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第三章 真実
分かってる?※-④
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「先生……っ」
「先生じゃ分かんないよ。どうするの?」
「舐めて、ください……っ」
シーツにしがみつくようにしてそう言う柚琉に、今度こそ耐えきれない欲が押し寄せた。
動画と同じように、足の間に食いついた。
「う、ああん……っ」
柚琉の喘ぎ声は今までで一番甘い。そのまま咀嚼を続けると、あっという間に達してしまったから、それをできるだけ冷たい声で咎めた。
「こら。まだこっちの君はイってないよ」
「……ッ」
そう言いながら、手に取ったゴムを装着する。
柚琉の目は、画面に釘付けだ。
「ああ……っ、あ……」
「奥まで挿れられちゃったね。こっちは、どうしようか」
猛ったものを、焦らすように擦り付ける。動画の中の柚琉はそれをすでに自分の中に埋め、腰を動かしている。
「せん、せ……」
ひく、ひく、と穴がうごめく。
「ああっ、や、……」
『んんん……っ』
動画の中の柚琉が達する。その瞬間、男根を埋め込んだ。
「ああああぁ」
柚琉の声は、叫びに近かった。
「一緒にイけてよかったねぇ」
「うう……っ、く……ッ」
締め付けに顔を歪めたが、正臣は動かなかった。
画面の中では、ぱんっ、ぱんっ、ぱん、っと、自分が激しく腰を打ち付けている。
「あっ、あっ、あっ」
「そんな声出して。こっちは動いてないよ」
柚琉の腰は動きたそうに震えているが、そうはさせないと、手で抑え付ける。
「こんなの見ながら、ずっぽりハメられて。やばいね」
「んんん……っ」
耳元で囁くと、きゅうん、と中がうごめく。
「ねえ、このあと、自分が何されるか分かってる?」
はぁ、はぁ、と柚琉が口をぽかりと開けてこちらを見た。期待と欲情に染まり、ぐちゃぐちゃになった表情。ここまで理性を飛ばした彼女を見るのは初めてだ。
「これよりエグい犯し方していい?」
「あああっ、せんせ、せんせ、ぇ」
「腰震えすぎ」
動画の中の柚琉が大きく叫んで達する。それと一緒にまた彼女は震え、シーツにしがみつく。
「ねえ、何やってんの?」
ひくん、ひくん、と震える腰を持ち上げた。
「仕方ないなぁ」
ずんっと腰を打ち付ける。待ち望んだそれに、柚琉の喘ぎ声が響いた。
「あああああ、だめっ、だめっ」
興奮で、彼女の目から涙が零れる。
「こんな、こんなの……ッ、きもちいい……っ」
「う」
可愛すぎる声に腰が震える。ぶるりと身体を震わせて射精感に耐えた。
「……さい……っ」
「ん?」
だが、その瞬間だ。
「ごめんなさい……っ」
引きつれたその声が、正臣の最後の理性の糸をぷつりと切った。
「ああああんっ、ごめんなさいぃ」
「……っ、……ッ」
腰をごんっ、ごんっ、と大きく打ち付けながら、ぎりぎりと自分が歯を食い縛る音が聞こえた。
「柚琉……きみさ……」
ふーっ、ふーっ、と彼女が歯の間から息を吐きながらこちらを涙目で見る。
俺を軽蔑して、さっきまで凜と背筋を伸ばしていたくせに。こんな顔で、自分の下で無様に謝って。
かろうじて作った笑顔は、だが、彼女が息をのむほど凶悪だったようだ。
「それは、だめだって……」
笑顔を浮かべて、腰をまた動かし始める。
「だめ……っ、だめ、先生ぇ、だめぇ……!」
「いい加減、わかって欲しいな……っ、俺がどれだけ、君におかしくなってるか」
「ああぁっ、ああっ、わかっ、わかって……ッ」
くぅ、と声を上げて柚琉が背を反らせ、びくびくと達する。
「分かってる? ほんとに?」
それでも責めるのはやめない。
「彼の言った通りだよ、自分がやったことには、ちゃんと、責任をもとうね」
とっくに動画は終わっていた。熱に浮かされ、狂暴な雄の顔になった正臣を見返して、柚琉が背筋を震わせる。
「ああぁぁぁ……っ」
また大きく達した柚琉の姿に、正臣はやっと、欲望を吐き出したのだった。
「先生じゃ分かんないよ。どうするの?」
「舐めて、ください……っ」
シーツにしがみつくようにしてそう言う柚琉に、今度こそ耐えきれない欲が押し寄せた。
動画と同じように、足の間に食いついた。
「う、ああん……っ」
柚琉の喘ぎ声は今までで一番甘い。そのまま咀嚼を続けると、あっという間に達してしまったから、それをできるだけ冷たい声で咎めた。
「こら。まだこっちの君はイってないよ」
「……ッ」
そう言いながら、手に取ったゴムを装着する。
柚琉の目は、画面に釘付けだ。
「ああ……っ、あ……」
「奥まで挿れられちゃったね。こっちは、どうしようか」
猛ったものを、焦らすように擦り付ける。動画の中の柚琉はそれをすでに自分の中に埋め、腰を動かしている。
「せん、せ……」
ひく、ひく、と穴がうごめく。
「ああっ、や、……」
『んんん……っ』
動画の中の柚琉が達する。その瞬間、男根を埋め込んだ。
「ああああぁ」
柚琉の声は、叫びに近かった。
「一緒にイけてよかったねぇ」
「うう……っ、く……ッ」
締め付けに顔を歪めたが、正臣は動かなかった。
画面の中では、ぱんっ、ぱんっ、ぱん、っと、自分が激しく腰を打ち付けている。
「あっ、あっ、あっ」
「そんな声出して。こっちは動いてないよ」
柚琉の腰は動きたそうに震えているが、そうはさせないと、手で抑え付ける。
「こんなの見ながら、ずっぽりハメられて。やばいね」
「んんん……っ」
耳元で囁くと、きゅうん、と中がうごめく。
「ねえ、このあと、自分が何されるか分かってる?」
はぁ、はぁ、と柚琉が口をぽかりと開けてこちらを見た。期待と欲情に染まり、ぐちゃぐちゃになった表情。ここまで理性を飛ばした彼女を見るのは初めてだ。
「これよりエグい犯し方していい?」
「あああっ、せんせ、せんせ、ぇ」
「腰震えすぎ」
動画の中の柚琉が大きく叫んで達する。それと一緒にまた彼女は震え、シーツにしがみつく。
「ねえ、何やってんの?」
ひくん、ひくん、と震える腰を持ち上げた。
「仕方ないなぁ」
ずんっと腰を打ち付ける。待ち望んだそれに、柚琉の喘ぎ声が響いた。
「あああああ、だめっ、だめっ」
興奮で、彼女の目から涙が零れる。
「こんな、こんなの……ッ、きもちいい……っ」
「う」
可愛すぎる声に腰が震える。ぶるりと身体を震わせて射精感に耐えた。
「……さい……っ」
「ん?」
だが、その瞬間だ。
「ごめんなさい……っ」
引きつれたその声が、正臣の最後の理性の糸をぷつりと切った。
「ああああんっ、ごめんなさいぃ」
「……っ、……ッ」
腰をごんっ、ごんっ、と大きく打ち付けながら、ぎりぎりと自分が歯を食い縛る音が聞こえた。
「柚琉……きみさ……」
ふーっ、ふーっ、と彼女が歯の間から息を吐きながらこちらを涙目で見る。
俺を軽蔑して、さっきまで凜と背筋を伸ばしていたくせに。こんな顔で、自分の下で無様に謝って。
かろうじて作った笑顔は、だが、彼女が息をのむほど凶悪だったようだ。
「それは、だめだって……」
笑顔を浮かべて、腰をまた動かし始める。
「だめ……っ、だめ、先生ぇ、だめぇ……!」
「いい加減、わかって欲しいな……っ、俺がどれだけ、君におかしくなってるか」
「ああぁっ、ああっ、わかっ、わかって……ッ」
くぅ、と声を上げて柚琉が背を反らせ、びくびくと達する。
「分かってる? ほんとに?」
それでも責めるのはやめない。
「彼の言った通りだよ、自分がやったことには、ちゃんと、責任をもとうね」
とっくに動画は終わっていた。熱に浮かされ、狂暴な雄の顔になった正臣を見返して、柚琉が背筋を震わせる。
「ああぁぁぁ……っ」
また大きく達した柚琉の姿に、正臣はやっと、欲望を吐き出したのだった。
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