20 / 64
第2章
幕間
しおりを挟む
蒼龍の魔女フレイアは、マルメロの実をごっそり袋に詰めて背負い、王国へと飛び立っていった。
現金を持ち合わせていなかったフレイアは担保に鍬を差し出した。側近のゴニは難色を示したものの、フレイアによればこの鍬は特別な魔道具であって高い価値があるらしい。領主の少女アニスはそれを信じた。
これからナヴァリア州と王国の貿易が再び始まる。
空に消えていく蒼龍を見つめながらアニスが明るい声で言う。
「すぐに大きな商いとはいきませんけれど、ここからですわ。マルメロ以外も売っていきますわよ」
ゴニも一息つく。
「もう借金取りが来ても怖くないです」
「フレイア、行っちゃった……」
暗黒騎士ザニバルはぽつりと言う。
ヘルタイガーのキトがザニバルにすり寄ってきて、ふわふわな毛が生えた頭をザニバルの足にこすりつける。
ザニバルはさびしい。
家族はとうに死んでしまった。友達なんていなかった。戦えば相手はすぐに斃れた。
そうしてずっと一人で過ごしてきたけど、やっつけた相手がまた現れてくれた。フレイアだ。
フレイアは怒らせればすぐ突っかかってくれるし、神眼にぶっつけても元気だった。いくらやっつけてもずっと側に居てくれるような気がしていたのに帰ってしまった。それも自分が要塞を壊してあげたからだ。誰でもない、自分のせいだ。
キトを連れて、ザニバルはとぼとぼと芒星城の自室に向かう。
魔装に宿る悪魔バランは一安心している。
<商売繁盛なのは助かるってもんさ。借金塗れの領地じゃあ王国に攻め込むこともできないからねえ>
<え? ナヴァリアに戦争なんかできっこないよ。ゴブリンおばちゃんたちだよ? それよりマルメロ作ってて欲しいな。おいしいから>
<はあ? 恐怖の暗黒騎士が日和ってるのかい。そんなことで復讐ができるのかい>
<できるもん! やっと手がかり見つけたんだもん! ヴラドはきっとナヴァリアにいるよ、絶対探してやっつけるもん!>
<ふん。気になるのはあいつがどの悪魔を召喚したかさね>
心で会話しているうちにザニバルは自室へとたどり着いた。ゴニがまたいきなり侵入してきたりしないように扉をしっかり施錠して、さらに椅子やテーブルで押えておく。
ザニバルは魔装を解いて幼い少女の姿に戻り、ふかふかのベッドに倒れ込んだ。バランはザニバルの心の中にひっこんで消える。
ひとりぼっちだ。
アニスは親切だけどいつも忙しそう。ゴニはずっとアニスに仕えている。二人はザニバルの相手をしてはくれないだろう。
ちょっと涙が流れたザニバルの頬をざらざらの舌が舐めた。小さな猫の姿になったキトだった。
「……ごめんね、キトは大好きな友達だよ」
ザニバルは仰向けに寝転がってキトを持ち上げる。にゃあとキトは鳴く。
そこでザニバルはぎょっとした。
天井の板が少しずれている。そこから視線を感じる。
「か、かわいいです!」
興奮したゴニの声が降ってくる。天井の板が大きく開いて、そこからゴニ自身も降ってくる。
ベッドにふわりと着地したゴニはすばやく左右を警戒。
「暗黒騎士はいませんね?」
そして、とろんとした目つきでにじり寄ってくる。
「猫と戯れるマリベルちゃん、なんというかわいらしさでしょうか! あ、いけない、アニス様もお呼びしないと!」
ゴニはベッドを飛び降りるや、扉を押えていた椅子やテーブルを速やかにずらし、扉を開錠する。
部屋を飛び出したゴニはアニスを連れてすぐに戻ってきた。
ベッドの上でキトを抱きしめて怯えているマリベル=ザニバルに、新品の服を抱えたアニスが迫ってくる。
「マリベルちゃん、今度はお古じゃない服を仕立ててみましたわ。私の手縫いですのよ! さあ着替えましょうね」
ザニバルは後ずさるが逃げられそうもない。大きな獣耳がぺしょんと垂れる。アニスとゴニの二人が相手してくれないと思ったのは間違いだったと悟った。確かに暗黒騎士とは遊んでくれないかもしれないが、マリベルでめいっぱい遊ぼうとしている。
「ううう、一人がいいもん……」
翌朝。
まだ陽が上ったばかりの時間に、暗黒騎士ザニバルはヘルタイガーのキトにまたがってそっと芒星城を出ようとしていた。
「待ってください」
ゴニの厳しい声で呼び止められる。
「早く探しに行くんだもん」
「……あなたにも事情があるようですが、勇者係の仕事を忘れないでください。ナヴァリアを守るための大事な任務です」
ゴニは紙の束を差し出した。
ザニバルは紙を読んでみる。困りごとの内容と地図が書かれていた。ヴラドを探そうと思っていたが特にあてがあるわけでもない。ひたすら走り回るつもりだったが、それよりはこの地図が役に立つだろう。困りごとの話を聞きに回ればヴラドの話も聞き込みしやすい。
「やってみるもん」
ザニバルは一番上の紙を受け取って装甲の隙間にしまう。
「行こう、キト」
ザニバルを乗せて、キトは街道へと駆け出す。
「いってらっしゃい、気を付けてください」
後ろからはゴニの優しい声。
それはゴニがマリベルの正体だと勘違いしているキトにかけた言葉かもしれなかったが、ザニバルは少しさびしさが減ったような気がした。
「いってきます」
現金を持ち合わせていなかったフレイアは担保に鍬を差し出した。側近のゴニは難色を示したものの、フレイアによればこの鍬は特別な魔道具であって高い価値があるらしい。領主の少女アニスはそれを信じた。
これからナヴァリア州と王国の貿易が再び始まる。
空に消えていく蒼龍を見つめながらアニスが明るい声で言う。
「すぐに大きな商いとはいきませんけれど、ここからですわ。マルメロ以外も売っていきますわよ」
ゴニも一息つく。
「もう借金取りが来ても怖くないです」
「フレイア、行っちゃった……」
暗黒騎士ザニバルはぽつりと言う。
ヘルタイガーのキトがザニバルにすり寄ってきて、ふわふわな毛が生えた頭をザニバルの足にこすりつける。
ザニバルはさびしい。
家族はとうに死んでしまった。友達なんていなかった。戦えば相手はすぐに斃れた。
そうしてずっと一人で過ごしてきたけど、やっつけた相手がまた現れてくれた。フレイアだ。
フレイアは怒らせればすぐ突っかかってくれるし、神眼にぶっつけても元気だった。いくらやっつけてもずっと側に居てくれるような気がしていたのに帰ってしまった。それも自分が要塞を壊してあげたからだ。誰でもない、自分のせいだ。
キトを連れて、ザニバルはとぼとぼと芒星城の自室に向かう。
魔装に宿る悪魔バランは一安心している。
<商売繁盛なのは助かるってもんさ。借金塗れの領地じゃあ王国に攻め込むこともできないからねえ>
<え? ナヴァリアに戦争なんかできっこないよ。ゴブリンおばちゃんたちだよ? それよりマルメロ作ってて欲しいな。おいしいから>
<はあ? 恐怖の暗黒騎士が日和ってるのかい。そんなことで復讐ができるのかい>
<できるもん! やっと手がかり見つけたんだもん! ヴラドはきっとナヴァリアにいるよ、絶対探してやっつけるもん!>
<ふん。気になるのはあいつがどの悪魔を召喚したかさね>
心で会話しているうちにザニバルは自室へとたどり着いた。ゴニがまたいきなり侵入してきたりしないように扉をしっかり施錠して、さらに椅子やテーブルで押えておく。
ザニバルは魔装を解いて幼い少女の姿に戻り、ふかふかのベッドに倒れ込んだ。バランはザニバルの心の中にひっこんで消える。
ひとりぼっちだ。
アニスは親切だけどいつも忙しそう。ゴニはずっとアニスに仕えている。二人はザニバルの相手をしてはくれないだろう。
ちょっと涙が流れたザニバルの頬をざらざらの舌が舐めた。小さな猫の姿になったキトだった。
「……ごめんね、キトは大好きな友達だよ」
ザニバルは仰向けに寝転がってキトを持ち上げる。にゃあとキトは鳴く。
そこでザニバルはぎょっとした。
天井の板が少しずれている。そこから視線を感じる。
「か、かわいいです!」
興奮したゴニの声が降ってくる。天井の板が大きく開いて、そこからゴニ自身も降ってくる。
ベッドにふわりと着地したゴニはすばやく左右を警戒。
「暗黒騎士はいませんね?」
そして、とろんとした目つきでにじり寄ってくる。
「猫と戯れるマリベルちゃん、なんというかわいらしさでしょうか! あ、いけない、アニス様もお呼びしないと!」
ゴニはベッドを飛び降りるや、扉を押えていた椅子やテーブルを速やかにずらし、扉を開錠する。
部屋を飛び出したゴニはアニスを連れてすぐに戻ってきた。
ベッドの上でキトを抱きしめて怯えているマリベル=ザニバルに、新品の服を抱えたアニスが迫ってくる。
「マリベルちゃん、今度はお古じゃない服を仕立ててみましたわ。私の手縫いですのよ! さあ着替えましょうね」
ザニバルは後ずさるが逃げられそうもない。大きな獣耳がぺしょんと垂れる。アニスとゴニの二人が相手してくれないと思ったのは間違いだったと悟った。確かに暗黒騎士とは遊んでくれないかもしれないが、マリベルでめいっぱい遊ぼうとしている。
「ううう、一人がいいもん……」
翌朝。
まだ陽が上ったばかりの時間に、暗黒騎士ザニバルはヘルタイガーのキトにまたがってそっと芒星城を出ようとしていた。
「待ってください」
ゴニの厳しい声で呼び止められる。
「早く探しに行くんだもん」
「……あなたにも事情があるようですが、勇者係の仕事を忘れないでください。ナヴァリアを守るための大事な任務です」
ゴニは紙の束を差し出した。
ザニバルは紙を読んでみる。困りごとの内容と地図が書かれていた。ヴラドを探そうと思っていたが特にあてがあるわけでもない。ひたすら走り回るつもりだったが、それよりはこの地図が役に立つだろう。困りごとの話を聞きに回ればヴラドの話も聞き込みしやすい。
「やってみるもん」
ザニバルは一番上の紙を受け取って装甲の隙間にしまう。
「行こう、キト」
ザニバルを乗せて、キトは街道へと駆け出す。
「いってらっしゃい、気を付けてください」
後ろからはゴニの優しい声。
それはゴニがマリベルの正体だと勘違いしているキトにかけた言葉かもしれなかったが、ザニバルは少しさびしさが減ったような気がした。
「いってきます」
0
あなたにおすすめの小説
「お前の戦い方は地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん、その正体は大陸を震撼させた伝説の暗殺者。
夏見ナイ
ファンタジー
「地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん冒険者アラン(40)。彼はこれを機に、血塗られた過去を捨てて辺境の村で静かに暮らすことを決意する。その正体は、10年前に姿を消した伝説の暗殺者“神の影”。
もう戦いはこりごりなのだが、体に染みついた暗殺術が無意識に発動。気配だけでチンピラを黙らせ、小石で魔物を一撃で仕留める姿が「神業」だと勘違いされ、噂が噂を呼ぶ。
純粋な少女には師匠と慕われ、元騎士には神と崇められ、挙句の果てには王女や諸国の密偵まで押しかけてくる始末。本人は畑仕事に精を出したいだけなのに、彼の周りでは勝手に伝説が更新されていく!
最強の元暗殺者による、勘違いスローライフファンタジー、開幕!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
《レベル∞》の万物創造スキルで追放された俺、辺境を開拓してたら気づけば神々の箱庭になっていた
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティーの雑用係だったカイは、魔王討伐後「無能」の烙印を押され追放される。全てを失い、死を覚悟して流れ着いた「忘れられた辺境」。そこで彼のハズレスキルは真の姿《万物創造》へと覚醒した。
無から有を生み、世界の理すら書き換える神の如き力。カイはまず、生きるために快適な家を、豊かな畑を、そして清らかな川を創造する。荒れ果てた土地は、みるみるうちに楽園へと姿を変えていった。
やがて、彼の元には行き場を失った獣人の少女やエルフの賢者、ドワーフの鍛冶師など、心優しき仲間たちが集い始める。これは、追放された一人の青年が、大切な仲間たちと共に理想郷を築き、やがてその地が「神々の箱庭」と呼ばれるまでの物語。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる