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家族編
36 【サイド】国王の後悔②
俺は完全に第三王妃セリーナに溺れた日々を毎日過ごしていた。
彼女と過ごす時間は、今までと違う世界で、相手が自分を見てくれて、愛する人を思いやる優しい世界だった。
彼女の笑顔、声、時折見せてくれる踊りは最高だった。
今までのように、子作りすら強制される世界ではなく愛されて産まれてきた子供だった。
自然と笑顔と会話が溢れ、これが家族かと涙が出た。
それなのに、平民の踊り子を王妃にしたことで、自分やセリーナ、そしてゲオルクに対して周囲の視線は冷たかった。
「仕事が滞っております。第一王妃がやってくださっているからなんとか回っておりますが、王のサインが必要なものも多数残されております」
「第三王妃の服装はなんとかなりませんか?周りのものも目のやり場に困ります」
「ゲオルク様の物言いで、周囲の王子が困惑しています。」
苦情ばかりだ。
俺が思い通りに動かないのがそんなに腹立たしいのか?
「仕事は第一王妃にして貰えばいいだろ?
窮屈で不慣れなのに王宮に嫁いでくれた第三王妃に敬意はないのか?ゲオルクはまだ小さいのに、文句しかいえない王子を育てている第一、第二王妃の教育なんて碌なもんじゃないな?」
俺は侍従長に、第三王妃が困らないように、王宮内で着るドレスや宝石を、私からの贈り物として定期的に贈るように指示を出す。
「身の回りを整える侍女も専属のものをつけてはいかがでしょうか?その...ドレスなどを一人で着用するのは難しいですし、他の王妃も専属の侍女がおられますよ」
他の王妃にはいて、第三王妃には専属の侍女がいない。
それを聞いてカッとする。
だが、セリーナ自身が常に人がいることを望まず、その侍女も第一王妃の息がかかっているのではないか?と疑う。
「会うたびに、第一、第二王妃は、自分に教養がないと虐めてくるの。マナーや礼儀の勉強をしないとダメって。頑張って勉強してるのにいじめてくるのよ。
ゲオルクも他の王子から嫌がらせを受けているみたいで、可哀想で...」
セリーナは泣き始める。
俺から見たセリーナは、唯我独尊で、勝ち気で、自分が決めたもの以外に頭を下げることを嫌がることが魅力だった。
それなのに、第一王妃たちが、自分たちと同じようになれと強要してくるなんて──
「俺が第一王妃と第二王妃をとっちめてやるよ」
そういうと、セリーナはゲオルクに報復があってはならないと首を横に振った。
様子をしばらく見ていると、侍従長に頼んだ贈り物が届く。
最新のおしゃれなドレスや一人でも着やすいもの、使い回しができそうな宝石などで、服のことを何か言われることは無くなったとセリーナは嬉しそうにしており、まずはホッとした。
「ゲオルクの服までたくさん準備してくれたのね。あの子も喜んでいるわ」
そうお礼を言われ、俺は気が回らない部分を侍従長に頼んで良かったと感じる。
セリーナは美しく、第一王妃や第二王妃より、ドレスもとても上手に着こなした。
社交界でも、俺は第三王妃を連れて歩くようになる。
遠くでポツンとしている第一王妃や第二王妃を見ると気分が爽快になった。
マナーなどはなってなくても、彼女は王妃で、他の貴族よりも君が上なんだから自信を持つように伝え続けた。
セリーナも、俺と共に自信を持って社交の場に出るようになったと思っていた。
だが──
「父上、母上が第一王妃のお茶会でどれだけ辛い思いをされているかお気づきですか?母一人守れない方が、国を守れるのでしょうか」
息子ゲオルクが、私とセリーナの寝所に突入してきたのである。
愛する第三王妃との間にできた息子にまで、王としての資格がないと言われたことに俺は激昂し、ゲオルクを謹慎、そのまま第一王妃のところに飛び込んで行った。
王妃は、夜にも関わらずまだ仕事をしていた。
突然、怒りと共に飛び込んできた俺を見て、鉄仮面の顔が剥がれ目を丸くしている。
だが、そんなこと関係なかった。
俺は第一王妃を平手打ちし、更に殴り飛ばそうとするところを周囲の者たちから止められた。
「なんで止める!俺は王だ!こいつが大したこともできない、王に愛されることもない自分を棚に上げて、第三王妃を虐めて罵るから注意しにきただけだ。
出来損ないの王妃が!マナーがなんだ?育ちがなんだ?お前が小さい時から何を必死にやっても、第三王妃に何一つ叶わないだろう。それを、偉そうに!」
俺に叩かれた第一王妃の頬がみるみる間に赤く腫れ始める。
その時、初めて一筋溢れる涙が第一王妃から流れるのを見た。震えていた。
その瞬間冷静になり、自分の手のひらに感じた衝撃を思い出し、女性に手を上げた自分も恥ずかしくなる。
「もういい!」
第一王妃をボロボロに責め立ててやって、俺はスッキリしたはずだったのに、罪悪感だけが襲ってきた。
第二王妃のところにも行ったが、第一王妃に怒りをぶつけたおかげで少し冷静に話ができたはずだった。
だが、第二王妃は、その俺の思いとは裏腹に烈火の如く怒り出す。
「あなたは、第一王妃や私が、第三王妃からどれだけ馬鹿にされてきたかご存じなの?王の寵愛がいただけなくて可哀想だって。こんなに良い血筋とマナーを身につけても、無駄だって。
それでも、第一王妃は、第三王妃が恥をかかないように、ゲオルクが悪く言われてはいけないからって、目立つ行動は、散々注意してたわよ。
そんなに好きな方なら、他の貴族たちから蔑まれないようにしっかり教えて差し上げたら?もう遅いでしょうけどね。」
俺は愕然とした。
第二王妃が怒りに任せて俺を怒鳴る姿を、部屋の端で子供達が怯えながら聞いている。
俺はその視線に耐えきれなくなり、無言で部屋を去っていった。
俺は、ヤコブに依頼して、第三王妃の評判を調べてもらうことにした。
だが、ヤコブからも嫌な顔をされる。
「アレク、妻を多く持つお前の大変さは分かるけどね。持つからにはみんなに敬意を示さないといけないよ。調査するまでもないよ。第三王妃は、一生懸命息子のために王宮に馴染もうとしている。でも、他の王妃のように、そのための訓練をずっと受けていたわけではない。当然浮くのは当たり前だよ。そのフォローを誰がするんだ?お前しかいないだろう」
「しているよ。身なりなどはきちんと侍従長に頼んで、服や宝石を贈ってもらっているし、第三王妃から聞いて他の王妃や貴族から嫌がらせを受けた話も聞いて相談にのっている」
「それは本当に嫌がらせかい?もちろん、嫌がらせのように第三王妃に聞こえよがしにいう貴族がいるのは知っている。だが、少なくとも第一王妃は、お前が愚王と見られないように、第三王妃を立てて庇っているよ。私は、調査しない。自分の耳で聞いて判断した方がいい」
ヤコブは俺を突き放すように、調査依頼を拒否した。
「なんで!王は俺だ。お前は、王の元、動く組織にいるはずだろう?」
俺は、怒りで拳を握りしめる。その拳は握りすぎて白くなっていた。
「お前がどう思おうと、兄だからだよ。お前は俺と違い、自分の好きな人と結婚して、愛する人との間に子供も産まれた。俺からすると羨ましいよ。だったら、王妃とその子供を本当の意味で守らないとダメだ。
第三王妃の言い分のまま、ただ優しくしても、彼女がずっと王族として生きていく道を苦しくするだけだよ。
少なくとも、第一王妃は敵じゃない。第二王妃もきちんと彼女の努力ややってきたことを認めてあげなさい。努力したことを軽んじられることの苦しみはお前が一番知っていたことだろう?」
ヤコブは、話は終わりだと告げる。
その後、俺が何を言っても首を縦に振らなかった。
そこまで言われても俺は、腹が立つだけだった。
ヤコブが俺のことを思って言ってくれていることが、わかっていなかった。
それからまもなく、事件は起きた。
第三王妃は第一王妃のお茶会で倒れ、意識が回復することなく帰らぬ人となったのだ。
どんなに戻ってきてくれと泣き喚いても、ゲオルクが第一王妃に殺されたのだと言っても、俺は何も出来なかった。
いや、何もしなかったから、第三王妃が殺されたと気づくのは、もっと後──
ゲオルクが調査課に入り、自分を見つめ直し、仲間と王妃が亡くなった遺品の中身をギフトで解明してからだ。
すでに時は20年近く経った今解き明かされた。
そのきっかけは、第五王妃が再び命を狙われる可能性があることを、第一王妃から知らされたことだ。
俺は本当の意味で自分が犯した罪を分かっていなかったのだ。
彼女と過ごす時間は、今までと違う世界で、相手が自分を見てくれて、愛する人を思いやる優しい世界だった。
彼女の笑顔、声、時折見せてくれる踊りは最高だった。
今までのように、子作りすら強制される世界ではなく愛されて産まれてきた子供だった。
自然と笑顔と会話が溢れ、これが家族かと涙が出た。
それなのに、平民の踊り子を王妃にしたことで、自分やセリーナ、そしてゲオルクに対して周囲の視線は冷たかった。
「仕事が滞っております。第一王妃がやってくださっているからなんとか回っておりますが、王のサインが必要なものも多数残されております」
「第三王妃の服装はなんとかなりませんか?周りのものも目のやり場に困ります」
「ゲオルク様の物言いで、周囲の王子が困惑しています。」
苦情ばかりだ。
俺が思い通りに動かないのがそんなに腹立たしいのか?
「仕事は第一王妃にして貰えばいいだろ?
窮屈で不慣れなのに王宮に嫁いでくれた第三王妃に敬意はないのか?ゲオルクはまだ小さいのに、文句しかいえない王子を育てている第一、第二王妃の教育なんて碌なもんじゃないな?」
俺は侍従長に、第三王妃が困らないように、王宮内で着るドレスや宝石を、私からの贈り物として定期的に贈るように指示を出す。
「身の回りを整える侍女も専属のものをつけてはいかがでしょうか?その...ドレスなどを一人で着用するのは難しいですし、他の王妃も専属の侍女がおられますよ」
他の王妃にはいて、第三王妃には専属の侍女がいない。
それを聞いてカッとする。
だが、セリーナ自身が常に人がいることを望まず、その侍女も第一王妃の息がかかっているのではないか?と疑う。
「会うたびに、第一、第二王妃は、自分に教養がないと虐めてくるの。マナーや礼儀の勉強をしないとダメって。頑張って勉強してるのにいじめてくるのよ。
ゲオルクも他の王子から嫌がらせを受けているみたいで、可哀想で...」
セリーナは泣き始める。
俺から見たセリーナは、唯我独尊で、勝ち気で、自分が決めたもの以外に頭を下げることを嫌がることが魅力だった。
それなのに、第一王妃たちが、自分たちと同じようになれと強要してくるなんて──
「俺が第一王妃と第二王妃をとっちめてやるよ」
そういうと、セリーナはゲオルクに報復があってはならないと首を横に振った。
様子をしばらく見ていると、侍従長に頼んだ贈り物が届く。
最新のおしゃれなドレスや一人でも着やすいもの、使い回しができそうな宝石などで、服のことを何か言われることは無くなったとセリーナは嬉しそうにしており、まずはホッとした。
「ゲオルクの服までたくさん準備してくれたのね。あの子も喜んでいるわ」
そうお礼を言われ、俺は気が回らない部分を侍従長に頼んで良かったと感じる。
セリーナは美しく、第一王妃や第二王妃より、ドレスもとても上手に着こなした。
社交界でも、俺は第三王妃を連れて歩くようになる。
遠くでポツンとしている第一王妃や第二王妃を見ると気分が爽快になった。
マナーなどはなってなくても、彼女は王妃で、他の貴族よりも君が上なんだから自信を持つように伝え続けた。
セリーナも、俺と共に自信を持って社交の場に出るようになったと思っていた。
だが──
「父上、母上が第一王妃のお茶会でどれだけ辛い思いをされているかお気づきですか?母一人守れない方が、国を守れるのでしょうか」
息子ゲオルクが、私とセリーナの寝所に突入してきたのである。
愛する第三王妃との間にできた息子にまで、王としての資格がないと言われたことに俺は激昂し、ゲオルクを謹慎、そのまま第一王妃のところに飛び込んで行った。
王妃は、夜にも関わらずまだ仕事をしていた。
突然、怒りと共に飛び込んできた俺を見て、鉄仮面の顔が剥がれ目を丸くしている。
だが、そんなこと関係なかった。
俺は第一王妃を平手打ちし、更に殴り飛ばそうとするところを周囲の者たちから止められた。
「なんで止める!俺は王だ!こいつが大したこともできない、王に愛されることもない自分を棚に上げて、第三王妃を虐めて罵るから注意しにきただけだ。
出来損ないの王妃が!マナーがなんだ?育ちがなんだ?お前が小さい時から何を必死にやっても、第三王妃に何一つ叶わないだろう。それを、偉そうに!」
俺に叩かれた第一王妃の頬がみるみる間に赤く腫れ始める。
その時、初めて一筋溢れる涙が第一王妃から流れるのを見た。震えていた。
その瞬間冷静になり、自分の手のひらに感じた衝撃を思い出し、女性に手を上げた自分も恥ずかしくなる。
「もういい!」
第一王妃をボロボロに責め立ててやって、俺はスッキリしたはずだったのに、罪悪感だけが襲ってきた。
第二王妃のところにも行ったが、第一王妃に怒りをぶつけたおかげで少し冷静に話ができたはずだった。
だが、第二王妃は、その俺の思いとは裏腹に烈火の如く怒り出す。
「あなたは、第一王妃や私が、第三王妃からどれだけ馬鹿にされてきたかご存じなの?王の寵愛がいただけなくて可哀想だって。こんなに良い血筋とマナーを身につけても、無駄だって。
それでも、第一王妃は、第三王妃が恥をかかないように、ゲオルクが悪く言われてはいけないからって、目立つ行動は、散々注意してたわよ。
そんなに好きな方なら、他の貴族たちから蔑まれないようにしっかり教えて差し上げたら?もう遅いでしょうけどね。」
俺は愕然とした。
第二王妃が怒りに任せて俺を怒鳴る姿を、部屋の端で子供達が怯えながら聞いている。
俺はその視線に耐えきれなくなり、無言で部屋を去っていった。
俺は、ヤコブに依頼して、第三王妃の評判を調べてもらうことにした。
だが、ヤコブからも嫌な顔をされる。
「アレク、妻を多く持つお前の大変さは分かるけどね。持つからにはみんなに敬意を示さないといけないよ。調査するまでもないよ。第三王妃は、一生懸命息子のために王宮に馴染もうとしている。でも、他の王妃のように、そのための訓練をずっと受けていたわけではない。当然浮くのは当たり前だよ。そのフォローを誰がするんだ?お前しかいないだろう」
「しているよ。身なりなどはきちんと侍従長に頼んで、服や宝石を贈ってもらっているし、第三王妃から聞いて他の王妃や貴族から嫌がらせを受けた話も聞いて相談にのっている」
「それは本当に嫌がらせかい?もちろん、嫌がらせのように第三王妃に聞こえよがしにいう貴族がいるのは知っている。だが、少なくとも第一王妃は、お前が愚王と見られないように、第三王妃を立てて庇っているよ。私は、調査しない。自分の耳で聞いて判断した方がいい」
ヤコブは俺を突き放すように、調査依頼を拒否した。
「なんで!王は俺だ。お前は、王の元、動く組織にいるはずだろう?」
俺は、怒りで拳を握りしめる。その拳は握りすぎて白くなっていた。
「お前がどう思おうと、兄だからだよ。お前は俺と違い、自分の好きな人と結婚して、愛する人との間に子供も産まれた。俺からすると羨ましいよ。だったら、王妃とその子供を本当の意味で守らないとダメだ。
第三王妃の言い分のまま、ただ優しくしても、彼女がずっと王族として生きていく道を苦しくするだけだよ。
少なくとも、第一王妃は敵じゃない。第二王妃もきちんと彼女の努力ややってきたことを認めてあげなさい。努力したことを軽んじられることの苦しみはお前が一番知っていたことだろう?」
ヤコブは、話は終わりだと告げる。
その後、俺が何を言っても首を縦に振らなかった。
そこまで言われても俺は、腹が立つだけだった。
ヤコブが俺のことを思って言ってくれていることが、わかっていなかった。
それからまもなく、事件は起きた。
第三王妃は第一王妃のお茶会で倒れ、意識が回復することなく帰らぬ人となったのだ。
どんなに戻ってきてくれと泣き喚いても、ゲオルクが第一王妃に殺されたのだと言っても、俺は何も出来なかった。
いや、何もしなかったから、第三王妃が殺されたと気づくのは、もっと後──
ゲオルクが調査課に入り、自分を見つめ直し、仲間と王妃が亡くなった遺品の中身をギフトで解明してからだ。
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