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第13話
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ハイファがホロキィボードに指を走らせる。ダリアネットワークで検索を掛けた。だが何処にもダリアネットワークという単語は載ってはいなかった。
やや消沈してシドが訊く。
「大体、ダリアってどういう意味だ?」
「うーん、有名なのは花の名前だね。あとはここ、古代語のひとつのヘブライ語で『枝』って意味もあるんだってサ。枝かあ、枝ねえ」
「何かの枝……枝ってことは茎っつーか、幹があるんだよな?」
「そうなるのかなあ。ネットワークってことは何処かに管理者がいる訳で、管理者を幹に喩えられないでもないけど」
「そうか。とにかく俺はこの鍵付き通信をICSに渡してくる」
一旦端末を閉じておいて二人は上階に上がった。ICSを覗くと丁度ルエラがいて手招きすると事情を話す。
「ふうん、ダリアネットワークねえ。いいわ、こっちでそれは預かる」
「そうしてくれ。ところでニセクレジットはどうなった?」
「それなんだけれど……」
ICSに招き入れられコーヒーを振る舞われてシドとハイファは話を聞いた。
「ウチでは大掛かりな組織があると見ているわ」
「この地下組織もないテラ本星で、か?」
ルエラは頷く。気怠そうに細巻きを咥えたのを見てシドも煙草を取り出した。
「これは重大なテロ行為よ。今は微々たる額で大した被害がないとはいえ、これが度重なり蔓延したら社会的混乱に陥るわ」
「社会的混乱、テロ行為なあ」
言われてもピンとこないシドにルエラは言い募る。
「悪貨は良貨を駆逐するわ、ハイファスも言ったけれど」
「そいつは悪人ほどのさばって善人が割を食うって意味だろ?」
「そういう意味もあるけど、実際に同一価値のクレジットなら、支払いには悪貨が使われる傾向にあるんだよ、グレシャムの法則っていうんだけどね」
「ふうん、なるほどな」
聞いていたルエラがもどかしげな口調で言った。
「どうやってかニセクレジットを他人のリモータに埋め込む方法があるのよ。誰も十クレジットなんて端金を払うのに、わざわざニセクレジットを使って捕まりたがるバカはいないわ」
「それはそうだけど、どうやって?」
「それが分かれば苦労しない。でも誰かがニセクレジットで得をしてる筈。それが思想的なものか即物的なものかすら分からないけれど」
「うーん、得ねえ……」
だが男二人の脳裏にはヒントのカケラも浮かばず、機捜課の泥水と同種の液体と思えない旨さのコーヒーを有難く飲み干し、煙草を灰にすると退散することにした。
リモータ操作はルエラに任せ、シドは暗号鍵付き発振を渡して身軽になると、まだ帰る素振りも見せないルエラに片手を挙げて労い二人は階下に降りた。
機捜に戻るともう十九時近くで慌ててデジタルボードに『自宅』と入力して二人は署を出た。右に向かって歩き出しながらスカイチューブに灯った鈴なりの明かりを見て、シドは怪我をしたハイファを歩かせる選択をしてしまったのを後悔する。
「大丈夫だって、たかが全治三日なんだから」
顔色を読んでハイファがカラリと笑った。確かにハイファの足取りは普段と何ら変わらないが、ソフトスーツの左腕は血で固まっていて結構凄絶である。
何故自分がついていながらこんな目に遭わせてしまったのか。
「痛い……よな?」
「少し痺れてるだけ。痛覚ブロックテープも貼ってない貴方こそ痛いんじゃないの?」
「痛くはねぇよ。でもお前は出血も多かったしな、頼むから無理だけはしないでくれ」
「ラジャー。でも貴方こそ、僕も同じように思ってるってことを忘れないでよね」
「ああ。だが本当にすまん、俺がいながら」
「そんなに凹まないでよ、貴方のせいじゃないんだから」
喋りながら単身者用官舎ビルの根元が見える地点まで辿り着く。またも珍しくノーストライクで帰れそうな予感にハイファは笑顔でシドに寄り添った。
だが二人の後方から無人コイルタクシーが近づいていた。帰宅ラッシュのコイル群から外れて逆走したタクシーは、路肩をゆっくりと進みながらサイドウィンドウを密やかに下げる。
「シド、ハイファス、伏せろ!」
大喝は丁度こちらもタクシーから降り立ったばかりのマルチェロ医師が放ったもの、伏せるより先にシドとハイファは銃を引き抜いて後方に向けていた。彼我の距離約二十メートルで撃発音が交差する。
周囲を歩くサラリーマンが棒立ちとなり、OLが甲高い悲鳴を上げた。
「ハイファ!」
「大丈夫!」
二度のマズルフラッシュ、銃口から放たれる燃焼炎を目にしつつ二人はそれぞれ二射を放っていた。タクシーのフロントガラスが爆発的に砕け散る。だが周囲では人々が何事かと足を止めていた。これ以上撃つのは始末書を度外視しても危険だった。
そこでシドは弾かれたように走り出す。しかしタクシーはオートではありえない速度で急発進、強引にその場でUターンしてコイル群に紛れた。
マルチェロ医師が警告を発してから、たった五秒ほどの出来事だった。
けれどタクシーのフロントガラスは九ミリパラとフレシェット弾で砕かれ目印を背負ったも同然、シドは駆けつつハイファに叫ぶ。
「署に同報とキンパイだ、急げ!」
そして緊急機を飛ばすまでもなく駆け付けた機捜の深夜番から、何と件のタクシーが署の真ん前に堂々と乗り捨てられていたことを告げられて唖然とした。
「マルチェロ先生は顔、見えたか?」
「いや、逆光だったしな。銃口だけしか……それよりお前さんは名誉の負傷だな」
今日受けた右の頬傷の上からまた銃弾が擦過し、端正な顔は半分血に塗れていた。ハイファが口を引き結んだままハンカチを傷に押し当てる。
「押さえとくからいい」
ハンカチだけ借りたシドは簡単な実況見分のあと、鑑識がローラーを掛けるのを暫し眺め、ハイファの薬莢ふたつを回収して全てを明日に持ち越し、署に引き上げてゆくのを見送った。
頑として救急機を呼ぼうとしなかったシドにハイファが怒鳴る。
「何で病院に行かないのサ!」
「お前の手当てで上等だ。先生、あとで被害状況報告書を頼む」
「三毛猫の煮付けと引き替えに書いてやる」
とにかく血だらけで人目を惹く二人はマルチェロ医師と早々に自室に戻った。
シドの治療を終えると今日はマルチェロ医師も交えてシドの部屋で食事をした。ハイファ謹製のオムライスとわかめスープにサラダをかき込んだあとは、リビングでコーヒーを飲みながらマルチェロ医師に被害状況報告書を作成して貰う。
お決まりの書類を埋めてシドのリモータに流したマルチェロ医師が、膝のタマを撫でながら点けっ放しのホロTVのニュースを視て唸った。
「あー、やだねえ、こういう馬鹿げたことで医者が叩かれるとは」
TVではボディジェムを埋め込む際に認可された医療機関ではない、安価を掲げる場所で処置をした挙げ句、傷となって悪化し医療訴訟となっている例を報道している。
同時に認可された医療機関さえも複数のジェムの売り手と契約してカネ儲けに走っているなどと、アナウンサーと解説者がこき下ろしていた。
「でも実際、有機物だっつーセス素子ってのは人体に害はねぇのかよ?」
「害はあるさ。何たって相手の素姓すら知らずにバイオリズムが合致するってだけで、その名の通り盲目的にふらふらとカップルになっちまうんだからな」
外した答えを返されてシドは鼻を鳴らす。
「ふん、セスシステムか。ボディジェム、流行りが廃ったらみっともねぇだけだよな」
「今どき、形成であっという間に治りますよ、と」
「なるほど、それでまた医者が肥え太る訳かよ」
今度はマルチェロ医師が鼻を鳴らした。
「言ってくれるじゃねぇかい、シド。五体バラバラに分解してやってもいいんだぞ」
「やれるものならやってみやがれ、その自慢の腕、撃ち落とされてもいいんならな」
「はい、ストーップ。二人の生体反応が消えたら『別室員二名ロスト』で別室戦術コンがビィビィ鳴り出すから、やめましょうね~っ!」
やや消沈してシドが訊く。
「大体、ダリアってどういう意味だ?」
「うーん、有名なのは花の名前だね。あとはここ、古代語のひとつのヘブライ語で『枝』って意味もあるんだってサ。枝かあ、枝ねえ」
「何かの枝……枝ってことは茎っつーか、幹があるんだよな?」
「そうなるのかなあ。ネットワークってことは何処かに管理者がいる訳で、管理者を幹に喩えられないでもないけど」
「そうか。とにかく俺はこの鍵付き通信をICSに渡してくる」
一旦端末を閉じておいて二人は上階に上がった。ICSを覗くと丁度ルエラがいて手招きすると事情を話す。
「ふうん、ダリアネットワークねえ。いいわ、こっちでそれは預かる」
「そうしてくれ。ところでニセクレジットはどうなった?」
「それなんだけれど……」
ICSに招き入れられコーヒーを振る舞われてシドとハイファは話を聞いた。
「ウチでは大掛かりな組織があると見ているわ」
「この地下組織もないテラ本星で、か?」
ルエラは頷く。気怠そうに細巻きを咥えたのを見てシドも煙草を取り出した。
「これは重大なテロ行為よ。今は微々たる額で大した被害がないとはいえ、これが度重なり蔓延したら社会的混乱に陥るわ」
「社会的混乱、テロ行為なあ」
言われてもピンとこないシドにルエラは言い募る。
「悪貨は良貨を駆逐するわ、ハイファスも言ったけれど」
「そいつは悪人ほどのさばって善人が割を食うって意味だろ?」
「そういう意味もあるけど、実際に同一価値のクレジットなら、支払いには悪貨が使われる傾向にあるんだよ、グレシャムの法則っていうんだけどね」
「ふうん、なるほどな」
聞いていたルエラがもどかしげな口調で言った。
「どうやってかニセクレジットを他人のリモータに埋め込む方法があるのよ。誰も十クレジットなんて端金を払うのに、わざわざニセクレジットを使って捕まりたがるバカはいないわ」
「それはそうだけど、どうやって?」
「それが分かれば苦労しない。でも誰かがニセクレジットで得をしてる筈。それが思想的なものか即物的なものかすら分からないけれど」
「うーん、得ねえ……」
だが男二人の脳裏にはヒントのカケラも浮かばず、機捜課の泥水と同種の液体と思えない旨さのコーヒーを有難く飲み干し、煙草を灰にすると退散することにした。
リモータ操作はルエラに任せ、シドは暗号鍵付き発振を渡して身軽になると、まだ帰る素振りも見せないルエラに片手を挙げて労い二人は階下に降りた。
機捜に戻るともう十九時近くで慌ててデジタルボードに『自宅』と入力して二人は署を出た。右に向かって歩き出しながらスカイチューブに灯った鈴なりの明かりを見て、シドは怪我をしたハイファを歩かせる選択をしてしまったのを後悔する。
「大丈夫だって、たかが全治三日なんだから」
顔色を読んでハイファがカラリと笑った。確かにハイファの足取りは普段と何ら変わらないが、ソフトスーツの左腕は血で固まっていて結構凄絶である。
何故自分がついていながらこんな目に遭わせてしまったのか。
「痛い……よな?」
「少し痺れてるだけ。痛覚ブロックテープも貼ってない貴方こそ痛いんじゃないの?」
「痛くはねぇよ。でもお前は出血も多かったしな、頼むから無理だけはしないでくれ」
「ラジャー。でも貴方こそ、僕も同じように思ってるってことを忘れないでよね」
「ああ。だが本当にすまん、俺がいながら」
「そんなに凹まないでよ、貴方のせいじゃないんだから」
喋りながら単身者用官舎ビルの根元が見える地点まで辿り着く。またも珍しくノーストライクで帰れそうな予感にハイファは笑顔でシドに寄り添った。
だが二人の後方から無人コイルタクシーが近づいていた。帰宅ラッシュのコイル群から外れて逆走したタクシーは、路肩をゆっくりと進みながらサイドウィンドウを密やかに下げる。
「シド、ハイファス、伏せろ!」
大喝は丁度こちらもタクシーから降り立ったばかりのマルチェロ医師が放ったもの、伏せるより先にシドとハイファは銃を引き抜いて後方に向けていた。彼我の距離約二十メートルで撃発音が交差する。
周囲を歩くサラリーマンが棒立ちとなり、OLが甲高い悲鳴を上げた。
「ハイファ!」
「大丈夫!」
二度のマズルフラッシュ、銃口から放たれる燃焼炎を目にしつつ二人はそれぞれ二射を放っていた。タクシーのフロントガラスが爆発的に砕け散る。だが周囲では人々が何事かと足を止めていた。これ以上撃つのは始末書を度外視しても危険だった。
そこでシドは弾かれたように走り出す。しかしタクシーはオートではありえない速度で急発進、強引にその場でUターンしてコイル群に紛れた。
マルチェロ医師が警告を発してから、たった五秒ほどの出来事だった。
けれどタクシーのフロントガラスは九ミリパラとフレシェット弾で砕かれ目印を背負ったも同然、シドは駆けつつハイファに叫ぶ。
「署に同報とキンパイだ、急げ!」
そして緊急機を飛ばすまでもなく駆け付けた機捜の深夜番から、何と件のタクシーが署の真ん前に堂々と乗り捨てられていたことを告げられて唖然とした。
「マルチェロ先生は顔、見えたか?」
「いや、逆光だったしな。銃口だけしか……それよりお前さんは名誉の負傷だな」
今日受けた右の頬傷の上からまた銃弾が擦過し、端正な顔は半分血に塗れていた。ハイファが口を引き結んだままハンカチを傷に押し当てる。
「押さえとくからいい」
ハンカチだけ借りたシドは簡単な実況見分のあと、鑑識がローラーを掛けるのを暫し眺め、ハイファの薬莢ふたつを回収して全てを明日に持ち越し、署に引き上げてゆくのを見送った。
頑として救急機を呼ぼうとしなかったシドにハイファが怒鳴る。
「何で病院に行かないのサ!」
「お前の手当てで上等だ。先生、あとで被害状況報告書を頼む」
「三毛猫の煮付けと引き替えに書いてやる」
とにかく血だらけで人目を惹く二人はマルチェロ医師と早々に自室に戻った。
シドの治療を終えると今日はマルチェロ医師も交えてシドの部屋で食事をした。ハイファ謹製のオムライスとわかめスープにサラダをかき込んだあとは、リビングでコーヒーを飲みながらマルチェロ医師に被害状況報告書を作成して貰う。
お決まりの書類を埋めてシドのリモータに流したマルチェロ医師が、膝のタマを撫でながら点けっ放しのホロTVのニュースを視て唸った。
「あー、やだねえ、こういう馬鹿げたことで医者が叩かれるとは」
TVではボディジェムを埋め込む際に認可された医療機関ではない、安価を掲げる場所で処置をした挙げ句、傷となって悪化し医療訴訟となっている例を報道している。
同時に認可された医療機関さえも複数のジェムの売り手と契約してカネ儲けに走っているなどと、アナウンサーと解説者がこき下ろしていた。
「でも実際、有機物だっつーセス素子ってのは人体に害はねぇのかよ?」
「害はあるさ。何たって相手の素姓すら知らずにバイオリズムが合致するってだけで、その名の通り盲目的にふらふらとカップルになっちまうんだからな」
外した答えを返されてシドは鼻を鳴らす。
「ふん、セスシステムか。ボディジェム、流行りが廃ったらみっともねぇだけだよな」
「今どき、形成であっという間に治りますよ、と」
「なるほど、それでまた医者が肥え太る訳かよ」
今度はマルチェロ医師が鼻を鳴らした。
「言ってくれるじゃねぇかい、シド。五体バラバラに分解してやってもいいんだぞ」
「やれるものならやってみやがれ、その自慢の腕、撃ち落とされてもいいんならな」
「はい、ストーップ。二人の生体反応が消えたら『別室員二名ロスト』で別室戦術コンがビィビィ鳴り出すから、やめましょうね~っ!」
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