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第三章 武器は"情報"と"連携"
66.結婚相手の交換要求
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66.立場の交換
”光属性”を持つことを理由に、
王命によって王太子妃にされたステラ様。
結婚後は王太子から侮蔑されるだけでなく、
暴力などの非道な扱いを受けてしまう。
しかもそれを相談した家族からは
”我慢しろ”と見放されていたのだ。
それにも関わらず、ステラ様は家族をかばった。
さらに自分を冷遇する王太子のことも
”いつか変わってくれる”などと信じていたとは。
「……”この状況を我慢しろ”、というのが
どうして貴女のためになるのですか?」
私の問いに、ステラ様は”えっ?”と小さく声をあげ
首をかしげて考えながら言う。
「だって、そのほうが……良いから、ですよね?」
「暴力をふるわれ続けることが良いとは思えませんが」
私の反論に、うつむいてしまうステラ様。
でも……お父様は……などといいながら困った様子を見せる。
「カーロス様が変わってくれると思われたのは、
何度かお話し合いの機会を持たれた上での印象ですか?」
そう私に尋ねられ、ステラ様はバッと顔を上げて叫ぶ。
「まさか! そんなことをしたら
もっと酷い体罰を受けてしまいます!
話し合うなんてとんでもないことです!」
私は呆れ果て、彼女に言った。
「それならばどうして、変わってくれると思ったのです?」
「えっ? それは、だって……いつかご自分で気づいて……」
「そのような日は百年待っても来ないでしょう。
彼は子どもの頃から加虐的で傲慢な性格だったのよ」
「……そんな」
それを聞いたステラ様は泣きそうな顔になってしまう。
結婚前、彼女がステラ伯爵令嬢だった頃の評判は
”とても清らかで純粋な心の持ち主”というものだった。
宮中の貴族だけでなく教会の人々からは
その属性もあって”光の乙女”と呼ばれていた。
私は任務で忙しく、式典以外ではお会いしたことがなかったが
まさかここまで素直というか、性善説を信じる人だとは。
このままでは状況改善は難しい……
そう思った私に、ふと疑問が生じる。
もし本当に”地獄”だと思っているなら、
さすがに何とかしたいと思うのではないだろうか。
「あの、ステラ様はもしかして……
王太子様のことを……想っていらっしゃるのですか?」
蓼食う虫も好き好きだ。
私は念のため、彼女がカーロスを愛しているか確認する。
しかし彼女は一瞬顔を歪めたあと、すぐに作り笑顔で否定した。
「大変尊敬しておりますし、
次期国王としてその身を尊いものと存じております。
しかし私などが想うなど、分不相応な方で……」
ですよね。見た目以上に中身がダメですから。
好きになる要素などひとつもないくらい。
「ではステラ様は今後、ご家族がおっしゃる通り、
この状況を耐えることでやり過ごすおつもりなのですか?」
するとふたたび彼女は目に涙をいっぱい貯めて訴えてきた。
「そうするしかありませんが、
それはあまりにも辛いことなのです。
死すら願ってしまうくらいに!」
当惑する私に、彼女はさらに言いつのる。
「しかしもし、私がいなくなったら、
姉が次の王太子妃に選ばれてしまうでしょう。
前回は”私の方が光の魔力が強い”と虚偽の申告したため
姉は結婚から逃れることができましたが……」
自分も嫌だが、姉も助けたい。
姉妹想いなのは良いことだが、
肝心の姉は貴女にこの結婚を押し付けて逃げたのよ?
喉元まで出かかった言葉を抑え、私は彼女に言う。
「それでは、何らかの手を打たねばなりませんね」
その言葉に彼女の顔がパアアっと明るくなる。
「ありがとうございます! エリザベート様!」
そう言って私の手を握り、彼女は初めてニコニコしながら言った。
「エリザベート様ならきっと、大切にしてもらえます!
暴力なんて公爵家を怒らせるようなことは絶対しないでしょうし
いっつも私に”エリザベートのほうが美しい”って言ってましたから
王太子様もさぞかしお喜びになることでしょう!」
「えっ? 何のお話でしょう?」
私はあわてて手を引っ込める。まさか。
彼女は退いた手を追いかけるように掴み、
私に恐ろしいことを言い放ったのだ。
「エリザベート様がこれからは、カーロス様の妻となり
王太子妃の役目を受けてくださるのでしょう?」
私は反射的に悲鳴のような声をあげてしまった。
「いいえ違います! そんなこと申しておりません!
貴女が日常的に暴力を振るわれる事態をなんとかしないと、
と言っただけです!」
それがどうして、そんな話になるの!
のけぞって逃げる私に、
ステラ様は信じられないものを見るように言う。
「そうすれば全てが解決しますよね?
それ以外の方法はありませんし」
言い切る彼女に、私は立ち上がって強く言う。
「方法はいくらでもありますわ!
逆にそれだけはあり得ません!
それは国王と父が定めたことです!」
彼女はガーン! とショックを受け、
また涙をこぼしながら崩れ落ちた。
そしてどうすることもできず佇む私を見上げ、つぶやいた。
「……エリザベート様。
せめて私が亡き後、王家と伯爵家をお守りください」
私は絶句する。
この人、自分が脅しているって自覚はないのだろうけど。
私はそんなものに屈するわけにもいかず答えた。
「対策は他にもあると言ったでしょう。
私が王太子妃にならずとも解決できます」
彼女はムッとして言い返す。
「どんな策です?」
「あなたは体調不良ということで、公爵家の別荘にこもるのはどう?
私の勧めで公爵家の主治医が見立てたところ、
療養か必要になった、とすれば良いわ」
王は強引に息子の結婚を進めておきながら、
この王太子妃にまったく関心がないのだ。
問題なく退避することができるだろう。
彼女はそれでも泣きそうな顔を崩さずに言う。
「でも、それじゃ、私は王太子妃のままです」
私は心底、驚いてしまう。
「ご実家である伯爵家のために、
覚悟して嫁がれたのでしょう? ご家族のために」
彼女はきまり悪そうに目をそらし、つぶやいた。
「も、もちろんそうですけど。
でも、想像以上に辛くって」
別居が不満というなら……私は提案を続ける。
「大丈夫よ。病気となり、子もなかなか成せないとなれば、
離縁の可能性も高まりますわ」
それを聞いても、彼女は不服そうな顔をして言う。
「……でも一番良い方法は、
エリザベート様が王太子妃になることですよね?」
さすがのしつこさに苛立ち、私は強く言い返す。
「あり得ないと言ったはずです。
私はレオナルド殿下と婚約しておりますから」
それを聞き、ステラ様は初めて私をにらみつけて叫んだ。
「レオナルド殿下には他に想う方がいるのです!」
いきなりの発言に、私は言葉に詰まった。
この人、フィオナのことを知っているのね。
婚約破棄されかけたことも。
しばらくの間ののち、私はやっと言い返す。
「……あれは誤解です」
しかしステラ様は首をブンブンと振って叫んだ。
「誤解ではありません!
レオナルド殿下は絶対、あなたのことを愛していません!」
あまりにも心をえぐる言葉に、私が身を固くすると。
彼女は立ち上がり、
勝ち誇ったような笑みを浮かべて言ったのだ。
「レオナルド殿下が愛しているのは、私ですから!」
あぜんとする私に、ステラ様は無邪気に笑う。
「だから、私たち結婚相手を交換すれば良いのです。
これでみんなが幸せになれます!」
************
「ちょっと待て。誰だっけステラって」
レオナルドはこぶしを眉間にあてて考え込む。
その前で仁王立ちした私を、レオナルドの両脇で
ジェラルドとフィオナがハラハラと見守っていた。
「義姉に手を出すとは、さすがのクズ王子ね」
「落ち着けエリザベート。目を赤く光らせるな」
レオナルドはそう言った後、義姉という言葉に反応した。
「ああ! あのステラ伯爵令嬢か」
「どのようなご関係で?」
私の言葉に、レオナルドは苦笑いで答える。
「王太子妃教育のために王宮で、
何度か顔をあわせただけだよ。
いっつも陰で泣いてたからさ、声をかけたんだよ」
聞けば、それはごく普通の会話だった。
庭園で隠れてシクシク泣いていたステラ様を
宮中から隠れて移動中のレオナルドが見つけたのだ。
とりあえず”何で泣いているか”を尋ねたら、
王太子妃教育が厳しいことだと言われたと。
だからレオナルドは教育係の好むものを教え、
それを彼女たちに贈るようにアドバイスしたそうだ。
「結局まあ”袖の下”がものを言うからな」
しかしステラ様は、次に会った時も泣いていたそうだ。
聞けば、プレゼント作戦は功を奏し、
教育係の態度は軟化したそうだが、
今度はカーロスが怖くて意地悪で仕方ない、と。
だからレオナルドは”カーロス”の扱い方を教えたのだ。
彼は傲慢で意地が悪い男だ。
だから”会いたがったり、好意を見せたら避けるだろう”と。
「人が困ったり苦しむ姿が見たい奴なんだよ」
最後に会った時も、ステラ様は泣いていたそうだ。
”結婚前にいろいろお話がしたい、会いたい”と
カーロスにたくさん手紙を書いたら、
全ての予定がキャンセルになり
結婚式までまったく会わずに済んだそうなのだが。
ステラ様は今まで一番大泣きしながら
王太子と結婚する悲しみを訴えられたのだ。
困惑したレオナルドは、彼女に言ったそうだ。
「ここまで話が進んでは、壊すのは難しい。
もっと早くに行動に移すべきだった。
だから今は、離縁のタイミングを待つしかないだろう」
ごく平凡なアドバイスだが。
私はすでに、彼女がそれを
どのように受け取ったか知っていた。
私はレオナルドに言う。
「彼女はね、私に言ったのよ。
レオナルド殿下は自分にこう言ったと。
”もう兄上との結婚は阻止できない。
もっと早くに会いたかった。
離縁したら迎えに行くからその時を待とう”って」
レオナルドは超ポジティブな”光の乙女”の言葉に、
ただただ絶句するのみだった。
”光属性”を持つことを理由に、
王命によって王太子妃にされたステラ様。
結婚後は王太子から侮蔑されるだけでなく、
暴力などの非道な扱いを受けてしまう。
しかもそれを相談した家族からは
”我慢しろ”と見放されていたのだ。
それにも関わらず、ステラ様は家族をかばった。
さらに自分を冷遇する王太子のことも
”いつか変わってくれる”などと信じていたとは。
「……”この状況を我慢しろ”、というのが
どうして貴女のためになるのですか?」
私の問いに、ステラ様は”えっ?”と小さく声をあげ
首をかしげて考えながら言う。
「だって、そのほうが……良いから、ですよね?」
「暴力をふるわれ続けることが良いとは思えませんが」
私の反論に、うつむいてしまうステラ様。
でも……お父様は……などといいながら困った様子を見せる。
「カーロス様が変わってくれると思われたのは、
何度かお話し合いの機会を持たれた上での印象ですか?」
そう私に尋ねられ、ステラ様はバッと顔を上げて叫ぶ。
「まさか! そんなことをしたら
もっと酷い体罰を受けてしまいます!
話し合うなんてとんでもないことです!」
私は呆れ果て、彼女に言った。
「それならばどうして、変わってくれると思ったのです?」
「えっ? それは、だって……いつかご自分で気づいて……」
「そのような日は百年待っても来ないでしょう。
彼は子どもの頃から加虐的で傲慢な性格だったのよ」
「……そんな」
それを聞いたステラ様は泣きそうな顔になってしまう。
結婚前、彼女がステラ伯爵令嬢だった頃の評判は
”とても清らかで純粋な心の持ち主”というものだった。
宮中の貴族だけでなく教会の人々からは
その属性もあって”光の乙女”と呼ばれていた。
私は任務で忙しく、式典以外ではお会いしたことがなかったが
まさかここまで素直というか、性善説を信じる人だとは。
このままでは状況改善は難しい……
そう思った私に、ふと疑問が生じる。
もし本当に”地獄”だと思っているなら、
さすがに何とかしたいと思うのではないだろうか。
「あの、ステラ様はもしかして……
王太子様のことを……想っていらっしゃるのですか?」
蓼食う虫も好き好きだ。
私は念のため、彼女がカーロスを愛しているか確認する。
しかし彼女は一瞬顔を歪めたあと、すぐに作り笑顔で否定した。
「大変尊敬しておりますし、
次期国王としてその身を尊いものと存じております。
しかし私などが想うなど、分不相応な方で……」
ですよね。見た目以上に中身がダメですから。
好きになる要素などひとつもないくらい。
「ではステラ様は今後、ご家族がおっしゃる通り、
この状況を耐えることでやり過ごすおつもりなのですか?」
するとふたたび彼女は目に涙をいっぱい貯めて訴えてきた。
「そうするしかありませんが、
それはあまりにも辛いことなのです。
死すら願ってしまうくらいに!」
当惑する私に、彼女はさらに言いつのる。
「しかしもし、私がいなくなったら、
姉が次の王太子妃に選ばれてしまうでしょう。
前回は”私の方が光の魔力が強い”と虚偽の申告したため
姉は結婚から逃れることができましたが……」
自分も嫌だが、姉も助けたい。
姉妹想いなのは良いことだが、
肝心の姉は貴女にこの結婚を押し付けて逃げたのよ?
喉元まで出かかった言葉を抑え、私は彼女に言う。
「それでは、何らかの手を打たねばなりませんね」
その言葉に彼女の顔がパアアっと明るくなる。
「ありがとうございます! エリザベート様!」
そう言って私の手を握り、彼女は初めてニコニコしながら言った。
「エリザベート様ならきっと、大切にしてもらえます!
暴力なんて公爵家を怒らせるようなことは絶対しないでしょうし
いっつも私に”エリザベートのほうが美しい”って言ってましたから
王太子様もさぞかしお喜びになることでしょう!」
「えっ? 何のお話でしょう?」
私はあわてて手を引っ込める。まさか。
彼女は退いた手を追いかけるように掴み、
私に恐ろしいことを言い放ったのだ。
「エリザベート様がこれからは、カーロス様の妻となり
王太子妃の役目を受けてくださるのでしょう?」
私は反射的に悲鳴のような声をあげてしまった。
「いいえ違います! そんなこと申しておりません!
貴女が日常的に暴力を振るわれる事態をなんとかしないと、
と言っただけです!」
それがどうして、そんな話になるの!
のけぞって逃げる私に、
ステラ様は信じられないものを見るように言う。
「そうすれば全てが解決しますよね?
それ以外の方法はありませんし」
言い切る彼女に、私は立ち上がって強く言う。
「方法はいくらでもありますわ!
逆にそれだけはあり得ません!
それは国王と父が定めたことです!」
彼女はガーン! とショックを受け、
また涙をこぼしながら崩れ落ちた。
そしてどうすることもできず佇む私を見上げ、つぶやいた。
「……エリザベート様。
せめて私が亡き後、王家と伯爵家をお守りください」
私は絶句する。
この人、自分が脅しているって自覚はないのだろうけど。
私はそんなものに屈するわけにもいかず答えた。
「対策は他にもあると言ったでしょう。
私が王太子妃にならずとも解決できます」
彼女はムッとして言い返す。
「どんな策です?」
「あなたは体調不良ということで、公爵家の別荘にこもるのはどう?
私の勧めで公爵家の主治医が見立てたところ、
療養か必要になった、とすれば良いわ」
王は強引に息子の結婚を進めておきながら、
この王太子妃にまったく関心がないのだ。
問題なく退避することができるだろう。
彼女はそれでも泣きそうな顔を崩さずに言う。
「でも、それじゃ、私は王太子妃のままです」
私は心底、驚いてしまう。
「ご実家である伯爵家のために、
覚悟して嫁がれたのでしょう? ご家族のために」
彼女はきまり悪そうに目をそらし、つぶやいた。
「も、もちろんそうですけど。
でも、想像以上に辛くって」
別居が不満というなら……私は提案を続ける。
「大丈夫よ。病気となり、子もなかなか成せないとなれば、
離縁の可能性も高まりますわ」
それを聞いても、彼女は不服そうな顔をして言う。
「……でも一番良い方法は、
エリザベート様が王太子妃になることですよね?」
さすがのしつこさに苛立ち、私は強く言い返す。
「あり得ないと言ったはずです。
私はレオナルド殿下と婚約しておりますから」
それを聞き、ステラ様は初めて私をにらみつけて叫んだ。
「レオナルド殿下には他に想う方がいるのです!」
いきなりの発言に、私は言葉に詰まった。
この人、フィオナのことを知っているのね。
婚約破棄されかけたことも。
しばらくの間ののち、私はやっと言い返す。
「……あれは誤解です」
しかしステラ様は首をブンブンと振って叫んだ。
「誤解ではありません!
レオナルド殿下は絶対、あなたのことを愛していません!」
あまりにも心をえぐる言葉に、私が身を固くすると。
彼女は立ち上がり、
勝ち誇ったような笑みを浮かべて言ったのだ。
「レオナルド殿下が愛しているのは、私ですから!」
あぜんとする私に、ステラ様は無邪気に笑う。
「だから、私たち結婚相手を交換すれば良いのです。
これでみんなが幸せになれます!」
************
「ちょっと待て。誰だっけステラって」
レオナルドはこぶしを眉間にあてて考え込む。
その前で仁王立ちした私を、レオナルドの両脇で
ジェラルドとフィオナがハラハラと見守っていた。
「義姉に手を出すとは、さすがのクズ王子ね」
「落ち着けエリザベート。目を赤く光らせるな」
レオナルドはそう言った後、義姉という言葉に反応した。
「ああ! あのステラ伯爵令嬢か」
「どのようなご関係で?」
私の言葉に、レオナルドは苦笑いで答える。
「王太子妃教育のために王宮で、
何度か顔をあわせただけだよ。
いっつも陰で泣いてたからさ、声をかけたんだよ」
聞けば、それはごく普通の会話だった。
庭園で隠れてシクシク泣いていたステラ様を
宮中から隠れて移動中のレオナルドが見つけたのだ。
とりあえず”何で泣いているか”を尋ねたら、
王太子妃教育が厳しいことだと言われたと。
だからレオナルドは教育係の好むものを教え、
それを彼女たちに贈るようにアドバイスしたそうだ。
「結局まあ”袖の下”がものを言うからな」
しかしステラ様は、次に会った時も泣いていたそうだ。
聞けば、プレゼント作戦は功を奏し、
教育係の態度は軟化したそうだが、
今度はカーロスが怖くて意地悪で仕方ない、と。
だからレオナルドは”カーロス”の扱い方を教えたのだ。
彼は傲慢で意地が悪い男だ。
だから”会いたがったり、好意を見せたら避けるだろう”と。
「人が困ったり苦しむ姿が見たい奴なんだよ」
最後に会った時も、ステラ様は泣いていたそうだ。
”結婚前にいろいろお話がしたい、会いたい”と
カーロスにたくさん手紙を書いたら、
全ての予定がキャンセルになり
結婚式までまったく会わずに済んだそうなのだが。
ステラ様は今まで一番大泣きしながら
王太子と結婚する悲しみを訴えられたのだ。
困惑したレオナルドは、彼女に言ったそうだ。
「ここまで話が進んでは、壊すのは難しい。
もっと早くに行動に移すべきだった。
だから今は、離縁のタイミングを待つしかないだろう」
ごく平凡なアドバイスだが。
私はすでに、彼女がそれを
どのように受け取ったか知っていた。
私はレオナルドに言う。
「彼女はね、私に言ったのよ。
レオナルド殿下は自分にこう言ったと。
”もう兄上との結婚は阻止できない。
もっと早くに会いたかった。
離縁したら迎えに行くからその時を待とう”って」
レオナルドは超ポジティブな”光の乙女”の言葉に、
ただただ絶句するのみだった。
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