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第6章「讃洲旺院非時陰歌」
第93話「おつむてんてん、耳ひこひこ」
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ロート、ヴァイス、ブラウ、シュバルツ、ゲルブという五つの連峰を持つフィーアファルベ連峰は、連峰といいながらも印象からいえば丘のようなものである。卓上大地であり、有史以前の火山活動によって隆起した大地なのだ。
遠方から望む山容こそ、なだらかな台形であるが、歩くとなれば楽ではない。
常緑樹が多く、冬でも青々としているブラウ、溶岩が固まってできたとされる黒い岩が多いシュバルツを越え、海外沿いにある朝日を映し、夕日に照らされるロートを横目に三人がいく。
ネーを連れたフォールとグリューだ。
「……疲れない?」
先頭を行くグリューは時折、足を止めてネーを振り返っていた。縛る気は当然、なかったが、ネーに関しては縛る必要もなかった。
「……」
無気力について行くネーは何もいわず、また首を縦にも横にも振らない。こんな遣り取りは、先ほどから繰り返されている。
――従っていればいい。
それがネーが今まで生きてきて、最も平穏に過ごせる方法だった。ムゥチに拾われるまで、ずっと最下層――乞食にもなれない奴隷――だったのだから、否が応でも身についてしまった処世術である。
何を言われようとも相手が望まない事をしない、というのがネーの哲学。
グリューが何を望んでいるのか分からないのだから何もいわない。
――望まない事をいうよりは、殴られる確率が低いでしょ。
それは杞憂だ。
「そう。疲れたら、いつでもいって」
グリューがフォールを振り向き、荷物をネーへ見させる。
「喉が渇いても、お腹が減っても大丈夫。水もあるし、食べ物もちゃんとあるから」
フォールが掲げ持った鞄は、女性が持つには大袈裟で、旅支度が十分である事を示す。
「……」
やはりネーは無言で、何もしない。
タダでくれると思っていないからで、それを察せられるグリューは、フォールが耳打ちする。
「酷い事をされてたんでしょうね」
二人ともネーの無気力は、ムゥチが荒縄で縛って連れ回すような虐待が原因だと考えている。
「でも、もう無視はできなくなるわ」
グリューはロートを通り過ぎ、続く二つの峰に目を向けた。
黄色い花が多いゲルブは、視線も通り過ぎさせる。根を天日乾燥させれば、消炎、排膿、浄血作用、婦人病にも効果のある生薬になるのだが、二人にそんな知識はないし、また花といっても贈答には使われないものに興味もない。
目指すのはヴァイスギッフェルだけだ。
「精剣を宿した女は、無下にはされないんだから」
グリューがポケットから出した手には、金色の輝き。
メダルだ――コインではない。
「レア以上確定。無下にできる剣士なんていない」
グリューとフォールの目的は、ネーに精剣を宿す事だ。どういうカラクリかを知る者はいないが、メダルを使うと、ノーマルは出てこない。
レア以上の精剣を宿した女ならば、もう乞食などという扱いからは解放されるはず。
「もう少し。精剣を宿したら、このメダルをくれた領主様に会いにルベンスホルンへ向かおうよ」
楽しみにね、とグリューはウィンクした。
***
追うファンは、ヴィー、キン・トゥと並んで馬を走らせていた。生憎と馬車が走れるような道はない。馬に鞍を着け、エルと二人乗りで山道を疾走させる。
しかしキン・トゥはヴィーが駆る馬を一瞥して、いう。
「ヴァイスギッフェルに入る前に降りるしかないな」
全身が真っ黒の馬――青毛は珍しい。これこそ100頭に一頭、生まれるか否かという稀少さであり、ヴィーに馬を貸した者が、かなりの高位である事が窺えた。
その青毛が良くない。
「ヴァイスギッフェルで、青毛の馬を駆ってはならない。知っています」
ヴィーも、その仕来りを知っている。マエン暗殺の伝説に、青毛の馬に乗った者に殺されたというものがあった。以来、ヴァイスギッフェルで青毛の馬を駆る者には祟りがあるとされている。
「どうせヴァイスギッフェルは、馬に乗って走り回れる所じゃないッスからね」
ファンは真っ直ぐ行き先だけを見ていた。ヴァイスギッフェルという名は、春先でも雪が残ってしまう程、山深い事を由来としている。温暖なドュフテフルスにあっても、このヴァイスギッフェルだけは真冬に雪が降ってしまう。
そして戦法を考えても、馬から降りる。御流儀には乗馬術もあるのだが、これは騎馬戦を意味しない。珍しい話ではなく、この国では馬とは移動の手段、もしくは格闘戦の道具であり、槍を構えて騎馬突撃するというような事は非常識だからだ。
騎馬で移動しつつ精剣スキルを使うという方法もあるが、それは技術体系がないし、ファンやヴィーには無用。
「よし、降りるぞ!」
ヴァイスギッフェルに入る、とキン・トゥが合図した。
「ひょっとしたら、蹄の音でバレてるかも知れないッスかね……」
手近な木に手綱を結びつけながら、ファンは苦笑い。速度重視で走ってきたため、隠密性など考えていないのは仕方ない。高らかに響いていた蹄の音は、深いヴァイスギッフェルの森でも吸収し切れていないだろう。
「それはそれで仕方がない」
流白銀の剣を佩くキン・トゥの目が、マエン陵のある方向へ向けられていた。陵墓がある山で大立ち回りというのもゾッとしない話だが、ムゥチの事を考えると、ネーを連れ戻さないという選択など、そちらの方が有り得ない。
「今一時、お目を瞑っていただけませんか?」
手を合わせたキン・トゥが呟き、ファンとヴィーもそれに倣う。
「……ファン」
しかし行こうかという機に、ヴィーが話しかけた。
「何スか?」
顔だけを向けたファンに対し、ヴィーは視線を逸らしつつも、
「……俺は、三人で一緒に、過ごしたかったんだ」
ファンが非時を持っていたのでは、方々へ持って行ってしまう、とは言わない。ヴィーがエルに惹かれている部分は少なからずある。何故、ファンの精剣を宿したのか、自分の精剣でなかったのか、そういう言葉をぶつけたくもなるのだが、それをいうには羞恥心が勝ってしまう。
「……えと……」
ファンもどういっていいのか分からないという顔をしてしまうのだが、両手を伸ばしたキン・トゥが、二人の頬をひしゃげさせた。
「仲直りの儀式は後にしろ。仲直りは済んでおるじゃろうが」
もし大公の御前試合の遺恨を残したままだったならば、互いに声を掛け合う事など有り得ない話である。
「ネーさんを助けて、朝ご飯食べて、仲直りの儀式があるなら、その後でも遅くないでしょう」
エルとてキン・トゥに賛成だ。
「そうッスね。朝風呂に入って、朝寝して、それからッスかね」
「昼まで寝たいな、寧ろな」
ファンとヴィーは笑い合い、エルが二人の頭を軽く叩くと、全員の表情が変わる。
「行くぞ」
キン・トゥの号令の下、ヴァイスギッフェルへ踏み込んだ。
遠方から望む山容こそ、なだらかな台形であるが、歩くとなれば楽ではない。
常緑樹が多く、冬でも青々としているブラウ、溶岩が固まってできたとされる黒い岩が多いシュバルツを越え、海外沿いにある朝日を映し、夕日に照らされるロートを横目に三人がいく。
ネーを連れたフォールとグリューだ。
「……疲れない?」
先頭を行くグリューは時折、足を止めてネーを振り返っていた。縛る気は当然、なかったが、ネーに関しては縛る必要もなかった。
「……」
無気力について行くネーは何もいわず、また首を縦にも横にも振らない。こんな遣り取りは、先ほどから繰り返されている。
――従っていればいい。
それがネーが今まで生きてきて、最も平穏に過ごせる方法だった。ムゥチに拾われるまで、ずっと最下層――乞食にもなれない奴隷――だったのだから、否が応でも身についてしまった処世術である。
何を言われようとも相手が望まない事をしない、というのがネーの哲学。
グリューが何を望んでいるのか分からないのだから何もいわない。
――望まない事をいうよりは、殴られる確率が低いでしょ。
それは杞憂だ。
「そう。疲れたら、いつでもいって」
グリューがフォールを振り向き、荷物をネーへ見させる。
「喉が渇いても、お腹が減っても大丈夫。水もあるし、食べ物もちゃんとあるから」
フォールが掲げ持った鞄は、女性が持つには大袈裟で、旅支度が十分である事を示す。
「……」
やはりネーは無言で、何もしない。
タダでくれると思っていないからで、それを察せられるグリューは、フォールが耳打ちする。
「酷い事をされてたんでしょうね」
二人ともネーの無気力は、ムゥチが荒縄で縛って連れ回すような虐待が原因だと考えている。
「でも、もう無視はできなくなるわ」
グリューはロートを通り過ぎ、続く二つの峰に目を向けた。
黄色い花が多いゲルブは、視線も通り過ぎさせる。根を天日乾燥させれば、消炎、排膿、浄血作用、婦人病にも効果のある生薬になるのだが、二人にそんな知識はないし、また花といっても贈答には使われないものに興味もない。
目指すのはヴァイスギッフェルだけだ。
「精剣を宿した女は、無下にはされないんだから」
グリューがポケットから出した手には、金色の輝き。
メダルだ――コインではない。
「レア以上確定。無下にできる剣士なんていない」
グリューとフォールの目的は、ネーに精剣を宿す事だ。どういうカラクリかを知る者はいないが、メダルを使うと、ノーマルは出てこない。
レア以上の精剣を宿した女ならば、もう乞食などという扱いからは解放されるはず。
「もう少し。精剣を宿したら、このメダルをくれた領主様に会いにルベンスホルンへ向かおうよ」
楽しみにね、とグリューはウィンクした。
***
追うファンは、ヴィー、キン・トゥと並んで馬を走らせていた。生憎と馬車が走れるような道はない。馬に鞍を着け、エルと二人乗りで山道を疾走させる。
しかしキン・トゥはヴィーが駆る馬を一瞥して、いう。
「ヴァイスギッフェルに入る前に降りるしかないな」
全身が真っ黒の馬――青毛は珍しい。これこそ100頭に一頭、生まれるか否かという稀少さであり、ヴィーに馬を貸した者が、かなりの高位である事が窺えた。
その青毛が良くない。
「ヴァイスギッフェルで、青毛の馬を駆ってはならない。知っています」
ヴィーも、その仕来りを知っている。マエン暗殺の伝説に、青毛の馬に乗った者に殺されたというものがあった。以来、ヴァイスギッフェルで青毛の馬を駆る者には祟りがあるとされている。
「どうせヴァイスギッフェルは、馬に乗って走り回れる所じゃないッスからね」
ファンは真っ直ぐ行き先だけを見ていた。ヴァイスギッフェルという名は、春先でも雪が残ってしまう程、山深い事を由来としている。温暖なドュフテフルスにあっても、このヴァイスギッフェルだけは真冬に雪が降ってしまう。
そして戦法を考えても、馬から降りる。御流儀には乗馬術もあるのだが、これは騎馬戦を意味しない。珍しい話ではなく、この国では馬とは移動の手段、もしくは格闘戦の道具であり、槍を構えて騎馬突撃するというような事は非常識だからだ。
騎馬で移動しつつ精剣スキルを使うという方法もあるが、それは技術体系がないし、ファンやヴィーには無用。
「よし、降りるぞ!」
ヴァイスギッフェルに入る、とキン・トゥが合図した。
「ひょっとしたら、蹄の音でバレてるかも知れないッスかね……」
手近な木に手綱を結びつけながら、ファンは苦笑い。速度重視で走ってきたため、隠密性など考えていないのは仕方ない。高らかに響いていた蹄の音は、深いヴァイスギッフェルの森でも吸収し切れていないだろう。
「それはそれで仕方がない」
流白銀の剣を佩くキン・トゥの目が、マエン陵のある方向へ向けられていた。陵墓がある山で大立ち回りというのもゾッとしない話だが、ムゥチの事を考えると、ネーを連れ戻さないという選択など、そちらの方が有り得ない。
「今一時、お目を瞑っていただけませんか?」
手を合わせたキン・トゥが呟き、ファンとヴィーもそれに倣う。
「……ファン」
しかし行こうかという機に、ヴィーが話しかけた。
「何スか?」
顔だけを向けたファンに対し、ヴィーは視線を逸らしつつも、
「……俺は、三人で一緒に、過ごしたかったんだ」
ファンが非時を持っていたのでは、方々へ持って行ってしまう、とは言わない。ヴィーがエルに惹かれている部分は少なからずある。何故、ファンの精剣を宿したのか、自分の精剣でなかったのか、そういう言葉をぶつけたくもなるのだが、それをいうには羞恥心が勝ってしまう。
「……えと……」
ファンもどういっていいのか分からないという顔をしてしまうのだが、両手を伸ばしたキン・トゥが、二人の頬をひしゃげさせた。
「仲直りの儀式は後にしろ。仲直りは済んでおるじゃろうが」
もし大公の御前試合の遺恨を残したままだったならば、互いに声を掛け合う事など有り得ない話である。
「ネーさんを助けて、朝ご飯食べて、仲直りの儀式があるなら、その後でも遅くないでしょう」
エルとてキン・トゥに賛成だ。
「そうッスね。朝風呂に入って、朝寝して、それからッスかね」
「昼まで寝たいな、寧ろな」
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