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祈りの歌
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どこからだろうか?
美しいく、優しい祈りの歌・・・
その歌声でアレックスは目覚めた。
「シェヘラ・・・?」
アレックスは、ゆっくりと体を起こす。その感覚は、昨日までのものとは大分違っていた。疼きはするものの体を起こしても激痛が襲って来ることはない。しかも、心なしか体が軽い気がした。
アレックスは、ベッドからゆっくりと足を下ろす。そして、やはり大丈夫なこ事を確認すると、バランスを取りながら立ち上がり、部屋の唯一の出口である扉の方へと歩いて行った。
扉の向こうは、続きの部屋となっていた。先ほどまでいた部屋よりも広々としている。一段低くなったところには、暖炉や水桶などがある。シェヘラが寝ていただろうソファと、それに合わせた低い机。元のへやと同様、壁には沢山の引き出しと、本が並んでいる。流石に、天井には、草花は吊るしてはいないようだ。それにしても。こちらの部屋も、薬草の香りがし、整然と整えられてある。
「女臭さが全くない家のようだな・・・」
アレックスは、歌声のする外へと足を運んだ。
一歩外に踏み出すと、アレックスは、息を飲んだ。
背の高く、緑繁った木。その下に木漏れ日の中、鮮やかな色彩が飛び込んできた。見たこともない無数の草が緑濃く生え、なんとも言えない芳しい香りと美しい花々が咲き誇る。そこはまるで、マジェスマルの森・・・
アレックスはめまいを覚えたが、静かに深呼吸をする。・・・そう、ここはマジェスマルの森ではない・・・
アレックスは、目の前にそびえる大樹の下へと歩いていった。空をも覆い尽くす様に枝を伸ばした大樹の下から、あの祈りの歌が聞こえてくらのだ。
アレックスは、歩みを止めた。そして、その歌声にしばらく耳を傾ける。
大樹の下、祈りの歌。素朴なメロディを優しくしっとりと、それでいて荘厳に・・・
世界を包みこむ様に歌っていたのは、夜の空を集めた様な、美しい黒髪の・・・シェヘラだった。
シェヘラは、一日の始まりに『星の輝き』と名付けた木の下で歌を歌う。
それは、記憶のある限り毎日・・・
シェヘラが歌うと、『星の輝きの太い幹から温かな力が湧いてくる。
シェヘラは、心を込めて歌を歌い終わると、
「ありがとう。お前が側に居てくれるから、大丈夫・・・」
そう言って、星の輝きを優しくさすり、感謝した。
その後、シェヘラはゆっくりと振り返ると、銀髪の男をその瞳に映した。
「大分元気になった様だな。それなら、一人で食事も食べれそうだ・・・」
シェヘラは、無表情にアレックスにそういった。
「シェヘラのお陰で、今日は然程傷が痛まない。それに・・・」
アレックスは、シェヘラの後ろに視線を落とす。
「この大樹の側で先ほどの祈りの歌を聞いていたら、気分がとてもいい。」
シェヘラは、少しだけ・・・アレックスには分からないほど・・・目を見張った。
「星の輝きの波動が分かるのか?」
「星の輝きというのか?この大樹?!」
今度はアレックスにも分かるほど、シェヘラは笑う。昨日の夜の妖艶さは、どこにも感じ取れない。
「そう。昔からそう呼んでいる。」
穏やかにアレックスを映す蜜色の瞳が、わずかに緑を帯びる。
「私の家族の様なものだ。」
「家族、ね。」
アレックスは、もう一度星の輝きへと、視線を向ける。大樹は、静かに風に枝をそよがせる。
「食事にしよう。」
シェヘラはそう言って、家へと向かう。アレックスもそれに続いた。
美しいく、優しい祈りの歌・・・
その歌声でアレックスは目覚めた。
「シェヘラ・・・?」
アレックスは、ゆっくりと体を起こす。その感覚は、昨日までのものとは大分違っていた。疼きはするものの体を起こしても激痛が襲って来ることはない。しかも、心なしか体が軽い気がした。
アレックスは、ベッドからゆっくりと足を下ろす。そして、やはり大丈夫なこ事を確認すると、バランスを取りながら立ち上がり、部屋の唯一の出口である扉の方へと歩いて行った。
扉の向こうは、続きの部屋となっていた。先ほどまでいた部屋よりも広々としている。一段低くなったところには、暖炉や水桶などがある。シェヘラが寝ていただろうソファと、それに合わせた低い机。元のへやと同様、壁には沢山の引き出しと、本が並んでいる。流石に、天井には、草花は吊るしてはいないようだ。それにしても。こちらの部屋も、薬草の香りがし、整然と整えられてある。
「女臭さが全くない家のようだな・・・」
アレックスは、歌声のする外へと足を運んだ。
一歩外に踏み出すと、アレックスは、息を飲んだ。
背の高く、緑繁った木。その下に木漏れ日の中、鮮やかな色彩が飛び込んできた。見たこともない無数の草が緑濃く生え、なんとも言えない芳しい香りと美しい花々が咲き誇る。そこはまるで、マジェスマルの森・・・
アレックスはめまいを覚えたが、静かに深呼吸をする。・・・そう、ここはマジェスマルの森ではない・・・
アレックスは、目の前にそびえる大樹の下へと歩いていった。空をも覆い尽くす様に枝を伸ばした大樹の下から、あの祈りの歌が聞こえてくらのだ。
アレックスは、歩みを止めた。そして、その歌声にしばらく耳を傾ける。
大樹の下、祈りの歌。素朴なメロディを優しくしっとりと、それでいて荘厳に・・・
世界を包みこむ様に歌っていたのは、夜の空を集めた様な、美しい黒髪の・・・シェヘラだった。
シェヘラは、一日の始まりに『星の輝き』と名付けた木の下で歌を歌う。
それは、記憶のある限り毎日・・・
シェヘラが歌うと、『星の輝きの太い幹から温かな力が湧いてくる。
シェヘラは、心を込めて歌を歌い終わると、
「ありがとう。お前が側に居てくれるから、大丈夫・・・」
そう言って、星の輝きを優しくさすり、感謝した。
その後、シェヘラはゆっくりと振り返ると、銀髪の男をその瞳に映した。
「大分元気になった様だな。それなら、一人で食事も食べれそうだ・・・」
シェヘラは、無表情にアレックスにそういった。
「シェヘラのお陰で、今日は然程傷が痛まない。それに・・・」
アレックスは、シェヘラの後ろに視線を落とす。
「この大樹の側で先ほどの祈りの歌を聞いていたら、気分がとてもいい。」
シェヘラは、少しだけ・・・アレックスには分からないほど・・・目を見張った。
「星の輝きの波動が分かるのか?」
「星の輝きというのか?この大樹?!」
今度はアレックスにも分かるほど、シェヘラは笑う。昨日の夜の妖艶さは、どこにも感じ取れない。
「そう。昔からそう呼んでいる。」
穏やかにアレックスを映す蜜色の瞳が、わずかに緑を帯びる。
「私の家族の様なものだ。」
「家族、ね。」
アレックスは、もう一度星の輝きへと、視線を向ける。大樹は、静かに風に枝をそよがせる。
「食事にしよう。」
シェヘラはそう言って、家へと向かう。アレックスもそれに続いた。
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