15 / 32
14
しおりを挟むどうしてこんなことになったのだろう。
どうして。
言わなければよかった。
あんなこと、言わなければ──
「あ、あっ、ぁ…っ!…あ」
いつもそうだ。
いつだって考えなしに口にして、後悔する。
そんな自分が嫌でたまらない。
ぐずぐずに溶けていく、
時枝の触れたところから全部、溶けてなくなっていく気がする。
駄目だと足掻いても嫌がっても放してもらえず、狭い車の中で陰茎を区画喉奥に咥え込まれ強引に絶頂させられた。跳ねる千鶴を宥め、資料室の比じゃなくどろどろに愛撫された。そしてその体を時枝は何事もなかったかのように整えると、エンジンをかけ車を出した。
荒い息をしながら、千鶴は動き出した窓の外を熱の浮いた目で見ていた。やっと解放される。早く帰りたい。だが駅に向かうのだろうと思った千鶴の思惑は外れ、車はあっさりと駅前を通り過ぎてしまった。
「え…なん」
なんで、と呟いた千鶴をちらりと時枝は見下ろした。
「どっちがいい?」
どっち?
「俺か千鶴の家、どっち?」
「な…」
「このままで終わるわけないでしょ」
普段よりもずっと低い声にぞくりと千鶴の背は震えた。運転する時枝の横顔はひどく冷たい。
静かに──怒っているのだ。こんな時枝を千鶴は初めて見た気がした。
喧嘩することはあったが、時枝はいつも冷静だった。
時枝の視線がふっと千鶴に向いた。
「決めないと俺の家に行くよ?」
「…い、」
嫌だ。
咄嗟に頭の中に浮かんだのは、この間の女だった。
すれ違いざまの香り。
甘くてきつい香水。
あの匂いの残る部屋になんか行きたくない。
「…帰りたい」
時枝はまたちらりと千鶴を見た。
車はゆっくりと減速し、左のウィンカーが点滅した。規則正しく繰り返される音に千鶴の心臓の鼓動が重なっていく。
カチカチという音だけが無言の車内に響く。
これから何をするのか、考えただけで体は熱くなり、体内から溶け落ちる気がした。
掴まれた腕は、いつのまにか解放されていた。代わりに指と指を絡めてがっちりと繋がれ、シーツに抑えつけられた。
あ、あ、と上がる声を必死で押し殺した。それでも弱いところを知られ尽くしている相手にはまるで意味がない。意地悪く何度も快感を引きずり出される。
空いた左手が宙を掻く。
「やだ、い、っ…あ、あっ」
下腹部に沈んだ時枝の頭を千鶴は手のひらで押した。やめてほしい、嫌だ、ぞくぞくと背中を突き抜ける快感に泣きそうになる。こんなの嫌だ。だが時枝は全く動かず、さらに深く千鶴のペニスを口の中に咥え込んでいく。
「う、っひ、ぃいぃ…っ」
びくりと千鶴の体が仰け反った。時枝の熱い舌が絡みつき、ねっとりと吸い上げる。その感触に頭がおかしくなる。これでもう三度目だ。ずり下ろされた下着が半端に足首に絡みついてぶらぶらと揺れている。舐めしゃぶられる卑猥な水音が部屋中にこだまして、かき消すように千鶴は激しく首を振った。
「…いや、いや、だ、いやあ、も、はなっ…放せ、え…ぇ」
「──駄目」
喉奥深く咥えたまま時枝が言い放つ。冷たい声色に涙が浮かぶ。
一体いつまで──こんな。
「ああ、…ああっ」
涙で歪んだ視界の中、時枝の頭がゆっくりと千鶴の脚の間で上下している。
「あ、っあ、ひ、ひっ、あう、うぅう」
快感が背筋を伝って上がって来る。背中が震えて涙が目尻を伝う。頭が焼き切れそうだ。
いきたい。
いきたいのに、絶妙にずらされていては永遠にいけない。
「んんっ…ぅん、…っ」
唇を噛みしめた。逃げない熱に声を押し殺していると、繋いでいた指をほどき、時枝は千鶴の唇を撫でた。
「噛まないで」
「…ん、く」
唇を割り入ってきた指に舌先を撫でられ熱い息が漏れた。時枝の指は千鶴の口の中を掻き回し、口蓋を擽った。太くて長い節くれだった指で口いっぱいになり、息苦しさに涙が零れた。飲み込み切れない唾液が口いっぱいになる。飲み込み切れずにいると口の端からだらだらと零れていく。
「ふ、…くぅ…」
やだ。
いやだ。
こんな──こんな。
「ん、んぐっ、う…あ、んぅ」
時枝の指ごと呼吸を吸い上げると、いつのまにか這い上がって来た時枝が耳元で囁いた。
「ここ好きだろ?」
胸の尖りを引っ掻かれ、千鶴の背が弓なりに跳ねた。
「ん、ッやっ、ああああ!」
「いきたい?」
千鶴は何度も頷いた。いきたい。いきたいいきたいいきたい。
でも時枝の指がペニスの根元を握り込んでいていけない。
「も、は…っ、しえ、ええぇ…っ」
「駄目」
口の中から指を引き抜いた時枝は、千鶴の顎を濡れた指で掴むと自分のほうに強引に向かせ、噛みつくように口づけた。
「んーッんー! ンンんぅ…っ!」
「…っ」
「ぅ、ん…っ、!」
かりかりと何度も胸を弾く。乳輪を摘まみ、きつく指先で捏ねる。そのたびに千鶴の体は時枝の下で激しく痙攣した。出口を堰き止められたまま口を塞がれ胸を弄られ、せり上がる逃げ道のない熱に、頭の中が焼き切れそうだ。
「気持ちいいよね?」
「やあああ!、も、や…っ」
「好きじゃなかったらこんなことしないよね…?」
「ぃっ、──あ、ア──」
「千鶴が気持ちいいところ…全部」
「は…あ…、あっやだ、やあ…っ」
「…俺が見つけたんだよ」
「あ…っあ、あ、あ」
「見て…こっち向いて」
俺を見て、と繰り返され、千鶴は目を開けた。
ゆらゆらと揺れる視界に時枝の顔がある。
千鶴をじっと見下ろしている。
「二年前の理由を言って」
「は…あ、あ」
「言わないとずっと──」
このままだよ、とペニスの根元をさらに握り込まれて仰け反った。
「ひ、や…っや…っ」
苦しい。
苦しくて痛くて、気持ちいい。
首を振る千鶴の目からぽろぽろとシーツに涙が零れ落ちる。もう限界だ。ずっと熱に浮かされたように体が熱い。どくどくと鳴る心臓が痛い。家に入るなりベッドに引きずられて行き組み伏せられた。体を執拗に愛撫され、絶頂の寸前まで何度も押し上げられた。泣いて泣いて懇願して、やっと二度目の射精を許された。あれからもうどのくらい経ったのか、三度目の熱はまだ体の中で出口を求めて渦巻いている。
「ひ、ひっ、ぃあああ」
「ちょっとでも考えた?」
「あぁ…っ、あ、も、もおや、だ、あぁ…っ」
「急に別れたいって言われて、俺がどんな気持ちだったか分かる?」
目尻に溜まった涙を時枝は舐め取る。唇がこめかみに触れ、ゆっくりとそのまま涙の溜まった耳殻を撫でた。
「連絡しても無視するし」
「…く、ぃい…くぅ」
「じゃあ教えて」
「っ…」
ぐ、と千鶴の喉が詰まる。
言おうとして口を噤む。じっと見下ろす時枝の顔にいつかの光景と声が重なっていく。
「千鶴」
「…ぁ」
それは、見慣れた社内の景色と残業の日の記憶だ。
営業から戻った千鶴はまだ残っているはずの時枝を探していた。
エレベーターを降り、一課のフロアまで足早に歩いた。伝え聞いた転勤の話を時枝に確かめたかったから。
入り口から誰かの声がした。
時枝だ、と気がついた。よかった間に合ったんだ。声を掛けようとしたとき、別の声が聞こえた。
『…よね』
入り口の手前で千鶴は足を止めた。
女性だ。
そっと覗き見ると、時枝の背中と女性の姿が見えた。時枝の体に隠れて顔は見えないが、聞き覚えのない声だった。誰だろう? 長い髪が半分落とされたフロアの明かりの中でも艶々と輝いている。
彼女は時枝を見上げていた。
『ああ』
『だからあ』
女性が時枝の腕を撫でた。
どきりと千鶴の心臓が跳ねた。
艶めかしい指の動き、綺麗なネイルがスーツの皺を辿る。
『私と付き合ってってば』
『俺と?』
『だってえ、相性ばっちりだったでしょ? 私時枝くんとして、あんなに気持ちよかったのって、時枝くんも──』
ふ、と女性は背を伸ばして時枝の顔に自分の顔を近づけた。腕を引っ張られ屈んだ時枝の耳元に、何かを囁いた。
『……ッ』
聞こえなくても、その唇の動きで分かった気がした。
──気持ちよかったでしょ?
なにが、と言われなくても察する。
時枝はバイセクシャルだ。
男も女も経験がある。
それは本人が言っていたことだ。
『そうだな』
『でしょ』
『お互い様か』
くすりと時枝が笑った。
女性もくすくすと笑った。彼らは親密だった。他の誰もそこに入ることが出来ない。
ずきずきと胸が痛んだ。
ああ、やっぱり…
やっぱり無理だったんだ。
「無理だった…っ」
あのときの絶望を思い出して涙が溢れた。
泣きたくない。泣き言なんか言いたくないのに。
でも、零れてしまう。
時枝が怪訝に眉を顰めた。
「無理?」
「おまえ、…っ、とは、無理だったんだ!」
「無理ってなに、千鶴?」
体を虐めていた手を離して、時枝は千鶴の顔を両手で包んだ。手首を掴んで逃れようとするが、時枝はそれを許してくれない。
「う…っ」
「言わなきゃわからないだろ? 何が無理なの?」
目尻の涙を拭われる。
子供みたいで嫌だ。
こんなのは嫌だ。
もう嫌だ。
「女っ…、がよかったくせに! おまえも俺じゃ駄目だったくせに!」
「…え?」
「付き合ってたとき、女がいたじゃないか! 俺はっ、おれは…っ」
──千鶴ちゃんは。
『千鶴ちゃんはさ、ほんと単純だよねー』
ああ。
「……」
ああ、嫌だ。
いやだ。
思い出したくない。
高校の放課後。
夕暮れの日差し。
秋の匂い。
誰もいない教室の中で、言い返す言葉を探している高校生の自分。
『…じゃあ』
やっと出した声は変に掠れていた。じっとこちらを見てくる目に無意識に喉が上下する。
『なんで俺を抱いたの』
『……』
『なんで…っあんな』
え? と安永は笑った。
『男も好きだけどさ、やっぱり女がいいんだよね』
『──』
『ちょっと寝たくらいで本気になんないでよー、やだなあ』
どうしてそんなことが言えるんだ。
どうして。
俺を無理やり抱いたくせに。
好きだと言ったくせに。
なんで。
「俺は、おまえだけだったのに…!」
過去と現実が入り混じって、千鶴の涙が止まらなくなる。あのとき言い返せなかった言葉が今になって次から次へと溢れ出てくる。
「おまえしかいなくて…っなのに、なんで、なんでっ…」
「千鶴…!」
「い…、っ」
暴れる千鶴の手首を掴んだ時枝はシーツに押し付けた。
「女なんていない」
「…っ」
「本当だよ。俺は千鶴に嘘なんかついてない。ずっと、千鶴だけだよ」
嘘だ、と千鶴は時枝を睨みつけた。
「女と話してた…あの日」
「あの日?」
「おまえの、転勤が決まった、あの日」
時枝が千鶴の手首を離した。まだ濡れている頬をその親指で拭う。
「残業してるって連絡あったから、俺フロアに行って…」
そうしたらおまえがいた。
「女と話してた…っ」
「…──」
「付き合ってって言われてて」
みっともない、と千鶴は思った。
こんな話を──まるで恨み言みたいだ。
もう終わったことだ。自分の中で終わらせたことだった。
「相性よかったとか、そんな、っ、気持ちよかったとか! それで、おまえは」
「…俺は?」
「そうだねって笑ってた…っ! 女と一緒に…」
両腕で千鶴は自分の顔を覆った。
情けなくてどうしようもない。思い出してしまった昔の気持ちまでもがぐるぐると胸の中で渦を巻き、涙が止まらない。
苦しい。
誰にも言えない過去のことは、記憶の奥深くに沈めておいたのに。
今になって…
「だから、俺と別れたの?」
「…そうだよ…!」
時枝の手が千鶴の頭を撫でた。その手を撥ねのける。嫌だと体を丸めたが、時枝の手はまた千鶴の髪にそっと触れた。
ゆっくりと撫でつけるリズムにだんだんと気持ちが凪いでゆく。震える熱い息を千鶴は深く吐き出した。
「おまえはどっちでもいけるから…」
「……」
「やっぱり、そうなんだと思って」
結局は女性のあの柔らかな体には勝てない。
どんなふうにしても、自分は男で、この関係に未来などはないのだ。
家族にも疎まれる。
時枝から家族の話を聞いたことはないが、少なくとも千鶴はそうだった。
異物を見るように見られ、腫れもののように扱われた。
だから離れたのだ。
そうだ。
あんな目をいつか時枝から直接向けられるくらいなら。
「…千鶴、…──ちい」
千鶴はびくりと肩を揺らした。
その呼び方に全身が火を噴いた。あのときにしか言わない。シーツに伏せた顔の、むき出しの耳が真っ赤になっている気がした。
「俺の話聞いて?」
耳元で時枝が囁く。胎児のように丸まった千鶴の背中に、時枝の体が覆い被さって来た。
「頼むから…お願い。頼むから」
埋めていたシーツからのろのろと顔を上げた。肩越しに見上げれば、困ったような顔で時枝は千鶴を見ていた。
1
あなたにおすすめの小説
君に望むは僕の弔辞
爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。
全9話
匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意
表紙はあいえだ様!!
小説家になろうにも投稿
【完結】抱っこからはじまる恋
* ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
BLoveさまのコンテストに応募しているお話を倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
氷の支配者と偽りのベータ。過労で倒れたら冷徹上司(銀狼)に拾われ、極上の溺愛生活が始まりました。
水凪しおん
BL
オメガであることを隠し、メガバンクで身を粉にして働く、水瀬湊。
※この作品には、性的描写の表現が含まれています。18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。
過労と理不尽な扱いで、心身ともに限界を迎えた夜、彼を救ったのは、冷徹で知られる超エリートα、橘蓮だった。
「君はもう、頑張らなくていい」
――それは、運命の番との出会い。
圧倒的な庇護と、独占欲に戸惑いながらも、湊の凍てついた心は、次第に溶かされていく。
理不尽な会社への華麗なる逆転劇と、極上に甘いオメガバース・オフィスラブ!
僕を振った奴がストーカー気味に口説いてきて面倒臭いので早く追い返したい。執着されても城に戻りたくなんてないんです!
迷路を跳ぶ狐
BL
社交界での立ち回りが苦手で、よく夜会でも失敗ばかりの僕は、いつも一族から罵倒され、軽んじられて生きてきた。このまま誰からも愛されたりしないと思っていたのに、突然、ろくに顔も合わせてくれない公爵家の男と、婚約することになってしまう。
だけど、婚約なんて名ばかりで、会話を交わすことはなく、同じ王城にいるはずなのに、顔も合わせない。
それでも、公爵家の役に立ちたくて、頑張ったつもりだった。夜遅くまで魔法のことを学び、必要な魔法も身につけ、僕は、正式に婚約が発表される日を、楽しみにしていた。
けれど、ある日僕は、公爵家と王家を害そうとしているのではないかと疑われてしまう。
一体なんの話だよ!!
否定しても誰も聞いてくれない。それが原因で、婚約するという話もなくなり、僕は幽閉されることが決まる。
ほとんど話したことすらない、僕の婚約者になるはずだった宰相様は、これまでどおり、ろくに言葉も交わさないまま、「婚約は考え直すことになった」とだけ、僕に告げて去って行った。
寂しいと言えば寂しかった。これまで、彼に相応しくなりたくて、頑張ってきたつもりだったから。だけど、仕方ないんだ……
全てを諦めて、王都から遠い、幽閉の砦に連れてこられた僕は、そこで新たな生活を始める。
食事を用意したり、荒れ果てた砦を修復したりして、結構楽しく暮らせていると思っていた矢先、森の中で王都の魔法使いが襲われているのを見つけてしまう。
*残酷な描写があり、たまに攻めが受け以外に非道なことをしたりしますが、受けには優しいです。
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
愛を知らない少年たちの番物語。
あゆみん
BL
親から愛されることなく育った不憫な三兄弟が異世界で番に待ち焦がれた獣たちから愛を注がれ、一途な愛に戸惑いながらも幸せになる物語。
*触れ合いシーンは★マークをつけます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる