転生したら魔女の子どもになりました。

LOSER

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修行編

トラウマの火。

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「身体の中にあるマナを外に出すイメージで
初級ビギナーファイアって唱えるんだ!魔法の肝はイメージ力!後は呪文を詠唱すれば勝手に魔法が出る!」
なんて説明だ。アマンダ母さん....。
まぁつまり
マナを放出
      ↓
そのマナをどんな風に変化させたいか具体的な形をイメージする
     ↓
後は呪文さんに丸投げ。

そもそも呪文とは、初級ビギナー中級ミドル上級ハイ特級テラというクラスごとに分けられているらしい。
そして、それぞれの魔法の威力、射程、速度、難易度に基づいてランク付けがされている。
そのクラスを唱え、そのあとに魔法名を言う。
これをまとめて『詠唱』と呼んでいるそうだ。
アマンダ母さんでは不安と言ってこれだけは、リエル母さんが説明してくれた。
先程アマンダ母さんが言ったとおりの詠唱をすると
初級ビギナーファイアが出るはずだ。
後はイメージ力とマナを上手く放出できれば...。
悩んでても仕方ない!
やってみるか!
えーっと、火をイメージか。
....ちっ。
嫌なもん思い出しちまった...。
思い出してしまったのはあっちの世界の両親あいつらに俺を燃やされた時の記憶だった...。
外に放り出し、服に火をつけられた。
怖かった...。
熱く...。とても熱く。
痛かった..。
肉の燃える匂いがした....。
転がりまわってようやく火を消し終えたんだ。
熱く。
熱く!
もっとだ。あの時の火はもっと酷かった...!
初級ビギナーファイア!」
俺の詠唱と心に応じるかのように
目の前の光景が揺らぐ。

目の前にあった木に特大・・の火がつき瞬く間に燃え尽きた。
え?アマンダの説明では確か松明に火がつくくらいだったはず...。
あれ?なんだか目の前が暗くなってきた....。

そして俺は意識を手放した。


「....あれ?ここはいえ?」
俺は起きると家に居た。
ベッドの上で寝かされている。
気分は不思議と良く、身体の調子も良い。
「レイ!起きたか!
レイが起こしたのは魔力切れロスト
という症状だ!MPを全部使い切ると意識が強制的にダウンする!」
「ビギナークラスでロストしちゃうくらいおれのMPはすくないんだね...。」
アマンダの言葉に少し自信をなくしつつ俺はそう答えた。
「あのな、レイ!レイが放ったファイアは威力で言えばミドルの上位クラスくらいだったんだ!
ビギナークラスを唱えて、ミドルクラスが出るとはな!
ごくごく稀にイメージ力が凄すぎて、あんな事が起きると文献ではあったが、実際に見るのは初めてだ!一体どんなイメージをしたんだ?」
俺の頭にはライターを手に嘲笑う元の世界の親あいつらの姿がフラッシュバックする...。
....言えない。
この優しい母親ひと元の世界の親あいつに虐待されていたことなんて...。
過剰に心配してくれそうだが、
もし、
もしも。
前世の記憶を持っている事で、母親達このひとたちに嫌われたら....と考えるだけで凄く悲しい気分になる。
それだけは嫌だ...。
嫌なんだ....。
溢れるほどの愛をくれた母さんたちには嫌われたくない..。
もうこの愛を手放すに気にはなれない。
この愛を失うくらいなら死んだ方がましだ。

だけど...。
俺はこれから先も騙して生きていくのか?
このひとたちを?

....。

言おう。
どんなことでもこの人たちなら、きっと優しく受け止めてくれる。

あれ?
涙が止まらない...?


怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。


「おい!レイ!どうした?大丈夫か!」
「おかあさん...。聞いてもらいたいことがあるんだ....。」
俺は決意を胸にその言葉を絞り出したのだった..。
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感想 2

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みんなの感想(2件)

斗貴
2018.07.07 斗貴

すべて読みました。
これ、最高・・・・・・私好き、これ。
魔女や魔法という言葉ももちろんだけど、この愛情溢れるところがいい!
この魔女達がなぜこんなに愛情溢れるのか、過去編を勝手に妄想するくらいです。
続きはないのですか?公開を楽しみにしてます!

解除
斗貴
2018.07.07 斗貴

これから拝読します。
読み終わったらまた感想書きます。

解除

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