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第1話
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超高層ビル群に切り取られ、それらを串刺しにして繋ぐ通路のスカイチューブに分断された空は気象制御装置に頼ってか、今日も高く青く晴れ上がっていた。
ここは官庁街、忙しく人々が行き交うファイバの歩道でシドは大きく伸びをする。
「あー、今日も暑くなりそうだぜ。ふあーあ」
伸びをすると同時にシドは大欠伸をかました。切れ長の黒い目から滲んだ涙を羽織ったチャコールグレイのジャケットの袖で擦り、ついでに垂れかけたヨダレをごしごしと拭う。
それを横目に相棒のハイファは柳眉をひそめて溜息を洩らした。素材は極上なのに愛し人の自意識はないに等しい。だが呆れつつもシドを構いたくて仕方のないハイファは、前髪が長めの艶やかな髪に白い手を伸ばす。
七年越しの片想いの末、ハイファは完全ストレート性癖・ヘテロ属性のシドを一年と数ヶ月前にやっと堕とした。愛し人の柔らかな黒髪を、指先に想いを込めて優しく梳いてやる。
「ちょっと貴方、寝ぐせが直ってないよ。鏡くらい見てこなかったの?」
「んあ、見た……か?」
「訊かれても知りません。ったく、社会人として最低限のマナーでしょうが」
「お前に常識を説かれるとは思わなかったぜ」
そう言ってシドは肩を並べたハイファを振り返った。
背こそ低くないとはいえ、タイを締めないドレスシャツとソフトスーツに包まれた躰はごく薄く細い。明るい金髪にシャギーを入れ、長く伸ばした後ろ髪を銀の留め金で束ねてしっぽにしている。しっぽの先は腰近くまで届いていた。瞳は柔らかな若草色で男性ながらノーブルな顔立ちは誰が見ても美人だ。
「僕は充分常識的だよ。ちゃんと鏡も見ましたから」
「何処が常識的なんだよ、このスパイ野郎が」
吐き捨てるようにしてシドは歩き出す。歩道には街路樹と街灯が交互に並び、スライドロードも併設されているが二人は使うことはない。自らの足で歩を進めてゆく。
追い付き再び肩を並べてハイファがクレームをつけた。
「そこでスパイは関係ないでしょ」
「関係ないこたねぇだろ。あまたの地球系星系を統括するテラ連邦議会、そいつを陰々滅々と裏から支えるテラ連邦軍中央情報局第二部別室の現役エージェントのクセしやがって」
「嫌味な響きだなあ。そりゃあ現役軍人で別室員なのは認めるけどね」
「AD世紀から三千年っつー今どきスパイだぞ、何が常識的だって?」
そこまで言われてもハイファは涼しい顔だ。
「スパイは辞めて今は惑星警察に出向中だもんね~。僕は貴方と同じ刑事、貴方のバディです。大体『イヴェントストライカ』に常識を云々されたくなんかアリマセン」
途端にシドはムッとした。
「そいつを口にしたな!」
「だって道を歩けば、ううん、表に立ってるだけで事件・事故が寄ってくる、超ナゾな特異体質のイヴェントストライカっていうのは本当のことでしょ」
「だからって朝の爽やかな気分を台無しにするこたねぇだろ!」
自分の与り知らぬ体質に言及されるのは、もううんざりしているのだ。
「この落とし前、どうつけてくれるんだ? ペナルティだ、リンデンバウムのランチ代、今日から一週間はお前持ち決定だからな」
「人のことをスパイ呼ばわりしといて勝手な……そもそも貴方が任官五年にしてやっと得たバディなんだから、僕のことをもっと大事にしたっていいんじゃない?」
特異体質が原因でシドは長らく単独捜査を強いられてきた。いや、AD世紀からの倣いである『刑事は二人一組』というバディシステムに則って最初は何度も相棒がついたのだが、誰一人としてシドのクリティカルな日常についてこられなかったのだ。
勿論一週間と保たずに潰れてしまった彼らも、心臓を吹き飛ばされても処置さえ早ければ助かるレヴェルの現代医療で完全再生・復帰した。しかしそんな有様を見てなおシドのバディに立候補する気合いの入ったマゾなど何処にもいなかったのである。当たり前だ。
「あんまり僕をないがしろにしてると、貴方こそ本当に罰が当たるからね」
「ないがしろになんかしてねぇだろ。昨日の晩だってあんなに――」
慌ててハイファはシドの口を塞いだ。
「人前でナニを言い出すのサ。……そういう意味じゃなくて、刑事部屋での僕の立場をもっと明確にしてくれたっていいんじゃないかってこと」
「……」
居心地の悪い話題にシドは耳がフタを閉じた巻き貝にでもなったような顔をする。
元々シドとハイファは、シドがスキップをして広域惑星警察大学校・通称ポリスアカデミーの学生となり、ハイファがテラ連邦軍少年工科学校をこれもスキップして部内幹部候補生となった、ともに十六歳の頃からの親友だった。
だがハイファの側の感情は親友以上だったのだ。出会ったその日に惚れて告白、しかしシドはハイファの果敢なアタックを無視しながら友人として付き合ってきたのである。
転機が訪れたのは一年と数ヶ月前のことだった。
別室任務の一環で、とある事件の捜査をするためにハイファは刑事のフリをしてシドと組んだのだ。事件は二人の捜査の甲斐もあって解決した。だがそれで終わりにはならなかった。ホシの雇っていた暗殺者に二人は狙われたのだ。
暗殺者が手にしたビームライフルはシドを照準していた。しかしビームの一撃を食らったのはハイファだった。シドを庇ったのである。
お蔭でハイファの上半身は半分以上が培養移植モノだ。
ともあれ奇跡的に一命を取り留め病院で目覚めたハイファを待っていたのは、シドの一世一代の告白という嬉しいサプライズだった。一度失くしかけてみてシドは初めて失いたくない存在に気付いたのだった。
そして言ったのだ、『この俺をやる』と。
こうしてシドはハイファに堕ちてしまいハイファは粘り勝った訳だが、そこで思わぬ弊害が生じてしまったのだ。
「そもそも貴方のせいなんだからね、僕が別室の仕事を続けられなくなったのは」
「それって俺のせいか?」
「他の誰かのせいじゃないのは確かでしょ」
「まあなあ……」
それまでのハイファはスパイだった。別室の若きホープとして多数の星系を飛び回り、ノンバイナリー寄りのメンタルとバイである身、それにミテクレとを最大限に活用し敵をタラしては情報を分捕るという、なかなかにエグい手法ながら、まさに躰を張って別室任務をこなしていたのだ。
だがシドを堕としてしまった、シドと結ばれてしまった途端に、それまでのような手法での任務が遂行不可能となってしまったのである。七年もの想いの蓄積故か、シドしか受け付けない、シドとしかことに及べないカラダになってしまったのだ。
数度の任務失敗で使えなくなったと判断されたハイファは別室をクビになるかと思われた。そこを救ったのが別室戦術コンの当時弾き出した御託宣で『昨今の事件傾向による恒常的警察力の必要性』なるものだった。
故にハイファは惑星警察に出向という名目の左遷となり、本人には嬉しいシドとの二十四時間バディシステムが出来上がったのである。
しかしそこで騒ぎ出したのが二人の所属する職場の同僚たちだった。
「無責任に騒ぎやがって、警務課の腐女子にまで署内メールで触れ回られてだな」
「新人が即『イヴェントストライカのバディ』。みんな騒ぐのは当然じゃない」
「だからって俺が何処かから『男の彼女をスカウトしてきた』とかナントカ……」
「結局、僕とそういう仲になったのは事実じゃない。それにもうみんな、とっくに僕らのことをカップル認定してるのに、貴方一人だけがそこまで否定するのはおかしいよ」
そう言ってハイファは左薬指のリングを朝日に透かした。マットな質感のゴールドとプラチナのコンビが光を弾く。シドも嵌めてくれているペアリングだ。そもそもが煙草を買いに行ったついでの如く勝手に買ってきたのはシドである。
「……だよなあ」
そんなモノまで嵌めて否定するのは矛盾している、滑稽だとシドも分かってはいるのだ。同性どころか異星人とでも結婚し、遺伝子操作で子供まで望める時代である。けれど今更主張を翻すこともできなくなり、最近は真顔で否定するのも苦しくなってドツボにハマっていた。
「認めちゃえばずっと楽なのにサ」
「……」
答えを出さぬままシドは右側の大通りに目をやった。僅かに地から浮いて走るコイル群は通勤ラッシュ、だが交通量は多いものの殆どオートで走っているので渋滞はしていない。
緊急音を鳴らさずに救急機が上空を掠めていく。救急機は垂直離着陸機のBEL、コイルもBELも反重力装置使用で駆動し、排気もないので空気はクリーンだ。
照れ屋で意地っ張りな愛し人にチラリと目を向けたのち、ハイファは左手首に嵌めたマルチコミュニケータのリモータを見る。現在時、八時二十六分。
「あっ、シド、遅刻しちゃうよ!」
「うわ、マジかよ!」
反射的にシドも自分のリモータを見てから走り出した。ハイファが続く。左側にある署のエントランス、正面のオートスロープではなく脇の階段を駆け上った。左側二枚目のオートドアをくぐって人員の動向を示すデジタルボード、自分の名前の欄にある『自宅』を『在署』に入力し直し、シドとハイファは溜息をつく。
こうして二人は太陽系広域惑星警察セントラル地方七分署刑事部機動捜査課に出勤した。
ここは官庁街、忙しく人々が行き交うファイバの歩道でシドは大きく伸びをする。
「あー、今日も暑くなりそうだぜ。ふあーあ」
伸びをすると同時にシドは大欠伸をかました。切れ長の黒い目から滲んだ涙を羽織ったチャコールグレイのジャケットの袖で擦り、ついでに垂れかけたヨダレをごしごしと拭う。
それを横目に相棒のハイファは柳眉をひそめて溜息を洩らした。素材は極上なのに愛し人の自意識はないに等しい。だが呆れつつもシドを構いたくて仕方のないハイファは、前髪が長めの艶やかな髪に白い手を伸ばす。
七年越しの片想いの末、ハイファは完全ストレート性癖・ヘテロ属性のシドを一年と数ヶ月前にやっと堕とした。愛し人の柔らかな黒髪を、指先に想いを込めて優しく梳いてやる。
「ちょっと貴方、寝ぐせが直ってないよ。鏡くらい見てこなかったの?」
「んあ、見た……か?」
「訊かれても知りません。ったく、社会人として最低限のマナーでしょうが」
「お前に常識を説かれるとは思わなかったぜ」
そう言ってシドは肩を並べたハイファを振り返った。
背こそ低くないとはいえ、タイを締めないドレスシャツとソフトスーツに包まれた躰はごく薄く細い。明るい金髪にシャギーを入れ、長く伸ばした後ろ髪を銀の留め金で束ねてしっぽにしている。しっぽの先は腰近くまで届いていた。瞳は柔らかな若草色で男性ながらノーブルな顔立ちは誰が見ても美人だ。
「僕は充分常識的だよ。ちゃんと鏡も見ましたから」
「何処が常識的なんだよ、このスパイ野郎が」
吐き捨てるようにしてシドは歩き出す。歩道には街路樹と街灯が交互に並び、スライドロードも併設されているが二人は使うことはない。自らの足で歩を進めてゆく。
追い付き再び肩を並べてハイファがクレームをつけた。
「そこでスパイは関係ないでしょ」
「関係ないこたねぇだろ。あまたの地球系星系を統括するテラ連邦議会、そいつを陰々滅々と裏から支えるテラ連邦軍中央情報局第二部別室の現役エージェントのクセしやがって」
「嫌味な響きだなあ。そりゃあ現役軍人で別室員なのは認めるけどね」
「AD世紀から三千年っつー今どきスパイだぞ、何が常識的だって?」
そこまで言われてもハイファは涼しい顔だ。
「スパイは辞めて今は惑星警察に出向中だもんね~。僕は貴方と同じ刑事、貴方のバディです。大体『イヴェントストライカ』に常識を云々されたくなんかアリマセン」
途端にシドはムッとした。
「そいつを口にしたな!」
「だって道を歩けば、ううん、表に立ってるだけで事件・事故が寄ってくる、超ナゾな特異体質のイヴェントストライカっていうのは本当のことでしょ」
「だからって朝の爽やかな気分を台無しにするこたねぇだろ!」
自分の与り知らぬ体質に言及されるのは、もううんざりしているのだ。
「この落とし前、どうつけてくれるんだ? ペナルティだ、リンデンバウムのランチ代、今日から一週間はお前持ち決定だからな」
「人のことをスパイ呼ばわりしといて勝手な……そもそも貴方が任官五年にしてやっと得たバディなんだから、僕のことをもっと大事にしたっていいんじゃない?」
特異体質が原因でシドは長らく単独捜査を強いられてきた。いや、AD世紀からの倣いである『刑事は二人一組』というバディシステムに則って最初は何度も相棒がついたのだが、誰一人としてシドのクリティカルな日常についてこられなかったのだ。
勿論一週間と保たずに潰れてしまった彼らも、心臓を吹き飛ばされても処置さえ早ければ助かるレヴェルの現代医療で完全再生・復帰した。しかしそんな有様を見てなおシドのバディに立候補する気合いの入ったマゾなど何処にもいなかったのである。当たり前だ。
「あんまり僕をないがしろにしてると、貴方こそ本当に罰が当たるからね」
「ないがしろになんかしてねぇだろ。昨日の晩だってあんなに――」
慌ててハイファはシドの口を塞いだ。
「人前でナニを言い出すのサ。……そういう意味じゃなくて、刑事部屋での僕の立場をもっと明確にしてくれたっていいんじゃないかってこと」
「……」
居心地の悪い話題にシドは耳がフタを閉じた巻き貝にでもなったような顔をする。
元々シドとハイファは、シドがスキップをして広域惑星警察大学校・通称ポリスアカデミーの学生となり、ハイファがテラ連邦軍少年工科学校をこれもスキップして部内幹部候補生となった、ともに十六歳の頃からの親友だった。
だがハイファの側の感情は親友以上だったのだ。出会ったその日に惚れて告白、しかしシドはハイファの果敢なアタックを無視しながら友人として付き合ってきたのである。
転機が訪れたのは一年と数ヶ月前のことだった。
別室任務の一環で、とある事件の捜査をするためにハイファは刑事のフリをしてシドと組んだのだ。事件は二人の捜査の甲斐もあって解決した。だがそれで終わりにはならなかった。ホシの雇っていた暗殺者に二人は狙われたのだ。
暗殺者が手にしたビームライフルはシドを照準していた。しかしビームの一撃を食らったのはハイファだった。シドを庇ったのである。
お蔭でハイファの上半身は半分以上が培養移植モノだ。
ともあれ奇跡的に一命を取り留め病院で目覚めたハイファを待っていたのは、シドの一世一代の告白という嬉しいサプライズだった。一度失くしかけてみてシドは初めて失いたくない存在に気付いたのだった。
そして言ったのだ、『この俺をやる』と。
こうしてシドはハイファに堕ちてしまいハイファは粘り勝った訳だが、そこで思わぬ弊害が生じてしまったのだ。
「そもそも貴方のせいなんだからね、僕が別室の仕事を続けられなくなったのは」
「それって俺のせいか?」
「他の誰かのせいじゃないのは確かでしょ」
「まあなあ……」
それまでのハイファはスパイだった。別室の若きホープとして多数の星系を飛び回り、ノンバイナリー寄りのメンタルとバイである身、それにミテクレとを最大限に活用し敵をタラしては情報を分捕るという、なかなかにエグい手法ながら、まさに躰を張って別室任務をこなしていたのだ。
だがシドを堕としてしまった、シドと結ばれてしまった途端に、それまでのような手法での任務が遂行不可能となってしまったのである。七年もの想いの蓄積故か、シドしか受け付けない、シドとしかことに及べないカラダになってしまったのだ。
数度の任務失敗で使えなくなったと判断されたハイファは別室をクビになるかと思われた。そこを救ったのが別室戦術コンの当時弾き出した御託宣で『昨今の事件傾向による恒常的警察力の必要性』なるものだった。
故にハイファは惑星警察に出向という名目の左遷となり、本人には嬉しいシドとの二十四時間バディシステムが出来上がったのである。
しかしそこで騒ぎ出したのが二人の所属する職場の同僚たちだった。
「無責任に騒ぎやがって、警務課の腐女子にまで署内メールで触れ回られてだな」
「新人が即『イヴェントストライカのバディ』。みんな騒ぐのは当然じゃない」
「だからって俺が何処かから『男の彼女をスカウトしてきた』とかナントカ……」
「結局、僕とそういう仲になったのは事実じゃない。それにもうみんな、とっくに僕らのことをカップル認定してるのに、貴方一人だけがそこまで否定するのはおかしいよ」
そう言ってハイファは左薬指のリングを朝日に透かした。マットな質感のゴールドとプラチナのコンビが光を弾く。シドも嵌めてくれているペアリングだ。そもそもが煙草を買いに行ったついでの如く勝手に買ってきたのはシドである。
「……だよなあ」
そんなモノまで嵌めて否定するのは矛盾している、滑稽だとシドも分かってはいるのだ。同性どころか異星人とでも結婚し、遺伝子操作で子供まで望める時代である。けれど今更主張を翻すこともできなくなり、最近は真顔で否定するのも苦しくなってドツボにハマっていた。
「認めちゃえばずっと楽なのにサ」
「……」
答えを出さぬままシドは右側の大通りに目をやった。僅かに地から浮いて走るコイル群は通勤ラッシュ、だが交通量は多いものの殆どオートで走っているので渋滞はしていない。
緊急音を鳴らさずに救急機が上空を掠めていく。救急機は垂直離着陸機のBEL、コイルもBELも反重力装置使用で駆動し、排気もないので空気はクリーンだ。
照れ屋で意地っ張りな愛し人にチラリと目を向けたのち、ハイファは左手首に嵌めたマルチコミュニケータのリモータを見る。現在時、八時二十六分。
「あっ、シド、遅刻しちゃうよ!」
「うわ、マジかよ!」
反射的にシドも自分のリモータを見てから走り出した。ハイファが続く。左側にある署のエントランス、正面のオートスロープではなく脇の階段を駆け上った。左側二枚目のオートドアをくぐって人員の動向を示すデジタルボード、自分の名前の欄にある『自宅』を『在署』に入力し直し、シドとハイファは溜息をつく。
こうして二人は太陽系広域惑星警察セントラル地方七分署刑事部機動捜査課に出勤した。
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