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第2章 洋食亭ゴースト 怪演!
2.開店
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光太が零と出会ってから3カ月が過ぎた頃、いよいよ洋食亭ゴーストの開店日を迎えた。店は学校終わりから開店準備に取りかかるため、18時から21時を営業時間とした。注文は開店1カ月に前に立ち上げた、SNSのメッセージから受け付けるようにした。SNSには顔写真は高校生&幽霊という立場上載せられないものの、料理の特訓をしている様子や、開店準備に向けてメニュー考案している様子を日々更新したところ、すでに100人以上のフォロワーがいた。
「とうとう今日から開店かあ。ドキドキするね。」
光太は緊張していた。今まで自分の実力を試すようなシーンに出くわしてこなかったせいか、不安と楽しみが入り交じったような、初めての緊張を味わっていた。
「その緊張が堪らないんじゃないか。人生それがないと詰まらないよ。あ、俺もう死んでるから、俺の場合は人生とは言えないな。」
零は冗談を言ったつもりかもしれないが、どこか寂しい感じも漂っている。零はあと約9カ月しかこの世にいられないのだ。せめてその間だけでも、零がやりたかったレストランを一緒に作り上げたい。光太は以前までのなんとなく日々を過ごしていた自分から、本気でひた向きに生きる自分に変わっていることに気が付いた
"10月1日18時、「洋食亭ゴースト」オープンいたしました!"
18時ちょうどに光太がSNSを更新すると、零は用意していたコーヒーカップに、先ほど味見用にドリップしたコーヒーを注いだ。
「洋食亭ゴースト、開店おめでとう!」
そう言うと、二人はコーヒーで乾杯をした。コーヒーは零のこだわりで、滑らかで上品な甘さを持つモカと、雑味がないクリアな苦味を持つブラジルをブレンドした、オリジナルブレンドだ。酸味が少なく滑らかな味わいなので、ブラックコーヒーが苦手な光太でも、そのまま飲むことができる。
「なんか、いつもよりコーヒーが美味しく感じる!準備とか意外と大変だったけど、なんとか開店できて良かった。」
光太はひとまず胸を撫で下ろした。
「大変なのはこれからだよ。お店は始めてから色々と大変なことがあるみたいだから。でもひとまずスタートが切れてよかった。」
零も開店できたことに内心ホッとしていた。
開店から30分ほど経った頃、SNSにメッセージが1件届いた。
「ハンバーグとコーヒーを一つずつお願いします」
注文がきたー。光太と零は嬉しくなり、思わずハイタッチした。
早速二人で調理に取りかかった。光太がハンバーグを焼き、零がコーヒーをドリップする。3カ月間の特訓の甲斐あってか、二人はスムーズに調理をこなした。
ハンバーグ、コーヒーともに温かいうちにテイクアウト用の資材に入れると、この日の配達担当の光太が自転車でSNSに入力されていた住所へと配達しに出掛けた。
配達は自転車で行うこともあり、クッチーナから3キロ圏内と決めていた。最初のお客さんの配達は、片道800メートル程の距離にある、アパートへの配達だった。
アパートに着くと、住所に記載されている103号室へと向かう。インターホンを押すとしばらくして、中年の男性が出てきた。
「どうもありがとう。SNSを見ていて、若い子二人で頑張ってるのが伝わってきて、食べてみたかったんだ。これからも頑張ってね。」
男性はそう言うと、お代の1300円を渡してくれた。
「ありがとうございます!実は初めてのお客様で緊張しましたが、これからも頑張ります!」
光太は嬉しかった。人から誉められることがあまりなかったため、喜びはひとしおだった。
光太はルンルン気分でクッチーナへ戻ると、零は忙しそうにしていた。オーダーが2件立て続けに入ったというのだ。光太も急いで調理の補助に入り、2件分の料理を持ってまた自転車をこいだ。初日から注文が来るとは期待していなかった2人にとっては、上出来な営業初日となった。
「とうとう今日から開店かあ。ドキドキするね。」
光太は緊張していた。今まで自分の実力を試すようなシーンに出くわしてこなかったせいか、不安と楽しみが入り交じったような、初めての緊張を味わっていた。
「その緊張が堪らないんじゃないか。人生それがないと詰まらないよ。あ、俺もう死んでるから、俺の場合は人生とは言えないな。」
零は冗談を言ったつもりかもしれないが、どこか寂しい感じも漂っている。零はあと約9カ月しかこの世にいられないのだ。せめてその間だけでも、零がやりたかったレストランを一緒に作り上げたい。光太は以前までのなんとなく日々を過ごしていた自分から、本気でひた向きに生きる自分に変わっていることに気が付いた
"10月1日18時、「洋食亭ゴースト」オープンいたしました!"
18時ちょうどに光太がSNSを更新すると、零は用意していたコーヒーカップに、先ほど味見用にドリップしたコーヒーを注いだ。
「洋食亭ゴースト、開店おめでとう!」
そう言うと、二人はコーヒーで乾杯をした。コーヒーは零のこだわりで、滑らかで上品な甘さを持つモカと、雑味がないクリアな苦味を持つブラジルをブレンドした、オリジナルブレンドだ。酸味が少なく滑らかな味わいなので、ブラックコーヒーが苦手な光太でも、そのまま飲むことができる。
「なんか、いつもよりコーヒーが美味しく感じる!準備とか意外と大変だったけど、なんとか開店できて良かった。」
光太はひとまず胸を撫で下ろした。
「大変なのはこれからだよ。お店は始めてから色々と大変なことがあるみたいだから。でもひとまずスタートが切れてよかった。」
零も開店できたことに内心ホッとしていた。
開店から30分ほど経った頃、SNSにメッセージが1件届いた。
「ハンバーグとコーヒーを一つずつお願いします」
注文がきたー。光太と零は嬉しくなり、思わずハイタッチした。
早速二人で調理に取りかかった。光太がハンバーグを焼き、零がコーヒーをドリップする。3カ月間の特訓の甲斐あってか、二人はスムーズに調理をこなした。
ハンバーグ、コーヒーともに温かいうちにテイクアウト用の資材に入れると、この日の配達担当の光太が自転車でSNSに入力されていた住所へと配達しに出掛けた。
配達は自転車で行うこともあり、クッチーナから3キロ圏内と決めていた。最初のお客さんの配達は、片道800メートル程の距離にある、アパートへの配達だった。
アパートに着くと、住所に記載されている103号室へと向かう。インターホンを押すとしばらくして、中年の男性が出てきた。
「どうもありがとう。SNSを見ていて、若い子二人で頑張ってるのが伝わってきて、食べてみたかったんだ。これからも頑張ってね。」
男性はそう言うと、お代の1300円を渡してくれた。
「ありがとうございます!実は初めてのお客様で緊張しましたが、これからも頑張ります!」
光太は嬉しかった。人から誉められることがあまりなかったため、喜びはひとしおだった。
光太はルンルン気分でクッチーナへ戻ると、零は忙しそうにしていた。オーダーが2件立て続けに入ったというのだ。光太も急いで調理の補助に入り、2件分の料理を持ってまた自転車をこいだ。初日から注文が来るとは期待していなかった2人にとっては、上出来な営業初日となった。
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