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2章 学園での生活
34話 準備に追われる
しおりを挟むルルと話していたらメイドさんが呼びに来た。
「リディル様、公爵様がお待ちです」
「わかった。
またね、ルル」
「はい!
また学園で」
そう言葉を交わし僕は部屋から出た。
案内してもらいながら入り口に行くと父様が待っていた。
「楽しかったか?」
「はい!
初めてルルの部屋に行きましたがやることはいつもと変わらず楽しかったです」
「そうか.....」
「?
父様?」
なんだか少し困ったように言われたのが少し気になった。
(そういえば、母さんも何か隠している時はこんな感じになってたっけ)
婚約発表の後から母さんのことを思い出す回数が増えてしまった。やっぱり寂しいのだろうか。
父様が何を隠しているのかはわからないけどきっと必要になれば教えてくれるだろう。
僕は父様と馬車に乗り家へ帰った。
家に帰ると姉様や兄様、母様が待っていて「おめでとう」と言ってくれた。
.........姉様は不満そうだったけど
お礼を言って部屋に戻って来た僕は、シェナとリュナと共にお風呂に行き洗ってもらった。
そして早々に眠たくなったので布団に入りグッスリ眠った。
次の日からまた忙しい日が始まった。一週間後にお披露目パーティーが待っているからだ。しかし学園を休むわけにもいかず学園に行くと人だかりが出来た。
それがしばらく続いた。
「ルル、大丈夫?」
「ええ
大丈夫よ」
放課後になり帰る時また周囲に人が集まり出した。僕とルルはすぐ逃げたけどいつまでも探しているからゆっくり出来ない。
「もうすぐ一週間なのに....
そろそろ落ち着いてもいいころですのに」
「そうだね
いつまでもこのままじゃ困るよね」
明日で1週間。
明日は朝から準備をして夕方からパーティーが始まる。
王族の婚約パーティーということと、隣国の....父さんと母さんが生まれ育った国の王様も来るらしくとても大掛かりな準備が既に行われている。
「ね、リディ
今日の夕刻に隣国から陛下たちがお見えになるの」
「そうみたいだね
隣国ってここからすごく遠いの?」
「いいえ
遠くないわ」
「すぐ行ける距離?」
「1日もあれば行けるよ
行きたいの?」
「う~ん.....
少しだけ」
「そっか
いつか一緒に行けたらいいね」
隣国のベルナーラ王国は父さんと母さんの居た国だから行ってみたい。でもルルは王族だから簡単には行けないと思う。
なんとか人を避けながら学園を出てルルと分かれたら家に帰るため馬車に乗った。
今日は兄様も姉様も一緒に帰るらしく馬車の中で2人を待った。
しばらくして2人が出てきた。
出てきたが.....
「えっと、僕のせい?」
姉様も兄様も生徒に囲まれそうなのを必死に避けながら急いで馬車に乗ってきた。
「いや、リディのせいじゃないよ」
「そうよ
しつこいあの人たちが悪いのよ」
そうは言っても原因はおそらく僕だ。
「ごめんなさい」と心の中で謝っておく。
そうして僕は家へ帰った。
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