深海の喧騒

つかち るきた

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深海の喧騒

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「私の得た大量の文字や書物では、対処しきれなかった新しい未来だ」

それから、日を置かず、幼いキリアストは、数人の兵士を伴いながら、くしゃくしゃの笑顔で
人と交わらず黙々と己の時間で作業を行う、他者の介入を拒むビビオテクの前で高らかに声を張り上げる。
「今日は、入り口から、正々堂々と、誰にも邪魔されず、階段を登ってここに来た」
得意げに胸を張るキリアストを見つめ、ビビオテクは作業の手を止め、王族のしきたりに倣い
片膝を床につけ、恭しい仕草で首を落とす。
「ほんじつは・・・」
「面白い書物を教えてくれ」
キリアストは笑んだまま、恐ろしく凄める気配でビビオテクの手を取り、途端に不意に無邪気に微笑んだ。
「ビビオテクを育てた日々や、どれだけの言葉で救われていたのか、俺自身が納得できるまで知りたいと思う」
触れたのことのない他人の温度にビビオテクは俯いたまま、ひたすらに息を殺し決して視線を合わせては
ならないと頑なに俯き。
「仰せのままに」
小さな声で呟くことが精一杯だった。
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