………
………
……
…
……夢を見た。
朝方からあの絵を描いていたからか、はたまたそこから連想された、在りし日の出来事の数々を、うつもより強く思い出したからなのか。絶え間なく連続して、あの約二週間の記憶が押し寄せる。その中で、時に存在しない過去と未来が降り注ぐ。夢だと分かっていても、それが自分にとってどれだけ辛く悲しいことであるかが、実際にこの身に受けたかのように理解できる。確かに存在した……いや、本当に、あの時のあの運命は存在したのか?という自問自答。そんなものが無駄だと、必要のないことだと分かっていても、リフレインする。
夢の渦の中で、記憶と虚構が混ざって流れ込んでくることに、だんだんとうずくまっていく身体を感じる。寂しい、辛い、逃げ出したい――その時。
「大丈夫、私が一緒だよ」
在りし日の、海歌が言葉をかける。その声で、虚構が一つになって爆ぜ、あの時の、俺が、俺たちが確かに歩んだ記憶が辺りを、周りを温かに包みだした。それに顔を上げ、海歌を見つめる。海歌は霧のように薄く、光すら透過してしまうほどに消えそうだ。それに思わず手を伸ばす。しかし、届くと信じた海歌は遠く、とおく。辺りが眩い光に包まれて――
「うわぁあ!?いきなり何すんのさ!」
「……やっぱりゆめ、か」
「もうっ!せっかく義姉さんとの買い物帰りにこうして寄ったのに……寝てるしいきなり顔に触れてくるし、変なのっ!」
眼前でぷりぷりしている、青髪をくるりと巻いて髪飾りをつけ、おそらく本人は怒っているように見せたいのか、精一杯青い瞳でこちらに睨みをきかせた素ぶりのバカがそう言うので、ベットから起き上がり、背筋を伸ばすついでに補足事項を言う。
「義姉さんじゃないからな、まだ。てか、何してんだ、海歌」
「さっきそれ言ったじゃん!買い物帰りですけど~?それより青人、いつから寝てたの?洗濯物干しっぱなしだし……ちゃんとしてよっ、大人なんだから!」
「はいはい……それより、海夏は?」
「えっとね、今夕飯作ってくれてるよ!さっきまで手伝ってて……ってそれで起こしに来たんだよっ!とっとと行けほらっ!」
「夕飯……ちょっと待って」
俺が寝たのは確か一時過ぎごろのはず……咄嗟に遮光カーテンをめくり、外の暗さに愕然とした。パッと振り返って時計を見れば、すでに短針が『6』の数字を過ぎ、長針は『5』の数字を回っている。側にいる海歌を恐る恐る見れば、ほら言ったでしょ、と言わんばかりの呆れ顔だ。自身の睡眠能力に戦々恐々としながらも、とりあえずリビングに向かうことにした。
リビングにある椅子につくと、キッチンから顔をひょっこり覗かせてこちらを見つめる海夏がいた。そして何やら言いたげな表情でむむ~っとしている。……思わず頭を下げ、両手を合わせて頭の上に乗せた。
「寝てました、すいません……」
「うん、よろしい。帰ってきてビックリしたよ~。いくらゆすっても起きないし……一瞬死んじゃったかと思った」
「お昼食べたら眠くなっちゃって……」
「そう。もうすぐご飯になるから、配膳よろしくね」
「了解っす」
そうして海夏と海歌が作ってくれた料理を三人分配膳し、ダイニングテーブルへと座る。……おい、なにニマニマしながらこっち見てんだ。蹴り飛ばすぞ。
三人でダイニングテーブルに座り、手を合わせて食べ始める。俺たちが同棲しているマンションの近くに海歌も住んでいるため、こうしてたまに食卓を囲む。ふらっと現れては消えるので、なにかと忙しいやつなのだろう、という認識である。ちなみにダブルウミカで遊ぶことは多いようで、やはり同性ゆえの障壁の低さや仲間意識がその絆を生んでいるのではないか、と個人的には思っている。……決して、俺と遊ぶことがつまらない、というわけではないと思う、思いたい。
「てか青人は寝過ぎ!帰ってきたら玄関で四つん這いになりながらしっぽ振るぐらいはしてないと!」
「いや、俺しっぽないんだが……?」
「例え話よ青人くん。それより……呼びかけたりゆすったりしても起きなかったんだから、よほど良い夢見てたのかな?」
「いや……特に」
「なにそれ。だったら起きてくれても良いじゃん!ねぇ、義姉さん~?」
「そうだよねぇ~」
キミら、仲良いねぇ……良いことだけども。
そうしてさらに盛り付けられた料理が全て胃袋に入り、手を合わせてごちそうさまをするころ。海歌が、あっ……と言って、何かを思い出したかのように俺を珍しく真剣に見て、それがどこかで見たような眼差しで、少し背筋が伸びる感覚がした。咳払いをしたのち、話し始める。
「夢で思い出した!そういえば変な夢見たんだよねぇ……青人がいて、私がいて」
顎に手を当てて、記憶の断片を探るように話す海歌はやはりどこか真剣で。まるで今日見たような――
「なんか、キーホルダーを渡してたんだよねぇ……いつ買ったか忘れちゃったけど、まだ持ってるよね青人?」
「あ、ああ……青い、魚のキーホルダー」
「そうそう!……でもね、なぁ~んか違うんだよねぇ。私だけど、私じゃなくて。それを俯瞰して見てる私に向かって、私が水の玉になって、一部になったの……かな?う~ん……あんまり覚えてないやっ!」
「……なんだか、不思議な夢ねぇ。私はそういうの経験したことないからなぁ」
「きっと義姉さんと会う運命だったって意味だよねぇ~!いえーい!」
「あっはは、そうかもね!……こらっ抱きつかないの~!……青人くん、どうかした?食器片付けちゃお?」
「……うん」
それから食器を洗ったり、シャワーを浴びたりしたが、海歌が話した夢の出来事が頭から離れず、ぐるぐると考え込んでしまった。ある一つの可能性に魅せられた、半ば思い込みにすぎない思考がめぐっていく。
それから床についたが、昼寝のせいか思考のせいか、目が冴えて仕方なかったので、ベットから起き上がり、作業部屋へと向かった。寝ている二人を起こさないよう静かに扉を開けて部屋に入ると、遮光カーテンの隙間から月の光が漏れ、部屋を冷たく刺している。ブルリと身体が揺れ、思わず側にある電気ヒーターを点ける。そして机に備え付けてある電気スタンドを点けて、ゆっくりと椅子に腰掛ける。
海歌が見た夢、そして俺が見た夢。今日一日の思考と偶然、そして運命。あの確かな日々がまたもよみがえり、ぐるぐると渦を巻いて思考を惑わす。正確に言えば、こうであってほしいという自身の欲望がよみがえらせているのかも知れない……。そうしてふと思い出す。あの日々を、あの人との日々を。
きっと海歌は、生まれ変わったのだ。いや、一部になったと言えば良いのだろうか。願いの代償、または報いとして改変されなかった彼女を、海歌を。俺は勝手に救った気になっているのかもしれない。そうであって欲しいと願ってしまっているのかもしれない。それが、彼女が遺した願いではないと知りながら。
そしてその願いに反する俺の欲と本質が、いつまでも割り切れないでいる心に反応して、あのような夢を見せたのだ。そうすることで、自己と海歌が助かろうとした。二人は一つだったから、その行動で迎合を果たそうとしていたのかもしれない。
やがて微睡み、ゆっくりと思考の流れを閉ざしていき、スタンドと月の光に包まれながら、瞼を閉じる。
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