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13話 パーティー(6)
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「ん……っ、ふぅ」
アンリの唇と舌の感触が私を溺れさせていく。シャワーのお湯が口の隙間から入り、喉の奥でむせた。
「んっ、ごほっ……」
「ジュリ、大丈夫?」
シャワーを止めると、アンリはむせている私の背中をさすりながら首筋にキスを這わせた。
「もう、今日はここまでに……しようよ」
「こんな中途半端で止められるわけないよ。ジュリだって反応してるくせに」
アンリは私の言葉を無視して、まだぬるぬるしている泡の部分を使って私の体を刺激し続ける。太ももの付け根をするりとなぞられると、体が正直にびくりと反応してしまった。
「ずいぶん敏感になったね、ここも濡れてきてるし……丁寧に舐めてあげなくちゃ」
「え……やだっ」
アンリはしゃがみ込むと、足の間に顔を埋めた。美しい彼の髪が視界の下に見え、恥ずかしさで倒れそうになる。
(やめて……ダメ……そんなところ)
「あ…っ」
舌先で器用に舐められるそこはあり得ないほど敏感で、ぞくぞくと快感が身体中に広がっていく。
「ふふ。やっぱりここ、いいんだ」
「やめてっ」
(恥ずかしくて死にそうだよ)
「やめてっていう言葉が、もっとしてって聞こえるのはどうしてだろう」
小さくそう呟くと、アンリは音を立ててそこをすすり出す。
「あ……っ、ああ」
羞恥心と相反する快感で、私はあっという間に小さく達してしまった。
びくびくと足を震わせる私を見て、アンリは嬉しそうに上を向いた。
「そんなに声上げたら、見張りの奴らにも聞こえちゃうよ?」
「だ……って」
(こんなの我慢するなんて、無理だよ)
アンリは立ち上がると、シャワーで私の体についた石鹸を綺麗に流し、バスローブを羽織らせた。
「ここじゃ場所が悪いね……続きはベッドにしよう」
「続き……?」
「だって僕、まだ全然ジュリの中に入ってないし満足してない」
素早く自分もバスローブを羽織ると、アンリは私をベッドへと誘導した。
もうこういう時のアンリには逆らえないとさすがに学習している。
(それに、あれだけ愛撫されると、私もアンリと繋がりたいって気持ちが強くなってる)
私は素直にベッドに横たわり、次に何を要求されるのか待っていると、アンリは隣に寝そべって私を見た。
「ジュリから僕を攻めてみてよ」
「え……」
「僕を気持ちよくさせて」
私が恥ずかしがるのを面白がるように、アンリは寝そべったまま動かない。
男性を気持ちよくさせる方法なんて、私にはわからない。
「どうすればいいの?」
困っていると、アンリは私の手を自分の胸に当てて微笑んだ。
「ジュリの僕への愛を表現してくれたらいい。例えば、もし僕がここでフローラを隣に置いていたらどうする?」
「……試してるの?」
嫌な感情が胸に立ち込め、どうしようもない気持ちになる。でもアンリはそれでも平気な顔で私を見つめる。
「僕はジュリがあの男と一緒にいたのを想像するだけで、今も壊してしまいそうな感情が湧くよ」
「それは嫉妬でしょ。愛じゃない」
私が求めているのは、そういう痛みを伴うような感情じゃない。でもアンリはもっと激しい感情が先走っているようだ。
「ジュリがフローラに抱いた嫉妬を僕にぶつけてみてよ。そうしたら君の僕への思いの大きさが分かる気がする」
(アンリは……私の思いを試してるんだ)
そういうのは好きではなかったけれど、そうしないときっとアンリは私の愛情に不信を抱くだろう。そうなってしまうのは望んでいない。
「じゃあ……私なりの表現をしてみる」
「うん」
フローラさんがアンリに抱きついているのを思い出してみる。表向きの顔は余裕のあるふりして微笑んでいる自分がいた。
(でも本当は?)
嫉妬をむき出しにしたらどうなるかと考えると、胸の中にめらりと炎のように燃える感情が湧いた。
アンリの肩に軽く歯を立て、くしゃりと髪を握りしめる。
(私を置いて他の女性になんて……許さない!)
「……っ、ジュリっ」
アンリが驚いたように体を揺らす。でも私はそのまま唇に強くキスをし、声を塞いだ。
(アンリが言ったんだよ。嫉妬をぶつけろって)
キスをしながら、彼の全てを誰にも触れさせないように全身で抱きしめる。
これは、独占欲だ。
誰にも渡さない。誰にも触れさせない。
相手の気持ちは二の次で、自分の心を第一優先にすると……こんな感情になる。
フローラさんが言っていた『嫉妬すると醜くなる』というのは本当だなと思う。だって今の自分はきっと、とても……醜い。
アンリは私の手首をぎゅっと掴むと、勢いよく起き上がって私を睨み据えた。
「ジュリの心にもこんな感情が潜んでたんだね」
「……そうだよ。だからこそ愛し合うには信頼が必要なんだよ」
私も負けじとアンリを睨みながら、まだおさまらない嫉妬の炎を燻らせる。
目に見えないものを信じるというのは、とても難しい。
でも、それができなければ一生この黒くてドロドロとしたものに付き合わなければいけないのだ。
(そんなの嫌だ……私は穏やかな気持ちでアンリを愛していたい)
私の気持ちが通じたのかはわからないけれど、アンリはふっと優しい目になって私を抱きしめた。
「少しわかってきた……好きな人を大切にする意味が。ジュリが泣いている姿より、笑ってくれている方が嬉しい。嫉妬で目を吊り上げてるより、僕の愛撫に感じて切なそうにしてる方が可愛い」
アンリは、そうゆっくり囁くように言うと、私の耳の縁をゆっくりとなぞるように舐めた。
「あ……っ」
びくりと肩を震わせると、アンリはその肩をとんと押して私をベッドに倒した。
「やっぱり、ジュリを攻めてる方が好きかも」
美しいブルーの瞳を細めて微笑む。その姿はギリシャ神話に出てくるエロスのような美しさで、私はそこに天使がいるのかと目を瞬いた。
(本当に美しい人だな……アンリは)
美しさと妖しさの両方を兼ね備えた天使は、私の体を思うように支配していく。
「さっき肩を噛まれた時、かなり驚いたけど、すごく良かったんだよね」
「え……あっ」
私の上に四つん這いで覆いかぶさると、アンリは甘噛みするように首筋に歯を立てる。痛いという感覚と、ぞくりと粟立つ隠微な感覚に鼓動が驚くほど早く打ち付けた。
「どう……いいでしょ」
「ん……わからない」
(いいって答えたら、自分の淫らな部分を認めるみたいで言えないよ)
顔を背けていると、アンリは構わず反対の首にも歯型をつけ、大きな手で私の髪をくしゃっと掴んだ。
「乱暴にされるの、好き?」
「……好きじゃない」
「嘘つきだなあ、ジュリは」
アンリは私の顎を掴むと、呼吸が止まりそうなほどの強いキスをした。口内を生温かい舌が暴れまわり、それだけで体を奪われているのと同じ感覚になっていく。
(こんな……舌使いで、あそこが濡れるなんて)
「嘘つきのジュリには、こうしてもっと苛めてあげたくなるな」
「え……?」
アンリの手には細めの紐が握られている。驚いている間に、彼は私の両手首を素早く縛ってしまった。
「な、何を……」
ベッドの端に紐がくくりつけられ、腕が全く使えない。
「動けないのって、すごくいいはずだよ。僕に一方的に犯されるってどんな気持ちか……聞かせて?」
アンリは熱を帯びた視線で、私が戸惑っている様子を嬉しそうに見ている。その視線が意地悪なほど私の体は熱くなっていく。
(どうして……こんな)
「どこに触れられるのが好き?」
「それは……」
(もう視線に触れられるだけで、ゾクゾクしてるのに)
アンリは乳首の上を指で軽く弾きながら、下腹部を優しく撫でた。もどかしい疼きが走り、たまらず体をよじる。
「ふふ、感じる?もっと刺激してあげるね」
アンリは私の足を持ち上げると、指の付け根を丁寧に舐めていく。神経のたくさん通ったそこは、彼の舌の感触を的確に伝えてきた。
「や……そんなの駄目だよ」
「どうして?さっき洗ったし、綺麗だよ」
王子様が女性の足を口に入れるなんて、その光景があまりに背徳的な感じがしてまたあそこが濡れていく。
(こんなの……変態だよ)
自分の姿を想像するのが怖くて、目を瞑る。すると、アンリは足をつーっと唇でなぞってから太もも周辺を丁寧にキスした。
目を閉じたせいで感覚が更に上がっていた私は、蜜の溢れるそこがきゅっと彼を求めるように動くのを感じる。
「ふーん……ジュリは変態プレイもありなんだな」
「そんなことない……っ」
首を左右に振るが、その否定はあまり意味をなしてなかった。
太ももの間に滴っている愛液を指ですくい、アンリはくすくすと笑う。
「こんなに愛液を垂らしておいて?」
(やだ……っ)
濡れたあそこを隠すように足を閉じると、アンリは自分の太ももを割り込ませた。
「やっぱり乱暴なのも嫌いじゃないんでしょ」
濡れた指を私の喉元にすっと撫でながら、嬉しそうにもう片方の手を秘部に当てる。じゅんと湿ったそこに指が埋まるのがわかり、背が自然に反った。
「あ……っ、ん……っ」
(乱暴なのが好きっていうのじゃない。アンリが私を激しく求めているのが嬉しいの)
そうだ、愛のない激しさは多分辛い。
自分を求め、自分以外の人では満たせないと言ってくれるアンリの存在が私を濡らすのだ。
「どうして欲しい?」
くちゅくちゅと中をかき回しながら、焦らすように聞いてくる。アンリの熱くて硬いものを受け入れてからというもの、指の刺激は少し物足りないように感じてしまう。
(本当に私……未体験だったのにな)
自分の心と体の変化に驚きつつも、今求めているのは間違いなくアンリ自身だった。
「アンリに……してほしい」
「何を?」
「言わなくても……わかるでしょ」
「言わないとわからないな。心を読むのは疲れるからしないよ?」
アンリはあえて意地悪にそう言い、まだ指だけで私を苛める。一緒になぞられている小さな突起は、耐えられないほどに敏感になっていた。
(このままだと、また……きちゃう)
足を震わせていると、アンリは優しく微笑みながら言う。
「イっていいよ。女性のここは、何度だってイけるようになってるんだから。僕の指を締めてよ」
「……あぁっ」
急に速くなった指の動きに耐えらえず、私はさっきよりも大きな波にさらわれるように達してしまった。
くたりとなった体を抱き起こし、アンリは私の手の紐をほどいて体を膝の上に乗せる。
「ジュリ……自分では動けない人形みたいだよ」
「……アンリが……意地悪だから」
(私、2度も達したのに、まだ中が疼いてる)
収縮して一度狭くなったそこが、またアンリを受け入れようと広がっていくのがわかる。
(好きな人を求めるというのはこんな気分なんだ)
私は初めて感じる女の深い欲に驚いた。それは理屈では到底説明できないような感情的なもので、それが叶わないのは耐えられないほどの苦しさだった。
アンリの唇と舌の感触が私を溺れさせていく。シャワーのお湯が口の隙間から入り、喉の奥でむせた。
「んっ、ごほっ……」
「ジュリ、大丈夫?」
シャワーを止めると、アンリはむせている私の背中をさすりながら首筋にキスを這わせた。
「もう、今日はここまでに……しようよ」
「こんな中途半端で止められるわけないよ。ジュリだって反応してるくせに」
アンリは私の言葉を無視して、まだぬるぬるしている泡の部分を使って私の体を刺激し続ける。太ももの付け根をするりとなぞられると、体が正直にびくりと反応してしまった。
「ずいぶん敏感になったね、ここも濡れてきてるし……丁寧に舐めてあげなくちゃ」
「え……やだっ」
アンリはしゃがみ込むと、足の間に顔を埋めた。美しい彼の髪が視界の下に見え、恥ずかしさで倒れそうになる。
(やめて……ダメ……そんなところ)
「あ…っ」
舌先で器用に舐められるそこはあり得ないほど敏感で、ぞくぞくと快感が身体中に広がっていく。
「ふふ。やっぱりここ、いいんだ」
「やめてっ」
(恥ずかしくて死にそうだよ)
「やめてっていう言葉が、もっとしてって聞こえるのはどうしてだろう」
小さくそう呟くと、アンリは音を立ててそこをすすり出す。
「あ……っ、ああ」
羞恥心と相反する快感で、私はあっという間に小さく達してしまった。
びくびくと足を震わせる私を見て、アンリは嬉しそうに上を向いた。
「そんなに声上げたら、見張りの奴らにも聞こえちゃうよ?」
「だ……って」
(こんなの我慢するなんて、無理だよ)
アンリは立ち上がると、シャワーで私の体についた石鹸を綺麗に流し、バスローブを羽織らせた。
「ここじゃ場所が悪いね……続きはベッドにしよう」
「続き……?」
「だって僕、まだ全然ジュリの中に入ってないし満足してない」
素早く自分もバスローブを羽織ると、アンリは私をベッドへと誘導した。
もうこういう時のアンリには逆らえないとさすがに学習している。
(それに、あれだけ愛撫されると、私もアンリと繋がりたいって気持ちが強くなってる)
私は素直にベッドに横たわり、次に何を要求されるのか待っていると、アンリは隣に寝そべって私を見た。
「ジュリから僕を攻めてみてよ」
「え……」
「僕を気持ちよくさせて」
私が恥ずかしがるのを面白がるように、アンリは寝そべったまま動かない。
男性を気持ちよくさせる方法なんて、私にはわからない。
「どうすればいいの?」
困っていると、アンリは私の手を自分の胸に当てて微笑んだ。
「ジュリの僕への愛を表現してくれたらいい。例えば、もし僕がここでフローラを隣に置いていたらどうする?」
「……試してるの?」
嫌な感情が胸に立ち込め、どうしようもない気持ちになる。でもアンリはそれでも平気な顔で私を見つめる。
「僕はジュリがあの男と一緒にいたのを想像するだけで、今も壊してしまいそうな感情が湧くよ」
「それは嫉妬でしょ。愛じゃない」
私が求めているのは、そういう痛みを伴うような感情じゃない。でもアンリはもっと激しい感情が先走っているようだ。
「ジュリがフローラに抱いた嫉妬を僕にぶつけてみてよ。そうしたら君の僕への思いの大きさが分かる気がする」
(アンリは……私の思いを試してるんだ)
そういうのは好きではなかったけれど、そうしないときっとアンリは私の愛情に不信を抱くだろう。そうなってしまうのは望んでいない。
「じゃあ……私なりの表現をしてみる」
「うん」
フローラさんがアンリに抱きついているのを思い出してみる。表向きの顔は余裕のあるふりして微笑んでいる自分がいた。
(でも本当は?)
嫉妬をむき出しにしたらどうなるかと考えると、胸の中にめらりと炎のように燃える感情が湧いた。
アンリの肩に軽く歯を立て、くしゃりと髪を握りしめる。
(私を置いて他の女性になんて……許さない!)
「……っ、ジュリっ」
アンリが驚いたように体を揺らす。でも私はそのまま唇に強くキスをし、声を塞いだ。
(アンリが言ったんだよ。嫉妬をぶつけろって)
キスをしながら、彼の全てを誰にも触れさせないように全身で抱きしめる。
これは、独占欲だ。
誰にも渡さない。誰にも触れさせない。
相手の気持ちは二の次で、自分の心を第一優先にすると……こんな感情になる。
フローラさんが言っていた『嫉妬すると醜くなる』というのは本当だなと思う。だって今の自分はきっと、とても……醜い。
アンリは私の手首をぎゅっと掴むと、勢いよく起き上がって私を睨み据えた。
「ジュリの心にもこんな感情が潜んでたんだね」
「……そうだよ。だからこそ愛し合うには信頼が必要なんだよ」
私も負けじとアンリを睨みながら、まだおさまらない嫉妬の炎を燻らせる。
目に見えないものを信じるというのは、とても難しい。
でも、それができなければ一生この黒くてドロドロとしたものに付き合わなければいけないのだ。
(そんなの嫌だ……私は穏やかな気持ちでアンリを愛していたい)
私の気持ちが通じたのかはわからないけれど、アンリはふっと優しい目になって私を抱きしめた。
「少しわかってきた……好きな人を大切にする意味が。ジュリが泣いている姿より、笑ってくれている方が嬉しい。嫉妬で目を吊り上げてるより、僕の愛撫に感じて切なそうにしてる方が可愛い」
アンリは、そうゆっくり囁くように言うと、私の耳の縁をゆっくりとなぞるように舐めた。
「あ……っ」
びくりと肩を震わせると、アンリはその肩をとんと押して私をベッドに倒した。
「やっぱり、ジュリを攻めてる方が好きかも」
美しいブルーの瞳を細めて微笑む。その姿はギリシャ神話に出てくるエロスのような美しさで、私はそこに天使がいるのかと目を瞬いた。
(本当に美しい人だな……アンリは)
美しさと妖しさの両方を兼ね備えた天使は、私の体を思うように支配していく。
「さっき肩を噛まれた時、かなり驚いたけど、すごく良かったんだよね」
「え……あっ」
私の上に四つん這いで覆いかぶさると、アンリは甘噛みするように首筋に歯を立てる。痛いという感覚と、ぞくりと粟立つ隠微な感覚に鼓動が驚くほど早く打ち付けた。
「どう……いいでしょ」
「ん……わからない」
(いいって答えたら、自分の淫らな部分を認めるみたいで言えないよ)
顔を背けていると、アンリは構わず反対の首にも歯型をつけ、大きな手で私の髪をくしゃっと掴んだ。
「乱暴にされるの、好き?」
「……好きじゃない」
「嘘つきだなあ、ジュリは」
アンリは私の顎を掴むと、呼吸が止まりそうなほどの強いキスをした。口内を生温かい舌が暴れまわり、それだけで体を奪われているのと同じ感覚になっていく。
(こんな……舌使いで、あそこが濡れるなんて)
「嘘つきのジュリには、こうしてもっと苛めてあげたくなるな」
「え……?」
アンリの手には細めの紐が握られている。驚いている間に、彼は私の両手首を素早く縛ってしまった。
「な、何を……」
ベッドの端に紐がくくりつけられ、腕が全く使えない。
「動けないのって、すごくいいはずだよ。僕に一方的に犯されるってどんな気持ちか……聞かせて?」
アンリは熱を帯びた視線で、私が戸惑っている様子を嬉しそうに見ている。その視線が意地悪なほど私の体は熱くなっていく。
(どうして……こんな)
「どこに触れられるのが好き?」
「それは……」
(もう視線に触れられるだけで、ゾクゾクしてるのに)
アンリは乳首の上を指で軽く弾きながら、下腹部を優しく撫でた。もどかしい疼きが走り、たまらず体をよじる。
「ふふ、感じる?もっと刺激してあげるね」
アンリは私の足を持ち上げると、指の付け根を丁寧に舐めていく。神経のたくさん通ったそこは、彼の舌の感触を的確に伝えてきた。
「や……そんなの駄目だよ」
「どうして?さっき洗ったし、綺麗だよ」
王子様が女性の足を口に入れるなんて、その光景があまりに背徳的な感じがしてまたあそこが濡れていく。
(こんなの……変態だよ)
自分の姿を想像するのが怖くて、目を瞑る。すると、アンリは足をつーっと唇でなぞってから太もも周辺を丁寧にキスした。
目を閉じたせいで感覚が更に上がっていた私は、蜜の溢れるそこがきゅっと彼を求めるように動くのを感じる。
「ふーん……ジュリは変態プレイもありなんだな」
「そんなことない……っ」
首を左右に振るが、その否定はあまり意味をなしてなかった。
太ももの間に滴っている愛液を指ですくい、アンリはくすくすと笑う。
「こんなに愛液を垂らしておいて?」
(やだ……っ)
濡れたあそこを隠すように足を閉じると、アンリは自分の太ももを割り込ませた。
「やっぱり乱暴なのも嫌いじゃないんでしょ」
濡れた指を私の喉元にすっと撫でながら、嬉しそうにもう片方の手を秘部に当てる。じゅんと湿ったそこに指が埋まるのがわかり、背が自然に反った。
「あ……っ、ん……っ」
(乱暴なのが好きっていうのじゃない。アンリが私を激しく求めているのが嬉しいの)
そうだ、愛のない激しさは多分辛い。
自分を求め、自分以外の人では満たせないと言ってくれるアンリの存在が私を濡らすのだ。
「どうして欲しい?」
くちゅくちゅと中をかき回しながら、焦らすように聞いてくる。アンリの熱くて硬いものを受け入れてからというもの、指の刺激は少し物足りないように感じてしまう。
(本当に私……未体験だったのにな)
自分の心と体の変化に驚きつつも、今求めているのは間違いなくアンリ自身だった。
「アンリに……してほしい」
「何を?」
「言わなくても……わかるでしょ」
「言わないとわからないな。心を読むのは疲れるからしないよ?」
アンリはあえて意地悪にそう言い、まだ指だけで私を苛める。一緒になぞられている小さな突起は、耐えられないほどに敏感になっていた。
(このままだと、また……きちゃう)
足を震わせていると、アンリは優しく微笑みながら言う。
「イっていいよ。女性のここは、何度だってイけるようになってるんだから。僕の指を締めてよ」
「……あぁっ」
急に速くなった指の動きに耐えらえず、私はさっきよりも大きな波にさらわれるように達してしまった。
くたりとなった体を抱き起こし、アンリは私の手の紐をほどいて体を膝の上に乗せる。
「ジュリ……自分では動けない人形みたいだよ」
「……アンリが……意地悪だから」
(私、2度も達したのに、まだ中が疼いてる)
収縮して一度狭くなったそこが、またアンリを受け入れようと広がっていくのがわかる。
(好きな人を求めるというのはこんな気分なんだ)
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