Lythrum

赤井 てる

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〜Machinery city〜

「赤髪の少女」Part3

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 歪みが発生してから十数分経った後、アメリアとレデリカはポイントJ5エリアに来ていた。

「ここから二手に分かれましょう」

 そう言って、レデリカは起動プログラムをアメリアの端末に転送する。

「私がK5を担当するから、アメリアはI5を頼むわ」

「うん」

 起動プログラムが送られてきたことを確認し、アメリアは端末を閉じるとベルトに固定した。

「分かってるとは思うけど、この周辺にはA.G.Uもいる可能性が高いわ。まずいと思ったら直ぐにすぐに逃げなさい」

「分かってる」

「じゃあ行きましょう。…気を付けて」

「レデリカも」

 そう最後に言葉を交わし、二手に分かれたアメリア達はそれぞれの持ち場へと向かった。

 急がないと…

 最悪なタイミングで起きた、歪みとジャミング攻撃…どちらか一方でもかなり厄介なのに、同時に襲ってくるのは計っていたのではないかとさえ思えてくる。いや、反政府組織部隊「A.G.U」は、相手を潰す為なら手段を厭わない奴らだ。そうだとしてもおかしくない。

 でもだとしたらどうして…

 空間の亀裂から生じる「歪み」は、産物として世界外異種生命体「T.O.D.L.F」を生み出す。その存在は驚異で、一体だけでも5名程の歩兵小隊でやっと倒せるかどうかだ。
「歪み」を上手く利用出来れば奴らにとってかなりのアドバンテージになるはずなのだが、ここで疑問点が1つ…それは、A.G.Uが攻撃を仕掛けてこないことだ。
 アメリアは空を見上げた。

 …支部にはまだ近づかれてない。

 もしA.G.UやT.O.D.L.Fが支部の領域に侵入すれば、信号弾が打ち上がるはず。だが、今のところは打ち上がっていない。

 見つけた…

 アンチジャミング装置があるタワーを見つけたアメリアは、木陰に隠れて周辺の様子を伺った。

 誰もいない…?

 ジャミング攻撃の実行犯が本当にA.G.Uだとしたら、装置を起動させに来るのを待ち伏せするはず。だがそんな気配など全く感じられず、気味が悪い程に静まり返っている。
 こちらの姿を晒した所で一気に取り囲む策かと思い、自分の容姿をデータ化したチップを置くと、ホログラムを出現させた。
 端末で操作し、偽物の私ホログラムをタワーまで向かわせる。だが予想は外れ、タワーまで到達してもA.G.Uは姿を現さなかった。

 ………

 拳銃を握り、セーフティを解除すると、警戒しながら木陰から出た。慎重に進んでいき、やはり何事もなくタワーの入口まで到達する。

 …読みが外れた?

 だが仕掛けてこないなら好都合。安全に中へ入り、装置を起動させてタワーを復旧できる。しかしその前に、1つ問題があった。

 思ってた通り…

 入口は電子錠でロックされている。このロック機能は、IDと生体認証の二段階認証で解除することが出来るのだが、その中で生体認証だけ使えない状態にあった。
 原因は分かってる。本来ならこの後修理される予定だったのだが、現状況ではそれも無理だ。

 仕方ない…

 アメリアはそう心の中で呟くと、電子錠にIDとは別のパスワードを入力した。
「ピピッ」と甲高い音が鳴り、電子錠の下に赤色の取っ手が出現する。
 アメリアは取っ手を掴むと縦に回転させ、奥に押し込むと扉から空気が排出される音が聞こえてきた。

 …開いた。

 今使った、一部の者しか知らない裏パスワード。これは緊急時以外使用を禁止されているもので、扉は使い物にならなくなるがロックを強制的に解除することができる。
 扉を両手で押し、ゆっくりと扉を開けていく。中へ入ると照明が点き、目的の装置が姿を現した。

 あれを起動させれば…

 アメリアはすぐ端末とコードを取りだし、アンチジャミング装置と接続すると、レデリカから転送された起動プログラムを実行した。
 目の前のディスプレイに、プログレスバーが表示される。

「………」

 …明日から遂に始まる。

 二年ぶりの再開。一年もの期間が空く事になった要因を、鮮明に覚えている。
 が起きたのは、一昨年の初冬に差し掛かった頃だった。
 タワーの防衛戦。次々と出現するTODLFの群れ。
 途切れることの無い敵の猛攻。

 そしてその時私は…

『―――システム オンライン―――』

 機械音声が聞こえ、我に返ると装置から駆動音が聞こえてきた。そしてタワーの軸に幾つもの重なった円が回転し、青白いスパークを散らせながら起動が完了する。

 よし…

 これで1つ目を復旧させることが出来た。

 もしかしたらこれで…

 試しにリースと通信を試みる。だが、まだ連絡を取る事は叶わなかった。やはり1箇所復旧させただけでは、まだパワー不足らしい。通信機器を完全に復旧させるためには、レデリカがいる場所も起動させなければならない。
 アメリアは装置からコードを抜き、端末と一緒にベルトへと固定した。
 そして立ち上がり、レデリカの援護に向かおうと振り向こうと…した瞬間、突然背後から何者かの気配を感じた。

「―――!?」

 ホルスターから銃を取りだし、振り向き様に銃口を突き付ける。

「動いたら撃つ…!!」

「う……あ……ぁ………」

 そこにいたのは、先程までいなかったはずのA.G.Uだった。だがどこか様子がおかしい。

「その傷…」

 その男の姿は全身が真っ赤に染まっており、顔が酷く歪んでいる。パッと見気付かなかったが、よく見ると右手首が無い。
 すると男と目が合った。血で染まった鋭い目つきにアメリアは思わず体を引いたが、男は救いを求めるかのように手を伸ばす。

「……た…す……け………」

 だが次の瞬間、男は崩れ落ちるように倒れてしまった。
 倒れたその場所からは血が流れ、アメリアの足元まで広がっていく。
 男はもう動かなかった。目が大きく見開かれており、もう絶命している事がわかる。

「………っ…」

 一体何が…

「―――うあぁぁぁぁッ!!」

 すると突然、外から何者かの悲鳴が聞こえてきた。

 今の…!?

 聞き覚えのない声。だが銃声がする事から相手はA.G.Uしかない。

 さっきまでいなかった奴らが一体どうして…!?

 だが放たれている銃火は、アメリアがいるタワーに向けてでは無い。奴らは何かと交戦している。

 ―――!まさか…

 嫌な予感を覚え、急いで外の状況を確認すると、その光景を見たアメリアは言葉を失った。

「なに…これ…」

 そこは、先程とは変わり果てていた。辺り一面が真っ赤に染まり、多くのA.G.Uの死体が散らばっている。

「………っ!」

 アメリアはくまなく辺りを見渡した。
 こんな事が出来るのは、奴しかいない。

 ここじゃない…!

 奴の姿はなかった。だが絶対に近くにいるはず。すると、右側にある木々の間から何かの視線を感じた。
 正体は分からない。
 すると次の瞬間、視線の先からA.G.Uの死体がアメリア目掛けて飛んできた。

「―――!?」

 横に回避し、既の所で躱しきる。
 飛んできた死体は鈍い音を上げながら地面をバウンドし、血飛沫を上げながらタワーの壁面に衝突した。

 何…!?

 後ろの死体を見ると、貪り食われた跡がある。
 やはり、とアメリアは確信した。

「―――ヴゥ"ゥ"ゥ"」

 低い唸り声を上げ、木々が無造作に薙ぎ倒される。派手な土煙を上げ、中に黒い影が浮かぶと奥から海老色をした四足方向の異形、T.O.D.L.Fが現れた。

「ッ…!」

「ヴァ"ァ"ァ"ァ"ーッ!!」

 奴は悍ましい咆哮を上げ、猛然と突っ込んでくる。

 アメリアは木々へ駆け込み、その場から離れようと―――いや、逃げない。奴の進行ルートの先は、カリアの塔がある。もしそれを破壊されれば…
 足を止め、服の袖を強く握る。

 …あの時、何も出来なかった。何もする事が出来なかった…私のせいで姉さんが消えて…私のせいで皆の命が消えて、大切な場所を奪って…

 アメリアの目の虹彩が真紅に輝き出す。

 レデリカ…ごめん…

 背負っていた武器ケースを落とし、ペダルを踏み込む。

 …一人でなんて無謀なのは分かってる。

 固定ロックが全て外れ、蓋が開くと中から対物ライフルが飛び出し、それを両手で携える。

 けどここで逃げれば、また皆が危険に晒される…装置が復旧しても、リースはすぐには来られない…

 また、あんな悲劇を起こしたくない。起こす訳には行かない。―――だからリースが来るまでの間、ここで少しでも時間を稼げたらと思う。

 もう、弱いままでいたくない…!

 膝をつき銃を構え、照準を合わせる。

「私がここで…少しでも食い止める…ッ!」


「ヴァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!」

「狙い撃つ!」

 トリガーを引き、大口径の弾丸がTODLFの脚を貫いた。

「―――ァ"!!」

 体勢が崩れ、派手に地面を削りながらも一発、二発と追い打ちをかけていく。

「…ッ!」

 奴の動きが止まったところで擲弾てきだんのピンを抜き、すかさずTODLFに投げつけた。擲弾は接着した瞬間に閃光が瞬き、直後に盛大な爆発を引き起こす。

「ヴァ"ァ"ァ"ア"ア"ア"ッ!!」

 爆音がとどろき、今ので奴の一部が派手に吹き飛んだ。
 黒煙が上がり、火薬と焼き焦げた血腥ちなまぐさい臭いが辺りを包み込む。

 ………

 TODLFはピクリとも動かない。だがアメリアは警戒を解かなかった。
 瞬間、奴の鋭利状の腕が伸び、アメリア目掛けて突き刺してくる。

「っ…!」

 すぐに地面を蹴って後ろに躱し、ライフルを放つ。それは奴の頭部に見事命中するが、アメリアの表情は晴れなかった。

「効いてない……ッ!」

 ここまでダメージを与えても死なない。その証拠に奴の欠損した一部が蛆虫のように蠢き、撃ち抜いた頭部も見る見るうちに再生されていく。
 更に追い打ちを掛けようとライフルを構えるが、撃つ瞬間に二本の腕が地面に刺さり、急速に縮んでアメリアに飛びかかってきた。

「ガァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!」

「ちッ…!」

 左右は奴の腕が邪魔で回避しきれない。だが食らう寸前に腕を踏み台にして飛び上がると、奴はアメリアを通り越し、その勢いのまま剥き出しの岩盤に突っ込んだ。更に通り過ぎる寸前に接着させた擲弾が爆発し、爆風によって崩れた岩石がTODLFの元に降り注いでいく。

「はぁ…はぁ…」

 今ので奴を生き埋めにする事ができた。致命傷とはいかずも、かなりのダメージを負っているはず。再生させるにもすぐには動けないはずだ。しかもちょうど、上空に発煙弾が登っていくのが見えた。どうやらレデリカの所も復旧できたらしい。なら後はリースが来るまで奴を見張るだけ。そう思い、安全な場所まで離れようとした…次の瞬間、突然後ろから岩が転がる音が聞こえてきた。

「―――っ!?」

 嫌な予感を覚え後ろを振り返ると、積まれた岩石から4本の腕が飛び出し、地面に思いきり叩きつけると、中からTODLFが激しい咆哮を上げながら這い出てきた。

「ゥ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッッ!!」

 突然変異…!?

 瞬時に脳裏に浮かんだ言葉。這い出てきたTODLFには、これまで無かった人の手の形をしたものが形成されている。
 恐らく奴は生命危機に陥り、先の戦闘で多くのAGUを捕食し取り込んだ事によって形状が変化したのだろう。更に厄介なことになった。
 TODLFはアメリアを見るや否や顔を大きく裂き、何重にも重なる牙を剥き出しにして這い迫ってくる。

「っ…」

 奴を見て、精神が削ぎ落とされていくのを感じる。
 TODLFの対抗手段は、身体を真っ二つにするか、或いは再生が追いつかないまでにダメージを与えるかなのだが、ここまで再生能力が高いと今の装備では手の打ちようが無くなってくる。だがアメリアは歯を食いしばり、ライフルを構えた。

『―――』

 脳裏に浮かぶ荒廃した一帯。

『―――アメリア』

 そして走馬灯のように響く懐かしい声。

 ここで負けてなんていられない…

 何のために2年間頑張ってきた?弱い自分を捨てるため、大切な人を救い出すためだ。

 この先にだって行かせない…!

 あの時の悲劇も繰り返させない。再び目の虹彩が真紅に輝き、ライフルのグリップを強く握ってトリガーを引き絞った。しかし放たれた銃弾は、全長15mはある巨体にもかかわらず、地面を蹴って躱された。

「っ…!」

 続けざまに何発も狙い撃つ。だが、まるで弾の軌道が読まれているかのように掠りもしなかった。

「ちょこまかと…ッ!」

『ヴァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッッ!!』

 距離が近い。
 全弾使い果たした弾倉を捨て、腰背部から予備を取り出そうとした時、TODLFの鋭利状の腕が大きく振り上げられ、叩きつけるように振り下ろされた。
 既のところでライフルを盾にし攻撃を防ぐが、そのまま強引に押し込まれ吹き飛ばされてしまった。

「あぁあッ!」

 地面を転がりながらもなんとか受け身を取り、次の攻撃に備えるべく顔を上げるが、T.O.D.L.Fの鞭のように振るってきた腕がアメリアの腹部を強く打ち据えた。

「か…はッ…」

 派手に吹っ飛ばされたアメリアはそのまま地面を転がり、木の幹に激突する。

「ゲホッ  ゲホッ…」

 アメリアは腹を押さえ、苦しみ悶えた。胃の中にある異物が込み上げてきそうになる。それでもアメリアは痛みに耐え立ち上がるが、顔を上げるまもなく奴の腕がアメリアの首に絡まり、幹に叩きつけられた。

「か…あ……っ」

 徐々に持ち上げられ、足が地面から離れていく。

「ぁ……ぐ…っ…」

 息ができない。何とか首から解こうとホルスターから拳銃を抜くが、腕に向けて撃つ瞬間に締める力が強まり、銃を地面に落としてしまった。

「か……っ…ぁ…!」

 意識が消えかけ、視界が暗くなっていく。

「ヴゥ"ゥ"ッ!」

 TODLFは唸りを上げ、まるで嘲笑うかのように口角を引き上げている。

 ……ここまで…か…

 何の抵抗もできない。

 …レデリカ…ごめん……

 約束を守れず、無茶をしてしまった。

 …でも……これで守…れた…よね……?

 装置が復旧してどのくらい経ったのかは分からない。だがこれで十分に時間は稼げた。後はリースが何とかしてくれる。

 ……姉さん…

 身体の力が抜けていく。目尻に大粒の涙が浮かび、目の前にずっと会いたかった人の姿が映る。

「……ごめん…」

 晴らせられない後悔。

「…たす…けに…行けられなくて…ごめ…ん…」

 涙が頬を伝い、意識が消えかけ―――

「―――やめろォォォーーーーーーーーーーーーーッッ!!」

 だが突然、右から声が聞こえた。

 ………?

 聞き覚えのない声。AGUでは無い。目だけで声のした方向を見ると、必死の表情をした青年がこちらに向かって走って来ていた。
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