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〜Machinery city〜
「転移」Part3
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「ねぇ叔母さん…俺って昨日何してたっけ…?」
ユウキは頭を手で押さえながら言った。
「どうしたの急に?昨日はいつも通り学校に行ってたでしょ?」
…え?学校…?
そう思った次の瞬間、電流が脳に流れたような感覚が起こった。
それは一瞬のことだったが、それと同時にまるで先程までの頭痛が嘘だったかのように頭の傷みが治り、思考がクリアになる。
それだけではない。
あ…そうだ…昨日は学校に行ってたんだった…
思い出したのだ。
昨日の事を、昨日までの記憶を。
「ユウちゃん大丈夫?頭痛?」
叔母の声でユウキは我に返った。
気付くと、とっくに頭痛は治まっているのに未だに頭を手で押さえている。
ユウキは何事もなかったかのように手をそっと下ろすと明るい口調で言った。
「全然大丈夫。髪が跳ねてると思ったから押さえて直してただけ」
これ、絶対苦しい言い訳だよな~…
そんな事を思いながら、ユウキはふと壁に掛けてある時計を見た。
って、やばい!そろそろ急がなきゃバスに間に合わなくなる!
いつの間にか時計は7時13分を指しており、ユウキは焦りを覚えた。
此処からバス停までは大体5分ぐらいの距離でバスはいつも7時43分に来るのだが、これを逃してしまうと遅刻が確定になってしまう。
1チャン遅延証明書をもらえば乗り遅れても…とも思ったが、そこのバスは時間ぴったりに来るのでその案は即却下した。というか声をかける勇気がなく、そもそも乗り遅れられない理由が他にあった。
と、なればすぐにでも朝食を食べ、制服に着替えて家を出なければならない。
ユウキは通常の3倍のスピードとは言わなくとも、それぐらい急がなきゃという気持ちで、残りの朝食を食べようとした…その時、「ごちそうさま」と言った叔父が席を立った。
皿にはまだ朝食が残っている。
「あら、もういいの?」
「あぁ、今日は早く仕事を終わらせて帰りたいから」
叔父の言葉に叔母の表情が暗くなった。
「そうね…今日は姉さん達の…」
ユウキは叔母達が何を指して言っているのか分かっていた。
その事は忘れるはずがなく、ユウキにとって忘れてはいけない日だった。
テーブルから離れ、ソファに座りネクタイを巻いている叔父が言った。
「ユウキ、辛かったら今日は学校休んでもいいんだぞ?朝の事だってきっと…」
「ううん、大丈夫」と言ってユウキは叔父の言葉を遮った。
ユウキは今日が何の日かは、音楽プレーヤーのアラームを止める時に日付を見て気付いていた。
急な涙も、そのせいだったからかもしれない。が…
「さっきのは多分、夢現になってただけだと思うし、どっちみち学校には行かないと」
だが今は、心底に閉まっておくことにした。
じゃないと、叔父さん達にせっかく通わせてもらってんのに申し訳ないし…そもそも今日学校休んじゃったら前から楽しみにしていたとこに行けなくなっちゃうじゃん!
今日は、ついさっきまで忘れていた自分を思いっきりぶん殴りたくなる程の大事な日でもあった。
「ご馳走様でした」
なんか今日は懐かしい味がしたな…今日があの日だからか?いや、違うな…
「ユウちゃんも、もういいの?」
「うん。そろそろ時間やばいから…」
ユウキは席を立ち上がり、そのままリビングを出て、制服に着替えるため自室に戻ろうと階段に足を掛けたその時、「ユウキ」と後ろから叔父に声をかけられた。
叔父の方に振り向くとネクタイをきっちりと身に付け、手に黒い革の鞄を持ったスーツ姿の叔父が居た。
今から仕事に行くのだろう。
「何?」
「今日であの事件から何年経った?」
そう言いながら叔父は玄関に向かい靴を履き始める。
その声は重い響きだった。
「俺が小5の時だから…もう6年かな」
「そうか…でもユウキだけでも助かって良かった。きっと兄貴達もそう思ってるよ」
「…そう…かな」
「ああ」
そう言って靴を履き終えた叔父は立ち上がった。
「じゃあ行ってきます」
ガチャリと玄関のドアが開き、朝日が玄関を照らしながら叔父が外にへと出て行った。
だが『ユウキだけでも助かって良かった』そう聞いた瞬間、叔父達と叔母がまた何処か二度と会えない所へ消えてしまうと思ったのは何故なのだろうか。
だがそんな疑問を追求する暇もなく、ユウキは本来の目的を思い出した。
ってこんな事してる場合じゃない!急がないと!
ユウキは急いで階段を駆け上がって行った。
その後自室に戻ったユウキは、制服を着て持ち物の準備をしていた。
良かった…!少し時間に余裕がある…!
朝食を切り上げて急いで準備をした成果か、時計を見ると7時28分とバスが来る時間に少し余裕を持つことができた。
これならゆっくり歩いても大丈夫であろうと思ったユウキは忘れ物がないか部屋を見渡した…だが、部屋を見渡しているとやはり感じた。
部屋には勉強机や小型のテレビ、それに繋いでいるゲーム機、棚にはユウキが今まで集めて作ったプラモが並んでいる。
どれも昨日見た光景だ。
なのに…それなのに…まるで昨日までここに居なかったかのように懐かしく感じる。
昨日までと何も変わらないはずなのに懐かしいと思うのはいくら何でもおかしい。だが…
まぁ、懐かしいと思ったところで何かある訳じゃないし…別に気にしなくてもいいか。
そう結論づけ、準備を終えたユウキは部屋を出て階段を降りて行った。
玄関で靴を履いていたユウキは、後から叔母に声を掛けられた。
「もう行くの?気を付けてね」
「うん。じゃあ行ってきます」
そう言って家を出ようとした時「あっ、あと」と言われて呼び止められた。
「今日ユウキちゃん一人で大丈夫なの?みんなで行った方が良いんじゃない?」
叔母が言っていることはわかる。墓参りの事だ。そして今日はユウキの家族の命日の日だった。
「ううん、今日は墓参りが終わったら行きたい場所があるから大丈夫」
ユウキのセリフに叔母が優しく微笑んだ。
「そうだったわね。行ってらっしゃい」
「行ってきます」
叔母に見送られ、ユウキはドアを開けて外に歩いて行った。
この時のユウキはまだ知らない。これが本当の最後の挨拶だと言う事を。
人知れない暗闇から一人の人物がユウキを見て笑みを浮かべている事を。
ユウキは頭を手で押さえながら言った。
「どうしたの急に?昨日はいつも通り学校に行ってたでしょ?」
…え?学校…?
そう思った次の瞬間、電流が脳に流れたような感覚が起こった。
それは一瞬のことだったが、それと同時にまるで先程までの頭痛が嘘だったかのように頭の傷みが治り、思考がクリアになる。
それだけではない。
あ…そうだ…昨日は学校に行ってたんだった…
思い出したのだ。
昨日の事を、昨日までの記憶を。
「ユウちゃん大丈夫?頭痛?」
叔母の声でユウキは我に返った。
気付くと、とっくに頭痛は治まっているのに未だに頭を手で押さえている。
ユウキは何事もなかったかのように手をそっと下ろすと明るい口調で言った。
「全然大丈夫。髪が跳ねてると思ったから押さえて直してただけ」
これ、絶対苦しい言い訳だよな~…
そんな事を思いながら、ユウキはふと壁に掛けてある時計を見た。
って、やばい!そろそろ急がなきゃバスに間に合わなくなる!
いつの間にか時計は7時13分を指しており、ユウキは焦りを覚えた。
此処からバス停までは大体5分ぐらいの距離でバスはいつも7時43分に来るのだが、これを逃してしまうと遅刻が確定になってしまう。
1チャン遅延証明書をもらえば乗り遅れても…とも思ったが、そこのバスは時間ぴったりに来るのでその案は即却下した。というか声をかける勇気がなく、そもそも乗り遅れられない理由が他にあった。
と、なればすぐにでも朝食を食べ、制服に着替えて家を出なければならない。
ユウキは通常の3倍のスピードとは言わなくとも、それぐらい急がなきゃという気持ちで、残りの朝食を食べようとした…その時、「ごちそうさま」と言った叔父が席を立った。
皿にはまだ朝食が残っている。
「あら、もういいの?」
「あぁ、今日は早く仕事を終わらせて帰りたいから」
叔父の言葉に叔母の表情が暗くなった。
「そうね…今日は姉さん達の…」
ユウキは叔母達が何を指して言っているのか分かっていた。
その事は忘れるはずがなく、ユウキにとって忘れてはいけない日だった。
テーブルから離れ、ソファに座りネクタイを巻いている叔父が言った。
「ユウキ、辛かったら今日は学校休んでもいいんだぞ?朝の事だってきっと…」
「ううん、大丈夫」と言ってユウキは叔父の言葉を遮った。
ユウキは今日が何の日かは、音楽プレーヤーのアラームを止める時に日付を見て気付いていた。
急な涙も、そのせいだったからかもしれない。が…
「さっきのは多分、夢現になってただけだと思うし、どっちみち学校には行かないと」
だが今は、心底に閉まっておくことにした。
じゃないと、叔父さん達にせっかく通わせてもらってんのに申し訳ないし…そもそも今日学校休んじゃったら前から楽しみにしていたとこに行けなくなっちゃうじゃん!
今日は、ついさっきまで忘れていた自分を思いっきりぶん殴りたくなる程の大事な日でもあった。
「ご馳走様でした」
なんか今日は懐かしい味がしたな…今日があの日だからか?いや、違うな…
「ユウちゃんも、もういいの?」
「うん。そろそろ時間やばいから…」
ユウキは席を立ち上がり、そのままリビングを出て、制服に着替えるため自室に戻ろうと階段に足を掛けたその時、「ユウキ」と後ろから叔父に声をかけられた。
叔父の方に振り向くとネクタイをきっちりと身に付け、手に黒い革の鞄を持ったスーツ姿の叔父が居た。
今から仕事に行くのだろう。
「何?」
「今日であの事件から何年経った?」
そう言いながら叔父は玄関に向かい靴を履き始める。
その声は重い響きだった。
「俺が小5の時だから…もう6年かな」
「そうか…でもユウキだけでも助かって良かった。きっと兄貴達もそう思ってるよ」
「…そう…かな」
「ああ」
そう言って靴を履き終えた叔父は立ち上がった。
「じゃあ行ってきます」
ガチャリと玄関のドアが開き、朝日が玄関を照らしながら叔父が外にへと出て行った。
だが『ユウキだけでも助かって良かった』そう聞いた瞬間、叔父達と叔母がまた何処か二度と会えない所へ消えてしまうと思ったのは何故なのだろうか。
だがそんな疑問を追求する暇もなく、ユウキは本来の目的を思い出した。
ってこんな事してる場合じゃない!急がないと!
ユウキは急いで階段を駆け上がって行った。
その後自室に戻ったユウキは、制服を着て持ち物の準備をしていた。
良かった…!少し時間に余裕がある…!
朝食を切り上げて急いで準備をした成果か、時計を見ると7時28分とバスが来る時間に少し余裕を持つことができた。
これならゆっくり歩いても大丈夫であろうと思ったユウキは忘れ物がないか部屋を見渡した…だが、部屋を見渡しているとやはり感じた。
部屋には勉強机や小型のテレビ、それに繋いでいるゲーム機、棚にはユウキが今まで集めて作ったプラモが並んでいる。
どれも昨日見た光景だ。
なのに…それなのに…まるで昨日までここに居なかったかのように懐かしく感じる。
昨日までと何も変わらないはずなのに懐かしいと思うのはいくら何でもおかしい。だが…
まぁ、懐かしいと思ったところで何かある訳じゃないし…別に気にしなくてもいいか。
そう結論づけ、準備を終えたユウキは部屋を出て階段を降りて行った。
玄関で靴を履いていたユウキは、後から叔母に声を掛けられた。
「もう行くの?気を付けてね」
「うん。じゃあ行ってきます」
そう言って家を出ようとした時「あっ、あと」と言われて呼び止められた。
「今日ユウキちゃん一人で大丈夫なの?みんなで行った方が良いんじゃない?」
叔母が言っていることはわかる。墓参りの事だ。そして今日はユウキの家族の命日の日だった。
「ううん、今日は墓参りが終わったら行きたい場所があるから大丈夫」
ユウキのセリフに叔母が優しく微笑んだ。
「そうだったわね。行ってらっしゃい」
「行ってきます」
叔母に見送られ、ユウキはドアを開けて外に歩いて行った。
この時のユウキはまだ知らない。これが本当の最後の挨拶だと言う事を。
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