二人姉妹の恋愛事情〜騎士とおくる恋の物語〜

みぃ

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第31話

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「お姉ちゃんー!」



「あら、どうしたの?」



ある日の朝、レティシアは日課であるポストの中を確認したら、一通の手紙が入っていた。



「リオおじ様からお手紙来てるよ」



「あらあら、どうしたのかしら?」



差出人の名は、この国の王様であるブラウリオの名前が記されていた。

何か用事かしら、とソフィアはペーパーナイフで封筒を開けて中の手紙に目を通した。





※※※※※※※※※※※※※※※





報奨の品が準備出来たから、次のお休みはおじ様とお茶しよう!

お休みの日にちを教えてくれたらその日に馬車で迎えを寄越すから

会える日を楽しみに待ってるよー。







          byブラウリオ





※※※※※※※※※※※※※※





「随分と準備早かったね」



ついこの間、お願いしたばかりなのにもう手に入ったのかと、レティシアは驚いた。流石王様である、特に魔導オーブンは人気で全く手に入らなかったのに。



「そうね、次のお休みっていつだったかしら?」



「えっとねー明々後日かな」



カレンダーを見て今度の休みの日を確認する。



「そんなに早くて大丈夫かしら?」



「とりあえず、もう1つの次の次の休みの日も書いといたら良いんじゃないかな?」



「そうね、そうするわ!」



流石に明々後日ってでは、王様の予定が空いていないだろうと考えた、ソフィアとレティシアであった。

だが、ソフィアの出した返事に王様は、明々後日って迎えを寄越すねと返してきたのであった。



そして、王様と約束した日の昼過ぎに、城からやってきた馬車に二人は乗り込んだ。





「リオおじ様、お仕事大丈夫なのかな?」



「どうかしらねー、実は宰相様に叱られてたりして」



「ははっ…そうかもね!」





実際、本当に王様はソフィア達と約束した後に死ぬ程叱られて、今日まで仕事漬けだった事をソフィア達は知らずにいた。



ソフィアとレティシアを乗せた馬車はあっという間に王城に着き、王のいる部屋まで案内された。



「「失礼します」」



「おぉ!ソフィアにレティシアよ、待っておったぞ、ほれ早くこっちにおいで。其方達の好きなお菓子も準備しておるぞ」



「わーい、リオおじ様ありがとう!」



「ありがとうございます」



王様の向いの席に座ったソフィアとレティシアに侍女が慣れた手つきでお茶を用意すると、すっとドアから出ていき部屋の中には王様とソフィアとレティシアの三人だけになった。



「報奨が用意できての、早う渡したくて急に呼び出してすまんかったの」



「いえ、私もおじ様に会えて嬉しいので」



「うん!リオおじ様に会えて嬉しいよ」



「そうか、そうか!それは良かったわい、では早速渡すとするかの」



ブラウリオはそそくさと、ソフィアに魔導オーブンを渡し、レティシアには三人お揃いのパジャマを渡した。



「シャルロットにもパジャマを渡しておいたから、今度の泊まりの時にでも一緒に楽しむと良い」



「わーい!凄い可愛い」



「それは魔蚕の糸で作られた生地を使って作っておるから、肌触り抜群じゃし、保湿効果と安眠効果が付与されているから、寝間着にはもってこいじゃよ!」



「魔…魔蚕…って」



魔蚕とは、100g十万リルする高級生地であり、しかも魔法付与済みという、最高級寝間着にレティシアとソフィアは固まった。



「あと、魔導オーブンは帝国に頼んでオーダーメイドしてもらってのぉ」



「えっ…オーダーメイド?」



ブラウリオの発言にソフィアは驚いた。



「そうじゃよ、普通の機能以上に高性能で、100℃から300℃まで10度事に設定出来るようになっているそうじゃ!儂は料理の事はからっきしじゃが、その方が料理が作りやすいと言っていたので、お願いしたのじゃよ!」



一般で売っている魔導オーブンは、10度事の設定は出来ず、確か20℃づつで尚且つ160~220℃までしか温度が上がらなかった筈だったとソフィアは思い出し、またも固まった、いったいこの魔導オーブンはいくらするのか…考えるのをソフィアは辞めた。





報奨を貰った後は、三人仲良くお茶を飲んでいた。



「ねぇねぇ、リオおじ様。聞きたい事があるんだけど」



「なんじゃ?言ってみよ」



「うん…ずっと気になってたんだけど、どうして西の森って浅瀬には小型の魔物しか現れないのかなって」



「あぁ、その事か…」



レティシアの問に、王様は話して良いものかと顎の髭を触りながら考える。



「一応これは秘密なのじゃが…ソフィアとレティシアなら言っても良いかの。

西の森の街道沿いに、点々と置いてある石碑があるじゃろ?」



「あの、夜になると灯りがつくやつの事ですか?」



ソフィアが西の街道沿いに並んでいる街灯みたいな石碑を思い出す。



「そうじゃ、それじゃ!それは実はその石碑のいくつかに魔物避けが付与されている魔石が中に内蔵されていてな。石碑から半径五キロは魔物が入って来れないようになっているのじゃよ。一応王都を囲うように塀にも魔石を設置してあるから、王都に魔物が入ってくる事がないのじゃ!」



「へー!凄いね、だから西の森の浅瀬には魔物がいないんだ………ってあれ?でも小型の魔物はいるよね?それに従魔は連れて歩けるし」



「あぁ…その魔物避け付与の性質のせいじゃな、魔物は強さによって魔石の大きさが違うのは知っているじゃろ?」



「はい、強ければ強いほど魔物の体内の魔石が大きいですよね」



「そうじゃ、あれは体内の魔石に反応して発動するのじゃよ……大きな魔石を持った魔物が結界へ近づくと身体に激痛がはしる様に出来ているのじゃ。だから強い魔物程、浅瀬には来ない仕組みになっておるのじゃ。それに、従魔は主人と契約しておれば対象外になる様に出来ておる」



「そうなんだ!凄いね…じゃあ何で今回はオークが浅瀬まで出てきちゃったんだろうね?」



「うむ…あの出来事があったので調べてみたら何個かの石碑が壊されておって、中の魔石が取り出されていたのじゃよ…

結構な力がないと石碑は壊れない様に作られているのにのぉ…」



「えっ!?そんな事があったんですか…いったい誰がそんな酷い事を」



「あぁ…この石碑の事を知っている人間も数少ないのに…どうやって知ったのやら、それも調査中じゃよ。ソフィアとレティシアもこの事は他言無用で頼むぞ」



「「はい!」」



いったい誰がなんの為に大切な石碑を壊し中の魔石を獲ったのか、現在調査中である。

石碑の中に魔石が入っている事を知っている人間は限られている、ブラウリオはこれから何か起きるのではないかと少し胸騒ぎがした。


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