95 / 129
濃霧の失踪事件
在りし日-3
しおりを挟む
それからの出来事は、何もかもが初めてだった。
初めて柔らかで暖かいベッドで眠った。
なんだか落ち着かなくて中々寝られなかった。
初めて生きるためでは無い、生活のための物を作った。
机と椅子なんて見たことしかなかったから、思ってたより手間取った。
初めて勉強っていうのをした。
そもそも何を言っているか分からなかった。
初めて、悪いことを一度もしない一日を過ごした。
夕食が美味しく感じたのも、寝慣れないベッドでよく眠れたのも、多分、気のせいでは無いと思う。
そんな生活が、気づけば数日経っていた。
俺は中庭のベンチに腰掛け自分の手のひらをジッと見ていた。
傷だらけの手。ただ最近出来たものは無い。一番新しいのがどれか分からないくらい、思い返せば穏やかな日々しか過ごしていない。
穏やかで……平和ボケしそうになる毎日。
「なーに黄昏れてんのよ」
「……流石にボケすぎだな」
声をかけられるまでサリナが隣に座っていたことに気づかなかった。
「どうしたのよボーっとして」
「いや、なんでもねぇよ」
そう言って視線を正面に移す。映るのは元気に遊びまわるガキどもの姿。あんなに楽しいそうな顔は……初めてみたかもしれない。
「……なあ、サリナ。ここの暮らしはどうだ?」
「え、なによ急に。そりゃあ前に比べたらいいわよ。住処も食事も、十分とは言えないのかもしれないけど無くなることを怯えなくてもいい。勉強だって、まだ全然だけど新しいことを知るっていう事が楽しいって思えるの。ユートもそうみたいよ。カリナはガルと同じで全然みたいだけど」
「そうか。……ああ、そうだよな」
呟いて、強く手を握った。
まだ、何も解決していない。
「おやガルシオ。どうしたのですかこんな時間に。眠れないのですか?」
夜。静かな教会のベンチに座っているとキルトが話しかけてきた。
「まあ、そんなところだ。アンタは?」
「私は、えーっと……うん、君にも共犯になってもらいましょう」
共犯なんてキルトには似合わない物騒な言葉が出たもんだから何事かと思ったが、差し出されたものを見てため息をついた。
「……つまみ食いかよ」
「なんとも重罪だよ」
差し出されたサンドイッチを齧り呆れた笑みを浮かべる。
静かな時間。キルトは何も言わず隣に座っている。多分、俺から話すのを待っているのだろう。……ああ、どうにも不思議な奴だ。自然と、口が開いてしまう。
「なあ、お前はなんでここまでしてくれるんだ?」
「ん?」
「いくら子供っていっても人数がいれば飯も寝床もそれなりに必要だ。それに勉強だって教えてくれてる。それなりに……いや、かなり負担になってるだろ?」
「あー、そんなことは気にすることないよ。って言っても駄目だろうね。君は優しい子だから」
「優しいなんて、俺には一番似合わねぇよ」
「そんなことないさ。不器用だけど仲間思いで、僕のことも気遣ってくれてる。まあ、勉強が苦手なのが玉に瑕かな」
「勉強なぁ……お前も分かりやすいように教えてくれてんだろうが、そもそもそれすら何言ってるか分からねぇんだ。サリナやユートは結構気に入ってるらしいから、俺なんか放っといてあっちに力入れてやれよ」
俺の提案にキルトは首を横に振った。
「そうはいかないさ。勉強っていうのはね、出来ればいいっていうものじゃないんだ。……いや最低限出来ないと困るラインはあるけれど」
「俺はそこにも達してねぇけどな」
「とっとにかく! 勉強っていうのはあくまで目的ではなくて手段なんだ。学んで終わりじゃなくて、学んだあとにどう活かすか。将来の仕事に活かせるかもしれない。生活に活かせるかもしれない。しっかり理解していなくても、なんとなく聞いただけでも活かせるものがあるかもしれない。簡単に言えば、そうだな……僕は君たちに選択肢を増やしてほしいんだ」
「選択肢?」
「そう。言ってしまうと、以前までの君なら人から奪ったり盗んだりして生活してた。そうしないといけなかった。子供たちのために色々考えても、答えは出なかった。それでも今は、多少学んだことによって少しは考えられることが増えたんじゃないかな?」
「……まあ、そうかもな」
キルトの質問に、俺はやや間をおいて答えた。
「うん。僕は皆に賢い子になってほしいわけじゃなくて、自分で生きられるようになってほしいんだ。だから、何度だって根気強く教えるさ。君にもっと選択肢を増やせるように……いや、武器って言った方がかっこいいかな?」
「はっ。せいぜい期待してるよ」
呆れた笑みを浮かべて、残ったサンドイッチの欠片を呑み込んだ。
翌日。キルトから頼まれた買い物からの帰宅中。見たことのある顔が協会から出てくるのを見て俺はとっさに身を隠した。
ガラの悪そうな男二人。到底協会に来るような奴ではない。あれは……確かジーユの商館で見た奴らだ。
俺はすぐに飛び出そうとする気持ちをなんとか抑え、二人が見えなくなったのを確認すると協会に駆け込んだ。
「おや、ガルシオ。おかえりなさい。……どうしたのですかそんなに慌てて。あ、もしかして雨でも降ってきました?」
振り返って話しかけてきたのは普段通りのキルトだった。怪我とかをしてる様子もない。……でも一瞬、ほんの一瞬だけ、首にかけて十字架が淡く光っていたことを見逃さなかった。
「……いや、まだ降ってねぇよ。まあ多分もうすぐ振ると思うぜ。そんな匂いがしてる」
「そうですか、ありがとう。洗濯を取り込んでおかないと」
「なあ!」
背を向けて立ち去ろうとするキルトに声をかけようとして、思わず大きな声が出たことに俺自身も驚いた。
「どっ、どうしました?」
「……俺も、手伝うよ。取り込むの」
「おお、ありがとう。やっぱりガルシオは優しいですね」
そう言って頭を撫でる。
――なにも、言ってこないんだな。
俺はその手を振り払う事も出来なかった。
「ガルー? どこ行ったのガルー?」
キルトが協会の掃除をしていると、辺りを見回しながらサリナがやってきた。
「おやサリナさん、どうしましたか?」
「あっ、キルトさん。ガル見ませんでした? 夕飯の準備手伝うって約束してたのにどこにも見当たらなくって」
「ガルシオですか? 少し前に洗濯を一緒に取り込んでましたけど、その後は……まさか!」
しばらく考え込んでいたが、やがてあることに気づくと血相を変えた。
「サリナさんすみません。私は急用のため少し出かけてきます。食事は皆さんでとっておいてください。それと今日は協会も閉めます。誰が訪ねてきても開けないように。いいですね?」
「えっ、あ、はい」
早口でまくし立てるように言い、サリナは訳も分からず頷き駆け出すキルトを見送るしかできなかった。
――迂闊だった。タイミング的にもガルシオを探しに来た二人を見かけていてもおかしくない。そもそもあの慌てようは間違いない。魔具も使い終わっていたけど、ギリギリで気づかれたかもしれない。そのことに彼なら責任を感じるだろう。少なくとも今日中はずっと目の届くところに居させるべきだった。
降る雨にも構わず走り続け目的の商館に到着したときには、そこは不気味なほど静まり返っていた。
「ガルシオ! どこですか!?」
勢いよく扉を開けると、何人も男たちが倒れていた。
まるで道しるべの様に倒れた男達を辿り階段を上り、上階の部屋で見たものは泡を吹いて気を失ったジーユと血まみれのガルシオの姿だった。
「ガルシオ、大丈夫ですか! こんな怪我をし……て?」
慌てて駆け寄るが、あることに気づいてキルトは目を見開いた。ガルシオの血は返り血だけというには多すぎる。それに衣服も斬られた形跡もある。それでもその下の皮膚には斬られた傷跡どころが、殴られた跡すらなかった。
「これは、一体……?」
「なあ、おっさん。昨日言ってたよな。勉強するのは選択肢を増やすため、武器を増やすためだって」
「…………」
ガルシオの言葉を、キルトは何も言わず聞いた。
「一瞬だけ思ったんだ。もしかしたら俺でもなにか他のことが出来るのかもしれねぇって……でもダメだった。結局俺にはこれしかねぇんだ。本当に、どうしようもないくらいに……」
諦めたような、泣き出してしまいそうな笑顔。そんな彼を見て、キルトは強く抱きしめた。
「そんな……そんなことはない! 君が戦う力しか持てないというなら、多くの人のために役立てればいい。そのための方法なら僕が一緒に探す。だから、だから諦めないでくれ!」
その言葉に、流したくもない涙が流れだした。抱きしめられている腕も握り、声を上げて。
不意に頭をよぎった、昔の記憶。走馬灯っていうなら笑えねぇ冗談だ。
雪に埋もれた体を起こし、俺を殴り飛ばした巨体の魔物――その奥にいる男を見た。
転移させた多数の魔物を従える、虚ろな目をした男。
どう考えてもまともな状態じゃない。どうやってるかは知らねぇが、操られてるか洗脳されてるか。そんなところだろう。原因が分からねぇなら、解決するのもどうすればいいか分かったもんじゃねぇ。
目を閉じ、短く息を吐く。
あの後も色々世話焼いてくれて、ギルドっていうものが出来るらしいって話を持ってきたのもキルトだったな。
本当に、俺が諦めないように、あいつも諦めずに手を尽くしてくれた。
ああ、なら、そうだ。
「俺も諦める訳にはいかねぇんだ」
あの頃だって、諦めなかったから一人で商館のクソ共をぶちのめした。なら今なら、魔物の五十匹程度準備運動にしかならねぇ。ここら一帯の魔物の群れ絶滅させるくらい訳ない。そうだろう。
「もうちょっと待ってろよキルト。お互い、最後まで諦めずにいこうぜ」
初めて柔らかで暖かいベッドで眠った。
なんだか落ち着かなくて中々寝られなかった。
初めて生きるためでは無い、生活のための物を作った。
机と椅子なんて見たことしかなかったから、思ってたより手間取った。
初めて勉強っていうのをした。
そもそも何を言っているか分からなかった。
初めて、悪いことを一度もしない一日を過ごした。
夕食が美味しく感じたのも、寝慣れないベッドでよく眠れたのも、多分、気のせいでは無いと思う。
そんな生活が、気づけば数日経っていた。
俺は中庭のベンチに腰掛け自分の手のひらをジッと見ていた。
傷だらけの手。ただ最近出来たものは無い。一番新しいのがどれか分からないくらい、思い返せば穏やかな日々しか過ごしていない。
穏やかで……平和ボケしそうになる毎日。
「なーに黄昏れてんのよ」
「……流石にボケすぎだな」
声をかけられるまでサリナが隣に座っていたことに気づかなかった。
「どうしたのよボーっとして」
「いや、なんでもねぇよ」
そう言って視線を正面に移す。映るのは元気に遊びまわるガキどもの姿。あんなに楽しいそうな顔は……初めてみたかもしれない。
「……なあ、サリナ。ここの暮らしはどうだ?」
「え、なによ急に。そりゃあ前に比べたらいいわよ。住処も食事も、十分とは言えないのかもしれないけど無くなることを怯えなくてもいい。勉強だって、まだ全然だけど新しいことを知るっていう事が楽しいって思えるの。ユートもそうみたいよ。カリナはガルと同じで全然みたいだけど」
「そうか。……ああ、そうだよな」
呟いて、強く手を握った。
まだ、何も解決していない。
「おやガルシオ。どうしたのですかこんな時間に。眠れないのですか?」
夜。静かな教会のベンチに座っているとキルトが話しかけてきた。
「まあ、そんなところだ。アンタは?」
「私は、えーっと……うん、君にも共犯になってもらいましょう」
共犯なんてキルトには似合わない物騒な言葉が出たもんだから何事かと思ったが、差し出されたものを見てため息をついた。
「……つまみ食いかよ」
「なんとも重罪だよ」
差し出されたサンドイッチを齧り呆れた笑みを浮かべる。
静かな時間。キルトは何も言わず隣に座っている。多分、俺から話すのを待っているのだろう。……ああ、どうにも不思議な奴だ。自然と、口が開いてしまう。
「なあ、お前はなんでここまでしてくれるんだ?」
「ん?」
「いくら子供っていっても人数がいれば飯も寝床もそれなりに必要だ。それに勉強だって教えてくれてる。それなりに……いや、かなり負担になってるだろ?」
「あー、そんなことは気にすることないよ。って言っても駄目だろうね。君は優しい子だから」
「優しいなんて、俺には一番似合わねぇよ」
「そんなことないさ。不器用だけど仲間思いで、僕のことも気遣ってくれてる。まあ、勉強が苦手なのが玉に瑕かな」
「勉強なぁ……お前も分かりやすいように教えてくれてんだろうが、そもそもそれすら何言ってるか分からねぇんだ。サリナやユートは結構気に入ってるらしいから、俺なんか放っといてあっちに力入れてやれよ」
俺の提案にキルトは首を横に振った。
「そうはいかないさ。勉強っていうのはね、出来ればいいっていうものじゃないんだ。……いや最低限出来ないと困るラインはあるけれど」
「俺はそこにも達してねぇけどな」
「とっとにかく! 勉強っていうのはあくまで目的ではなくて手段なんだ。学んで終わりじゃなくて、学んだあとにどう活かすか。将来の仕事に活かせるかもしれない。生活に活かせるかもしれない。しっかり理解していなくても、なんとなく聞いただけでも活かせるものがあるかもしれない。簡単に言えば、そうだな……僕は君たちに選択肢を増やしてほしいんだ」
「選択肢?」
「そう。言ってしまうと、以前までの君なら人から奪ったり盗んだりして生活してた。そうしないといけなかった。子供たちのために色々考えても、答えは出なかった。それでも今は、多少学んだことによって少しは考えられることが増えたんじゃないかな?」
「……まあ、そうかもな」
キルトの質問に、俺はやや間をおいて答えた。
「うん。僕は皆に賢い子になってほしいわけじゃなくて、自分で生きられるようになってほしいんだ。だから、何度だって根気強く教えるさ。君にもっと選択肢を増やせるように……いや、武器って言った方がかっこいいかな?」
「はっ。せいぜい期待してるよ」
呆れた笑みを浮かべて、残ったサンドイッチの欠片を呑み込んだ。
翌日。キルトから頼まれた買い物からの帰宅中。見たことのある顔が協会から出てくるのを見て俺はとっさに身を隠した。
ガラの悪そうな男二人。到底協会に来るような奴ではない。あれは……確かジーユの商館で見た奴らだ。
俺はすぐに飛び出そうとする気持ちをなんとか抑え、二人が見えなくなったのを確認すると協会に駆け込んだ。
「おや、ガルシオ。おかえりなさい。……どうしたのですかそんなに慌てて。あ、もしかして雨でも降ってきました?」
振り返って話しかけてきたのは普段通りのキルトだった。怪我とかをしてる様子もない。……でも一瞬、ほんの一瞬だけ、首にかけて十字架が淡く光っていたことを見逃さなかった。
「……いや、まだ降ってねぇよ。まあ多分もうすぐ振ると思うぜ。そんな匂いがしてる」
「そうですか、ありがとう。洗濯を取り込んでおかないと」
「なあ!」
背を向けて立ち去ろうとするキルトに声をかけようとして、思わず大きな声が出たことに俺自身も驚いた。
「どっ、どうしました?」
「……俺も、手伝うよ。取り込むの」
「おお、ありがとう。やっぱりガルシオは優しいですね」
そう言って頭を撫でる。
――なにも、言ってこないんだな。
俺はその手を振り払う事も出来なかった。
「ガルー? どこ行ったのガルー?」
キルトが協会の掃除をしていると、辺りを見回しながらサリナがやってきた。
「おやサリナさん、どうしましたか?」
「あっ、キルトさん。ガル見ませんでした? 夕飯の準備手伝うって約束してたのにどこにも見当たらなくって」
「ガルシオですか? 少し前に洗濯を一緒に取り込んでましたけど、その後は……まさか!」
しばらく考え込んでいたが、やがてあることに気づくと血相を変えた。
「サリナさんすみません。私は急用のため少し出かけてきます。食事は皆さんでとっておいてください。それと今日は協会も閉めます。誰が訪ねてきても開けないように。いいですね?」
「えっ、あ、はい」
早口でまくし立てるように言い、サリナは訳も分からず頷き駆け出すキルトを見送るしかできなかった。
――迂闊だった。タイミング的にもガルシオを探しに来た二人を見かけていてもおかしくない。そもそもあの慌てようは間違いない。魔具も使い終わっていたけど、ギリギリで気づかれたかもしれない。そのことに彼なら責任を感じるだろう。少なくとも今日中はずっと目の届くところに居させるべきだった。
降る雨にも構わず走り続け目的の商館に到着したときには、そこは不気味なほど静まり返っていた。
「ガルシオ! どこですか!?」
勢いよく扉を開けると、何人も男たちが倒れていた。
まるで道しるべの様に倒れた男達を辿り階段を上り、上階の部屋で見たものは泡を吹いて気を失ったジーユと血まみれのガルシオの姿だった。
「ガルシオ、大丈夫ですか! こんな怪我をし……て?」
慌てて駆け寄るが、あることに気づいてキルトは目を見開いた。ガルシオの血は返り血だけというには多すぎる。それに衣服も斬られた形跡もある。それでもその下の皮膚には斬られた傷跡どころが、殴られた跡すらなかった。
「これは、一体……?」
「なあ、おっさん。昨日言ってたよな。勉強するのは選択肢を増やすため、武器を増やすためだって」
「…………」
ガルシオの言葉を、キルトは何も言わず聞いた。
「一瞬だけ思ったんだ。もしかしたら俺でもなにか他のことが出来るのかもしれねぇって……でもダメだった。結局俺にはこれしかねぇんだ。本当に、どうしようもないくらいに……」
諦めたような、泣き出してしまいそうな笑顔。そんな彼を見て、キルトは強く抱きしめた。
「そんな……そんなことはない! 君が戦う力しか持てないというなら、多くの人のために役立てればいい。そのための方法なら僕が一緒に探す。だから、だから諦めないでくれ!」
その言葉に、流したくもない涙が流れだした。抱きしめられている腕も握り、声を上げて。
不意に頭をよぎった、昔の記憶。走馬灯っていうなら笑えねぇ冗談だ。
雪に埋もれた体を起こし、俺を殴り飛ばした巨体の魔物――その奥にいる男を見た。
転移させた多数の魔物を従える、虚ろな目をした男。
どう考えてもまともな状態じゃない。どうやってるかは知らねぇが、操られてるか洗脳されてるか。そんなところだろう。原因が分からねぇなら、解決するのもどうすればいいか分かったもんじゃねぇ。
目を閉じ、短く息を吐く。
あの後も色々世話焼いてくれて、ギルドっていうものが出来るらしいって話を持ってきたのもキルトだったな。
本当に、俺が諦めないように、あいつも諦めずに手を尽くしてくれた。
ああ、なら、そうだ。
「俺も諦める訳にはいかねぇんだ」
あの頃だって、諦めなかったから一人で商館のクソ共をぶちのめした。なら今なら、魔物の五十匹程度準備運動にしかならねぇ。ここら一帯の魔物の群れ絶滅させるくらい訳ない。そうだろう。
「もうちょっと待ってろよキルト。お互い、最後まで諦めずにいこうぜ」
0
あなたにおすすめの小説
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
異世界スローライフ希望なのに、女神の過保護が止まらない
葉泪秋
ファンタジー
HOTランキング1位感謝です!(2/3)
「小説家になろう」日間ランキング最高11位!(ハイファンタジー)
ブラック企業で過労死した俺、佐久間遼。
神様に願ったのは、ただ「異世界で、畑でも耕しながらのんびり暮らしたい」ということだけ。
そうして手に入れた、辺境の村での穏やかな日々。現状に満足し、今度こそは平穏なスローライフを……と思っていたのだが、俺の妙なスキルと前世の社畜根性が、そうはさせない。
ふとした善意で枯れた井戸を直したことから、堅物の騎士団長やら、過保護な女神やらに目をつけられることになる。
早く穏やかに暮らしたい。
俺は今日も、規格外に育った野菜を手に、皆の姿を眺めている。
【毎日18:00更新】
※表紙画像はAIを使用しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる