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20話
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誰も通らない田んぼのあぜ道で思いもよらないハプニング。
自転車のカゴからはみ出て、今にも落ちそうな私のリュックを必死に片手で支えながら、ゆっくりと私の隣を歩いてくれている彼。
…ふ~ん…
田中とは大違い。
「 こんな感じで大丈夫? 」
「 え? 何がですか? 」
「 あ、ごめん 歩くの早すぎてないかなぁって 」
「 あ、それなら、ちょうどいいですよ…ふふ 」
「… どうしたの?… 」
「 え?…はい…何も悪くないのにごめんて言いますよね 」
「 ごめん…そうかなぁ… 」
「 ほら、また言った、ふふふ 」
「 あ…はは… 」
ちょっと頼りなさそうだけどいい感じの人…
そんなことを話していたらバス通りが見えてきてしまった。
「 そういえば、なんでこの道を歩いていたの? バスのほうが楽なのに 」
「 乗ってたんです、けれど故障したみたいで、さっきの…あなたに会った場所の近くで降ろされたんです、それで学校への近道だからって、バスの運転手さんがこのあぜ道を教えてくれたんです 」
「 そうだったの、運転手さんにお礼言わなくちゃね! 」
「 お礼? 」
「 あ…う、うん…ほ、ほら、近道…教えてもらったお礼を… 」
「 そうですね… 」
…動揺しているみたい…言葉を濁してる感じ…
ごめんなさい…
ちょっと覗いちゃえ…
〈 …バスが故障しなかったら、この子と会えなかったかもしれない…運転手さんありがとう…明日はもう会えないのかな…すごく明るくてかわいい感じの人だな…名前だけでも知りたいな… 〉
おお!
かわいい感じ?…
キュン♡
……名前?
…うんうん…
「 あの…お名前聞いてもいいですか? 」
「 ハッ!…な、名前!?…麻央 僕、結城麻央 」
「 私は 芹那魔子1年A組 です!」
「 A組? 僕はB組、隣だったのか…知らなかった… 」
たぶん誰もわからないと思います。
そして…
私は結城くんの自転車からリュックを拾うと、ありんこの列に並んだ。
「 私、明日運転手さんにお礼を言います!最高の近道を教えてくれてありがとう!って! 」
「 !?…そ、そうだね、僕は駐輪場に行くから、じゃあ! 」
結城くんは私に笑顔で答えると、ありんこ達に見られるのが恥ずかしいのか、すぐに見えなくなってしまった。
自転車のカゴからはみ出て、今にも落ちそうな私のリュックを必死に片手で支えながら、ゆっくりと私の隣を歩いてくれている彼。
…ふ~ん…
田中とは大違い。
「 こんな感じで大丈夫? 」
「 え? 何がですか? 」
「 あ、ごめん 歩くの早すぎてないかなぁって 」
「 あ、それなら、ちょうどいいですよ…ふふ 」
「… どうしたの?… 」
「 え?…はい…何も悪くないのにごめんて言いますよね 」
「 ごめん…そうかなぁ… 」
「 ほら、また言った、ふふふ 」
「 あ…はは… 」
ちょっと頼りなさそうだけどいい感じの人…
そんなことを話していたらバス通りが見えてきてしまった。
「 そういえば、なんでこの道を歩いていたの? バスのほうが楽なのに 」
「 乗ってたんです、けれど故障したみたいで、さっきの…あなたに会った場所の近くで降ろされたんです、それで学校への近道だからって、バスの運転手さんがこのあぜ道を教えてくれたんです 」
「 そうだったの、運転手さんにお礼言わなくちゃね! 」
「 お礼? 」
「 あ…う、うん…ほ、ほら、近道…教えてもらったお礼を… 」
「 そうですね… 」
…動揺しているみたい…言葉を濁してる感じ…
ごめんなさい…
ちょっと覗いちゃえ…
〈 …バスが故障しなかったら、この子と会えなかったかもしれない…運転手さんありがとう…明日はもう会えないのかな…すごく明るくてかわいい感じの人だな…名前だけでも知りたいな… 〉
おお!
かわいい感じ?…
キュン♡
……名前?
…うんうん…
「 あの…お名前聞いてもいいですか? 」
「 ハッ!…な、名前!?…麻央 僕、結城麻央 」
「 私は 芹那魔子1年A組 です!」
「 A組? 僕はB組、隣だったのか…知らなかった… 」
たぶん誰もわからないと思います。
そして…
私は結城くんの自転車からリュックを拾うと、ありんこの列に並んだ。
「 私、明日運転手さんにお礼を言います!最高の近道を教えてくれてありがとう!って! 」
「 !?…そ、そうだね、僕は駐輪場に行くから、じゃあ! 」
結城くんは私に笑顔で答えると、ありんこ達に見られるのが恥ずかしいのか、すぐに見えなくなってしまった。
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