41 / 45
満月の夜__フォルモーントナハト__#(シェヘラザードの視点から)
しおりを挟む
私の名前はシェヘラザード。
生まれた故郷と同じ、シェヘラザード言います。爵位は、この国では1人しかいない、皇爵姫を、皇帝から与えられています。父が皇爵だったからだそうです。(皇帝陛下は、腹違いの兄上なんだそうですが、親子ほどの年の差があります。)
異国の姉上も、私の事を気にかけてくださり、度々お手紙と一緒にプレゼントを贈ってくださいます。
人々は、『蜜色のシェヘラ』と2つ名で呼びます。私の瞳が母と瓜二つの瞳を持つからでしょう。母は、異国の姫君だったと、召使いのセバス・ダンが教えてくれました。
そして、私の髪は神聖なる銀の髪をしています。これは父譲りの色だそうです。
しかし、私は父母を知りません。
父が襲われて、そのまま帰らず。母は私を産み落とした時に、命を落とし。私は父の旧知の侯爵家に2人の召使いと一緒に引き取られました。父母の温もりこそ知りませんが、セバス・ダンと、もう1人の召使いであるルカス・コッホにとても可愛がられて育ちました。
お陰で、今夜。私は、15歳・・・。
15歳となれば、女皇爵として社交界へとデビューする・・・はずでした。
しかし。
私は、とある神のもとへ誰にも内緒で嫁がねばなりません。
それは、私が生まれる前から決まっていた事。誰も知らない、私と神様との約束事なのです。
そして、今夜がその夜なのです。
私は何度も夢を見ました。
真っ黒な大きな鳥の夢。
私と同じ、蜜色の瞳をした黒い鳥の姿をした神の姿・・・
『永き時の果て。その時が来た。偉大なる王は、神の眼に出逢った時、神々の元へと誘われるだろう・・・』
と。
偉大なる王
それが私の事を指しているのかは、わかりませんでしたが。
私には人とは違う力がある事は、薄々分かっていました。人でないものの言葉がわかるのです。
多分、父のシュッツの力が関係しているのでしょう。
だから、庭に立つ巨木ともお話ができました。巨木は、今夜の満月の夜に、森の神が私を迎えに来ると、静かに教えてくれました。それが私の運命なのだと・・・
だから、心はもう決まっていました。
神の花嫁となるために、私は生まれていたのだと・・・
そして、皆が寝静まる夜中を今、私は待っているのでした。
生まれた故郷と同じ、シェヘラザード言います。爵位は、この国では1人しかいない、皇爵姫を、皇帝から与えられています。父が皇爵だったからだそうです。(皇帝陛下は、腹違いの兄上なんだそうですが、親子ほどの年の差があります。)
異国の姉上も、私の事を気にかけてくださり、度々お手紙と一緒にプレゼントを贈ってくださいます。
人々は、『蜜色のシェヘラ』と2つ名で呼びます。私の瞳が母と瓜二つの瞳を持つからでしょう。母は、異国の姫君だったと、召使いのセバス・ダンが教えてくれました。
そして、私の髪は神聖なる銀の髪をしています。これは父譲りの色だそうです。
しかし、私は父母を知りません。
父が襲われて、そのまま帰らず。母は私を産み落とした時に、命を落とし。私は父の旧知の侯爵家に2人の召使いと一緒に引き取られました。父母の温もりこそ知りませんが、セバス・ダンと、もう1人の召使いであるルカス・コッホにとても可愛がられて育ちました。
お陰で、今夜。私は、15歳・・・。
15歳となれば、女皇爵として社交界へとデビューする・・・はずでした。
しかし。
私は、とある神のもとへ誰にも内緒で嫁がねばなりません。
それは、私が生まれる前から決まっていた事。誰も知らない、私と神様との約束事なのです。
そして、今夜がその夜なのです。
私は何度も夢を見ました。
真っ黒な大きな鳥の夢。
私と同じ、蜜色の瞳をした黒い鳥の姿をした神の姿・・・
『永き時の果て。その時が来た。偉大なる王は、神の眼に出逢った時、神々の元へと誘われるだろう・・・』
と。
偉大なる王
それが私の事を指しているのかは、わかりませんでしたが。
私には人とは違う力がある事は、薄々分かっていました。人でないものの言葉がわかるのです。
多分、父のシュッツの力が関係しているのでしょう。
だから、庭に立つ巨木ともお話ができました。巨木は、今夜の満月の夜に、森の神が私を迎えに来ると、静かに教えてくれました。それが私の運命なのだと・・・
だから、心はもう決まっていました。
神の花嫁となるために、私は生まれていたのだと・・・
そして、皆が寝静まる夜中を今、私は待っているのでした。
0
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中
桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。
やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。
「助けなんていらないわよ?」
は?
しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。
「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。
彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました
【短編】淫紋を付けられたただのモブです~なぜか魔王に溺愛されて~
双真満月
恋愛
不憫なメイドと、彼女を溺愛する魔王の話(短編)。
なんちゃってファンタジー、タイトルに反してシリアスです。
※小説家になろうでも掲載中。
※一万文字ちょっとの短編、メイド視点と魔王視点両方あり。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる