もう一度君と会いたい

冒険者になるまで

プロローグ

俺には結婚を約束した最愛の人がいた。
でも彼女は結婚する前に病気で3年前に亡くなった、彼女を失ってから仕事をしていても何をしていても気が滅入る。
なんとか頑張って来たけど病気が蔓延して数日前に仕事を失ったご飯も喉を通らない、もう疲れたそう思って彼女の所に行くことにした。
自ら命をたったはずだった、、、

なのに、目を覚ましてしまった、目覚めた場所は白い空間で知らないお兄さんが俺を覗き込んでいた。

「うわっ、誰？て言うか俺死んで無い？」

そう言って取り乱す俺におじいさんが話かけてきた。

「確かに君は亡くなったよ、でも君の一生が辛いことばかりだから、もう一度違う世界に転生させてあげようと思うんだ。」

「転生？」

「そう、君は親御さんに恵まれず施設で育ち、仕事もうまく行かずやっと巡り会えた恋人は病気亡くなってしまった。
それでも頑張っていた君に伝染病でさらに追い討ちのように失業、だから今度は楽しい人生を送って欲しいんだ。」

「、、、、お断りします。
もう疲れたし頑張る気力がない」

そういって即答した鷹は、

「それが、美春ちゃんの願いでもかい？」

と神様から出た名前に目を見開く、

「美春？」

鷹は驚いた、それもその筈だ美春とは亡くなった恋人の名前だったからだ。

「そうだよ、彼女も亡くなった時にここに来て君ともっと一緒にいたかったと泣いていた。
病床でずっと支えて励ましてくれた君ともう一度会いたいと、だから君が亡くなった後に君も彼女が産まれる世界に同じタイミングで転生させてあげると約束したんだ。
本当は自ら生命をたったら転生はさせないんだけど彼女との約束だからね。

君は馬鹿だ、こんなに愛してくれた人が居たのに死んじゃうなんて。
でも、だからこそ今度こそ楽しい人生を過ごして欲しいんだ。
でっ、どうする？転生する？」

そう言ってこちらを見ている神様に鷹は、

「転生します。彼女がそこに居るのならもう一度あえるのなら」

と涙を流しながら伝えた。

神様は、微笑み

「なら、美春ちゃんと会える様に彼女の存在が感じれるようにしておくし、出会えたら魂の番として証の印が手の甲に出る様にしておくよ、ちなみに彼女も記憶があるからね。
あと1つだけきみにも欲しい能力が有れば授けるけどなにがいい？」

そう聞かれた鷹は、生前2人で動物に囲まれて過ごしたいと話をしていた事を思い出して動物達に好かれる能力を願った。

「分かった、じゃあね。
今度こそ2人でずっと仲良共に過ごしなよ。」

神様の言葉と同時に温かな光に包まれた、いよいよ転生するみたいだ、

「美春、君を必ず見つけるから待ってて今度こそ僕のお嫁さんになって」

そうして意識が途切れて僕は転生したのだった。