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2章 学園での生活
閑話 アスファル③
しおりを挟むパーティーの前、俺は談話室に呼ばれていた。
談話室の中には俺とここ、リヴラード王国の国王アラルド殿そして俺の宰相であるソルファの3人だけだ。アラルド殿が人払いをしたのでメイドも執事もいない。
そして、俺たちはリディルのことで話し合いをしていた。と言ってもソルファは話をしないが......。
「アスファル殿、恐らく決まっているとは思いますが一応聞きます。リディルくんをどうするつもりですか?」
「アラルド殿.......
勿論我が国、ベルナーラ王国へ連れて帰るつもりですよ。
いくら一夫多妻制とはいえ強制ではない。俺はリラ...リラカーナ以外を娶るつもりも無いからリディル以外に後継が居ない。そこにいる我が国の宰相、ソルファも一応継承権を持ってはいるが本人が嫌がっているのでな。リディルに来てもらわんと困る。」
「では、リディルくんが嫌がったら?
彼はフォール公爵家の一員として馴染んでいる。無理やり引き離すのは可哀想だ。」
そんなことはわかっている。俺だってリディルの気持ちを1番に叶えてやりたい。だが、国王としてはそれではダメなのだ。けれど、1度リラと無理やり別れさせられ今度は公爵家の者とこちらの都合で別れさせるのは気が引ける。
なんとか、公爵家の者との関係を繋げつつリディルを国に連れて行く方法はないものか....
「.......リディルには来てもらわないといけない。けれど確かに引き離すのは可愛そうだし俺もリディルをそんな目に合わせたくは無い。だからなんとか妥協案として落とし所を見つけたいと思う。」
「なるほど.......確かに妥協案は良い。
もうすぐフォール公爵家の当主とリディルくんが来るだろう。そうしら公爵家も交えて妥協案を探そうではないか。」
「ああ、そうしよう。」
そうだ、ついでに1つ聞いてみよう。でもその前にソルに確認を貰わないとな。
「ソル、少し.....」
俺はソルを手招きしてすぐ側に来させる。そして今思った事をアラルド殿に提案してもいいか聞いてみた。
「...........うん。なるほど。
いいんじゃないですか?リディルのためにもなりますし国的にも悪いことはありません。アラルド陛下が許可なさるかは知りませんが。」
ソルの言葉を聞いてアラルド殿は不思議そうな顔をしていた。
「んんっ、アラルド殿。」
「はい?なんでしょう?」
「我が国、ベルナーラ王国とこのリヴラード王国を友好国としないか?
具体的にはまだわからんが.......」
「友好国ですか?
確かに今私達の国は不仲でもなければ友好国とまでは行きませんね。条約はありますが形だけです。
わかりました。今すぐに決めることは無理ですが考えてみましょう。
1番は、リディルくんのためですね。分かりますよその気持ち。」
そう言って笑って応じてはくれたが事実どうなるかはまだわからない。
そのあとも少し、アラルド殿と話をしていた。
その時、扉の向うから優しい、懐かしい魔力を感じた。
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