一妻多夫制

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短篇

一妻多夫制(短編25)

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 病院向かいにあるカフェで新しい夫と涼んでいた。
 前夫を去勢した私の手には、まだ感触が残っていた。
 ハサミ型の去勢器具を前夫のタマタマ袋に当て、執行時間と同時に持ち手を閉じた。
 重力により、トレーの上に落ちたタマタマ袋が開き、中から真っ白な中身が飛び出す。
 タマは身体と繋がっていた管を切られ、管の先からは精液よりも濃い真っ白な精子が垂れ流れている。
 私はトレーの中身を新しい夫に見せると彼は静かに頷いた。
 その後、事務的な書類提出などで手間取り、病院を出たのは1時間後だった。
 その後カフェに入店する事30分。
 前夫が笑顔で手を振り入店してくる。
 元気な姿に安心すると同時に、男の人にとって大切なところを切断した自分を責めてしまう。
 「ごめんね。痛くなかった?」
 私は周りの客を気にしながら小声で聞いた。
 「痛いっていうより、熱っっ!て思ったら終わっていた」

 「御注文を伺います」
 店の店員の声で会話は遮られる。
 「アイスコーヒーで」

 そう、昔から前夫はアイスコーヒー派だった。
 今夫が紅茶派であると聞き、先程感慨深く思っていたところだ。
 人により、好みは変わる。

 同時に、この後行くホテルで新たな違いに気付かされる、、、

 前夫と新しい夫は、幼少期から兄弟の様に過ごしてきた親友同士。
 結婚後、前夫を性交渉権利者に選んだ時には自分の事のように喜んでいた。
 逆に、今回次の性交渉権を彼にしたいと相談して時には悲しそうな表情を必死に隠し喜んでくれた。
 出来る事なら前夫との間に子をもうけたかったが、後天的要因により、彼の子種は極端に少なくなってしまった。
 精子自体の運動量も弱く、人工授精もむずかしかった。
 理由が理由なだけに、全去勢とはならなかったが、少しでも種がある以上、睾丸の切除が命じられる。

 前夫の最後の願いが、新しい夫。
 彼にとって親友と私が性交渉する場面を見届け、それにより自身の中で諦めと区切りが付くという内容だった。

 私は正直、気が重かったが、新しい夫は快諾してくれた。

 人に見られながらするSEXは意外にも燃え上がった。
 前夫は静かに横のソファーで見守っていた。
 新しい夫のチンチンが更に硬さを増し、腰の動きが早くなる。
 チンチンの大きさ、形が違うからなのか?または相手の匂いが違うからなのか?私の中には興奮すると同時に、淫乱な自身を責める想いが生まれる。
 背徳感は理性を吹き飛ばし、私を天国へと突き上げる。
 フィニッシュが近いことを悟る私は膣圧を高める。
 次の瞬間、夫はチンチンを抜くなり私のお腹の上に射精した。
 中に出してくれるものと思っていた私は内心驚いた。
 彼の精液は濃かった。
 ゼリー状にかたまり、私のおへそに溜まる。
 ようやく呼吸も落ち着き前夫の方を見る。
 前夫は優しい表情で頷き、立ち上がり部屋を去ろうとする。
 その時に私は気付いてしまった、、
 前夫が勃起している事に、、
 複雑な思いだったが、今更私に出来ることは無い。
 そう割り切ろうとしていた時
 「ごめん、汗かいたからシャワー。いや、風呂に浸かってくるわ、、、オレ長風呂だから、話し相手でもしてやってくれ」
 彼は私のおへそに溜まる自分の精液をティッシュ数枚で拭き取り、前夫の方へと話しかけた。
 彼が浴室へと姿を消し、私は前夫と目が合う。
 気まずさを掻き消すかの様に、敢えて明るく冗談混じりの口調で
 「チンチン勃ってんでしょ~、出してく??」
 私は上下に手を動かしながら笑う。
 前夫が頷いた時には、正直驚いた。
 私は心を決め、前夫をベットに寝かせるとズボンのチャックを開けチンチンを引っ張りだす。
 タマがあった場所の傷跡が生々しい。
 「痛く無い?」
 私はユックリチンチンを触る。
 タマが無くても勃つ事に驚きながら、果たして射精出来るのかも私には疑問だった。
 しかし、気持ち良さそうにしている前夫の表情を見ながら、私は大胆な行動へと移る。
 そもそも、去勢されたチンチンは繁殖能力が無い。
 よって、ディルドと何ら変わりはない。
 グレーゾンと呼ばれる領域だが、私が前夫を受け入れたとしても法的に問題は無い。
 ただ、新しいパートナーの事を考えると、その一線を越える女性は少ないだろう、、、
 浴室から鼻歌混じりのシャワーの音が聞こえる。
 彼が私の中に射精しなかった理由が何となく理解できた。
 私は自分の意思で前夫の上にまたがり、膣口を密着させるなり腰を下ろした。
 前夫は私の為に必死に仕事を頑張り、私を気持ちよくさせる為にSEXにも精力的に取り組んでくれた。 
 私は初めての騎乗位で必死に腰を動かした。
 「あっ、もうダメ、、、」
 前夫が私の膣からチンチンを抜こうとした瞬間、私は抱きつきキスをしながらしがみついた。
 ビクンと私の膣壁を押し広げながら、ドクドクと噴出される温もり。
 元夫は驚きながらも、私の頭を撫でてくれた。
 浴室からシャワーの音が未だに続いている。
 前夫は最後に優しくキスをし、部屋を去って行った、、、、
 私は妊娠した。
 もちろん新しい夫との子だろう。
 しかし、前夫と新しい夫の血液型は同じBO型。AO型の私との間には全ての血液型の子が産まれる可能性がある。
 前夫の睾丸は、確かに私の手で切り取った。
 しかし、チンチンの根元には最後の精子が残っていたはず。
 私は子の遺伝子検査なんかしない、、
 私が愛する人の子に間違いはないから。
 法律で女の心は縛られない。
 私は日に日に大きくなるお腹をさすりながら、そう思った、、、、
 
 
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