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しおりを挟む自分が他の人と違うと気づいたのは小学五年のときだ。
千鶴には近所に住む年上の幼馴染がいた。彼は三つ上でひとりっ子だったからか、同じくひとりっ子の千鶴のことを自分の弟のように可愛がってくれた。彼の家と千鶴の家とは家族ぐるみの付き合いで、小さな頃からよくお互いの家を行き来し、一緒に風呂に入ったり同じベッドで眠ったりした。
優しい彼のことが千鶴は大好きだった。
年が離れている千鶴に合わせていつも遊んでくれた。共働きの両親よりもずっと、多くの時間を共にしていた。
じゃれ合って遊び疲れて眠る。時には抱き合うようにして。それぞれの家に泊まり合うことも決して少なくはなかった。
千鶴が小学校四年に上がる年、彼は中学生になった。校区の中学は遠く、彼と会う機会は少しずつ減っていった。
寂しかった。
でもそれはどうしようもないことだ。
『ちづ』
帰り道、時間が合えば彼に会うことがあった。
『今帰り?一緒に帰る?』
離れてもいつも笑いかけてくれる彼に、いつしか千鶴はどきどきするようになった。
傍にいると胸が苦しい。
昔のように自然と繋いでくれる手が熱い。
『恥ずかしいよ…』
『いいじゃん、誰も見てないよ?』
それを知られたくなくて外そうとした千鶴の顔を覗き込んで彼は笑った。
『ちづもおっきくなったね』
『やめてよ』
『はは』
どきどきする。
苦しい。
女の子よりもずっと。
ずっと。
『今日うち来る?』
『いいの?』
ぱっ、と顔を上げると、少し驚いたように彼は笑った。
『当り前だろ、何言ってんの』
『だって…』
『そこのコンビニでおやつ買って帰ろうか』
『うん』
嬉しかった。
自分をまっすぐに見てくれる彼が。
好きで仕方がない。
好きだ。
ずっとこっちを向いててほしい。
『……』
この気持ちはなんだろう?
まるで恋のようだ。おれは男なのに。
男は女の子を好きじゃなきゃいけないのに。
でも…
『あーくん』
『ん?』
『なんでもない』
いつまでもこうしていたい。
変なの、とあーくんは笑った。
彼の名前はあーくんだった。
アヤト。
由良礼人。
時枝と同じ読みの名前だった。
***
「皆さん今日までお疲れ様でした。それぞれの仕事もある中での参加、本当に感謝しています。新規プロジェクトに向けての──」
始まりと同じように壇上には和久井がいた。
残りの日もあっという間に過ぎ、今日は研修の最終日だ。
だがこれで終わるわけではない。
さて、と和久井は切り替えるように口調を変えた。
「来週、このメンバーの中から新規チームを立ち上げます。詳細は追って各部署の長からありますので、ぜひそのメンバーに選ばれた方々は──辞退ももちろん可能ですが、ぜひとも参加して我が社の未来を、ともに明るいものにしていきましょう」
千鶴は軽く息を吐いた。
そう、研修が終われば次は実践であり、ここからが始まりなのだ。
和久井のスピーチに拍手が起こる。千鶴もそれに合わせて手を叩いた。わずか15㎝高い壇上の上、和久井は得意げな表情で、自信に満ちた笑みを浮かべている。まるで彼が讃えられているかのように。
つくづく、組織というものはどこか宗教めいたところがあると思う。この人だけが会社の行く末を案じているわけではない。もっと大勢の人が見えないところで懸命に動いている。なのに一番陽の当たる場所にいるというだけで、その象徴のような目を注がれている。
苦手な感じだ。
「……」
不意に嫌なことを思い出してしまい、千鶴は顔を顰めた。
封印してきた記憶なんて山ほどあるのに、よりにもよってその最たるものが浮かび上がってきて憂鬱になる。
「すみません、ちょっといいでしょうか」
和久井に代わり、若い社員が前に立った。どうやら和久井の部下のようで、今日の夜、終業後に予定されている打ち上げ場所の説明をし始める。
ああそういえばそうだった。
「うわ忘れてた…」
十日間、通常業務をこなしながら──その大半を大幅に減らしていたとはいえ──取り組んだことを労ってくれるのはもちろん嬉しいが、大勢で飲むのは苦手だった。それよりひとり家でのんびり飲んでいるほうがいい。
コンビニで酒を買って、適当な弁当を買って、ゆっくりしたい。
「えー、一昨日取った出欠によれば本日は全員参加ということで、皆さん大丈夫でしょうかー? 行けなくなった方いらっしゃいましたらここで挙手して下さい」
クリップボードを掲げて振り回している。
「あー…」
「三苫あ、逃げるなよー」
くっそ、と千鶴は内心で舌打ちした。
先輩である営業一課の川野がこちらを見てにやりと笑う。課は違うが、何かにつけ千鶴に絡んでくる人だ。
「なんですかそれ」
正直苦手な人間だ。
「俺がちゃんと出席にしといたんだから、手上げるなよ」
「あはは──」
「今日はとことん付き合わすからな」
「はははは」
この野郎。
それアルハラだからな。
言い返したい言葉をぐっと飲み込み、千鶴は愛想笑いをした。
一昨日欠席にチェックを入れているところを運悪く川野に見つかり、すったもんだのあげく無理やり出席に変えられたことは、おそらく一生忘れない。
川野は仕事は出来るが、強引に人を動かそうとするところがあった。酒癖もかなり悪く、それが仇となったかは知らないが、昨年離婚していた。噂ではもっぱら彼の酒癖やDVだと言われていたが本人にその自覚はなさそうだった。
「あー明日休みでよかったよなあ」
最悪だ。
明日が仕事なら言い訳もいくらでもあっただろうに。
川野の向こうに時枝が見えた。誰かと話している横顔。
(……)
そうだ、今日であいつも帰る。
またしばらく顔を見なくてもいい。
ようやくいつもの日常が戻って来る。
今日を越えれば。
「…ですね」
一杯だけ。
一杯だけ飲んで帰ればいい。川野はきっとすぐに酔っ払い、千鶴のことなど忘れるだろう。そっと離れれば気づかれない。
帰って映画でも観よう。
いくつか観たい映画が溜まっていた。そのタイトルを思い出しながら、千鶴は憂鬱さを紛らわせた。
そうして──
後でいつも後悔する自分を、千鶴はすっかり忘れていた。
***
ふわふわする。
おかしいな。
それほど飲んだ覚えもないのに。
「三苫!」
騒がしい周りの声に負けない大声で、川野が千鶴の背を叩いた。
「おいみこまあ、飲めって言ってんだろお、ほら」
グラスになみなみと注がれたチューハイを目の前に突き付けられる。鼻先で嗅いだアルコールの匂いにくらりとするが、千鶴は顔に出さずに笑った。
「もー川野さん俺さっき飲んだでしょ、見てくださいこれ」
おどけて自分の前にあった空のグラスを振ってみせる。だが川野には効果がなく、さらにグラスを押し付けられてしまい、仕方なしに千鶴はそれを受け取った。
「はいはい飲みますよ」
一気に半分ほど飲み干すと川野は満足したのか千鶴から離れ他の社員に絡みだした。好きでもない酒で満たされた腹が苦しい。ふわふわしていた感覚がまた強くなり、まずいな、と千鶴は並んでいる食べ物に箸を伸ばした。
すきっ腹に一杯目を飲まされたのがまずかった。飲み会があるときはいつも会社を出る前に何か適当に口にしておくのだが、今日は運悪くその時間が取れなかった。手近にある大皿から春巻を取って口に入れる。すっかり冷えたそれはもそもそとして脂っぽく、お世辞にも美味いとは言えなかった。
「ちょっと、トイレ行きます」
一旦リセットしたい。千鶴が立ち上がると川野は何か言おうとしたが、後ろの誰かに声を掛けられ、そちらを振り向いた。
(……はああ)
元は旅館だったこの店は、座敷が団体用の個室になっていた。廊下に出るとひんやりとした空気が心地いい。給仕をする従業員にトイレの場所を聞き、向かいながら深くため息を吐いた。
早く帰るはずだったのに、川野は千鶴の隣を陣取ったまま離れようとしなかった。これでは抜け出す隙がない。そろそろお開きの時間だから、次の店に行く流れの前が、帰るタイミングか。それを逃したらきっと、川野に朝まで連れ回される。
「絡み酒ってのがなあ…」
酔うと誰かれ構わず酒を強要し、絡み続ける。相手が女性でもそうだから、川野の周りには誰も来たがらないのだ。さっきも総務の女性に絡みそうになっていて、慌てて他の誰かが引き離していた。
用を足し、手洗い場で手を洗う。冷たい水が手のひらに気持ちいい。ふと顔を上げてみれば、鏡に映る自分の顔は思うよりも赤かった。目が潤んでいて、酔っているのが一目瞭然だ。手のひらで流れる水を掬い、千鶴は顔を洗った。ほんの少しだが酔いがさめた気がして、すっきりした。
あとちょっとの我慢だ。
戻ろうとトイレを出ようとしたとき、入って来た誰かと軽く腕が触れ合った。
「あ、すみま…」
謝ろうとして千鶴はぎょっとした。
「──先輩」
時枝だった。通り過ぎようとした瞬間、千鶴の腕を掴んだ。
「なっ、──」
「落ちてる」
「え…」
「落ちてる、ハンカチ。先輩のでしょ?」
千鶴の腕を掴んだまま、時枝は床を見下ろした。その視線の先を追えば、大理石の床の上にハンカチが落ちていた。
「……あ」
千鶴の腕を放し、時枝は屈んでそれを拾い上げた。軽く表面を払ったそれを、はい、と千鶴に差し出した。
「どうも…」
「どういたしまして」
何気ない時枝の笑顔に、羞恥心が込み上げてくる。ただ落としたことを教えてくれようとしただけだったのに、激しく反応してしまった自分が恥ずかしくなる。
「顔真っ赤だね、飲み過ぎた?」
「飲み会だからしょうがないだろ」
「…隣誰なの?」
「おまえに関係ない」
もう何でもない。
意識してるのは自分だけだ。
自分ばかりが…
二年も経っているのだ。
千鶴は唇を引き結び、顔を上げた。
「おまえさ」
別れてから実に二年ぶりに、自分から時枝に話しかける。
「今日で終わりなんだろ?」
研修はもう終わった。いる理由はない。
「大阪に帰るんだよな?」
一瞬驚いたように時枝は目を丸くしたが、すぐにいつもの顔に戻った。
「多分ね」
なんだ多分って。
頬の内側を噛んだ。言いたいことは山ほどある。だが肝心な時に限って言葉が出て来ない。
「俺が帰ると寂しい?」
「は?」
千鶴のこめかみが引き攣った。
そんなわけない。
「そんなわけねえだろ」
時枝の横をすり抜け、千鶴はトイレを出た。
さっさと帰ればいい。
早く消えて欲しい。
どうして。
あんな顔で俺に笑いかけるんだ。
(まじで早く帰れ)
廊下を足早に歩く。
個室に戻ると打って変わって煩いほどのざわめきが千鶴を包んだ。それになぜかひどく安堵していた。
***
どうしてこんなことになったんだか。
「あー…」
天井を仰いで千鶴は呻いた。
帰るはずだった──今頃家でのんびりしてるはずだったと、今日何度目かのため息を吐いた。
今日は厄日だ。
(逃げそびれた)
なぜか千鶴は二次会に来ていた。
そっと抜けようとしたら川野に見つかってしまい、強引に連れて来られてしまった。
帰りたい。
その当の川野はというと、向かいのソファで他部署の後輩に絡んでいる。二次会に参加したのはせいぜい十人程度、他の皆はいつの間にか他の席で盛り上がっており、千鶴とその後輩が運悪く川野に捉まっているのだった。
「川野さぁん、僕もう無理ですよ…、明日予定があるし…」
「はあ何言ってんのー? 夜はまだっまだこれからだろ」
安くて強い酒を押し付けられて、後輩は本当に迷惑そうだ。だが周りの社員は誰も助けない。川野の声は店の煩さにも負けてないほど大きいから聞こえていないはずはないのに、知らないふりをする。いわば彼は哀れな羊だった。可哀そうだと思いながらも、誰も代わってやろうとしない。川野の面倒さは皆よく知っているからだ。
「じゃあ! 三苫! おまえ半分いけ!」
さっき空にしたばかりのグラスに川野が酒を注ぐ。半分と言いながら全然半分じゃない。ああまたこれを飲むのか、と千鶴はぼんやりとした頭で思った。
「はいはい…」
やけに重たいグラスを持ち上げ、千鶴は口を付けた。何かと何かが混ざった味、不味い、申し訳なさそうにこちらを見ている後輩──たしか遠藤と同期だったはず──、その後ろでちらちらと様子を見ている社員たち。千鶴はそれとなく見渡したが、そこに時枝の姿はなかった。
「……」
ああ、そうだった。
さっきあいつ帰ったんだった。
川野に捉まって引きずられながら、時枝が皆に挨拶してたのを俺は見てた。
笑って、にこにこして、皆と冗談言い合って──女性社員と仲良さそうに──
前と変わらない。いつも誰にも優しかった。
そんな時枝の周りにはいつでも人が集まっていて、今日で最後だからと別れを惜しんでいた。
『そんなわけねえだろ』
その言葉に嘘はない。
清々する、本当に。
もう、見なくていいのだから。
あんな思いはもうこりごりだ。
飲み干したグラスをテーブルに置くと、川野はゲラゲラと笑った。
「おーいいねえ! いいねえ! じゃあ、おまえも飲まないとなあ、森」
先輩が頑張っただろ?
川野は隣に座る後輩の──森の首に腕をかけ、ぐいと引き寄せた。その理不尽な圧力に森の顔が引き攣る。
「あの、…え、あの」
「社会人になったらなあ…、年上の言うことは聞くもんなんだよな」
「ちょ、っ…」
飲みかけのグラスに酒を足し、森に突き付けた。半笑いで抵抗する森の目はせわしなく泳ぎ、テーブルを挟んだ千鶴に助けを求めてくる。
周りは気にしながらも止めに入らない。
「ほらほらー、男ならこれくらい…」
「いやほんとに、っ、もう──」
「ああ?」
限界に来た森が身じろいだ瞬間、川野の声音が変わった。勢いでグラスを振り上げようとしたその手を、千鶴は止めた。
「川野さん」
元は格闘技の選手だったらしい川野の腕は太く、千鶴の指が回らないほどだった。その手首を千鶴はわざときつく握り込む。
「森くん、いじめてどうするんですか、泣いてるでしょ」
「っ、はあ?」
食い込んだ指の痛さに一瞬酔いが醒めたのか、川野は森の体を離した。森はその隙に逃げ出した。
「ちょっ、ちょっとお手洗いっ…」
ばたばたと店の奥に行く森の後ろ姿をちらりと見て、千鶴はため息を吐いた。
「あーくそ! つまんねえ、三苫あ! どうすんだこれえ!」
千鶴の手を払いのけ、ダン、と川野はグラスをテーブルに叩きつけた。
森はどうせ戻って来ないだろう。誰かが森を追いかけて行くのを見た。その手には森の荷物があった。
「どうすんだって言ってんだろ!」
川野の剣幕に周りの空気が冷えていく。
「俺が飲みますよ」
この空気は苦手だ。
人を不快にさせる。
「…あ、三苫君…」
誰かが千鶴の名前を呼んだが、川野の笑い声がそれをかき消した。
「へー、じゃあ飲めよ」
こうなった場合の対処はひとつだけ。
千鶴は零れそうなほど入ったグラスを持ち上げた。
思わず閉じた目の裏側に時枝の顔がちらつく。それを押し流すように、一気に煽った。
***
ひと言、話しておけばよかったか。
「…はあ」
大きく息を吐いて時枝は肩を竦めた。
「まあ…」
それでも──そうしたとしても千鶴が聞く耳を持ってくれたとは思えないが。
「どうかしました?」
「え?」
「ため息ついたから」
隣に座った女が小さく首を傾げてこちらを見ていた。誰だったか、と思い、そういえば店に入ったときに声を掛けられたのだと思い出した。
名前も知らない誰かだ。
「仕事のことです。ちょっとね」
「ふうん、お仕事お忙しいんですか?」
「まあ、そこそこに」
仕事が暇だったら困るだろうが、と内心で毒づきながら顔だけはにっこりと笑んで見せる。そんな時枝に見つめられ、女は顔を赤らめた。
ちょろいなと思う。
こんな表情一つで好意を抱くなんて、大丈夫なのか?
悪い男に引っかかりそうなタイプだ。
「あの、お仕事って、何か聞いてもいいですか?」
上目で問う彼女に時枝は微笑んだ。
「不動産関連です。それ以上は、…ね?」
そこで言葉を区切ると彼女は目を輝かせた。そういう人間を待ち望んでいたのだろう。不動産という言葉にはどこか稼いでいるという印象が付いて回る。
だが実際は大元の会社が後発ハウスメーカーというだけで、時枝の会社はそこから派生した総合家具メーカーだ。だがいちいちそういうことを説明するのは面倒なので、いつも自分の職業を聞かれたときは不動産関連と答えることにしている。間違いはないし、その差異など他人に分かるはずもない。
「ええ、すごいですね…!」
「そんなことはないですよ。あー…、あなたは?」
訊かれてばかりでは答えるのが面倒だと、時枝は女に振った。まったく興味のない相手に愛想よく喋り続けるのはとても疲れる。
ひとりで静かに酒を飲みたいと思って来ただけなのに、こんなことになるなんて。
視界の端でよく見知ったバーテンダーがかすかにこちらを見て意味ありげに笑っていた。
返事の代わりに肩を竦めてやる。
こんなはずじゃなかったんだが。
なにひとつ上手くいかない。
「あの、知ってるかもしれないんですけど、私そ…」
彼女が嬉しそうに前のめりになったとき、時枝のスマホが鳴った。
「失礼」
一瞬目を見合わせてから、迷うことなく時枝は着信を取った。誰が掛けてきたか知らないが、この場を逃れる絶好の機会に感謝する。
「はい、時枝──」
『あ、時枝君! よかったー!』
「は?」
『よかったー出てくれて!』
聞き覚えのある声が心底ほっとしたように耳元で叫ぶ。誰だったかと思い出すよりも早く、相手は早口で一気に捲くし立てた。
『今どこにいる?』
「今ですか?」
近くの駅名を言うと、よかった!と相手はまた言った。
「?どうしたんです?」
『時枝君って、三苫君と仲良いよね?』
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