【完結】吉祥天姫~地味な無能と馬鹿にしてますが実は完全無敵のラッキーガールです。悪意は全部跳ね返し最強のイケメンに溺愛されてます~

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第二章

60 騙そうとする者は騙される

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 久しぶりに人の姿となったセーランは
 輝くばかりに美しかった。

 以前のどこか具合の悪そうな、
 人の顔色をうかがうような様子は消え去り
 自信と幸福感にあふれていたのだ。

 セーランはニコニコしながら皆に言う。
「そのバッグや勾玉を調べ、
 皆さまに少々ご質問させていただければ
 すぐに犯人がわかりますわ」

 侍従長は情けない声でそれを断った。
「いやいやいや、こちらでお調べいたします。
 後日あらためてご報告させていただきます。
 当家の捜査員は超一流を揃えておりますので」

「後日ですって! 冗談ではありませんわ!
 窃盗の嫌疑がかかったというだけで
 死んでしまいたいほどの屈辱ですのに!
 どんな結果が出ようと、
 噂が広まってしまう方が先ですわ!」

 屈辱と怒りに震えていた夫人は耐え切れず
 ついにワッと泣き伏してしまった。

 彼女の友人たちも、それを慰めながら
 セーランに対し叫んだのだ。
「すぐにお願いいたします!」
「ええ! 彼女の気持ちを思うと、
 後日なんて私も待てませんわ!」

「お待ちください!
 それでは当家の面目が立ちません!」
 侍従長が叫ぶが、レイオウが前に出て言い放つ。

「それはあの方や我が婚約者の尊厳よりも
 そちらの面目を優先するということか?
 呆れたものだな、慈悲深き吉祥天の生家とは思えぬ」

 レイオウの計算通り、
 その言葉に丞相じょうしょうの娘が反応して叫ぶ。
「私が命じます! すぐにお調べください!」
「いけません! 若奥様!」
 侍女が悲痛な声をあげた。

 これを聞き、レイオウ達は察した。
 おそらく丞相じょうしょうの娘は何も知らない。
 父親と天命師に利用され、”吉祥天の母”に祭り上げられ
 天狗になっているだけなのだ、と。

 それでも侍従長は動かなかった。
「いえ、丞相じょうしょう様の命でございます。
 これはこちらでお預かり……」

 そう言いかけて気が付く。
 バッグは、勾玉は、どこだ?

「え! いつの間に?!」
 夫人の叫びに侍従長が顔を上げると、
 宙に浮いたバッグと勾玉が目に入った。

 それらはセーランを警護する者、
 つまり捜査員の前でぶらぶらと揺れている。
「な、なんだ! なぜそこに浮いて……
 いや、ぶら下がっているのだ!」
 よく見ればバッグも勾玉も
 細く長い糸で天井から吊るされている。

 ひも状のものを自在に操るセーランの”能力”を使い、
 持ち手や勾玉に空いた穴へと糸を通し絡め取ったのだ

「それでは検査を始めましょう」
 セーランはそう言って、護衛に合図を送る。

「待て! やめろと言っている!」
 必死で取り返そうとする侍従長をクーカイが
 逃げ出そうとする侍女をアヤハが抑え込む。

 指紋鑑定士は勾玉に触れた後、
 その場の一人一人の手を調べる。
 アイレンや嫌疑をかけられた夫人はもちろん無罪。

「では、私からお願いしますわ」
 何かを察しているのか、秀宝シュウホウの乳母が
 率先して検査を受けてくれる。もちろん、無罪だが。

 そして彼女は侍従長と侍女に向いて言った。
「そう言えば、あなた方の身元を知る者は少ないわね。
 すぐに調べていただきましょう」
「なっ! 我々は丞相じょうしょう様じきじきに……」
「私は聞いておりませんっ!
 長年勤めてきたこの家の事なのに、何一つ!」
 その言をさえぎって乳母が叫ぶ。

 妹が生まれ、乳母の大切な秀宝シュウホウはこの家で
 すっかり軽んじされていた。
 何の誘いも連絡も受けず、ただ放置される毎日に、
 乳母として激しいいきどおりを感じていたのだ。

「さっさと終わらせるぞ」
 侍従長の腕をレイオウが押さえつける。
 侍女の手はアヤハが押さえた。

「こんなことをして許されると思うな!」
「そうよ! 丞相じょうしょう様がお怒りになるわ!」
 叫ぶ二人に対し、レイオウが答える。

「”こんなことをして許されると思うな”?
 その言葉、そっくりそのまま返すことになるな。
 それに俺はすでに激怒している。それに比べれば
 丞相じょうしょうの怒りなど線香の火のようなものだ」

 吐き捨てるような物言いと威圧するような目つきに、
 侍従長は一瞬で震えあがり、動けなくなった。

 捜査員は黙々と調べ、そしてすぐに結論を出した。
「勾玉にもバッグにも、
 この侍女の指紋がついています」

 何か叫ぼうとする二人に向かい、
 自白の能力者が片手をあげた。

『オ前ガ、ヤッタノカ?』
「ええ。私がバッグに隠したわ」
 目を見開いたまま、侍女がスルスルと答える。

『ドウヤッテ?』
「皆が偽の勾玉を見ている間、本物をバッグに入れたのよ」

『偽ノ勾玉ダト? ソレハ、ドコニ消エタ?』
「あれは私の作り出した”残像”。時間が経てば消えるわ」

 それを聞き、クーカイがつぶやく。
「この女は”残像の能力者”か!」

 捜査員は次々と、彼女から情報を聞き出す。
 実は侍女ではなく、天命院所属の諜報員であること。
 本来はアイレンに濡れ衣を着せるつもりが失敗したこと。

「みんな吉祥天に取り入ろうと必死なのに、
 どうでも良い兄の方を気遣うなんて。
 それに良家の子女が
 他人の荷物を持ってあげるなんて思わないじゃない」

 もうどうでも良くなった女は
 いまいましそうに吐き捨てた。

 捜査員は次に、侍従長へと向きなおる。
 侍従長は目を血走らせて言う。
「こんなハイレベルな捜査員を
 偶然連れているなどあり得ん!
 お前たち……我々をたばかったな!?」

 クーカイは押さえつける腕に力を込めて言い返す。
「笑止千万。騙そうとしたのはそちらが先だろう」

 捜査員は淡々と業務を続けた。
『誰ニ命ジラレタ?』
「天命師さまだ……」
 歯を食いしばりながら答えてしまう侍従長。

 そして、皆が驚愕する中、
 とんでもない事実を次々と吐き出したのだ。

 アイレンを窃盗の罪で陥れ、拘束する。
 彼女を人質にし、レイオウを服従させるために。

 レイオウは眉をひそめて尋ねる。
「拘束されたら助け出すだけだが?
 そんなことでよく、俺を従わせると思ったな?」

 ムッとしながら侍従長、いや天命院の諜報員は答える。
「この娘に”窃盗犯の疑いあり”と世間に知られれば、
 お前はこの娘を妃に向かえることはできんぞ!
 それを公表すると脅せば……」

 それを聞き、レイオウは笑いながら答えた。
「別にそんなの、俺も北王門家も気になどするものか。
 アイレンにどのような嫌疑がかかろうと、
 いや? 本当に窃盗をしようと、
 俺はアイレンを妻に迎えるだろう」
「レイオウ様っ!」

 抗議の声をあげるアイレンに、レイオウは笑顔で答える。
「まあ、盗まずとも俺が全て買い与えるがな」
「そうではありませんっ!」

 侍従長のフリをしていた男は膝から崩れ落ちた。
「こんな”無能”な娘……容易く扱えるはずだったのに」
 うつむいた男を、レイオウは見下ろして言う。

「さあ、やはり俺の言ったとおりだな。
 ”こんなことをして許されると思うな”。
 天命院はもちろん事件の説明を要求し
 関わった者すべてに厳重な処罰を受けてもらう。
 もちろんアイレンをこの家の侍女にする話は断るぞ」

「は、はい! 当然でございます!」
 丞相じょうしょうの娘が、真っ青になってうつむく。

 しかしそれだけではすまなかった。
 疑いをかけられ罵られた夫人が
 涙をぬぐった顔で、毅然と言い放ったのだ。

「貴女とは学生の頃からの長い付き合いでしたけど。
 夫とお父様にお話しして、
 今度の取引は一切お断りさせていただくわ!」
「ええ、うちもそうさせていただくわ」
「残念ながら私の実家と婚家も」

 友だちだった夫人たちに見限られ、
 丞相じょうしょうの娘はムキになって返す。
「あら!? 良いのかしら?
 吉祥天のおわす我が家とのつながりが断たれても?」

 レイオウがそれを鼻で笑いながら言う。
「吉祥天は万人に愛情を注ぐから問題ない。
 自分を崇め奉らなくとも、
 貢ぎ物を与えられなくとも
 そんなことで彼女の慈悲は揺らがぬはずだが?」

 そう言われ、丞相じょうしょうの娘は黙り込む。
 クーカイも優しく、三人の夫人に向けて言う。
「事業に関することでも社交においても
 今後、困ったことがあれば四天王家に頼るが良い」

 それを聞き、三人の夫人は嬉しそうにうなずく。
 四天王家の後ろ盾を得られるほど、
 安心なことはないのだ。

 ”自分はこの世で最も敬われ、大切にされる存在になった”
 そう思っていた丞相じょうしょうの娘は激しく動揺していた。

 つい昨日までは、黙っていてもたくさんの贈り物が届き
 多くの人が押し掛けて自分に媚びへつらっていたのに。

 父である丞相じょうしょう
 ”好きな物を好きなだけ買うが良い”
 と言ってくれたのに!

 わなわなと震える彼女に、
 アイレンが静かに告げたのだ。

「太陽が何も求めず、光と暖かさを与えるように
 きっとご息女も、そのような存在に
 なってくださることでしょう。
 健やかな成長を心よりお祈り申し上げますわ」

 そういって退出の礼をし、
 レイオウ達と去って行くアイレン。
 捕縛された侍従長や侍女も
 セーランの護衛に引きずられていく。

 その後ろを、振り返りもせずに
 かつての友人たちが追っていった。

 さらには一部始終を見ていた客人が
 冷めた目をして自分を見ていることに気付いた。
 彼らはコソコソと何か話した後、
 あからさまな作り笑顔で挨拶し、去って行った。

 最後に使用人たちと目が合った。
 彼らは気まずそうに顔を背け、
 いそいそと仕事に戻っていく。

 丞相じょうしょうの娘は思った。

 ”どうしてこんなことに?
 天命師叔父様はなぜ、そのようなことを企んだの?
 私を、吉祥天の生家を巻き込むような真似をしてまで!”

 その疑問をぶつけるべく、
 丞相じょうしょうの娘は廊下を急いだ。

 父と、天命師を呼び、問いたださなくては。
 早急にこの家の……いや自分の地位を取り戻すのだ。






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