神様から転生スキルとして鑑定能力とリペア能力を授けられた理由

瀬乃一空

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巨竜ブルツァール(2)

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 治療施設へ運ばれたエルンが目を覚ましたのはブルツァールを退治してから半日ほどしてからだった。

「気が付いたか、エルン?」
 やはり一番近くに寄り添っていたのはガルディだ。
 その横にアル、その横にバヒムの顔もあった。
「ちょっと疲れただけだよ。もう大丈夫だよ」
 エルンは体を起こした。
 エルンが目を覚ましたことを知らされたラウネスが駆け付けてきた。
「気が付いたかエルン? 何がどうなったか知らねえが、お前はスゲーよ」
 ラウネスは我が子のように抱きしめた。
「あのバカでかいブルツァールを一人で吹っ飛ばしちまったんだからな。一五〇人のツァウバーガルデの攻撃魔法にも動じなかったブルツァールだぞ。で、どうやったんだ? ん? ん? ん?」
「俺も聞きてえんだ」とガルディ。
「あれですか。あれはですね、バヒムさんの話がヒントになりました。雷の話です」
「ああ、鉄の棒を刺して、それに落雷させたという、あの話な」
「そうです。あのブルツァールには攻撃を反射する魔法が掛けられていたんです。ですからどんなに魔法攻撃をしてもすべて弾かれてしまったんです。でも、物質による攻撃にはそれほどの効果がありません。矢や槍は何本か刺さってましたから」
「確かに、それは確認している」とラウネス。
「それで、思いついたんです。反射魔法を破ればいいと。そのためには金属の棒を突き刺せばいいと思ったんです。そこで、バヒムさんに僕の剣を打ち込んでもらったんです。金属は魔法を通しやすいですので 。……僕の剣は?」
「回収してある、そこにある」とガルディ。
「そうなのか……」
 ラウネスには初耳のようだった。
「そこに向かって僕が攻撃魔法を放ったんです。放たれた攻撃魔法は剣を通ってブルツァールの体内に入り込み、反射魔法のせいで逃げ場がなくなった攻撃魔法が内部で膨張しブルツァールを爆発させたわけです」
「あの場でそれを思いついたのか?」
 ラウネスは驚きを隠さなかった。
「一か八かですよ。なんでもやってみないと」
 エルンは笑った。
「報奨金は出るんだろうな」
 ガルディがラウネスに聞いた。
「王室に報告しておく。そのうち呼び出しがあるはずだ」
 その後、アンデッドは消滅し、わずかに残った魔族も森へと引き返していった。
 街は静かになった。
 瓦礫の山は残されたが、復興に向けて人々が力を合わせる様子が見られた。
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