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自由貿易国家編
呪いを解ける存在と、欲に駆られたもの
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大空洞手前、宿場町。
大氾濫を鎮圧した四人の勇者たち。
その中でも聖者と従者の二人が、冒険者ギルドにやってきていた。
本来の彼らの任務は、メメント大森林にある聖域の守護。
それは功をなし、メメント大森林から魔族が撤退を余儀なくされたらしく、数百年ぶりに大森林の全域がハーバリオス王国の手に取り戻すことができた。
だが、その任務の最中、勇者の二人が魔族によってひどい呪いを受けてしまう。
その呪いを解くためにも、逃げた魔族幹部を捉えなくてはならないという。
そのことを書簡を持って来たセッセリに伝えると、ようやく勇者たちは自己紹介を始めた。
「では、改めて自己紹介をしよう。俺は勇者の緒方達也。そして彼が聖者の紀伊國屋将吾。ハーバリオス王国に召喚された聖者だ。大賢者の武田と大魔導師の柚月は、魔族の呪い、凶悪な魔力枯渇症と魔力暴走呪詛のために部屋で休んでいる」
「先ほど説明した通り、魔族の呪いで柚月と武田の二人は、魔力を制御できなくなっています。それを解除するためにも、逃げた魔族の指揮官を捕え、呪詛をはがさなくてはなりません」
突然の勇者宣言に、マクシミリアンやミハルはもちろん、ギルドマスターまで呆然としてしまう。
勇者が姿を現したということは、つまりは魔族が活性化し魔王が蘇った証拠。
以前から、魔族が活性化し世界各地の聖域に手を伸ばしているという噂は聞き及んでいたが、まさかこの地にまでやってきたとは予想外である。
だが、マクシミリアンとミハルは、かつて滞在していたヴェルディーナ王国に勇者が召喚されたという事実を知っている。
しかも、玄白とも仲が悪く、一方的に玄白を毛嫌いしていたことも理解している。
それゆえに、更なる勇者がこの地にやってきているという事実を聞いて、半絶望的な顔になっている。
「どうした二人とも。なぜ、そんなに暗い顔をしている?」
「魔王を討伐するには、四人の勇者が必要。それも、唯一魔王を倒すことができる聖剣の使い手である勇者、魔導の真髄を学んだ大魔導師、神の加護を持ち癒しの神技が使える聖女、神と魔、二つの魔導を理解し操る大賢者。この四名がいなくては、魔族と戦えても魔王を討伐することはできないのです……けれど」
この東方諸国では、その聖剣の使い手は行方不明。
しかし西方ではその四人が同時に召喚され、しかも最前線で戦っているという報告を受けて、ここまで勇者の質に差があるものかと落胆するしかなかった。
「ま、まあ、今は魔族ではなくカースドドラゴンです。緒方さんと紀伊国屋さんは、ドラゴンを討伐したことはありますか?」
「ないなぁ。竜の紋々を背負っている奴を殺しに行ったことはあるけどよ、さすがに失敗したからなぁ」
「そもそも、私たちの世界ではドラゴンは伝承上の存在。でも、確か柚月は以前、どこかの大河の上流で竜を守るために魔族と戦ったことがあるとは話していましたが。その時はドラゴンの味方でしたからね」
淡々と告げる二人。
いきなりの実戦で、どこまで対処できるのか、それが重要。
もっとも、勇者ならば、ドラゴン相手に一歩も引くかとはないだろうと考え、これならば、あのカースドドラゴン屠ることができるのではないかと、セッセリは淡い期待を抱いていた。
「それなら、私たちの村を、天翔族の集落を助けてください。私たちの集落が、カースドドラゴンに襲われる可能性があるのです」
悲痛なまでのセッセリの頼み。
それを聞いて、二人は互いの顔を見合わせる。
「ふむふむ。そのドラゴンとやらは、魔王とは違うのか? 魔王なら一撃で殺せる自信があるんだけど」
そう問いかけながら、緒方が手の中に一丁の銃を生み出す。
これが勇者・緒方の聖剣ならぬ聖銃であり、魔王を一撃で、それこそ掠りでもできたら殺せるだけの力が秘められている。
ただし、この銃の効果は魔王にしか通用せず、しかも訓練時の無駄撃ちで残弾数もあとわずか。
あの硬い鱗を持つドラゴン相手に効果は期待できないし、かといって紀伊国屋は聖者、癒しの加護の使い手であり攻撃魔法など片手で数えるほどしかない。
「では、二人ではカースドドラゴンを討伐することはできないということになりますか?」
「……わかりません。ですが、武田の魔導書には、竜殺しの術式『ジークフリード』があります。彼が魔法を放てるように回復できるのならば、あるいは」
「先に武田たちの呪いをとくことが出来ればなぁ……」
魔族の呪い。
それさえも、ひょっとしたら玄白ならば解呪は可能なのではないかと、セッセリたちは考えた。
「その呪いですが、解呪できるかもしれません」
「どうやってですか? この私の神聖魔法、聖者の術式でさえも跳ね返すほどの協力な呪詛。それを打ち消すことができるものなど、この世界に存在するのですか?」
「はい。スギタ先生ならば、可能かと思います」
ミハルが告げると、マクシミリアンも勇者たちを説得するために、補足説明を始めた。
「俺たちの知り合いの治癒師に、ランガクィーノ・ゲンパク・スギタっていうすごい治癒師がいるんだが。彼女の持っている魔導書……ええっと、ミハル、あれなんだった?」
「ターヘル・アナトミアだったよね?」
「そう、スギタ先生のターヘルアナトミアなら、そこから霊薬エルクシールを作り出すことができるんだ。それならば、いかなる呪いも解呪できるっていうはなしだったからさ」
その言葉に、レオニダスがギルドマスターを見る。そんなことはあり得るのか、そういう意味で見ているのだが。
「ヴェルディーナ王国の聖女、ランガクィーノ。奇跡の霊薬を生み出すと伝えられているし、北の地からこのパルフェロンまでやってくる最中にも、あちこちの町で大勢のけが人を癒してきたという話は聞いたことがある」
「ランガクィーノさん、スギタ先生……ターヘルアナトミア……緒方、これはひょっとしたら、ひょっとする可能性がある」
「どういうことだ?」
紀伊国屋は、今の会話の中で、スギタ先生の正体をある程度予測した。
「ランガクィーノ・ゲンパク・スギタ、つまり蘭学医の玄白杉田。そしてターヘルアナトミアはすなわち、解体新書。おそらくだが、江戸時代の杉田玄白が異世界転生し、解体新書なる魔導具で聖女として奇跡を起こしている……というところだと推測できる」
この説明には、緒方だけでなくマクシミリアンやミハルさえも驚いている。
もしも事実ならば、玄白は本当の聖女であり、この東方の地を守護するために神が遣わした勇者であるということになる。
「ドラゴン退治には協力する。その代わり、先に二人の呪いを解いてもらうように、スギタ先生に頼んでもらえるか。先に報酬をいただく形になって申し訳ないのだが」
そう紀伊国屋がミハルたちに頼み込むと、それに合わせてギルドマスターのステリオスも立ちあがった。
「もしも噂が本当なら、勇者たちの呪いも解呪できる……本当に【北方の聖女】ならな。治癒師としての腕は確かだが、噂がうわさを呼んで、話が大きくなっただけかもしれない」
玄白の噂は、エリクシールすら自在に作り出す【北方の聖女】として知れ渡っている。
その噂のすべてをうのみにしては危険であると、ギルドマスターも慎重である。
「私たちは一緒に旅をしてきて、今の話からスギタ先生が聖女であると確信しました。私からもスギタ先生にお願いして、お仲間の呪いを解いてもらうように頼みます。だから、私たちと同行して、霊峰のふもとまで同行してください」
「呪いにかかった二人が歩けないのなら、俺が背負ってでも連れて行ってやる。だから頼む」
「女性なら、私は連れて飛ぶことはできます。ですからお願いします」
セッセリたちの哀願。
紀伊国屋たちとしても、二人の呪いが解けるならばと、そのまま天翔族の集落まで向かうことに同意してくれた。
そして宿で体を休めている柚月と武田の二人を呼んでくると急ぎ、天翔族の集落へ向かうべく、大空洞へと馬車を走らせた。
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その中でも聖者と従者の二人が、冒険者ギルドにやってきていた。
本来の彼らの任務は、メメント大森林にある聖域の守護。
それは功をなし、メメント大森林から魔族が撤退を余儀なくされたらしく、数百年ぶりに大森林の全域がハーバリオス王国の手に取り戻すことができた。
だが、その任務の最中、勇者の二人が魔族によってひどい呪いを受けてしまう。
その呪いを解くためにも、逃げた魔族幹部を捉えなくてはならないという。
そのことを書簡を持って来たセッセリに伝えると、ようやく勇者たちは自己紹介を始めた。
「では、改めて自己紹介をしよう。俺は勇者の緒方達也。そして彼が聖者の紀伊國屋将吾。ハーバリオス王国に召喚された聖者だ。大賢者の武田と大魔導師の柚月は、魔族の呪い、凶悪な魔力枯渇症と魔力暴走呪詛のために部屋で休んでいる」
「先ほど説明した通り、魔族の呪いで柚月と武田の二人は、魔力を制御できなくなっています。それを解除するためにも、逃げた魔族の指揮官を捕え、呪詛をはがさなくてはなりません」
突然の勇者宣言に、マクシミリアンやミハルはもちろん、ギルドマスターまで呆然としてしまう。
勇者が姿を現したということは、つまりは魔族が活性化し魔王が蘇った証拠。
以前から、魔族が活性化し世界各地の聖域に手を伸ばしているという噂は聞き及んでいたが、まさかこの地にまでやってきたとは予想外である。
だが、マクシミリアンとミハルは、かつて滞在していたヴェルディーナ王国に勇者が召喚されたという事実を知っている。
しかも、玄白とも仲が悪く、一方的に玄白を毛嫌いしていたことも理解している。
それゆえに、更なる勇者がこの地にやってきているという事実を聞いて、半絶望的な顔になっている。
「どうした二人とも。なぜ、そんなに暗い顔をしている?」
「魔王を討伐するには、四人の勇者が必要。それも、唯一魔王を倒すことができる聖剣の使い手である勇者、魔導の真髄を学んだ大魔導師、神の加護を持ち癒しの神技が使える聖女、神と魔、二つの魔導を理解し操る大賢者。この四名がいなくては、魔族と戦えても魔王を討伐することはできないのです……けれど」
この東方諸国では、その聖剣の使い手は行方不明。
しかし西方ではその四人が同時に召喚され、しかも最前線で戦っているという報告を受けて、ここまで勇者の質に差があるものかと落胆するしかなかった。
「ま、まあ、今は魔族ではなくカースドドラゴンです。緒方さんと紀伊国屋さんは、ドラゴンを討伐したことはありますか?」
「ないなぁ。竜の紋々を背負っている奴を殺しに行ったことはあるけどよ、さすがに失敗したからなぁ」
「そもそも、私たちの世界ではドラゴンは伝承上の存在。でも、確か柚月は以前、どこかの大河の上流で竜を守るために魔族と戦ったことがあるとは話していましたが。その時はドラゴンの味方でしたからね」
淡々と告げる二人。
いきなりの実戦で、どこまで対処できるのか、それが重要。
もっとも、勇者ならば、ドラゴン相手に一歩も引くかとはないだろうと考え、これならば、あのカースドドラゴン屠ることができるのではないかと、セッセリは淡い期待を抱いていた。
「それなら、私たちの村を、天翔族の集落を助けてください。私たちの集落が、カースドドラゴンに襲われる可能性があるのです」
悲痛なまでのセッセリの頼み。
それを聞いて、二人は互いの顔を見合わせる。
「ふむふむ。そのドラゴンとやらは、魔王とは違うのか? 魔王なら一撃で殺せる自信があるんだけど」
そう問いかけながら、緒方が手の中に一丁の銃を生み出す。
これが勇者・緒方の聖剣ならぬ聖銃であり、魔王を一撃で、それこそ掠りでもできたら殺せるだけの力が秘められている。
ただし、この銃の効果は魔王にしか通用せず、しかも訓練時の無駄撃ちで残弾数もあとわずか。
あの硬い鱗を持つドラゴン相手に効果は期待できないし、かといって紀伊国屋は聖者、癒しの加護の使い手であり攻撃魔法など片手で数えるほどしかない。
「では、二人ではカースドドラゴンを討伐することはできないということになりますか?」
「……わかりません。ですが、武田の魔導書には、竜殺しの術式『ジークフリード』があります。彼が魔法を放てるように回復できるのならば、あるいは」
「先に武田たちの呪いをとくことが出来ればなぁ……」
魔族の呪い。
それさえも、ひょっとしたら玄白ならば解呪は可能なのではないかと、セッセリたちは考えた。
「その呪いですが、解呪できるかもしれません」
「どうやってですか? この私の神聖魔法、聖者の術式でさえも跳ね返すほどの協力な呪詛。それを打ち消すことができるものなど、この世界に存在するのですか?」
「はい。スギタ先生ならば、可能かと思います」
ミハルが告げると、マクシミリアンも勇者たちを説得するために、補足説明を始めた。
「俺たちの知り合いの治癒師に、ランガクィーノ・ゲンパク・スギタっていうすごい治癒師がいるんだが。彼女の持っている魔導書……ええっと、ミハル、あれなんだった?」
「ターヘル・アナトミアだったよね?」
「そう、スギタ先生のターヘルアナトミアなら、そこから霊薬エルクシールを作り出すことができるんだ。それならば、いかなる呪いも解呪できるっていうはなしだったからさ」
その言葉に、レオニダスがギルドマスターを見る。そんなことはあり得るのか、そういう意味で見ているのだが。
「ヴェルディーナ王国の聖女、ランガクィーノ。奇跡の霊薬を生み出すと伝えられているし、北の地からこのパルフェロンまでやってくる最中にも、あちこちの町で大勢のけが人を癒してきたという話は聞いたことがある」
「ランガクィーノさん、スギタ先生……ターヘルアナトミア……緒方、これはひょっとしたら、ひょっとする可能性がある」
「どういうことだ?」
紀伊国屋は、今の会話の中で、スギタ先生の正体をある程度予測した。
「ランガクィーノ・ゲンパク・スギタ、つまり蘭学医の玄白杉田。そしてターヘルアナトミアはすなわち、解体新書。おそらくだが、江戸時代の杉田玄白が異世界転生し、解体新書なる魔導具で聖女として奇跡を起こしている……というところだと推測できる」
この説明には、緒方だけでなくマクシミリアンやミハルさえも驚いている。
もしも事実ならば、玄白は本当の聖女であり、この東方の地を守護するために神が遣わした勇者であるということになる。
「ドラゴン退治には協力する。その代わり、先に二人の呪いを解いてもらうように、スギタ先生に頼んでもらえるか。先に報酬をいただく形になって申し訳ないのだが」
そう紀伊国屋がミハルたちに頼み込むと、それに合わせてギルドマスターのステリオスも立ちあがった。
「もしも噂が本当なら、勇者たちの呪いも解呪できる……本当に【北方の聖女】ならな。治癒師としての腕は確かだが、噂がうわさを呼んで、話が大きくなっただけかもしれない」
玄白の噂は、エリクシールすら自在に作り出す【北方の聖女】として知れ渡っている。
その噂のすべてをうのみにしては危険であると、ギルドマスターも慎重である。
「私たちは一緒に旅をしてきて、今の話からスギタ先生が聖女であると確信しました。私からもスギタ先生にお願いして、お仲間の呪いを解いてもらうように頼みます。だから、私たちと同行して、霊峰のふもとまで同行してください」
「呪いにかかった二人が歩けないのなら、俺が背負ってでも連れて行ってやる。だから頼む」
「女性なら、私は連れて飛ぶことはできます。ですからお願いします」
セッセリたちの哀願。
紀伊国屋たちとしても、二人の呪いが解けるならばと、そのまま天翔族の集落まで向かうことに同意してくれた。
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