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第1章
芒星城
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暗黒騎士ザニバルは内心でうめく。
<パパ…… ママ…… お姉ちゃん…… あたしのせいで……>
「暗黒騎士、許さない!」
苦悶するザニバルの咆哮が轟き、逃げていく偽ザニバルたちにまで届く。
偽ザニバルが恐怖のあまり足をつんのめらせて倒れ、荒くれ者たちに置いていかれそうになり、必死に起き上がってまた逃げ出す。
<死んだ……! 殺した……!>
ザニバルの激しい感情に呼応し、魔装の装甲各部が全開になって暗黒の瘴気を激しく噴出する。
魔装に宿るバランがザニバルに語りかけてくる。
<ちっ! もう止めな! 力を無駄に消耗するんじゃないよ!>
<だって…… だって…… 許せないもん!>
<よく見なよ! お前の仇はここにはいないだろ!>
<でも…… ここに暗黒騎士がいる……>
<しっかりしな! お前が暗黒騎士、暗黒騎士がお前だろ!>
<うう…… あたしが…… 暗黒騎士……>
暗黒騎士ザニバルはしばらく荒い息だったが、それもようやく鎮まっていく。
魔装の装甲各部が閉じていき、瘴気の噴出が終わる。
偽ザニバルたちは逃げ去り、影も形も見えなくなっていた。
「アブリル様、もう大丈夫ですわ」
領主の少女アニスはザニバルに駆け寄ろうとして、その前にゴブリン少女のゴニが割って入る。
「アニス様、危ないです。お下がりを」
アニスは不思議そうな顔をする。
「この方には途中で暴漢から救っていただいて、護衛をお願いしたのよ。今だって助けてもらったでしょう」
「でも、こいつは黒い鎧で、闇の魔法を使って、噂に聞く暗黒騎士」
「そう、暗黒騎士ザニバルの敵、デル・アブリル様よ。こんなに強い方をナヴァリアにお迎えできて幸運ですわ」
アニスは憧れの眼差しをザニバルに向ける。
「アブリル様、これから御用はありますの?」
「……ない」
「でしたら、お世話させてくださいませ。さあ、こちらへ。芒星城を案内しますわ」
アニスが城館へと先導して、ザニバルとヘルタイガーはついていく。
ゴニはアニスの白馬を曳きながら怪訝そうにザニバルを見て、首を横に振る。
「こんなに悪そうなやつ、見たことないです」
小さく言葉を漏らす。
芒星城の一階は五つの通りと中央広間で構成されていた。
通りは部屋で小分けされているが、ほとんどの部屋が無人だ。かつては店が営業されていたのか看板や椅子などが放置されていた部屋もある。
「一階はアーケードですの。ナヴァリアの誇る物産や異国の珍しい品を売るのですわ」
「ああけえど?」
アニスの言葉にザニバルは見回す。よく見れば例によってマルメロの無人売り場はある。他の店は見当たらない。
「店はどこ?」
「これからできますのよ」
アニスは自慢げに言う。静まり返っている一階に声が響く。
広間端の階段を上がって二階に着く。
ロビーと受付カウンターがあって、ベンチにぽつりぽつりと人がいる。
飾り気のない殺風景な場所だ。
ナヴァリア役場と書かれた看板が掲げられている。
受付係は一人しかおらず、来訪者が少ないわりに忙しそうだ。
入ってきたザニバルやヘルタイガーを見て、皆がぎょっとしている。
受付のひとつには奇妙な窓口名が書かれていた。
「勇者相談窓口? 勇者が相談するの?」
「いえ、州民が勇者に頼んでよろず困りごとを解決していただく窓口ですわ。素敵な企画でしょう!」
ザニバルはぎしりと金属音を立てて首を傾げる。
「勇者に頼むって、商売敵を殺すとか、邪魔な建物を破壊するとか」
「見ていただくのが早いですわ」
アニスは受付から紙の束を持ってくる。
紙には相談申請用紙と記されており、手書きで申請内容が書かれていた。
ザニバルは目を通してみる。
「畑のマルメロを食べる獣がいるので追い払ってください。引きこもりを外に連れ出してください。犬が放し飼いになっていて危ないので飼い主に注意してください……」
「問題が山積みなのですけれど、肝心の勇者がまだ見つかっていませんの…… あっ!」
アニスは眼を輝かせて、ザニバルの籠手を取る。
「そうですわ! 強くて勇敢なアブリル様にナヴァリアの勇者になっていただければよいのですわ!」
後ろに控えているゴニが力強く首を左右に振ったが、アニスの眼には入っていないようだ。
「それともアブリル様には他の御用がおありかしら?」
アニスがかわいらしく甘えるように言う。
「用はない、ないけど……」
「ありがとうございますわ! ここにナヴァリアの勇者デル・アブリル様が誕生ですわ!」
アニスはザニバルの籠手をぶんぶん振ろうとして、重い籠手がガチャガチャと音を立てる。
「そうですわね——黒い姿ですから、漆黒騎士の称号はいかがかしら! いいですわよね。すぐに公布しますわ!」
アニスは勇者相談窓口に駆けていって、カウンターの看板に「担当:漆黒騎士デル・アブリル様」と筆で書いた。
「ちょっと、待って」
「そうですわ、条件をお知りになりたいわよね。芒星城のとっておきの部屋に食事、州軍の軍団長に相当する身分と報酬、報酬は借金を返済するまで待っていただきたいのですけど、軍団長は…… 領主と婚姻できる身分ですのよ」
アニスは頬を赤く染め、ゴニは緑色の顔から血の気が引いて白い顔になる。
ザニバルの赤い眼は困惑に瞬く。
「さあ、勇者のための部屋はこちらですわよ」
アニスがぐいぐいとザニバルを引っ張って上の階に連れていく。ゴニは刺すような眼でザニバルをにらんでいる。
「どうぞ! 私と同じ階の部屋ですのよ」
アニスが案内したのは最上階のスイートルームだった。
この殺風景な城にしては比較的ましな調度類が置かれている。ベッドは白くて大きくてふかふかそうだ。
ヘルタイガーが部屋にのそのそと入り、隅でぐるりと丸くなって大きな欠伸をする。
そこでアニスも小さなあくびをしてしまって、慌てて手で口を隠す。
「ごめんなさい、ここまで徹夜でしたしアブリル様もお疲れですわよね。食事を用意させますから一休みなさって」
アニスとゴニは出ていく。
扉を閉めて部屋で一人になったザニバルは、疲れと解放感を覚える。
身にまとっている漆黒の魔装が黒い瘴気となって蒸発するようにし始め、装甲が一枚また一枚と分解してき、薄着の細い身体が露わとなった。
大きな獣耳が頭上にぴょこりと伸びる。
ザニバルはベッドにうつ伏せで倒れこんだ。
「疲れたあ」
その横に猫がやってきて身を寄せる。普通の猫サイズに変化したヘルタイガーのキトだ。
「いい子だね、キト」
ザニバルはふかふかで暖かいキトを優しく撫でる。
枕の上に瘴気が凝集して小さな悪魔の姿をとった。魔装に宿る小悪魔のバランだ。
<ザニバル、なにをじゃれ合っているんだい。あんたはこの州の地主、つまりは領主なんだ。前の領主なんて追い出しておしまい>
<領主なんて面倒なこと、やりたくないもん>
バランは両手を振り上げて怒りを表明した。
<このままじゃあ、面倒な勇者を押し付けられちまうじゃないかい>
<でも、アニスをもっと知りたいし>
この十年間も最前線で血塗れの戦いを繰り広げてきたザニバルにとって、少女の知り合いは初めてだった。同年代の友達はもちろん一人もいない。
アニスがなんで怖がらないのかをザニバルは知りたい。それだけじゃなくて、彼女に関わっているとなんだか楽しい。どんどん要求されることには困惑するけれども。
<分かってるだろ、あの娘はザニバルの敵なんだよ>
<だって……>
ザニバルはベッドの上で素足をばたばたする。
その時だった。
がちゃりと音を立てて扉が開く。
開けたのはゴニだった。不釣り合いに大きな剣を提げている。
驚いて振り返ったザニバルとゴニの眼が合う。
両者は大きく眼を見開いた。
「え、女の子!?」
ゴニが驚きの言葉を漏らして剣を落とす。
「にゃ、にゃあ!」
ザニバルは叫ぶ。
<パパ…… ママ…… お姉ちゃん…… あたしのせいで……>
「暗黒騎士、許さない!」
苦悶するザニバルの咆哮が轟き、逃げていく偽ザニバルたちにまで届く。
偽ザニバルが恐怖のあまり足をつんのめらせて倒れ、荒くれ者たちに置いていかれそうになり、必死に起き上がってまた逃げ出す。
<死んだ……! 殺した……!>
ザニバルの激しい感情に呼応し、魔装の装甲各部が全開になって暗黒の瘴気を激しく噴出する。
魔装に宿るバランがザニバルに語りかけてくる。
<ちっ! もう止めな! 力を無駄に消耗するんじゃないよ!>
<だって…… だって…… 許せないもん!>
<よく見なよ! お前の仇はここにはいないだろ!>
<でも…… ここに暗黒騎士がいる……>
<しっかりしな! お前が暗黒騎士、暗黒騎士がお前だろ!>
<うう…… あたしが…… 暗黒騎士……>
暗黒騎士ザニバルはしばらく荒い息だったが、それもようやく鎮まっていく。
魔装の装甲各部が閉じていき、瘴気の噴出が終わる。
偽ザニバルたちは逃げ去り、影も形も見えなくなっていた。
「アブリル様、もう大丈夫ですわ」
領主の少女アニスはザニバルに駆け寄ろうとして、その前にゴブリン少女のゴニが割って入る。
「アニス様、危ないです。お下がりを」
アニスは不思議そうな顔をする。
「この方には途中で暴漢から救っていただいて、護衛をお願いしたのよ。今だって助けてもらったでしょう」
「でも、こいつは黒い鎧で、闇の魔法を使って、噂に聞く暗黒騎士」
「そう、暗黒騎士ザニバルの敵、デル・アブリル様よ。こんなに強い方をナヴァリアにお迎えできて幸運ですわ」
アニスは憧れの眼差しをザニバルに向ける。
「アブリル様、これから御用はありますの?」
「……ない」
「でしたら、お世話させてくださいませ。さあ、こちらへ。芒星城を案内しますわ」
アニスが城館へと先導して、ザニバルとヘルタイガーはついていく。
ゴニはアニスの白馬を曳きながら怪訝そうにザニバルを見て、首を横に振る。
「こんなに悪そうなやつ、見たことないです」
小さく言葉を漏らす。
芒星城の一階は五つの通りと中央広間で構成されていた。
通りは部屋で小分けされているが、ほとんどの部屋が無人だ。かつては店が営業されていたのか看板や椅子などが放置されていた部屋もある。
「一階はアーケードですの。ナヴァリアの誇る物産や異国の珍しい品を売るのですわ」
「ああけえど?」
アニスの言葉にザニバルは見回す。よく見れば例によってマルメロの無人売り場はある。他の店は見当たらない。
「店はどこ?」
「これからできますのよ」
アニスは自慢げに言う。静まり返っている一階に声が響く。
広間端の階段を上がって二階に着く。
ロビーと受付カウンターがあって、ベンチにぽつりぽつりと人がいる。
飾り気のない殺風景な場所だ。
ナヴァリア役場と書かれた看板が掲げられている。
受付係は一人しかおらず、来訪者が少ないわりに忙しそうだ。
入ってきたザニバルやヘルタイガーを見て、皆がぎょっとしている。
受付のひとつには奇妙な窓口名が書かれていた。
「勇者相談窓口? 勇者が相談するの?」
「いえ、州民が勇者に頼んでよろず困りごとを解決していただく窓口ですわ。素敵な企画でしょう!」
ザニバルはぎしりと金属音を立てて首を傾げる。
「勇者に頼むって、商売敵を殺すとか、邪魔な建物を破壊するとか」
「見ていただくのが早いですわ」
アニスは受付から紙の束を持ってくる。
紙には相談申請用紙と記されており、手書きで申請内容が書かれていた。
ザニバルは目を通してみる。
「畑のマルメロを食べる獣がいるので追い払ってください。引きこもりを外に連れ出してください。犬が放し飼いになっていて危ないので飼い主に注意してください……」
「問題が山積みなのですけれど、肝心の勇者がまだ見つかっていませんの…… あっ!」
アニスは眼を輝かせて、ザニバルの籠手を取る。
「そうですわ! 強くて勇敢なアブリル様にナヴァリアの勇者になっていただければよいのですわ!」
後ろに控えているゴニが力強く首を左右に振ったが、アニスの眼には入っていないようだ。
「それともアブリル様には他の御用がおありかしら?」
アニスがかわいらしく甘えるように言う。
「用はない、ないけど……」
「ありがとうございますわ! ここにナヴァリアの勇者デル・アブリル様が誕生ですわ!」
アニスはザニバルの籠手をぶんぶん振ろうとして、重い籠手がガチャガチャと音を立てる。
「そうですわね——黒い姿ですから、漆黒騎士の称号はいかがかしら! いいですわよね。すぐに公布しますわ!」
アニスは勇者相談窓口に駆けていって、カウンターの看板に「担当:漆黒騎士デル・アブリル様」と筆で書いた。
「ちょっと、待って」
「そうですわ、条件をお知りになりたいわよね。芒星城のとっておきの部屋に食事、州軍の軍団長に相当する身分と報酬、報酬は借金を返済するまで待っていただきたいのですけど、軍団長は…… 領主と婚姻できる身分ですのよ」
アニスは頬を赤く染め、ゴニは緑色の顔から血の気が引いて白い顔になる。
ザニバルの赤い眼は困惑に瞬く。
「さあ、勇者のための部屋はこちらですわよ」
アニスがぐいぐいとザニバルを引っ張って上の階に連れていく。ゴニは刺すような眼でザニバルをにらんでいる。
「どうぞ! 私と同じ階の部屋ですのよ」
アニスが案内したのは最上階のスイートルームだった。
この殺風景な城にしては比較的ましな調度類が置かれている。ベッドは白くて大きくてふかふかそうだ。
ヘルタイガーが部屋にのそのそと入り、隅でぐるりと丸くなって大きな欠伸をする。
そこでアニスも小さなあくびをしてしまって、慌てて手で口を隠す。
「ごめんなさい、ここまで徹夜でしたしアブリル様もお疲れですわよね。食事を用意させますから一休みなさって」
アニスとゴニは出ていく。
扉を閉めて部屋で一人になったザニバルは、疲れと解放感を覚える。
身にまとっている漆黒の魔装が黒い瘴気となって蒸発するようにし始め、装甲が一枚また一枚と分解してき、薄着の細い身体が露わとなった。
大きな獣耳が頭上にぴょこりと伸びる。
ザニバルはベッドにうつ伏せで倒れこんだ。
「疲れたあ」
その横に猫がやってきて身を寄せる。普通の猫サイズに変化したヘルタイガーのキトだ。
「いい子だね、キト」
ザニバルはふかふかで暖かいキトを優しく撫でる。
枕の上に瘴気が凝集して小さな悪魔の姿をとった。魔装に宿る小悪魔のバランだ。
<ザニバル、なにをじゃれ合っているんだい。あんたはこの州の地主、つまりは領主なんだ。前の領主なんて追い出しておしまい>
<領主なんて面倒なこと、やりたくないもん>
バランは両手を振り上げて怒りを表明した。
<このままじゃあ、面倒な勇者を押し付けられちまうじゃないかい>
<でも、アニスをもっと知りたいし>
この十年間も最前線で血塗れの戦いを繰り広げてきたザニバルにとって、少女の知り合いは初めてだった。同年代の友達はもちろん一人もいない。
アニスがなんで怖がらないのかをザニバルは知りたい。それだけじゃなくて、彼女に関わっているとなんだか楽しい。どんどん要求されることには困惑するけれども。
<分かってるだろ、あの娘はザニバルの敵なんだよ>
<だって……>
ザニバルはベッドの上で素足をばたばたする。
その時だった。
がちゃりと音を立てて扉が開く。
開けたのはゴニだった。不釣り合いに大きな剣を提げている。
驚いて振り返ったザニバルとゴニの眼が合う。
両者は大きく眼を見開いた。
「え、女の子!?」
ゴニが驚きの言葉を漏らして剣を落とす。
「にゃ、にゃあ!」
ザニバルは叫ぶ。
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