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閑話 欲深き人魚達
【双子】②追い掛けてはいけないもの
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「こんな時間までどこほっつき泳いでた! 傷だらけじゃないか!」
「あーん! だってリリーおねいさん日中はムンタリ大陸に行ってるから、追い掛けたら甘い汁が吸えると思ったんだもーん!」
「距離を考えな! テリーが呼んでくれなかったら、あんた達いまごろ力尽きてヌル尾のエサになってたかもしれないんだよ!」
「あーん! だってリリーおねいさんお金の匂いがするんだもーん!」
「馬鹿! あれはフィックスのもんだ!」
◇ ◇ ◇ ◇
「こんな腐りかけの魚を港の屋台に売り付けて詐欺でも働く気だったのかい!? アリサがうちに密告しなかったら、今頃この養殖場は営業停止処分になってたんだよ!」
「あーん! だってリリーおねいさん鞄に甘い魚入れて行商してるから、わたし達も鞄に魚入れて行商したら甘い汁が吸えると思ったんだもーん!」
「馬鹿! あれはアイテムバックだ! そっから異空間に手を突っ込んで鮮度のいいもんを出してんだ! 生還パーティーでも手から出したの見てただろ! 」
「あーん! だってリリーおねいさんお金の匂いがぷんぷんするんだもーん!」
「相手を考えな!」
◇ ◇ ◇ ◇
「勝手に冒険者登録までして! ギルドマスターが獣人だったから『人魚だとバレたら人間に真珠目当てで誘拐される。即刻引き取り願う』って連絡がきたからよかったものを! あんた達、死にたいのかい!?」
「あーん! だってリリーおねいさんヤバい武器持ってたから、わたし達も持ってると甘い汁が吸えると思ったんだもーん!」
「どこでそんな考えになるんだい!」
「あーん! だってヤバい武器ってダンジョンの最下層にあるって冒険者になったロザリーが話してたの聞いたんだもーん!」
「はぁ……リリーに申し訳ないね。あんた達お金で快感を得ることしか興味ないから、孤高のリリーを見て、報酬よりも純粋に競争を学んでくれると思ったのに」
「「え?」」
ママの話を聞いていると、わたし達がリリーおねいさんにオタマナマズで報酬を圧勝されて、そこで競争心が生まれて、お金を稼ぐことよりも勝負に勝つ事に快感を覚えさせて、それでわたし達が心を入れ替えたら儲けもんだと思って、あの時のママは笑っていたそうだ。
「考えも無しに追い掛けるばかりじゃ駄目なんだよ。きちんと見て、学ばないとね」
そう言ってママが横にずれると、その後ろに真顔のリリーおねいさんが現れた。
いつの間に……。
「えーっと……圧勝してしまってもいいんですか?」
「そりゃあ、こてんぱんにしてやりたいけど、金で負かすとより金に執着しそうだからねぇ……」
「あぁ……成る程」
ため息をついてわたし達を見下ろしてきたリリーおねいさんの目が怖い。
(これ……なんだろう)
(初めて見る目……だね)
そこで気付いた。
リリーおねいさんの意識が、初めてわたし達に向いたのだ。
よく解らないけど、今まで景色を見るようにわたし達を見ていたんだ。それがわかった。
今はリリーおねいさんの瞳にはっきりとわたし達が写ってる。震えた人魚の姿だ。
「マリンちゃんシリンちゃん」
「「は、はい」」
「金貨より価値のあるお金ってなーんだ?」
「え……金貨より? 宝石とか豪邸?」
「土地じゃない? それか権利書」
リリーおねいさんはうんうんと頷いた。
「さてと、三人でこれでもしようかね」
「「え?」」
リリーおねいさんが手から出したのは、ボードゲームだった。
◇ ◇ ◇ ◇
「やったぁ! 金貨百枚稼いでシリンがいち抜け~!」
「あーん! あっ……やった六のめが出たからちょうど上がりー! マリンの残りの財産も金貨百枚!」
リリーおねいさんが出したのは『王侯貴族』というボードゲームだった。
森の迷路が描かれた台の上にサイコロを振って、出ための数だけマスを進めで、その途中で宝くじに当たったり、水害で破産したり、油田を堀りあてたりして迷路の出口であるゴールを目指す、最後に沢山お金を持ってる人が勝つゲーム。
ちょっと変わってるのは、最初に自分のお金を賭け金としてボードに入れなければいけなくて、上限額が金貨百枚だったので三人とも上限まで入れた。
途中で詐欺に合って賭け金が半減したり、油田を堀り当てて賭け金が満額になって戻ってきたり、ゲームとはいえ目の前でお金が動いてなかなか楽しかった。
リリーおねいさんはこのゲーム【王侯貴族】は魔導具だと言っていた。
それにゲームを始める前に、凄いことを言った。
"勝った人は負けた人の賭け金を実際にもらえるからね。あ、負けた人は勝った人が賭けた金額と同じ価値のある物を渡すの"
改めて……凄い魔導具だと思った。
森の迷路の中は景色も変わるし、小川には本物の水が流れているし魚も泳いでる。水害時なんて雷まで鳴ってて凄かった。こんなの都心の高級魔導具屋さんにも売ってないよ。
「リリーおねいさんは?」
「私もいま上がった。全財産は金貨百枚分だね」
「なら三人とも引き分けー?」
「えー、ならいち抜けのシリンが勝ちでしょー? ほら早く、敗者は勝者に金貨を渡してっ」
「違うもん! マリンはちゃんと説明書読んだけど上がりの順位は関係ないんだよ! だから三人で引き分けなの!」
「いや、私の勝ちだね」
「「え?」」
ボードを見るとリリーおねいさんの前に金貨が集まっていた。わたし達の金貨は消えて、わたし達の目の前のボードに『敗者』と表示されていた。
「っ、な! リリーおねいさん!」
「これって詐欺でしょ!」
「人聞きの悪い。ちゃんと説明読んだ?」
「読んだよ! 順位は関係なくて、三人とも金貨百枚だよ! だから引き分けでしょ!」
「それなのになんでリリーおねいさんが勝つの!」
「私が出したのは金貨百枚じゃないよ」
「「え?」」
見るとリリーおねいさんの手前に金貨の山がふたつ、その間に見たことのない硬貨が一枚だけ置いてあった。
「これは1枚で金貨百枚分の貨幣価値がある純金貨」
「じゅん、」
「きんかぁ?」
「そう。聞いたことない? 王侯貴族が使う通貨」
そういえばさっき説明書読んだ時に載ってた気がする。
急いで確認すると、……端に書いてあった。
──満額で賭ける場合、必ず純金貨(※)を使用することをおすすめする。純金貨を所持できない王侯貴族以外の者を参戦させる場合、宝石や貴金属、その代替品である土地の権利書や奴隷の使用も認める。
※純金貨──純金貨は金貨百枚の貨幣価値があるが、その真の価値(※)は同じではない。
※純金貨1枚の真の価値。
純金貨なら1枚。
金鉱石なら1トン。
ダイヤモンドなら100カラット。
【純金貨1枚の代替品例】
鉱山奴隷180人。
騎士31人。
高級娼婦14人。
聖騎士10人。
魔導師7人。
兎獣人4人。
人魚1人。若しくは1体。
キメラ獣人1人。
「…………1体」
その文字にわたし達の頭の中に警鐘が鳴った。
例えば、活きのいい魚人を生きたまま卸して欲しいと注文がきた場合、注文数は一人、二人、三人と表示されるが、既に処理された魚人の注文の場合、一体と表示される。生きているか死んでいるかで、表示が変わるのだ。
ならば1人、若しくは一体とは……。
生きてようが死んでようがどちらでもよいという意味だ。
「……り、リリーおねいさん」
「これ、やばいゲームだよね?」
リリーおねいさんは無表情でわたし達を見ていた。その瞳には欲が無いのに、何故かゾッとして席を立とうとしたら腰が上がらなかった。
「な、なにこれ……」
「……う、動けない」
気付くとボードが点滅して、文章が出てきた。
「……こ、これ」
「うそぉ……」
【敗者の賭け金が勝者に渡りました。敗者は勝者の賭け金と同額の価値のあるお支払いがまだ未納です。純金貨1枚か、同額の価値のあるものを納品して下さい。未納の場合、借金を抱えたまま奴隷落ちします。敗者の価値を鑑定──人魚2体。敗者本人を納品することで全額完済できます】
そう表示されていた。
「ちょ、リリーおねいさん!」
「ほんとこれ、ヤバいって!」
リリーおねいさんはただ黙ったまま、わたし達を景色のように眺めていた。
「あーん! だってリリーおねいさん日中はムンタリ大陸に行ってるから、追い掛けたら甘い汁が吸えると思ったんだもーん!」
「距離を考えな! テリーが呼んでくれなかったら、あんた達いまごろ力尽きてヌル尾のエサになってたかもしれないんだよ!」
「あーん! だってリリーおねいさんお金の匂いがするんだもーん!」
「馬鹿! あれはフィックスのもんだ!」
◇ ◇ ◇ ◇
「こんな腐りかけの魚を港の屋台に売り付けて詐欺でも働く気だったのかい!? アリサがうちに密告しなかったら、今頃この養殖場は営業停止処分になってたんだよ!」
「あーん! だってリリーおねいさん鞄に甘い魚入れて行商してるから、わたし達も鞄に魚入れて行商したら甘い汁が吸えると思ったんだもーん!」
「馬鹿! あれはアイテムバックだ! そっから異空間に手を突っ込んで鮮度のいいもんを出してんだ! 生還パーティーでも手から出したの見てただろ! 」
「あーん! だってリリーおねいさんお金の匂いがぷんぷんするんだもーん!」
「相手を考えな!」
◇ ◇ ◇ ◇
「勝手に冒険者登録までして! ギルドマスターが獣人だったから『人魚だとバレたら人間に真珠目当てで誘拐される。即刻引き取り願う』って連絡がきたからよかったものを! あんた達、死にたいのかい!?」
「あーん! だってリリーおねいさんヤバい武器持ってたから、わたし達も持ってると甘い汁が吸えると思ったんだもーん!」
「どこでそんな考えになるんだい!」
「あーん! だってヤバい武器ってダンジョンの最下層にあるって冒険者になったロザリーが話してたの聞いたんだもーん!」
「はぁ……リリーに申し訳ないね。あんた達お金で快感を得ることしか興味ないから、孤高のリリーを見て、報酬よりも純粋に競争を学んでくれると思ったのに」
「「え?」」
ママの話を聞いていると、わたし達がリリーおねいさんにオタマナマズで報酬を圧勝されて、そこで競争心が生まれて、お金を稼ぐことよりも勝負に勝つ事に快感を覚えさせて、それでわたし達が心を入れ替えたら儲けもんだと思って、あの時のママは笑っていたそうだ。
「考えも無しに追い掛けるばかりじゃ駄目なんだよ。きちんと見て、学ばないとね」
そう言ってママが横にずれると、その後ろに真顔のリリーおねいさんが現れた。
いつの間に……。
「えーっと……圧勝してしまってもいいんですか?」
「そりゃあ、こてんぱんにしてやりたいけど、金で負かすとより金に執着しそうだからねぇ……」
「あぁ……成る程」
ため息をついてわたし達を見下ろしてきたリリーおねいさんの目が怖い。
(これ……なんだろう)
(初めて見る目……だね)
そこで気付いた。
リリーおねいさんの意識が、初めてわたし達に向いたのだ。
よく解らないけど、今まで景色を見るようにわたし達を見ていたんだ。それがわかった。
今はリリーおねいさんの瞳にはっきりとわたし達が写ってる。震えた人魚の姿だ。
「マリンちゃんシリンちゃん」
「「は、はい」」
「金貨より価値のあるお金ってなーんだ?」
「え……金貨より? 宝石とか豪邸?」
「土地じゃない? それか権利書」
リリーおねいさんはうんうんと頷いた。
「さてと、三人でこれでもしようかね」
「「え?」」
リリーおねいさんが手から出したのは、ボードゲームだった。
◇ ◇ ◇ ◇
「やったぁ! 金貨百枚稼いでシリンがいち抜け~!」
「あーん! あっ……やった六のめが出たからちょうど上がりー! マリンの残りの財産も金貨百枚!」
リリーおねいさんが出したのは『王侯貴族』というボードゲームだった。
森の迷路が描かれた台の上にサイコロを振って、出ための数だけマスを進めで、その途中で宝くじに当たったり、水害で破産したり、油田を堀りあてたりして迷路の出口であるゴールを目指す、最後に沢山お金を持ってる人が勝つゲーム。
ちょっと変わってるのは、最初に自分のお金を賭け金としてボードに入れなければいけなくて、上限額が金貨百枚だったので三人とも上限まで入れた。
途中で詐欺に合って賭け金が半減したり、油田を堀り当てて賭け金が満額になって戻ってきたり、ゲームとはいえ目の前でお金が動いてなかなか楽しかった。
リリーおねいさんはこのゲーム【王侯貴族】は魔導具だと言っていた。
それにゲームを始める前に、凄いことを言った。
"勝った人は負けた人の賭け金を実際にもらえるからね。あ、負けた人は勝った人が賭けた金額と同じ価値のある物を渡すの"
改めて……凄い魔導具だと思った。
森の迷路の中は景色も変わるし、小川には本物の水が流れているし魚も泳いでる。水害時なんて雷まで鳴ってて凄かった。こんなの都心の高級魔導具屋さんにも売ってないよ。
「リリーおねいさんは?」
「私もいま上がった。全財産は金貨百枚分だね」
「なら三人とも引き分けー?」
「えー、ならいち抜けのシリンが勝ちでしょー? ほら早く、敗者は勝者に金貨を渡してっ」
「違うもん! マリンはちゃんと説明書読んだけど上がりの順位は関係ないんだよ! だから三人で引き分けなの!」
「いや、私の勝ちだね」
「「え?」」
ボードを見るとリリーおねいさんの前に金貨が集まっていた。わたし達の金貨は消えて、わたし達の目の前のボードに『敗者』と表示されていた。
「っ、な! リリーおねいさん!」
「これって詐欺でしょ!」
「人聞きの悪い。ちゃんと説明読んだ?」
「読んだよ! 順位は関係なくて、三人とも金貨百枚だよ! だから引き分けでしょ!」
「それなのになんでリリーおねいさんが勝つの!」
「私が出したのは金貨百枚じゃないよ」
「「え?」」
見るとリリーおねいさんの手前に金貨の山がふたつ、その間に見たことのない硬貨が一枚だけ置いてあった。
「これは1枚で金貨百枚分の貨幣価値がある純金貨」
「じゅん、」
「きんかぁ?」
「そう。聞いたことない? 王侯貴族が使う通貨」
そういえばさっき説明書読んだ時に載ってた気がする。
急いで確認すると、……端に書いてあった。
──満額で賭ける場合、必ず純金貨(※)を使用することをおすすめする。純金貨を所持できない王侯貴族以外の者を参戦させる場合、宝石や貴金属、その代替品である土地の権利書や奴隷の使用も認める。
※純金貨──純金貨は金貨百枚の貨幣価値があるが、その真の価値(※)は同じではない。
※純金貨1枚の真の価値。
純金貨なら1枚。
金鉱石なら1トン。
ダイヤモンドなら100カラット。
【純金貨1枚の代替品例】
鉱山奴隷180人。
騎士31人。
高級娼婦14人。
聖騎士10人。
魔導師7人。
兎獣人4人。
人魚1人。若しくは1体。
キメラ獣人1人。
「…………1体」
その文字にわたし達の頭の中に警鐘が鳴った。
例えば、活きのいい魚人を生きたまま卸して欲しいと注文がきた場合、注文数は一人、二人、三人と表示されるが、既に処理された魚人の注文の場合、一体と表示される。生きているか死んでいるかで、表示が変わるのだ。
ならば1人、若しくは一体とは……。
生きてようが死んでようがどちらでもよいという意味だ。
「……り、リリーおねいさん」
「これ、やばいゲームだよね?」
リリーおねいさんは無表情でわたし達を見ていた。その瞳には欲が無いのに、何故かゾッとして席を立とうとしたら腰が上がらなかった。
「な、なにこれ……」
「……う、動けない」
気付くとボードが点滅して、文章が出てきた。
「……こ、これ」
「うそぉ……」
【敗者の賭け金が勝者に渡りました。敗者は勝者の賭け金と同額の価値のあるお支払いがまだ未納です。純金貨1枚か、同額の価値のあるものを納品して下さい。未納の場合、借金を抱えたまま奴隷落ちします。敗者の価値を鑑定──人魚2体。敗者本人を納品することで全額完済できます】
そう表示されていた。
「ちょ、リリーおねいさん!」
「ほんとこれ、ヤバいって!」
リリーおねいさんはただ黙ったまま、わたし達を景色のように眺めていた。
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