令嬢達が海上で拉致されたら、スケスケドレスで余興をさせられました

2

 




実はこの誘拐は仕組まれたものだった。



裏にいるのは令嬢達の国の隣国の貴族。



人身売買で私服を肥やしているその男は、もっと金になる商品を手に入れる為、令嬢達が定期的に乗るこの船の船会社を金で乗っ取り、この時を待っていたのだ。



捕らえられた5人の令嬢はこれから自分たちの身に起こる悲劇を想像しながらただ震えるしかない。



何時間か船の物置に詰め込まれたあと、男達に連れ出され別の豪華な客船に移される。



そして猿轡を噛まされる。



「「うぅぅ……」」



恐怖で涙を流す令嬢たちを見ても誰一人助けてはくれない。
寧ろ下品な笑いを浮かべるだけだ。



そして大会場のような大きな広間に連れていかれると、そこには仮面をつけた貴族たちが大勢待ち構えていた。


同じ階級の男達を見て令嬢達はようやく抵抗し始めた。こんなところで慰め者にされたことが知られれば、無事に解放されたとしても一生社交界には出られなくなる。



「んんーー！！！」



「暴れるな！」


ビシイィン！！と床に鞭が打たれた。



「暴れるなら、その柔肌に一生残る傷を残すことになるぞ。」


そう言われれば令嬢達は一斉に固まる。



それは、花よ蝶よと大事に育てられてきた令嬢達にとってはあまりに惨い現実だった。