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片思いごっこ
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「ねー、幻ちゃんはゲイビとか見んの?」
「は? 何の話だよ!」
いつしか幻兄ちゃんが幻ちゃんに変わったある夜のこと。
その日は二人で隣人の部屋で宅飲みをしていた。どうも少し飲み過ぎてしまったらしい。以前記憶を失って以来、記憶を失うような失態はなかったが、最近は外で飲むより家で飲むことが増えてあまり気を張らなくなったせいか、酔いが回りやすくなった。
隣人も赤い顔をしていて、酔いが回ってきているらしい。
「ねー、どうなの」
「そんなん見ねーよ。好みじゃない男の裸見ても反応しないし」
男同士でなんつー内容の下ネタを話しているんだと思いながら、グイッとウィスキーを飲み干した。
いい気になってウィスキーなんて買ってきたけれどやっぱり普段飲まない酒はキツい。
いつものように隣人がソファ、俺がソファを背にしてテーブルにもはや突っ伏している。眠い。
「じゃー、どんな奴が好みなの」
「ん~~~~。お前みたいな奴かな~~」
酔っていて本音が漏れたが、まぁこんなノリだ。ギャグとして受け取って流してくれるだろうと机に頬を埋めながら言葉を続けた。
「ちぃ~っちゃい時はあんなに抱き潰したいぐらい可愛かったしさー、大人になったら更にめ~っちゃ俺好みに成長してんだもん。惚れてまうやろ~って」
あちゃちゃ。少し本音を言い過ぎたような気もするが笑ってツッコミを入れてくれるだろうしと。大あくびが出る。眠気に勝てそうにない。
自分がもはや告白紛いのことを口にしていたことにもアルコールのせいで気がついていなかった。
うとうとしていたら、そっと髪を後ろから撫でられる。
何? 髪の毛乱れてた~? とかぼんやり寝ぼけ眼で思っていたら、フワッと包み込まれるような感覚に陥って、促されるままに身を任せたらいつもは硬いソファが柔らかかった。
「ん~~」
なんだこれ。クッションの柔らかさじゃない。でも、気持ちいい。
「俺も、好きかも」
急に耳元でした低い声に、ゾワッと全身が泡立つ。
「えっ?」
ん? ちょっと待って? あれ? 俺、後ろからめっちゃ抱き込まれてる感じじゃない?
「あ、え」
これは夢だろうか。少しふわふわしているのに、妙に脈拍だけが早いのが鮮明にわかる。心臓が破裂しそうだ。状況が把握出来なくて、現実なのか夢なのか判断するまでに至れない。
その間に胸元をシャツの上から弄られて、今まで感じたことがない感覚に襲われた。そしてそれが、今まで自分の中に抑え込んでいた性欲のような感情だと気が付く。
「ちょ、んっ」
後ろから首筋に柔らかいものが押し当てられる。
ちゅぅ、とそこを吸われていつもは出さないような甲高い声が漏れる。
なんだこれ~っ……。シャツの中に侵入してきた指先で胸の突起を弄られ、首筋を吸われて、触られてもいない下半身が反応してくる。パンツの中で膨らんで、キツくて苦しい。
胸を弄っていた掌が下半身に降りて、パンツのボタンを外す。ファスナーを下ろされて、中に手が入ると中心が露出された。
そのまま大きな手が中心を巧みな動きでしごいていく。まるで自分でしているみたいな。でも、自分じゃない。感情が追いつかないままにどんどん昂らされていく。先から快楽がポタポタと溢れ出してきて止められない。
「あっもうっ」
流されるがままに欲望を吐き出して、ビクビクと何度が体が跳ね上がった。
はぁはぁと荒い息が漏れる。
もう限界だ。激しく動いたせいで更にアルコールが回ってしまったのか、いつの間にか意識を失ってしまっていた。
「は? 何の話だよ!」
いつしか幻兄ちゃんが幻ちゃんに変わったある夜のこと。
その日は二人で隣人の部屋で宅飲みをしていた。どうも少し飲み過ぎてしまったらしい。以前記憶を失って以来、記憶を失うような失態はなかったが、最近は外で飲むより家で飲むことが増えてあまり気を張らなくなったせいか、酔いが回りやすくなった。
隣人も赤い顔をしていて、酔いが回ってきているらしい。
「ねー、どうなの」
「そんなん見ねーよ。好みじゃない男の裸見ても反応しないし」
男同士でなんつー内容の下ネタを話しているんだと思いながら、グイッとウィスキーを飲み干した。
いい気になってウィスキーなんて買ってきたけれどやっぱり普段飲まない酒はキツい。
いつものように隣人がソファ、俺がソファを背にしてテーブルにもはや突っ伏している。眠い。
「じゃー、どんな奴が好みなの」
「ん~~~~。お前みたいな奴かな~~」
酔っていて本音が漏れたが、まぁこんなノリだ。ギャグとして受け取って流してくれるだろうと机に頬を埋めながら言葉を続けた。
「ちぃ~っちゃい時はあんなに抱き潰したいぐらい可愛かったしさー、大人になったら更にめ~っちゃ俺好みに成長してんだもん。惚れてまうやろ~って」
あちゃちゃ。少し本音を言い過ぎたような気もするが笑ってツッコミを入れてくれるだろうしと。大あくびが出る。眠気に勝てそうにない。
自分がもはや告白紛いのことを口にしていたことにもアルコールのせいで気がついていなかった。
うとうとしていたら、そっと髪を後ろから撫でられる。
何? 髪の毛乱れてた~? とかぼんやり寝ぼけ眼で思っていたら、フワッと包み込まれるような感覚に陥って、促されるままに身を任せたらいつもは硬いソファが柔らかかった。
「ん~~」
なんだこれ。クッションの柔らかさじゃない。でも、気持ちいい。
「俺も、好きかも」
急に耳元でした低い声に、ゾワッと全身が泡立つ。
「えっ?」
ん? ちょっと待って? あれ? 俺、後ろからめっちゃ抱き込まれてる感じじゃない?
「あ、え」
これは夢だろうか。少しふわふわしているのに、妙に脈拍だけが早いのが鮮明にわかる。心臓が破裂しそうだ。状況が把握出来なくて、現実なのか夢なのか判断するまでに至れない。
その間に胸元をシャツの上から弄られて、今まで感じたことがない感覚に襲われた。そしてそれが、今まで自分の中に抑え込んでいた性欲のような感情だと気が付く。
「ちょ、んっ」
後ろから首筋に柔らかいものが押し当てられる。
ちゅぅ、とそこを吸われていつもは出さないような甲高い声が漏れる。
なんだこれ~っ……。シャツの中に侵入してきた指先で胸の突起を弄られ、首筋を吸われて、触られてもいない下半身が反応してくる。パンツの中で膨らんで、キツくて苦しい。
胸を弄っていた掌が下半身に降りて、パンツのボタンを外す。ファスナーを下ろされて、中に手が入ると中心が露出された。
そのまま大きな手が中心を巧みな動きでしごいていく。まるで自分でしているみたいな。でも、自分じゃない。感情が追いつかないままにどんどん昂らされていく。先から快楽がポタポタと溢れ出してきて止められない。
「あっもうっ」
流されるがままに欲望を吐き出して、ビクビクと何度が体が跳ね上がった。
はぁはぁと荒い息が漏れる。
もう限界だ。激しく動いたせいで更にアルコールが回ってしまったのか、いつの間にか意識を失ってしまっていた。
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