一妻多夫制

MAMEDEN

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番外編

一妻多夫制(番外編81・結合部)

 隣の部屋で男の悲鳴が上がる、、、
 防音室の為、ハッキリとは聞こえなかった。
 「今のは何?」
 男は不安そうに女に聞いた。
 「いえ?何も聞こえてないですよ。それより始めてもいいですか?」
 外に気が向いている男の前でブラを外す。
 目の前に突如現れた、真っ白で柔らかな膨らみに男の目は一瞬で釘付けになった。
 男の服を優しく脱がせながら、ベット横にあるカルテを眺める。
 使用器具がワイヤーカッターと見て取れ、内心安心した。
 此処は闇クリニック。
 私も闇風俗嬢。
 違法よりの、真っ黒に近いグレーゾーンなどと呼ばれる事もある。
 過酷な仕事なだけに女の子の出入りはかなり多い。
 確か、、、隣の部屋のナースは先週入ったばかりの娘。
 さっきの断末魔からして、はたして男は生きているのかしら?
 常にスタッフ不足の当院。
 面接条件はユルユル、、、
 看護資格保持者、性別が女、若くて見た目が良ければ尚良し、、、
 だから事故だって起きる。
 去勢医とは違い、医師免許を持たない女の子がずさんな処置をする。
 私が男だったら絶対に関わりたく無い。
 男だったらか....私は視線を落とし、乳房に吸い付く客を見る。
 乳首は立ち、膣も濡れているが感じているからではない。

    母が選んだ性交渉権を持つ男たちは獣だった....それは、私の父にあたる。
 父が亡くなり、新しく家に来た男は、またしても私のカラダを陵辱した。
 私の処女膜は破れ、裂かれる様な痛みが全身を襲った...あの痛みは今でも忘れる事が出来ない。
 私は事実を母に話した、、、
 数ヶ月後、新しい男が家に来た。
 これで全てが好転する。
 安心していた私を男は犯した、、、しかも、最悪な事に生理が止まる。
 私は家を後にした、、、、
 そんな過去と、心の傷。
 男に同情することはない。
 そもそも、闇クリニックに来る男なんて訳ありに決まっている。
 性犯罪を犯した者、あるいは近々去勢刑を受ける者。
 血走った目で女の裸体を凝視し、勃起している獣。
 そう思うが、性欲に支配された男の心を浄化するのが私の役目。
 客は私の膣を舐め、指を入れ、陰茎を挿入する。
 恍惚の表情。
 私は自分の膣に指を入れたことがあるが何も感じなかった。
 しかし、男は違うらしい、、、、
 もう直ぐ男でもなくなるのに。
 男も女も子宮から産まれてくるのに、何故に男は帰りたがる?一種の帰巣本能なのだろうか。
 男のマザーコンプレックスは女が持つ母への感情とは異なる。
 幼少期、男根を意識する頃になると母の身体に目がいく。
 生きる為に吸い付いていた乳房はいつしか性の対象になる。
 母に男根が付いていない事を知る。
 同時に、母の股間を目にして失望する。
 何故ならば、目の前にいる人が女だと知り、「父の女」だと認識するから。
 有性生殖をする哺乳類に携わる本能。
 属する長の意に背けば待つのは死。
 しかし、時代は移りゆく。
 一妻多夫制の世の中、常識や理屈は直ぐに折れ曲がる。
 愛、金、信仰、恨み、同情。
 2人の人間の気持ちが交差する瞬間に時空は歪む。
 誰も知らない新たな世界が始まるのだから。
 「はあ、ハア、あ、ア」
 時間は60分あるのに、、、
 会話もそこそこに行為に移る。
 私の足を開き挿入する男。
 私は視線を下に向けるが、揺れる自分の乳房しか見えない。
 「私が上になってもいい?」
 私は体位を変えながら処置台に置いてある一本のワイヤーを手に取る。
 男の上に乗り、キスをしながら一錠の薬を口移しで流し込む。
 鎮静剤の一種で、同時に強い眠気を及ぼす。
 逆に、ここからは急がねば。
 私は必死に腰を動かし男を抱擁する。
 「あっ、あ。気持ちいい。あっ、イキそう。あ、出る、、」
 膣内でドクドクと脈打つ陰茎。
 最初で最後の膣内射精。
 妊娠阻害薬を服用している私の身体の中で、射精された精子は子宮を目指し希望の中で死んでいく。
 私は素早くワイヤーを膣口に巻き付ける。
 そう、今の結合部は言わば陰茎が膣内に挿入されている場所。
 私は恐れて育ってきた。 
 『有』こそ全てだと信じてきた、、、
 否、信じ込まされてきた。
 男の股間にあるものが怒る時、女の股間は辱めを受ける。
 幼少期の私は無知。
 『無』である私は力の差を思い知る。
 人間の身体は賢い。
 免疫により、目に見えないウイルスや細菌さえ排除するというのに、、、
 愛する者以外の遺伝子さえ受け入れざるを得ない、言わば有性生殖の脆弱性。
 いつもワイヤーを引く時には躊躇する。
 男の陰茎を切断する事への躊躇と同時に、私の小陰唇が巻き込まれて切れてしまうのでは?という恐怖。
 膣内射精の快楽と同時に男の意識は遠のいて行った、、、
 主の意識をよそに、ソレは膣内でピクピクと痙攣し余韻に浸っている様だった。
 私の手の動きに合わせてワイヤーが張る。
 ソレは危機を感じ、種を更に送らんとし、再装填の為に陰嚢は縮み、副睾丸に残る少ない精子を精輸管へと押し出す。
 ジジジと小さな煙を上げながらワイヤーが陰茎に食い込んでいく。
 ワイヤーが一直線に伸びた時に処置は終わった。
 私は男の下半身から腰を離す。
 同時に、下半身に少し力を入れるとニュルンとソレが飛び出してくる。
 男の腹の上を滑り落ちベットの上に寝転ぶ切断された陰茎。
 まだピクピクと痙攣し、亀頭からは残り汁が垂れている。
 私の後頭部で記憶の塊が弾け、脳梁が痺れる。
 (正にあの時と同じ)
 2人目の父が私を犯そうと馬乗りになってきた時と。
 母に相談しても何も変わらなかった現実、、、
 幼い私の膣口を開こうと指を入れ舐める父。
 私は机の下にあった手芸用の布ハサミを手に取った。
 昔は防犯用の去勢カッターやワイヤーはなかった。
 物理的に切断するしか、、、、
 私は目の前でブラブラと垂れ下がる陰茎に刃を当てた。
 両手でハサミの取っ手を握る。
 私のアソコを舐めながら父の陰茎は硬くなっていく。
 私は力一杯にハサミを閉じた。
 そう、さっき隣の部屋から聞こえた断末魔。
 同じだった、、、、
 一筋のワレメから太ももを伝って流れ落ちる白い雫。
 女の柔らかな谷には様々な人間模様が描かれ、時には消されていく。
 
 切断された断面は白く、男の股間には陰嚢だけがぶら下がっている。
 私は新しいワイヤーを手に取ると陰嚢に巻きつけた。
 「タマタマ嫌いなんだよね~、なかなか切れないし」
 私はブツブツと独り言を言いながらも淡々と処置する。
 人間の身体の中で、一番厚い皮膚を持つのが陰嚢。
 ワイヤーが食い込んでいくものの、中々切断出来ない。
 廃棄容器を下に構え切り落とす。
 ボテッと落ちる陰嚢は重かった。
 
 私は横に転がる陰茎を手に持つ、、、、先程までの生気は無く、まるで短いロープのようだった。
 陰嚢が入った容器に陰茎を入れて処置は終わった。
 イビキをかいている男は薬のせいで寝ているのか、はたまた気絶しているのか?私は知る由もない。

 あっ?何処の部屋からか、また悲鳴が上がった。
 それが闇クリニックの日常.....


 
 
 
    

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