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第1章 鉱山都市ユヴァリー
閑話『Side タカティン』
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「うぅっ…んむぅぅう? うぅ? む、むううううううっ!!」
(うぅっ…こ、ここは何処だ? んん? な、なんじゃこりゃあああ!!)
目が覚めたはいいがまったく体が動かない。下を見たらすぐに理解できたが、どうやら俺は巨木にロープで縛られて吊るされているらしい。……落ち着け俺ぇ。なんで、どうしてこうなったぁ?
確か…アサヒにババァの事を伝えた後、あの天聖者に針で脅されたところまでは覚えている。ミコトのような幼女に俺を木に吊るすなんてことが出来る訳ないし、アサヒのクソ真面目な性格を考えると、いくら俺が憎くかろうと縛って磔なんていう下劣な手は取るはずがない。
つまり、俺を縛ってここに吊るしたのはあの男という事だ。
「う~~~っ! むぅぅ、うむぅ~~~~~~っ!!」
(くそぉぉ! あの男、この俺をこんな所に放置しやがってぇぇ!!)
なんとかして拘束を解こうとするが、格子状の結び目が藻掻けば藻掻くほど体に食い込んで解ける気がしない。あの男…なんでこんな股間が強調される煽情的な拘束を施したのだ!? 俺に欲情した魔物が襲い掛かってきたらどうしてくれる!!
いや…魔物に襲われんでも、このまま誰にも発見されずにいればそのうち………ヒィィィィィッ!!
「う~~~~~!? う、う~~~~~!!」
(誰かいないか!? た、助けてくれぇぇ!!)
死の恐怖に駆られて叫んでいると、俺が吊るされている木の下に人の気配がする。その人物は俺が吊るされている大木の中腹までフワッと浮かび上がり、赤い刃のナイフを使って猿轡を外してくれた。全身が漆黒のローブに包まれているので顔は分からないが、何やらただならぬ気配を感じる。
「ふふっ、見つけたよ同志タカティン。随分といやらしい格好をしてるねぇ」
その人物が黒いフードを取ると、顔を覆うほどの黒くて長い前髪がパラリと落ちた。長くボサボサの黒髪に黒瑪瑙の様に深く黒い瞳…この顔には見覚えがある。
「っ!? ど、同志アヤシゲ様!? まさか…貴方様に救って頂けるとは…」
同志アヤシゲ=メルヴォルン。幼女至高主義評議会の中でも屈指の死霊魔導士として名を馳せており、至高のアンデッド幼女を追い求めて日夜妖しい実験を繰り返していると噂の…組織の中でも相当の変わり者だ。
その腕には我ら幼女至高主義評議会の上級会員の証である金色の幼女の刺繍が施された腕章を付けており、そこに書かれている彼の会員ナンバーは”8”。シングルナンバーは最高幹部である聖幼女愛十傑の証でもある。
俺のようなただの名誉会員などとは比較にならない程の大物だ。…なんでそんな御方がこんな所に?
「別にキミを助けに来たわけじゃないんだけどねぇ。本部でキミの面白い噂を聞いたから確認しに来たんだよ」
「私の噂…ですか?」
「そう。キミが今日レア物であるハーフエルフの幼女を手に入れて、聖幼女愛十傑に献上してくれるっていう噂さ」
「なっ!?」
な、何故だ…どこから漏れた!? ミコトの存在は組織に報告していないし、アサヒと共にラヴェンダー領から逃げ出したことも伝えていない。ましてや、俺がこれから調教して俺だけのモノにするはずだったミコトを、聖幼女愛十傑のような淫獣共に献上する気なんてある訳がない。
「ボクさぁ、君にそんなレア幼女の義妹が居たなんて昨日初めて知ったんだぁ。……これってどういう事なのかな、同志タカティン? それにその手に入れるはずだったレア幼女は何処にいるのかなぁ? …あぁ、キミがこの状態ってことはぁ、もしかしなくても―――捕まえ損ねたのかな? かなぁ!」
ぜ、ぜぜぜ、全部…バレてる!! もし今ここでアヤシゲ様の言葉を否定したり惚けたりすれば、俺はレア幼女の貴重な情報を組織に隠蔽していた罪。そしてミコトを捕まえられなかった罪で……こ、この場で斬首確定ぃぃいい!?
嫌だ…イヤだイヤだ! 死ぬのは嫌だぁぁああ!! 考えろぉ、この場を乗り切る方法を考えろ俺ぇぇぇぇぇぇえええ!!!
「ど、同志アヤシゲ様! 私は確かに彼女を捕まえ損ねました。しかし、それはあの男に…天聖者に邪魔されたからなのです! あの天聖者さえいなければ、今頃レア幼女を聖幼女愛十傑の方々に献上出来ていたはずなのです!!」
そうだ…そうだそうだそうだ! 全てあの男が悪いのだ! 全ての罪をあの男に擦り付けてやる!!
「ふ~ん…天聖者ねぇ。その話、詳しく聞かせてくれるかな?」
俺はここであった事を事細かに一部改変してアヤシゲ様に報告した。その改変部分とは、あの天聖者が幼女を性欲の捌け口としてしか見ていないビチグソ野郎であるという情報と、その危険性についてだ。
幼女至高主義評議会という組織は、会員以外の男が幼女を汚すことを極端に嫌う。聖幼女愛十傑にミコトの事がバレてしまった以上、俺の手に入れる事はスッパリと諦めるしかない。だが、あの男が幼女至高主義評議会に敵対する存在と認識されれば…あの男は終わりだヒャッハァァァ!!!
予想通り同志アヤシゲ様は俺の報告に怒りの空気を醸し出している。よし、これで俺の犯した罪は天聖者の存在を報告した功績で多少軽減されるだろう。少なくとも殺されはしない…はずだ!
「―――報告は以上になります。同志アヤシゲ様…レア幼女に関する報告を怠ってしまい、誠に、誠に申し訳ありませんでしたぁぁぁ!!」
生き残るためならいくらでも頭を下げてやるさ。ミコト以外にも幼女なんて腐るほどいるからな。
「話は分かったよ。確かにその天聖者の存在は看過できないねぇ」
「そ、その通りです! 同志アヤシゲ様の死霊魔術ならばあの屑を殺へぶぅ!?」
何とか生き残れると感じた直後、気付いた時には同志アヤシゲ様の手が俺の顔を物凄い力で掴んでいた。アヤシゲ様の長い前髪から覗く黒い瞳から漏れ出した闇が、ドロドロと俺の口から体内に侵入して体と心両方を蝕んでいくのを感じる。
「あがぁ、あががががが」
「…ねぇ、同志タカティン。なんでボクの魔術をそんな奴の為に使わなきゃならないの? ねぇ、なんで?」
「ほれは…ほれはぁぁぁぁぁああああああああ!!」
俺の顔を掴んでいる手の力が徐々に上がっていき、メキメキと嫌な音を立てて骨を軋ませていく。
「ボクの魔術はねぇ、ボクを愛してくれる存在を生み出すためのモノなんだよ。決して……決して! ゴミ処理のために使うモノじゃないんだよぉ!! ねぇ解る? 解るよねぇぇえ!!!」
「ヒギャアアアアアアアア!!」
死ぬ! 死ぬ! 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛―――――――
ぐちゃっ。
「……あ、ごめん。殺しちゃったねぇ」
下らないことを言う口を塞ぐだけのつもりだったのに、思わず握り潰しちゃった。
「んー、まぁいっか。殺りたての魂も手に入ったし。―――そうだ、せっかくだから新しいアレを試してみようか」
ふふっ、よかったねぇ同志タカティン。これでキミは本当の意味でボクの下僕になれるよ? なにやらキミはその天聖者に恨みがあるみたいだし、どうせならその恨みは自分で晴らすといい。その機会をボクが与えてあげよう。
全ては白き清純なる幼女の為に。
(うぅっ…こ、ここは何処だ? んん? な、なんじゃこりゃあああ!!)
目が覚めたはいいがまったく体が動かない。下を見たらすぐに理解できたが、どうやら俺は巨木にロープで縛られて吊るされているらしい。……落ち着け俺ぇ。なんで、どうしてこうなったぁ?
確か…アサヒにババァの事を伝えた後、あの天聖者に針で脅されたところまでは覚えている。ミコトのような幼女に俺を木に吊るすなんてことが出来る訳ないし、アサヒのクソ真面目な性格を考えると、いくら俺が憎くかろうと縛って磔なんていう下劣な手は取るはずがない。
つまり、俺を縛ってここに吊るしたのはあの男という事だ。
「う~~~っ! むぅぅ、うむぅ~~~~~~っ!!」
(くそぉぉ! あの男、この俺をこんな所に放置しやがってぇぇ!!)
なんとかして拘束を解こうとするが、格子状の結び目が藻掻けば藻掻くほど体に食い込んで解ける気がしない。あの男…なんでこんな股間が強調される煽情的な拘束を施したのだ!? 俺に欲情した魔物が襲い掛かってきたらどうしてくれる!!
いや…魔物に襲われんでも、このまま誰にも発見されずにいればそのうち………ヒィィィィィッ!!
「う~~~~~!? う、う~~~~~!!」
(誰かいないか!? た、助けてくれぇぇ!!)
死の恐怖に駆られて叫んでいると、俺が吊るされている木の下に人の気配がする。その人物は俺が吊るされている大木の中腹までフワッと浮かび上がり、赤い刃のナイフを使って猿轡を外してくれた。全身が漆黒のローブに包まれているので顔は分からないが、何やらただならぬ気配を感じる。
「ふふっ、見つけたよ同志タカティン。随分といやらしい格好をしてるねぇ」
その人物が黒いフードを取ると、顔を覆うほどの黒くて長い前髪がパラリと落ちた。長くボサボサの黒髪に黒瑪瑙の様に深く黒い瞳…この顔には見覚えがある。
「っ!? ど、同志アヤシゲ様!? まさか…貴方様に救って頂けるとは…」
同志アヤシゲ=メルヴォルン。幼女至高主義評議会の中でも屈指の死霊魔導士として名を馳せており、至高のアンデッド幼女を追い求めて日夜妖しい実験を繰り返していると噂の…組織の中でも相当の変わり者だ。
その腕には我ら幼女至高主義評議会の上級会員の証である金色の幼女の刺繍が施された腕章を付けており、そこに書かれている彼の会員ナンバーは”8”。シングルナンバーは最高幹部である聖幼女愛十傑の証でもある。
俺のようなただの名誉会員などとは比較にならない程の大物だ。…なんでそんな御方がこんな所に?
「別にキミを助けに来たわけじゃないんだけどねぇ。本部でキミの面白い噂を聞いたから確認しに来たんだよ」
「私の噂…ですか?」
「そう。キミが今日レア物であるハーフエルフの幼女を手に入れて、聖幼女愛十傑に献上してくれるっていう噂さ」
「なっ!?」
な、何故だ…どこから漏れた!? ミコトの存在は組織に報告していないし、アサヒと共にラヴェンダー領から逃げ出したことも伝えていない。ましてや、俺がこれから調教して俺だけのモノにするはずだったミコトを、聖幼女愛十傑のような淫獣共に献上する気なんてある訳がない。
「ボクさぁ、君にそんなレア幼女の義妹が居たなんて昨日初めて知ったんだぁ。……これってどういう事なのかな、同志タカティン? それにその手に入れるはずだったレア幼女は何処にいるのかなぁ? …あぁ、キミがこの状態ってことはぁ、もしかしなくても―――捕まえ損ねたのかな? かなぁ!」
ぜ、ぜぜぜ、全部…バレてる!! もし今ここでアヤシゲ様の言葉を否定したり惚けたりすれば、俺はレア幼女の貴重な情報を組織に隠蔽していた罪。そしてミコトを捕まえられなかった罪で……こ、この場で斬首確定ぃぃいい!?
嫌だ…イヤだイヤだ! 死ぬのは嫌だぁぁああ!! 考えろぉ、この場を乗り切る方法を考えろ俺ぇぇぇぇぇぇえええ!!!
「ど、同志アヤシゲ様! 私は確かに彼女を捕まえ損ねました。しかし、それはあの男に…天聖者に邪魔されたからなのです! あの天聖者さえいなければ、今頃レア幼女を聖幼女愛十傑の方々に献上出来ていたはずなのです!!」
そうだ…そうだそうだそうだ! 全てあの男が悪いのだ! 全ての罪をあの男に擦り付けてやる!!
「ふ~ん…天聖者ねぇ。その話、詳しく聞かせてくれるかな?」
俺はここであった事を事細かに一部改変してアヤシゲ様に報告した。その改変部分とは、あの天聖者が幼女を性欲の捌け口としてしか見ていないビチグソ野郎であるという情報と、その危険性についてだ。
幼女至高主義評議会という組織は、会員以外の男が幼女を汚すことを極端に嫌う。聖幼女愛十傑にミコトの事がバレてしまった以上、俺の手に入れる事はスッパリと諦めるしかない。だが、あの男が幼女至高主義評議会に敵対する存在と認識されれば…あの男は終わりだヒャッハァァァ!!!
予想通り同志アヤシゲ様は俺の報告に怒りの空気を醸し出している。よし、これで俺の犯した罪は天聖者の存在を報告した功績で多少軽減されるだろう。少なくとも殺されはしない…はずだ!
「―――報告は以上になります。同志アヤシゲ様…レア幼女に関する報告を怠ってしまい、誠に、誠に申し訳ありませんでしたぁぁぁ!!」
生き残るためならいくらでも頭を下げてやるさ。ミコト以外にも幼女なんて腐るほどいるからな。
「話は分かったよ。確かにその天聖者の存在は看過できないねぇ」
「そ、その通りです! 同志アヤシゲ様の死霊魔術ならばあの屑を殺へぶぅ!?」
何とか生き残れると感じた直後、気付いた時には同志アヤシゲ様の手が俺の顔を物凄い力で掴んでいた。アヤシゲ様の長い前髪から覗く黒い瞳から漏れ出した闇が、ドロドロと俺の口から体内に侵入して体と心両方を蝕んでいくのを感じる。
「あがぁ、あががががが」
「…ねぇ、同志タカティン。なんでボクの魔術をそんな奴の為に使わなきゃならないの? ねぇ、なんで?」
「ほれは…ほれはぁぁぁぁぁああああああああ!!」
俺の顔を掴んでいる手の力が徐々に上がっていき、メキメキと嫌な音を立てて骨を軋ませていく。
「ボクの魔術はねぇ、ボクを愛してくれる存在を生み出すためのモノなんだよ。決して……決して! ゴミ処理のために使うモノじゃないんだよぉ!! ねぇ解る? 解るよねぇぇえ!!!」
「ヒギャアアアアアアアア!!」
死ぬ! 死ぬ! 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛―――――――
ぐちゃっ。
「……あ、ごめん。殺しちゃったねぇ」
下らないことを言う口を塞ぐだけのつもりだったのに、思わず握り潰しちゃった。
「んー、まぁいっか。殺りたての魂も手に入ったし。―――そうだ、せっかくだから新しいアレを試してみようか」
ふふっ、よかったねぇ同志タカティン。これでキミは本当の意味でボクの下僕になれるよ? なにやらキミはその天聖者に恨みがあるみたいだし、どうせならその恨みは自分で晴らすといい。その機会をボクが与えてあげよう。
全ては白き清純なる幼女の為に。
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