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12話 おばあちゃんみたいな師匠
しおりを挟む【道哉】
8月25日
「いいわよ、でもうちじゃないけどね。」
「え、それじゃ誰なんだ?」と少し拍子抜けした。
「あのトンカチ野郎に一瞬で負けたのに、相手になれるわけないじゃない。 だからうちとりんこに殺しの技術を教えてくれた師匠に頼むわ。」
「師匠?」とおれは首を傾げた。
「ちょっと厳しいけど、きっと手伝ってくれると思うわ」と目も合わさずに言った。
それからみさきはスマホを取り出し、師匠という人に電話を掛けた。
「あの、師匠。 鍛えてほしい人がいるんだけど良い?」
師匠にあまりのフランクさに正義とおれは呆然と聞いていた。
「あー、分かった。 ありがとね。」
電話を終えて俺に向かって微笑みながら「今からでも鍛えてくれるって。」
「そうなのか、ありがとう。」
「厳しいから、覚悟してね。」
(やってやるよ、ゆうりを取り戻せるなら!)
それから、GPSを作るために正義だけを残して、師匠という人に2人で会いに行った。
みさきの師匠という人は電車で30分ぐらいで、小さい駅から歩いて30分の所にある山奥の小さい古民家みたいな所に住んでいた。
「ねえー、師匠いるー?」とドアをドンドンと叩きながら大きい声で言った。
それからすぐに師匠がガラガラッとドアを横に開け出てきた。
「そんなドンドン叩かなくても、気づくわよ!」見た目は、背が低い70代ぐらいの普通のおばあちゃんだった。
(殺し屋とは思えないなー、大丈夫なのか?)
「師匠この人に特訓をつけてほしい!」
「師匠じゃねーよバカ、 育てろと殺し屋連盟の上の人から言われたから育てただけだ」
「そんなこと言わずに!」少しずつみさきに元気が戻ってきていた。
「仕方ないわね、まずは入りな。」
と師匠という人にそう言われ、中に入った。
家の中を見渡すとテレビが置いていなかった。 もしかしたら、いまの俺たちの状況を知らないかもしれない。
畳の上にある背の低い机に座った。みさきはおれの横に座る。
すると今が夏だからか、かき氷が出てきた。
「暑いから、それ食べな」
とそう言われおれはあまりの暑さにガツガツと食べた。 そして頭がキーンとした。
「そういえば、りんこはどうしたんだい?」
「あの、おばあちゃんその話はちょっと、」話している途中にみさきが俺の手を掴み、俺の顔を見ずに首を振った。
「師匠、りんこはね他の殺し屋に殺されたの。」と俯きながら言った。
「そうなのか、誰に殺されたかわかるかい?」
「名前は分かんないけど、背が高くて短髪でトンカチ見たいなものを持っていた。」
それを聞き、おばあちゃんはびっくりしたような顔だった。
「あいつか! あいつには関わらない方がいいよ!」と深刻な顔で言った。
「なぜなの?」
「あいつは殺し屋界でも悪名高く一歩目を引かれてる。 しかも昔に何度も大量殺人をしたことがある冷酷非道よ。」
それを聞きおれは背筋が凍った。 そんな奴が俺を狙って、しかも悠里を連れて行ったのか。
「そいつに復讐するために、特訓をお願いしたのかい? それなら断る。」
「いいじゃない! りんこは昔からの付き合いで常に一緒にいた、かけがえのない親友だったのよ!」 と今でも泣きそうになりながら言った。
「そうか、ならわたしを倒してからにしなさい。」と言った。
(あれ? おれの特訓してきたんじゃなかったけ?)
【悠里】
8月25日の夕方
「このガキに特訓させるのはいいけどよ~、 俺の家に泊まるなよ~」
(なんだこの人、声渋い癖に語尾を伸ばされると、気が抜けるんだけど)
柴っていう人の家に入り、周りを見渡すと普通のマンションより少し広い部屋で、部屋の中には武器の様なものだったり、機械みたいなものがたくさんあった。
「昔からの付き合いやん、おれの家だと二人きりやから気まずいねん。」
「話しかけたらいいじゃーん。」
「話しかけても、こいつ全然話さへんねん。」と困った顔で言った。
「お前また怖がらしたんちゃうやろうな~、 あとこのガキ誰なんだよ~」
「いや、命狙っただけやで。 でこいつ標的の仲間。」何が悪いのか分かっていないようだった
「それや、絶対それやで~」
「まあ、どうでもいいわ。 悠里君、特訓として俺の代わりに、殺しの依頼をやれや。」と人を殺したこと無いのに、あり得ない事を唐突に言われ、戸惑った。
「お前それバレたらどうするんよ~」
「おれがやったようにするし、バレたら殺し屋連盟の奴らを殺せばいいだけや。」
「ったくお前ってやつは~」と呆れたように言った。
それから男はスマホをしばらく扱い、しばらくするとスマホの画面を見せてきた。「こいつをやってみな、安いけど。 でも初心者向けだと思うねん」とニヤけながら言った。
(こいつ、俺にどうなってほしいんだ。」
それから柴というやつが僕にナイフを渡し、男とふたりで殺しにでかけた。
柴から居場所を教えてもらい、その場所に向かった。
その場所に行くと夜になり、辺りが店の灯りが外に漏れ、お酒を飲んでいる人たちや、ご飯を食べている人たちがいた。 標的は店に入らず一人で歩いていた。
「おったで、あいつが目立たない所に行ったら、すぐにやるで。」とバレない様に30メートルぐらいの距離を空けながら言った。
(なんで、やらないといけないんだよ!)
「1回目だけはおれも手伝ったるわ」と微笑んだ。
周りに人がいないのと近くに路地裏あるのを確認し、そっと近づき近くの路地裏へネイルハンマーを首に引っ掛け路地裏に連れ込んだ。
暗く汚い路地裏に連れ込むと背負い投げをして、たおした。
「よし、得意の足でこいつの顔面を思いっきり踏んでみな。 癖になる感覚が来るで。」満面の笑顔で僕の目を見ながら言った。
(やだ、人なんか殺したくない。 剛士らと道哉くんらと会いたいよー。 でもこうするしかなかったんだ。)涙が出そうになり、必死に食い止めた。
恐怖で押しつぶされそうになりながら、男に足で抑えられ恐怖で目をひん剥いてる顔を、恐怖で震えている足で思いっきり踏んだ。
「グシャッ……」と踏んだ瞬間聞こえ、目を開けると目の前には顔がわからないぐっちゃぐっちゃにへっこんだ顔があった。
目の前の人を殺したのを未だに信じられなかった。 すると凄惨な死体と罪悪感で吐き気が来た。
素早く路地裏の端っこに行き「うえっ……」と大量に吐いた。
「ありがとうなー、まあ最初はそんなもんよ。 まあどんどん快感になるから安心しな」とぼくの背中を撫でながら言った。
(なにが快感だよ! このサイコパス野郎が!)と沸々と怒りが出た。
「まあ、こんなもんでこれからもどんどんヤッテいこかー」と微笑みながら男は言った。
(はやく、助けに来て)
(続く)
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