27 / 70
27話 (゜∀゜)<御心のままに! (´・ω・`;)<お、おぅ (ここから新規)
しおりを挟む
「ファティナの花?」
こんにちは。あの後リーチェは無事アルバイトを納品し、セディスが料金に特急料金を上乗せしてスクロール3000枚のバイト代をぶんどったので、そのお金でみんなでお菓子を食べている、モグモグタイムのセレス・キャラデュース(10歳)です。
「うん。私、孤児院で暮らしていて、よくしてくれた神官様が魔法でも治らない奇病にかかっちゃったの。
だからこの学校に来たんだ。強くなってすごい冒険者になってお金持ちになってファティナの花を買って神官様を治すの。
だから何としても強くならなきゃ」
「なるほど。だからファティナが必要というわけですか」
ファティナの花。
そう言えば確かゲームでも出て来た気がします。
勇者の仲間の一人、エルフの大賢者がゲーム序盤で勇者を四天王から庇ったせいで、呪いを受ける。
呪いのせいで大賢者で強いはずなのに戦いに参加できず、終盤にファティナの花を手に入れて、伝説の薬『ラストエリクサー』を作り完治させ、仲間になったはずです。
「しかし、ファティナは難しいですね。
各国のスペシャルナイトの中の精鋭を集めて攻略できるレベルですよ。
もっと別の薬を試すなど試みたほうがいいのでは?」
とクライム君。
そう。終盤にでてくるイベントということはやはりレベルが高いと言うことになります。
少女が手に入れようとするには目標が高すぎます。
ですがそれが何だと言うのでしょう。
出来るか出来ないかではありません。
まだ11歳の少女が、施設でよくしてくれた人を治すために強くなろうと努力する。
その志が尊いのです。リーチェは私のように最初から力があるわけではありません。
そう純粋な努力だけで一人の人間を助けようとしている。
そしてバイトで生計をたててまで、夢に向かってちゃんと努力をしている。
とても立派な事ではありませんか。
「感動しました」
私の一言に皆の視線が集まります。
「セレスお嬢様まさか……」
セディスが頬をひきつらせました。
「その通りです。取りに行きましょう」
「って、取りに行こうって簡単に言わないでくださいっ!
あそこは闇属性の魔物がでます。しかも彼らは光属性の攻撃しか効きませんっ。
この中で光属性は私とアリーシャだけです!無理に決まっているではありませんかっ!」
と、セディス。
確かに普通ならそうでしょう。
ですが私も同じ闇属性ですが圧倒的火力の前に同属性だろうと関係なく滅ぼせます。
ただこれを言うと、セディスに怒られます。
こう見えても私も学んでいます。これは内緒にしなければいけません。
ですから別の方法を模索したいと思います。
「簡単な事です。武器に属性をこめ……」
私が言いかけたその口をセディスがふさぎました。全力で。
「お嬢様。武器に属性を込める技術はすでに失われた古代技術ですよぉ?わかってますかぁ?」
と引きつった笑顔で私にいいます。
怒られました。ゲームでエルフの大賢者が説明して序盤から使える技術なのでわりと普及している技術なのかと思いました。
ゲームではお手軽技術だったのですがこれも極秘技術だったようです。
「ひゃい。しりまひぇんでした」
手で口をふさがれた状態で私が答えれば、セディスが大きくため息をつきました。
「そのような技術がもあるなら、各国の属性ごとに配置されている騎士や魔導士たちがかなり人員整理されてしまうでしょう」
と、眼鏡をくいっとかけなおすクライム君。
「たしかに、属性ごとに派閥ができあがっている騎士団などはその武器や防具ができてしまえば優位性を失い国が乱れる原因になりますね」
と、ジャン。
なぜか二人でうんうん頷きだします。
この二人は時々仲良く二人の世界に没頭するところがあります。
頭がいいがゆえの深読みなのでしょう。
時々そこまで考えてなかったと否定はしてみるのですが、「なんと謙虚な!?」「言わなくても貴方の御心はわかります」と、さらに崇拝され、こちらが考えてもいなかった深読みでなぜか私の考えを私が論破されるというわけのわからない状況になるので突っ込むのはやめておこうと思います。
言葉という武器の前では武力などまったくの無力だと悟った10歳の春の出来事です。
「では仕方ありません。
私が6歳の時、父たちの狩りを待つ間暇だったので近くにあったダンジョンで見つけた光属性の武器を皆に配りましょう」
と、アイテムボックスからバラバラと光属性のレベル200付近の武器をだせば
「これは光の剣ゲボルグ!?」
「光の弓サーシャファーラまであります!!!こちらは伝説の杖といわれるファンテーゼ」
と、なぜかクライム君の護衛と、ジャンの護衛が姿を現して驚きの声をあげました。
私の後ろではセディスが「もうやだぁぁぁぁぁ」と泣き崩れています。
ゲーム中では終盤に入る武器ではありましたが伝説級ではなかったはずですが……。
レベル250のNPCが強キャラ扱いの世界ということを私は忘れていました。
隠しステージのレベル999基準で考えてはいけません。
確かに250レベルなら最高級の武器かもしれません。
「ど、どこでこのような伝説級の武器を!???」
と興奮する護衛sに
「誰だこいつら?」
と、リカルドが容赦なく突っ込むのでした。
こんにちは。あの後リーチェは無事アルバイトを納品し、セディスが料金に特急料金を上乗せしてスクロール3000枚のバイト代をぶんどったので、そのお金でみんなでお菓子を食べている、モグモグタイムのセレス・キャラデュース(10歳)です。
「うん。私、孤児院で暮らしていて、よくしてくれた神官様が魔法でも治らない奇病にかかっちゃったの。
だからこの学校に来たんだ。強くなってすごい冒険者になってお金持ちになってファティナの花を買って神官様を治すの。
だから何としても強くならなきゃ」
「なるほど。だからファティナが必要というわけですか」
ファティナの花。
そう言えば確かゲームでも出て来た気がします。
勇者の仲間の一人、エルフの大賢者がゲーム序盤で勇者を四天王から庇ったせいで、呪いを受ける。
呪いのせいで大賢者で強いはずなのに戦いに参加できず、終盤にファティナの花を手に入れて、伝説の薬『ラストエリクサー』を作り完治させ、仲間になったはずです。
「しかし、ファティナは難しいですね。
各国のスペシャルナイトの中の精鋭を集めて攻略できるレベルですよ。
もっと別の薬を試すなど試みたほうがいいのでは?」
とクライム君。
そう。終盤にでてくるイベントということはやはりレベルが高いと言うことになります。
少女が手に入れようとするには目標が高すぎます。
ですがそれが何だと言うのでしょう。
出来るか出来ないかではありません。
まだ11歳の少女が、施設でよくしてくれた人を治すために強くなろうと努力する。
その志が尊いのです。リーチェは私のように最初から力があるわけではありません。
そう純粋な努力だけで一人の人間を助けようとしている。
そしてバイトで生計をたててまで、夢に向かってちゃんと努力をしている。
とても立派な事ではありませんか。
「感動しました」
私の一言に皆の視線が集まります。
「セレスお嬢様まさか……」
セディスが頬をひきつらせました。
「その通りです。取りに行きましょう」
「って、取りに行こうって簡単に言わないでくださいっ!
あそこは闇属性の魔物がでます。しかも彼らは光属性の攻撃しか効きませんっ。
この中で光属性は私とアリーシャだけです!無理に決まっているではありませんかっ!」
と、セディス。
確かに普通ならそうでしょう。
ですが私も同じ闇属性ですが圧倒的火力の前に同属性だろうと関係なく滅ぼせます。
ただこれを言うと、セディスに怒られます。
こう見えても私も学んでいます。これは内緒にしなければいけません。
ですから別の方法を模索したいと思います。
「簡単な事です。武器に属性をこめ……」
私が言いかけたその口をセディスがふさぎました。全力で。
「お嬢様。武器に属性を込める技術はすでに失われた古代技術ですよぉ?わかってますかぁ?」
と引きつった笑顔で私にいいます。
怒られました。ゲームでエルフの大賢者が説明して序盤から使える技術なのでわりと普及している技術なのかと思いました。
ゲームではお手軽技術だったのですがこれも極秘技術だったようです。
「ひゃい。しりまひぇんでした」
手で口をふさがれた状態で私が答えれば、セディスが大きくため息をつきました。
「そのような技術がもあるなら、各国の属性ごとに配置されている騎士や魔導士たちがかなり人員整理されてしまうでしょう」
と、眼鏡をくいっとかけなおすクライム君。
「たしかに、属性ごとに派閥ができあがっている騎士団などはその武器や防具ができてしまえば優位性を失い国が乱れる原因になりますね」
と、ジャン。
なぜか二人でうんうん頷きだします。
この二人は時々仲良く二人の世界に没頭するところがあります。
頭がいいがゆえの深読みなのでしょう。
時々そこまで考えてなかったと否定はしてみるのですが、「なんと謙虚な!?」「言わなくても貴方の御心はわかります」と、さらに崇拝され、こちらが考えてもいなかった深読みでなぜか私の考えを私が論破されるというわけのわからない状況になるので突っ込むのはやめておこうと思います。
言葉という武器の前では武力などまったくの無力だと悟った10歳の春の出来事です。
「では仕方ありません。
私が6歳の時、父たちの狩りを待つ間暇だったので近くにあったダンジョンで見つけた光属性の武器を皆に配りましょう」
と、アイテムボックスからバラバラと光属性のレベル200付近の武器をだせば
「これは光の剣ゲボルグ!?」
「光の弓サーシャファーラまであります!!!こちらは伝説の杖といわれるファンテーゼ」
と、なぜかクライム君の護衛と、ジャンの護衛が姿を現して驚きの声をあげました。
私の後ろではセディスが「もうやだぁぁぁぁぁ」と泣き崩れています。
ゲーム中では終盤に入る武器ではありましたが伝説級ではなかったはずですが……。
レベル250のNPCが強キャラ扱いの世界ということを私は忘れていました。
隠しステージのレベル999基準で考えてはいけません。
確かに250レベルなら最高級の武器かもしれません。
「ど、どこでこのような伝説級の武器を!???」
と興奮する護衛sに
「誰だこいつら?」
と、リカルドが容赦なく突っ込むのでした。
23
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢として断罪? 残念、全員が私を庇うので処刑されませんでした
ゆっこ
恋愛
豪奢な大広間の中心で、私はただひとり立たされていた。
玉座の上には婚約者である王太子・レオンハルト殿下。その隣には、涙を浮かべながら震えている聖女――いえ、平民出身の婚約者候補、ミリア嬢。
そして取り巻くように並ぶ廷臣や貴族たちの視線は、一斉に私へと向けられていた。
そう、これは断罪劇。
「アリシア・フォン・ヴァレンシュタイン! お前は聖女ミリアを虐げ、幾度も侮辱し、王宮の秩序を乱した。その罪により、婚約破棄を宣告し、さらには……」
殿下が声を張り上げた。
「――処刑とする!」
広間がざわめいた。
けれど私は、ただ静かに微笑んだ。
(あぁ……やっぱり、来たわね。この展開)
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
宮廷外交官の天才令嬢、王子に愛想をつかれて婚約破棄されたあげく、実家まで追放されてケダモノ男爵に読み書きを教えることになりました
悠木真帆
恋愛
子爵令嬢のシャルティナ・ルーリックは宮廷外交官として日々忙しくはたらく毎日。
クールな見た目と頭の回転の速さからついたあだ名は氷の令嬢。
婚約者である王子カイル・ドルトラードを長らくほったらかしてしまうほど仕事に没頭していた。
そんなある日の夜会でシャルティナは王子から婚約破棄を宣言されてしまう。
そしてそのとなりには見知らぬ令嬢が⋯⋯
王子の婚約者ではなくなった途端、シャルティナは宮廷外交官の立場まで失い、見かねた父の強引な勧めで冒険者あがりの男爵のところへ行くことになる。
シャルティナは宮廷外交官の実績を活かして辣腕を振るおうと張り切るが、男爵から命じられた任務は男爵に文字の読み書きを教えることだった⋯⋯
【完結】英雄様、婚約破棄なさるなら我々もこれにて失礼いたします。
紺
ファンタジー
「婚約者であるニーナと誓いの破棄を望みます。あの女は何もせずのうのうと暮らしていた役立たずだ」
実力主義者のホリックは魔王討伐戦を終結させた褒美として国王に直談判する。どうやら戦争中も優雅に暮らしていたニーナを嫌っており、しかも戦地で出会った聖女との結婚を望んでいた。英雄となった自分に酔いしれる彼の元に、それまで苦楽を共にした仲間たちが寄ってきて……
「「「ならば我々も失礼させてもらいましょう」」」
信頼していた部下たちは唐突にホリックの元を去っていった。
微ざまぁあり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる