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失恋
これが、恋なんだね。
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気が付けばもう、遅かった。
好きと同時に響くのは『ありがとう』の君の笑顔と、隣に優しく微笑む君の最愛の人の姿。
どうして、今更?
幸せそうに笑う君に、僕はどうして心から『おめでとう』そういえないのかな。
好きだ。君がいなくなってしまう。
好きだ。君が、もう…手の届かない所へ行ってしまう。
幸せそうに笑って歩いて行く2人。だけど、隣には僕じゃない。先週まで、昨日まで…さっきまで…隣にいたのは、僕なのに。
その幸せのきっかけは僕で、僕なのに…。
ねぇ、どうして…?
この幸せは、僕には壊せない。
言えない君への好きと一緒に流れ出した涙は、僕だけにしまうから。だから、だから、今日だけは…君の事を思っていいですか?
明日になったら、『おめでとう』そう言うから。
今日だけは、あなたを思って泣かせてください。
誰にも秘密の恋は芽生えと共に消えて行った。1日だけの恋の花。
その花が枯れたとしても、僕はきっと…前を向けない。
『おめでとう』
そう言った後に、刺さるように痛む胸。
赤い糸は確認する前に千切れてしまった。
受け取った招待状に目を合わせないようにして…
それでも、手帳には丸を付けて…
あぁ、これで本当に終わってしまう。
教会で2人は愛を誓う。
僕はそれを、近くの席で見ていた。
うっすらと聞こえる音楽と耳元で聞こえる心臓の音。
ドクリドクリ…
まるで、映画のワンシーンの様に2人はキスをした。
涙が、出そうになったのを必死にこらえた。
君に見られない様に視線をそっとずらす。
それでもドクリドクリと打つ音は絶えず耳に聞こえて、痛む胸は傷口がわからないほどぐちゃぐちゃになっていた。
『ありがとう』
2度めの君の言葉に堪らなくなって下を向いた。
僕は、君に感謝される様な人間ではない。僕は、そんな人間ではない。
君の幸せを喜べない様な酷い人間なんだ。
それでも、これは秘密だから、君を見て震えそうな声を隠して「よかったな」って、これが僕に言える精一杯だった。
好きと同時に響くのは『ありがとう』の君の笑顔と、隣に優しく微笑む君の最愛の人の姿。
どうして、今更?
幸せそうに笑う君に、僕はどうして心から『おめでとう』そういえないのかな。
好きだ。君がいなくなってしまう。
好きだ。君が、もう…手の届かない所へ行ってしまう。
幸せそうに笑って歩いて行く2人。だけど、隣には僕じゃない。先週まで、昨日まで…さっきまで…隣にいたのは、僕なのに。
その幸せのきっかけは僕で、僕なのに…。
ねぇ、どうして…?
この幸せは、僕には壊せない。
言えない君への好きと一緒に流れ出した涙は、僕だけにしまうから。だから、だから、今日だけは…君の事を思っていいですか?
明日になったら、『おめでとう』そう言うから。
今日だけは、あなたを思って泣かせてください。
誰にも秘密の恋は芽生えと共に消えて行った。1日だけの恋の花。
その花が枯れたとしても、僕はきっと…前を向けない。
『おめでとう』
そう言った後に、刺さるように痛む胸。
赤い糸は確認する前に千切れてしまった。
受け取った招待状に目を合わせないようにして…
それでも、手帳には丸を付けて…
あぁ、これで本当に終わってしまう。
教会で2人は愛を誓う。
僕はそれを、近くの席で見ていた。
うっすらと聞こえる音楽と耳元で聞こえる心臓の音。
ドクリドクリ…
まるで、映画のワンシーンの様に2人はキスをした。
涙が、出そうになったのを必死にこらえた。
君に見られない様に視線をそっとずらす。
それでもドクリドクリと打つ音は絶えず耳に聞こえて、痛む胸は傷口がわからないほどぐちゃぐちゃになっていた。
『ありがとう』
2度めの君の言葉に堪らなくなって下を向いた。
僕は、君に感謝される様な人間ではない。僕は、そんな人間ではない。
君の幸せを喜べない様な酷い人間なんだ。
それでも、これは秘密だから、君を見て震えそうな声を隠して「よかったな」って、これが僕に言える精一杯だった。
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