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【第八話・ドキマギだらけの文化祭③】
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「悪いんだけど、陽葵さんの分の注文はキャンセルして貰ってもいいか?少し、陽葵さんと最後に台詞の練習をしておきたくてね」
くノ一達に囲まれている透夜から、強弱のない淡々とした声が掛かる。
その場にいた白兎男子生徒や咲名は容易に察する・・・副会長は練習にかこつけて、逃げる口実が欲しいのだな、と。
「そうですね。もうすぐ本番ですし、舞台を成功させる為にも念には念の練習はしておいた方がいいですよね」
咲名は、透夜の疲れ切った仏頂面みて、その口実に付き合ってあげる事に。
「そう言う訳だから、山郷君ごめんね。劇、アクションシーンも見所の一つだから、楽しみにしてて」
「分かった、劇、頑張れな」
「ありがと。東もごめんね」
「俺の事は気にするな。陽葵の劇、俺も絶対観にいくから」
「あ~、うん。本音を言えば、知り合いに見られる凄く恥ずかしくて仕方ないんだけどね。光希と柚果も、もうすぐ此処に来ると思うから『文化祭楽しんでいってね』って伝えておいて」
「分かった」
咲名は席から立ち「行こっか、龍崎君」と誘えば、透夜も「あぁ、悪いな」と両者適当な会話をしながら、忍者喫茶からお暇していく。
「陽葵ってあんなイケメンに対しても通常運転なのか?あのレベルで駄目だとすると、ますます陽葵の片思いの相手が気になるな。劇を観るのも此処に訪れた目的の一つだけど、陽葵の片思いの相手の目星もつけられれば、とも思ってたんだよな。白兎の生徒って事だけは確実なんだけどさ」
「山郷、陽葵の話題はこの白兎で簡単に公言するのは危険だから止めろ。てか、もう手遅れか」
陽葵咲名の突然のスキャンダルの予感に、忍者喫茶から悲痛な男女の声が響き渡った。
*****
午後一で体育館の舞台で催される劇の主演が、透夜と咲名で行われる事は、白兎高校では大っぴらに知らされている。
しかも宣伝で堂々とラブサスペンスだと吹聴済みでもある。
体育館は、劇が始まる15分前だと言うのに、すでに御礼満員状態だ。
舞台裏や袖では、本番に備えて二年F組の生徒が忙しかく最終準備に取り掛かっていた。
そんな最中だ、咲名と透夜が舞台裏の隅で、主演の二人一緒に居たとしても、台詞の打ち合わせをしているとしか誰も思わないだろう。
咲名を隅に呼びつけておいて、さっきからずっと、無表情で咲名を見下ろしている透夜。
「・・・」
「・・・あの、龍崎君?」
「仲良いんだな、山郷って奴と。二人っきりで文化祭を見て回る程さ。咲名の元彼なんだろ。咲名は、今でもアイツが好きなのか?」
透夜の静かな口調から感じ取れるのは、確かな怒り。
「どこまで許した?ハグは?キスは?手は繋いだ?前世の俺とシていた行為はもう経験したのか?」
眼前まじかの透夜から、尋問するかの様に矢継ぎ早に責め立てられる。
答えて、とばかりに、透夜はスッと両手を壁に付け、咲名が逃げられない様に左右を塞ぐ。
「逃げたりしませんよ。それどころか、私、今、物凄く怒ってます。私のプライベートな事情を、どうして只のクラスメートである龍崎君に問いただされなきゃならないんですか?過干渉しないで下さい」
「それ、本気で言ってる?」
「勿論です」
「そっか、分かった」
互いに目も合わせず俯いたまま、沈黙が流れる。
そろそろ本番だと、委員長の集合の声が掛かる。
「呼んでる、行こっか」
「・・・はい」
蟠りが残ったまま、舞台の幕が開く。
くノ一達に囲まれている透夜から、強弱のない淡々とした声が掛かる。
その場にいた白兎男子生徒や咲名は容易に察する・・・副会長は練習にかこつけて、逃げる口実が欲しいのだな、と。
「そうですね。もうすぐ本番ですし、舞台を成功させる為にも念には念の練習はしておいた方がいいですよね」
咲名は、透夜の疲れ切った仏頂面みて、その口実に付き合ってあげる事に。
「そう言う訳だから、山郷君ごめんね。劇、アクションシーンも見所の一つだから、楽しみにしてて」
「分かった、劇、頑張れな」
「ありがと。東もごめんね」
「俺の事は気にするな。陽葵の劇、俺も絶対観にいくから」
「あ~、うん。本音を言えば、知り合いに見られる凄く恥ずかしくて仕方ないんだけどね。光希と柚果も、もうすぐ此処に来ると思うから『文化祭楽しんでいってね』って伝えておいて」
「分かった」
咲名は席から立ち「行こっか、龍崎君」と誘えば、透夜も「あぁ、悪いな」と両者適当な会話をしながら、忍者喫茶からお暇していく。
「陽葵ってあんなイケメンに対しても通常運転なのか?あのレベルで駄目だとすると、ますます陽葵の片思いの相手が気になるな。劇を観るのも此処に訪れた目的の一つだけど、陽葵の片思いの相手の目星もつけられれば、とも思ってたんだよな。白兎の生徒って事だけは確実なんだけどさ」
「山郷、陽葵の話題はこの白兎で簡単に公言するのは危険だから止めろ。てか、もう手遅れか」
陽葵咲名の突然のスキャンダルの予感に、忍者喫茶から悲痛な男女の声が響き渡った。
*****
午後一で体育館の舞台で催される劇の主演が、透夜と咲名で行われる事は、白兎高校では大っぴらに知らされている。
しかも宣伝で堂々とラブサスペンスだと吹聴済みでもある。
体育館は、劇が始まる15分前だと言うのに、すでに御礼満員状態だ。
舞台裏や袖では、本番に備えて二年F組の生徒が忙しかく最終準備に取り掛かっていた。
そんな最中だ、咲名と透夜が舞台裏の隅で、主演の二人一緒に居たとしても、台詞の打ち合わせをしているとしか誰も思わないだろう。
咲名を隅に呼びつけておいて、さっきからずっと、無表情で咲名を見下ろしている透夜。
「・・・」
「・・・あの、龍崎君?」
「仲良いんだな、山郷って奴と。二人っきりで文化祭を見て回る程さ。咲名の元彼なんだろ。咲名は、今でもアイツが好きなのか?」
透夜の静かな口調から感じ取れるのは、確かな怒り。
「どこまで許した?ハグは?キスは?手は繋いだ?前世の俺とシていた行為はもう経験したのか?」
眼前まじかの透夜から、尋問するかの様に矢継ぎ早に責め立てられる。
答えて、とばかりに、透夜はスッと両手を壁に付け、咲名が逃げられない様に左右を塞ぐ。
「逃げたりしませんよ。それどころか、私、今、物凄く怒ってます。私のプライベートな事情を、どうして只のクラスメートである龍崎君に問いただされなきゃならないんですか?過干渉しないで下さい」
「それ、本気で言ってる?」
「勿論です」
「そっか、分かった」
互いに目も合わせず俯いたまま、沈黙が流れる。
そろそろ本番だと、委員長の集合の声が掛かる。
「呼んでる、行こっか」
「・・・はい」
蟠りが残ったまま、舞台の幕が開く。
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