ミニュイの祭日

月岡夜宵

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前章 星降る夜(ニュイ・エトワレ)

昔話の花は散る

 夕日の差し込む庭園で僕はもう動けそうになかった。反対に、婦人たちは元気そうに頷き合ってはおしゃべりに花を咲かせている。かしましい声であれはこれはと尋ねられ僕の方はすっかりへとへとだった。


 ほのかに温かい光を浴び、眠気がやってきた頃、ご婦人方がエマ様へ向けてお礼の気持ちを伝える。

「大変麗しい主従関係でしたわ」
「苦しゅうないぞ」
 彼女らのお礼に満足げに答えていた。
「エマったら……、あなた、どこの陛下よ」
「あら? 陛下に失礼だわ」

 なんでもなさそうに答えるエマ様はさっぱりとしている。

 軽妙なやりとりを交わすご学友だったそのお友達も気を良くしながら答えた。

「それもそうね」、と。

 納得した婦人も気さくな笑顔をみせるのだった。




「わたくし達はそろそろお暇しましょうか」
「そうね。暗くなる前にお開きですわね」

 他の彼女らが席を立つ。
 エマ様は扇子を閉じた。
 花詠みの集いの主催であるエマ様が応じるように腰を上げ、続く。

 僕もそれに習って、立ち上がった。

「まだ余韻に浸っていたいところですが……、それではみなさま」

 婦人たちのごきげんよう、という挨拶を最後に、心労の絶えないめまぐるしいお茶会は、ひっそりと閉ざされた。秘密の中庭のように。




 貴婦人たちのお見送りを終え、僕は執事長のゴーザさんと一緒に簡易のテーブルを片付けている。

 エマ様は、卓に頬杖をつきながら力の抜けた様子でくつろいでらっしゃる。その姿はだらけモードなリュカ様に似ていて、たいへんお貴族様っぽくないものである。

 残りのテーブル席を占有して邪魔をするエマ様に、ゴーザさんはしっかりと苦言を呈していた。

 ――僕も見習うべきだろうか?
 リュカ様にだってあんな風にギャフンと……、なんかニュアンスが間違っているような気がするけれど、ああいう風に、びしっと釘を刺したいもの。
(って、そもそも指摘できることがあんまりないや)
 数段あの方のほうが上手うわてであることを思い出す。
 そのタイミングで食器を芝に取り落としそうになり、僕は二重の意味で青くなった。


 お茶会が終わって肩の荷が下りた僕のもとへ、ゴーザさんの指示が飛ぶ。
「ルナ、こっちはいいからおまえはご主人様のもとへ行きなさい」
「は、はい!!」
 踵を返して走り出す。
 しかし、すぐに叱責が飛んできた。
「芝の上を走らない!」
「は、いいーぃぃぃ……」
 情けない声をあげながら僕は急ぎ足でリュカ様を探し始める。




 リュカ様を探して屋敷内に飛び込んだ。ゴーザさんにはああ言われたが、気になって仕方ないことがあったのだった。お茶会を抜け出し、僕を野獣の群れに取り残してまで、彼は一体、何をしているのか。

「あれ? こっちじゃないな」
 
 慌てて飛び込んだせいで使用人たちの居室がある棟に入ってしまった。
 数歩進んでから引き返そうとする。
 と、自分の仕事部屋が目についた。

(ちょっとお昼寝……は正式にサボり認定されちゃったもんなあ。またリュカ様に怒られるわけにはいかないし)

 わるい考えにぶんぶんと頭を振って、誘惑を断ち切った。
 しかし、昔話のせいで心が妙に落ち着かない。
 少し休憩だけでも、と思って扉を開いた。

(あれ、開いてる……)

 鍵をかけ忘れたのか、扉は簡単に開いた。カーペットを靴底で踏みながら机の前まで向かう。中を見渡すが今朝と変わった様子は……、あ。

「また増えてる……? ――はじめまして、新入りくん。君もフレデリック様に連れて来られたのかな?」
 
 学習机に乗っていたぬいぐるみを抱える。
 その子は体のわりにつぶらなひとみをした、くまのぬいぐるみだった。
 もうおもちゃのお土産はさすがにないのではと思いつつ、人目を忍ぶように、抱きしめた。首元がくすぐったくなるようなふわふわの心地だった。この子はくまだけれど、とりでもかわいいだろうな、と思わずにいられない感触だ。ポテンシャルがすごい。

「ふふふ、あー……これ思い出すなー」
 ぬいぐるみを撫でながら、お茶会では語られなかった昔のことが過った。




 何を隠そう、僕が執事として見習いになりたての頃はそりゃあもう、酷かったのである。
 リュカ様と、両親ふたりとの距離感がいきなり変わって、心も体も追いつかなかった。


 十二歳の誕生日、それが僕の契機である。


 その日は朝から食卓に集まるも、みな静かだった。
 僕は朝からそわそわとして、食卓に変化がないことに、めざとく気づいた。そう、例年までなら、食卓には誕生日の飾りがあり、冷蔵庫にはシェフ渾身のケーキが控え、もちろん誕生日の贈り物だってあった。
 しかし――。

「ごめんね。もう、ルナへの誕生日プレゼントはないんだ」

 呆然とした。
(もう、って。まさか二度と、ってこと?)

 代わりに渡されたのは、執事服一式に、手帳と万年筆だった。夜には部屋の移動が完了しており、寝室だけはリュカ様の隣に移った。仕事用の部屋として、使用人棟の部屋も与えられて――。

 だが一番堪えたのは、家族だった人たちとの接し方だった。今まではかわいいかわいいと甘やかされていたのに――口では今も褒めてくれるが――こと仕事としての観点では、他の使用人と区別することなく仕事量を与えられ、習うところから始まっていたのだ。教える立場からも、とくに直属の主人のリュカ様と執事長のゴーザさんは手厳しかった。ふたりは甘さの一欠片も許さぬほどに、細部まで厳しく、なかなか合格点がもらえなかった。いまも及第点ではあるが、それすら及ばないほどに。


 正直、メンタルがやられていた。

 ダメ出しばかりの日々に僕は鬱屈とした。気落ちする暇もないほど忙しくはあったけれど、同時に、逃げ出したい、そんな気持ちと闘う日々だった。

 気力はあれど、やる気が空回りする。満足に仕事をこなせないこともあったが、なにより甘やかされ、ちやほやされるクセがぬけないせいで、ちょっとしたことで落ち込んでしまう自分が情けなかった。

 どうしてフレデリック様もエマ様も、はてはリュカ様まで僕に厳しくするのか。それが、わからない。

 やさしくない彼らに絶望し、自分には失望する毎日。つらい、そうこぼす余裕すらなくて……。





 そんな、ある日のことだった。


 突き放されてからまともな接触も減った頃、朝食も抜きがちになり、朝起きるのが億劫になっていた。それでもシャツにそでを通し、屋敷に顔を出すが、ふいに叱られたせいで、とうとう僕の涙腺は決壊した。なんてことない、身だしなみのチェックで。

 もはや我慢しきれず、僕は屋敷から逃げた。使用人部屋まで行くと、膝を抱えて泣きじゃくった。もういい、もうやだ、彼らの会うことさえつらくてたまらなかった。逃げ出したい一心で、暗い思考に囚われていると、ふと扉の隙間から紙が差し込まれた。

 泣きつかれた頃、僕は頑なに開けなかった扉の方へ這いずるように向かった。そして、メッセージを受け取った。


『応援してる』


 ただ、それだけの簡素な文字の羅列だった。
 裏をめくってもメッセージカードはまっさら。
 それでも、彼らは、彼は。

 やりきれてないなりのがんばりを認めてくれていた。


 背中を押す言葉が、僕の心に、火をつけた。


 辛い時も苦しい時も悲しい時も、僕はリュカ様の筆跡で書かれたメッセージを心の中で思い出して、奮起する。それは、今だっておなじように。

 みんな、ちゃんと僕の仕事ぶりを、僕という存在を認めてくれている。それは家族だった人たちも使用人の人たちも、変わりなく。

 立場が変わっただけで、僕は彼らの愛情を失ったわけではないのだと、はっきり自覚した。だから、その心に報いようと、僕は奮起している。多少の失敗は……まあ大目に見てほしいと思ってしまうが。こればかりは仕方ない。


「懐かしいなぁ……もう二年も経ってるのか」
 誰にとも無くつぶやき、メッセージカードが収納されている引き出しに触れた。

 その時、扉の向こう側からかすかな声がした。

(あれは……リュカ様の声、かな?)




 扉を指の隙間ほど開けて、外の様子をうかがう。中腰になったのは引け目を感じてだが、目線の先にはフレデリック様を呼びかけるリュカ様がいた。

「父様! 例の物・・・は!」
 切羽詰まった様子で、リュカ様が旦那様を呼ぶ。
 リュカ様は、ちゃっかりと正装を解いておられた。屋敷での普段着で、仕事終わりのフレデリック様に迫っている。

(それにしてもおふたりが使用人の棟にいるなんて珍しい)

 声をかけられたフレデリック様は苦笑すると、「まるで怪しい取り引きみたいじゃないか」と突っ込んだ。対して、リュカ様は再度催促するように急かした。

「はいはい、リュカはせっかちだな。用意してあるよ、これが報酬だ」
「ほお、たしかに」

(なんか目の色が変わった? 一体、どんなご褒美を……?)

 気になって仕方ない僕は半身ずらして扉からもっと覗こうとする。

「君はちゃんと参加してなかったみたいだけど……――いまさらか」
「ええ。母上の思い出話は耳にタコができるほど刷り込まれているので」
「覚えるほど学習したってかい」
「暗記するまでもありませんがね」

 ふたりの会話を耳にしながら、必死でリュカ様の手元を注視していると、紙の束のようなものを握っているようだった。

(うお……あとっちょっと……で)

 どうにかこうにか工夫して角度をつける。しかし、リュカ様の胴体と柱の影のせいでじっくり見えない。

 だからか、僕は自分の目的も今の格好も忘れて夢中になっていた。 
 
「ところでお父上、気づいてますか」
「無論だよ。子ねずみちゃんの熱視線だろ」
「子ねずみ……? はー、アレはどうみても不審者ですよ」
「でも身ぎれいだね」
「は……? あー、まだ着替えてないのかよ、ったく」

(もう、あといっ……ふぇ?)
 開閉の音を立てないように扉から半身を乗り出していると、視界にかかる、暗い影。そろっと天井の方を見上げると、間近には。


「もはやのぞきじゃなくなってるぞ」
 呆れた、リュカ様の黒い双眸。

「んぎゃあ!? バレてる~~~~!!」
「このばか、主人の会話を盗み聞きするなと何度言ったらわかる! 機密情報があったらどうするんだ」
 とんっと弱い力でデコピンを食らう僕。
 おでこを押さえたら、本格的に体勢が崩れて、リュカ様に寄りかかってしまう。
 リュカ様はなんてことない風に僕を受け止めた。
 ひさしぶりの昼間の接近に胸が高鳴った。そういえば、今、僕……結構いい身なりで……。吊り橋効果的な間違いがあっても不思議では……。

「ふむ。やはり小ねずみではなく、」
「今ドブネズミっていいそうになりましたよね!?」
「あほか! さすがにそこまで言わないわ! 第一、そんなこと口にしてみろ、母上とメイドに殺されるぞ」
「…………それもそうですね」

 納得していないでどけと叱られたので、大人しく引いた。

「ほんと仲良しでなによりだよ」
「「どこがですか!!」」
「う~ん。そういうところ?」

 ふたりして反論していると、リュカ様の手元から何かが落ちた。通路のカーペットにひらひらと舞い落ちた一枚の紙を拾う。

「これは……写真? ……んぐがあ!?」

 表をめくって僕は激しく後悔した。そして、リュカ様の性悪な魂胆も推察がついた。おそらく彼は。

「ちっ、気づくのが早いな。もったいぶってみせてやろうとしたのに」
「な、なななな、なんで女装した時の写真なんか!」
「父上にねだったからな」
「そういうことじゃないでしょう!?」
 だめだ、頭が混乱してきた。

 僕の手には、ピンクのドレスを着て鼻を鳴らす、幼い頃の写真があった。ひらひらふりふりで、女の子ならさぞ喜んだだろう衣装。馬子にも衣装で、何も知らずに見たら、たしかにかわいい女の子かもしれない……、僕はまぎれもない男子だが。

「使用人棟の押し入れに、入り切らないアルバムは収納してあったからね。大半のコレクションはエマが持ってるから僕が残して置いたのはこれだけだね」
「案外少ないですね」
「え……エマ様が管理……?」
「もっとほしいなら彼女に頼むといいよ」
「そうですね」
「そうですね!?」

 びっくりして二度見した僕をよそに、リュカ様は脳内のそろばんを弾いている様子だった。きっとエマ様にねだるシミュレーションをしているのだ。

「下心ありなリュカ様なんて珍しいなって思ったら、ただのいやがらせじゃないですかー!」
「お前も含みがあるじゃないか」
「くっ……否定はできないッ」

 奥歯を噛み締めてにらむも、主には全く通用していないようだ。

「他にはどろんこまみれのと、ころんだ瞬間、あとは情けなく泣いてる場面だな」
「なんで不憫な場面ばっかり!?」
「ルナくんは写真映り以前にタイミングが悪くてね。そういうものが多いんだよ。だからエマから払い下げられたってわけさ」
「あ、ああー……」
「なるほどな」
「あの思い出話をきいた後だとダメージがでっかいです、ぐすん」

「はは、やっぱり聞かない方が正解だったろ?」
「ぐぬぬ……逃げ出した人が得するなんて、解せません!」

 写真を奪い返そうと力付く襲いかかるも、リュカ様の体躯に敵うかなうはずもなく、天へ高々とあげて、こちらを挑発してくる始末。むきになってジャンプするも、届くわけがなかった。

 僕は頬を膨らませて反論した。

「ずるい……リュカ様のいじわる! 普通は年下・・に譲るものでしょう!? なのにお兄様は僕にいじわるばかり……不公平、……あれ?」

 激昂している最中、様子のおかしくなったリュカ様。口元に手を当てて視線を左右にさまよわせている。いつになく困惑した様子で、黙れというが、ほんのりほっぺが色づいており、僕の方こそ固まった。
(え、なに、どういうこと!?)

「それはね、」
「父上! 言わなくていいです!! ルナもこれ以上詮索するな、いいな!?」





 この時僕は知らなかったが、後でこっそり知らせにきたフレデリック様の話によれば……。どうもエマ様の昔話に引っ張られて、なじみのない呼称をしてしまったらしいとかで、うん。ああね、そういう、うん、そっか……そうかー……。

おにいさま・・・・・って、ぼくのぽんこつううううう)

 クッションを叩きながらやり場のない羞恥心に苛まれることになろうとは、思ってもみなかったのである。なお、まんざらでもなさそうだったとか、フレデリック様、お口にチャックしてくださあーい!

 挙げ句。さり際にポンポンと僕の頭に手をおいたリュカ様も、知らずに思い出に引っ張られていたと思うのは、僕だけでしょうか。
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