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中学生編
第六区 地獄の夏合宿
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ついに夏合宿がスタートした
拓が言っていた男子3000mの1位から4位までの選手も一緒に集合している
福岡 築馬中 館 秀明 全国1位
長野 佐久南中 下野 浩一郎 全国2位
京都 洛北中 竹岡 勇気 全国3位
兵庫 三木中 西村 聡志 全国4位
悟はこの4人を月間陸上競技の雑誌で何回か目にしたことはあったが、3000mということで特別な想いを抱く事はなかったが、全国上位の4人を目の当たりにして、武者震いが止まらなかった
何というオーラだろうか
どんな練習メニューなのだろうか
先ほどの押しつぶされそうな不安はドキドキに変わっていった
先生がメニューの説明を始める
先生 今から競技場まで5キロぐらいあります。そこまでペース走で行きます。1キロ3分40秒くらいで引っ張ってください
3分40秒!?速すぎる!それも5キロ走ってそこから練習なんてどんだけハードなんだ!
ドキドキが再び不安に変わった
各自着替えて、荷物を車に乗せて整列する
悟も整列していると拓が寄ってきた
拓 ここら辺にしようぜ
悟 ああ
そこの前には先ほどの4人のうちの1人、三木中の西村がいた
西村が後ろを振り向き、ニコッとしてきた
西村 一年生?
拓、悟 はっ・・・はい!
2人とも緊張して上手く呂律が回らない
西村 頑張ろうね!
悟 ありがとうございます!
すごい!全国の人から声をかけられた
急にやる気が満ち溢れてきた
そうこうしていると、先生が声をかける
先生 はーい!スタートしまーす!ヨーイ・・・ドン!
5キロのペース走がスタートした
1キロの入りが3分42秒
悟にしてはハイペースだが何とかついていけている
拓はまだ余裕そうだった
合宿スタートしていきなりの練習1キロごときでヘタれるわけにはいかない
何より前には全国4位の選手がいる・・・
これについていかなきゃ
そう考えていると自然と力が湧いてきた
山で標高も高く、呼吸がだんだん乱れてきた
坂も登り、下りが交互にあり、なかなか苦しい
2キロ通過
1キロのラップタイムが3分45秒
前もなかなか苦しいみたいだが、それほど変わらないペース
今のところペーの集団からは誰も離れていない
3キロ通過
だんだん苦しくなってきて離れそうになる
拓も息切れしているがまだ走りは軽やかだ
腕振りもまばらになってきて、足が前に進まなくなってきた
その時だった
前の西村が振り向きながら声をかけてきた
西村 キツい?
悟はコクンとうなずくのが精一杯だった
西村が悟の横に並走して、背中を押しながら走ってきた
西村 もうちょいだ!頑張ろう!諦めちゃダメだ!前へ行こう!
悟 はい!
悟の気合いが入る
今悟は全国区の選手に背中を押してもらいながら走っている
4キロ通過
西村 さぁラスト1キロ!頑張ろう
精一杯の力を振り絞ってうなずく
これが全国上位の選手なのか・・・
悟の精一杯の練習が全国上位の選手からしてみればアップに過ぎないのか
レベルの差を痛感している
競技場が見えてきた
西村に背中を押してもらいながら必死に腕を振って足を進める
競技場の入り口の前で先生が立っている
何とかフラフラになりながら倒れ込むようにゴールした
西村 ナイスファイト!よく頑張ったね!ここからが本番だよ!頑張ろう!
悟 はい!ありがとうございます!
息を切らしながら拓が寄ってきた
拓 西村さんに押してもらいながらゴールって贅沢なヤツだな!
悟 あぁ!めっちゃ力が湧いた!頑張れるぜ!
先生がこれからの練習メニューを説明する
先生 少し休憩の後、1000mのインターバルを10本行います!各自ストレッチをしっかり行っておいてください!
悟 マジかよ・・・今から1000m10本・・・
拓 これが全国上位レベルの練習か!キツイな・・・
悟はスポーツドリンクを口に含み、足を伸ばす
そこからさらに先生が組み分けを伝えた
合計5つの中学の長距離組で6つの組み分けが行われた
悟はもちろん最後の組でタイムが遅い組だ
拓は前から2番目の組になった
同じ組を見渡すと悟とそんなに差は無さそうな選手が並んでいた
だが全国上位レベルの中学の選手達だ
きっと毎日キツい練習をしているに違いない
水道を見つけ、頭から思いっきり水を被って頬を思いっきり叩いて、気合いを入れた
先生 それでは練習始めます!集まって下さーい!1組目から順番にスタートします。1組目並んで下さい!
今から本当の練習が始まる・・・
先生 一本目行きます!ヨーイ・・・ハイ!
次々にスタートして、悟の組がやってきた
先生 一本目行きます!ヨーイ・・・ハイ!
1000mのインターバルがスタートした
設定タイムは3分50秒から2秒ずつ上がっていくインターバルだ。つまり、10本目の設定タイムは3分30秒
最初の練習がキツいせいか、このタイムでもキツい
足がなかなか進まない。何とか集団から離れないようにくらい着く
同じ組の選手はレベルが同じとは言えど、日々の練習が苦しいせいか、意外と淡々とこなしている
一本目を終えた
そこから400mのジョグで繋いで、再びスタートする
そこから2本、3本と終えて9本目になった時だった
!!!!!!!
足に激痛が走った
足がピンとなったまま動かない
筋肉が思いっきり握られているような感覚だ
あぁぁぁぁあぁ!
声を出さずにはいられない痛みだ
完全に足をつってしまった
先生が駆け寄ってきた
先生 ハイ!深呼吸してー
先生が足を持ったまま伸ばしてくれた
先生 何回か繰り返すよー
悟 すいません・・・
先生 みんな最初はこんな感じだよ!自分の限界を超えてきている証拠だから、気にしないで!
悟 ハイ・・・
ショックで返事をするのが精一杯だった
何とか足が元に戻り、歩けるようになってきた
そこから入念にストレッチを行い、足の筋肉を元に戻す
そこから全員練習を終えて、ホテルに帰る準備をしている
帰りは各自でジョグで帰る
もちろん帰り道も5キロだ
先生 西脇君、帰れそう?
悟 ハイ!大丈夫です
悟は再び立ち上がって、競技場を出ようとした時競技場に再び目をやると・・・
あの全国上位4人が再び練習を始めている
しかも自主的にだ
あれだけの練習をしたのにまだ練習をしているのか
きっと全国で戦うには才能とかじゃない
キツい練習を行い、更に自分を奮い立たせ厳しい練習を重ねる気持ちが必要だと気がついた
悟は絶望感に襲われて、足の痛みも相まって歩き出すのがやっとだった
悟はジョグと歩きを繰り返して、トボトボとホテルに向かっていた
夕日が見えており、自然と涙が出てきた
俺は、オリンピックで金メダルを取るのが夢と言う資格があるのだろうか・・・
強くなりたい・・・でも練習のレベルが上がれば故障してしまう
こんな・・・もう・・・足が速い中学生で終わってしまった方がいいんじゃないか?
悟のメンタルは疲労も重なってボロボロになっていた
!?
先ほどの4人が練習を終えてジョグしながら悟に追いついてきた
西村が悟の肩をポンと叩き、話しかけてきた
西村 おつかれ!足大丈夫?
下野 友達か?
西村 おう!競技場に向かうペース走で仲良くなった!なっ?
悟 はっ!はぁ!はいっ!
西村 何だよその困った顔は?笑
館 一年君をいじめるなよ!笑
竹岡 めっちゃビビってんじゃん!笑
悟 すいません!あの・・・こんな偉大な方に話しかけられるなんて!何て反応していいか・・・
西村 そんなビクビクしなくて良いから!将来一緒に戦うかもしれないんだぞ?もうちょいドシっとしろって!笑
悟 いや・・・あの・・・
竹岡 先、行ってるぞ!
西村 おう!
悟 あの・・・お構いなく
西村 いいよ!それにこのまま歩いて帰ると暗くなるぞ!それに山だから遭難しちまうぜ?
悟 急ぎます!
西村 そう焦らない!また足やっちまうぞ?
悟 はぁ。あの・・・なんかすいません
西村 まぁまぁ!ゆっくりのんびり行こうや!
悟はたかぶる感情を抑えるのに必死だった
少しでも多く話をして、何か吸収したい
悟 あの、全国の舞台ってどんな感じですか?
西村 んー?全中?そりゃ、もうすごいよ!なんせ日本で一番を決める大会だからね!
悟 俺もいつか出てみたいです!
西村 笑 出てみたいです!か・・・それじゃ無理だな。
悟 あっ!すいません!
西村 謝ることじゃないよ!笑 ただ出てみたいです!じゃなくて出るために今自分は何をするべきなのか?何が足りないのか?をしっかり今のうちに考えることだね!夢を目標に切り替えるために!今は分からなくてがむしゃらかもしれないけど、そう言う心構えで練習するといいよ!
悟はあまりにも的確なアドバイスすぎて空いた口が塞がらない
西村 まぁこんな偉そうに話してる俺も、一年生の時は全然ダメだったよ!
悟 えっ?昔から速かったんじゃないんですか?
西村 全然!一年生の時なんてマラソン大会でサッカー部や野球部の足が速いやつに負けてたくらいだから!笑
悟 えー!意外です
西村 ただその時はめちゃくちゃ悔しくてね!そこからめっちゃ練習したなぁ!でもその分故障もしたりしてね!それをきっかけに自分の体のケアってのをしっかりするようになってね。ケアも練習って事に気づいたのさ!
悟 ケア・・・ですか
西村 そう。強くなる練習をしたならその分体の負担も増えるから当然だよね!
悟 なるほど!
西村 そこから自分の体としっかり向き合って、練習もしっかりして、三年で始めて全国の舞台に立ったのさ!
悟 すごいです!
西村 ただ俺はここで終わっちゃダメだからね!高校は西門工業に決まって、必ず高校で個人と駅伝で全国制覇して見せる!負けた3人に必ず勝つ!
悟 あの・・・話が凄すぎて・・・
西村 あぁ!笑 悪い悪い!笑
悟 でも・・・俺、オリンピックで金メダル取るのが夢で、今必死に努力してるんですが、地区大会で終わってしまって・・・
西村 何言ってんだよ?まだ夢の途中じゃない?大丈夫だよ!
悟 ありがとうございます!あの・・・何でこんなにも気にかけてくださるんですか?
西村 君みたいな根性ある子は好きでね!後はなんか分からないケド君とはいつか大きな舞台で闘いそうな気がするな!笑
悟 そんな!でも・・・ありがとうございます!
西村 ・・・笑 オリンピックが夢なら俺と戦わないといけないんだぞ?笑
悟 あっ・・・そうですね。苦笑
西村 君・・・面白いね!笑 こんな話をしてるともうホテル見えてきたよ!足は大丈夫?
悟 ハイ!あの・・・すごく充実した時間でした
西村 なら良かった!
悟の先ほどのボロボロのメンタルは既に回復していた
2人でホテルの入り口に入る
西村 お風呂でしっかりマッサージして、ストレッチしっかりね!
悟 ハイ!ありがとうございます!
フロントには拓が待っていた
拓 おい!遅いと思ったら・・・お前すごいじゃないか!
悟 ああ!すごかった!めっちゃいろんな話が聞けたよ!
拓 けー!足つって儲けてやがるぜ!
悟 ・・・部屋戻って風呂行こう
拓 あいよー
2人とも部屋に戻り着替えて、大浴場に向かう
拓 西村さんとどんな話したんだよ?
悟 そりゃもう・・・いろいろさ!
大浴場で着替えながら話す
拓 いろいろってなんだよ?
悟 いろいろ!さっ!入ろうぜ!
悟 きーっ!
拓は聞き出したいことも聞けずに、やりきれない感じだ
2人とも体を洗って湯船に浸かる
先ほど西村に言われた通りマッサージを風呂に入りながら入念に行う
悟 俺・・・全国必ず行ってみせる!そしてお前も倒してみせる
拓 何だよ!いきなり
悟 今日・・・自分の限界まで練習して気づいたよ!俺・・・絶対に強くなる!
拓 おっ・・・おう
拓は呆気に取られてポカーンとしてしまった
その後2人とも上がって着替えて、食堂に向かう
すると海翔中の先生が話しかけてきた
先生 足は大丈夫?
悟 はい!すみませんでした
先生 なら良かった。ご飯並んでるから席について
2人で席に向かう
激しい練習のせいか激しい空腹だ
あっという間に平らげてしまう
その後全員でご馳走様の挨拶をして、部屋に戻る
まだ19時だが激しい眠気だ
とりあえず歯を磨く
鏡で自分の顔を見つめると、明らかに疲れている
俺・・・今日頑張ったな
口をゆすぎ、ベッドにダイブ
足・・・明日は大丈夫かな?ん?ヤベ!ケアしないと
ベッドから降りてストレッチを始める
拓 いきなりどうしたんだよ?
悟 これも練習だ!自主練だよ!
拓 へー!なかなかやるじゃん!
悟 こーでもしないとお前に勝てないからな!
拓 そーね!じゃ俺はおやすみ
悟 ・・・あぁ
今・・・隣で寝てるやつとも戦うんだ。
今日はすごく大変な1日だった
でも何かすごい大きなものが手に入った気がする
そんなこんなで時刻は20時
俺もそろそろ寝よう
再びベッドに入り、目を閉じる
明日・・・どんな練習なんだろ?
絶対に諦めない
今日みたいな刺激的な日を過ごしてみせる
・・・
悟は夢の中へ旅立った
拓が言っていた男子3000mの1位から4位までの選手も一緒に集合している
福岡 築馬中 館 秀明 全国1位
長野 佐久南中 下野 浩一郎 全国2位
京都 洛北中 竹岡 勇気 全国3位
兵庫 三木中 西村 聡志 全国4位
悟はこの4人を月間陸上競技の雑誌で何回か目にしたことはあったが、3000mということで特別な想いを抱く事はなかったが、全国上位の4人を目の当たりにして、武者震いが止まらなかった
何というオーラだろうか
どんな練習メニューなのだろうか
先ほどの押しつぶされそうな不安はドキドキに変わっていった
先生がメニューの説明を始める
先生 今から競技場まで5キロぐらいあります。そこまでペース走で行きます。1キロ3分40秒くらいで引っ張ってください
3分40秒!?速すぎる!それも5キロ走ってそこから練習なんてどんだけハードなんだ!
ドキドキが再び不安に変わった
各自着替えて、荷物を車に乗せて整列する
悟も整列していると拓が寄ってきた
拓 ここら辺にしようぜ
悟 ああ
そこの前には先ほどの4人のうちの1人、三木中の西村がいた
西村が後ろを振り向き、ニコッとしてきた
西村 一年生?
拓、悟 はっ・・・はい!
2人とも緊張して上手く呂律が回らない
西村 頑張ろうね!
悟 ありがとうございます!
すごい!全国の人から声をかけられた
急にやる気が満ち溢れてきた
そうこうしていると、先生が声をかける
先生 はーい!スタートしまーす!ヨーイ・・・ドン!
5キロのペース走がスタートした
1キロの入りが3分42秒
悟にしてはハイペースだが何とかついていけている
拓はまだ余裕そうだった
合宿スタートしていきなりの練習1キロごときでヘタれるわけにはいかない
何より前には全国4位の選手がいる・・・
これについていかなきゃ
そう考えていると自然と力が湧いてきた
山で標高も高く、呼吸がだんだん乱れてきた
坂も登り、下りが交互にあり、なかなか苦しい
2キロ通過
1キロのラップタイムが3分45秒
前もなかなか苦しいみたいだが、それほど変わらないペース
今のところペーの集団からは誰も離れていない
3キロ通過
だんだん苦しくなってきて離れそうになる
拓も息切れしているがまだ走りは軽やかだ
腕振りもまばらになってきて、足が前に進まなくなってきた
その時だった
前の西村が振り向きながら声をかけてきた
西村 キツい?
悟はコクンとうなずくのが精一杯だった
西村が悟の横に並走して、背中を押しながら走ってきた
西村 もうちょいだ!頑張ろう!諦めちゃダメだ!前へ行こう!
悟 はい!
悟の気合いが入る
今悟は全国区の選手に背中を押してもらいながら走っている
4キロ通過
西村 さぁラスト1キロ!頑張ろう
精一杯の力を振り絞ってうなずく
これが全国上位の選手なのか・・・
悟の精一杯の練習が全国上位の選手からしてみればアップに過ぎないのか
レベルの差を痛感している
競技場が見えてきた
西村に背中を押してもらいながら必死に腕を振って足を進める
競技場の入り口の前で先生が立っている
何とかフラフラになりながら倒れ込むようにゴールした
西村 ナイスファイト!よく頑張ったね!ここからが本番だよ!頑張ろう!
悟 はい!ありがとうございます!
息を切らしながら拓が寄ってきた
拓 西村さんに押してもらいながらゴールって贅沢なヤツだな!
悟 あぁ!めっちゃ力が湧いた!頑張れるぜ!
先生がこれからの練習メニューを説明する
先生 少し休憩の後、1000mのインターバルを10本行います!各自ストレッチをしっかり行っておいてください!
悟 マジかよ・・・今から1000m10本・・・
拓 これが全国上位レベルの練習か!キツイな・・・
悟はスポーツドリンクを口に含み、足を伸ばす
そこからさらに先生が組み分けを伝えた
合計5つの中学の長距離組で6つの組み分けが行われた
悟はもちろん最後の組でタイムが遅い組だ
拓は前から2番目の組になった
同じ組を見渡すと悟とそんなに差は無さそうな選手が並んでいた
だが全国上位レベルの中学の選手達だ
きっと毎日キツい練習をしているに違いない
水道を見つけ、頭から思いっきり水を被って頬を思いっきり叩いて、気合いを入れた
先生 それでは練習始めます!集まって下さーい!1組目から順番にスタートします。1組目並んで下さい!
今から本当の練習が始まる・・・
先生 一本目行きます!ヨーイ・・・ハイ!
次々にスタートして、悟の組がやってきた
先生 一本目行きます!ヨーイ・・・ハイ!
1000mのインターバルがスタートした
設定タイムは3分50秒から2秒ずつ上がっていくインターバルだ。つまり、10本目の設定タイムは3分30秒
最初の練習がキツいせいか、このタイムでもキツい
足がなかなか進まない。何とか集団から離れないようにくらい着く
同じ組の選手はレベルが同じとは言えど、日々の練習が苦しいせいか、意外と淡々とこなしている
一本目を終えた
そこから400mのジョグで繋いで、再びスタートする
そこから2本、3本と終えて9本目になった時だった
!!!!!!!
足に激痛が走った
足がピンとなったまま動かない
筋肉が思いっきり握られているような感覚だ
あぁぁぁぁあぁ!
声を出さずにはいられない痛みだ
完全に足をつってしまった
先生が駆け寄ってきた
先生 ハイ!深呼吸してー
先生が足を持ったまま伸ばしてくれた
先生 何回か繰り返すよー
悟 すいません・・・
先生 みんな最初はこんな感じだよ!自分の限界を超えてきている証拠だから、気にしないで!
悟 ハイ・・・
ショックで返事をするのが精一杯だった
何とか足が元に戻り、歩けるようになってきた
そこから入念にストレッチを行い、足の筋肉を元に戻す
そこから全員練習を終えて、ホテルに帰る準備をしている
帰りは各自でジョグで帰る
もちろん帰り道も5キロだ
先生 西脇君、帰れそう?
悟 ハイ!大丈夫です
悟は再び立ち上がって、競技場を出ようとした時競技場に再び目をやると・・・
あの全国上位4人が再び練習を始めている
しかも自主的にだ
あれだけの練習をしたのにまだ練習をしているのか
きっと全国で戦うには才能とかじゃない
キツい練習を行い、更に自分を奮い立たせ厳しい練習を重ねる気持ちが必要だと気がついた
悟は絶望感に襲われて、足の痛みも相まって歩き出すのがやっとだった
悟はジョグと歩きを繰り返して、トボトボとホテルに向かっていた
夕日が見えており、自然と涙が出てきた
俺は、オリンピックで金メダルを取るのが夢と言う資格があるのだろうか・・・
強くなりたい・・・でも練習のレベルが上がれば故障してしまう
こんな・・・もう・・・足が速い中学生で終わってしまった方がいいんじゃないか?
悟のメンタルは疲労も重なってボロボロになっていた
!?
先ほどの4人が練習を終えてジョグしながら悟に追いついてきた
西村が悟の肩をポンと叩き、話しかけてきた
西村 おつかれ!足大丈夫?
下野 友達か?
西村 おう!競技場に向かうペース走で仲良くなった!なっ?
悟 はっ!はぁ!はいっ!
西村 何だよその困った顔は?笑
館 一年君をいじめるなよ!笑
竹岡 めっちゃビビってんじゃん!笑
悟 すいません!あの・・・こんな偉大な方に話しかけられるなんて!何て反応していいか・・・
西村 そんなビクビクしなくて良いから!将来一緒に戦うかもしれないんだぞ?もうちょいドシっとしろって!笑
悟 いや・・・あの・・・
竹岡 先、行ってるぞ!
西村 おう!
悟 あの・・・お構いなく
西村 いいよ!それにこのまま歩いて帰ると暗くなるぞ!それに山だから遭難しちまうぜ?
悟 急ぎます!
西村 そう焦らない!また足やっちまうぞ?
悟 はぁ。あの・・・なんかすいません
西村 まぁまぁ!ゆっくりのんびり行こうや!
悟はたかぶる感情を抑えるのに必死だった
少しでも多く話をして、何か吸収したい
悟 あの、全国の舞台ってどんな感じですか?
西村 んー?全中?そりゃ、もうすごいよ!なんせ日本で一番を決める大会だからね!
悟 俺もいつか出てみたいです!
西村 笑 出てみたいです!か・・・それじゃ無理だな。
悟 あっ!すいません!
西村 謝ることじゃないよ!笑 ただ出てみたいです!じゃなくて出るために今自分は何をするべきなのか?何が足りないのか?をしっかり今のうちに考えることだね!夢を目標に切り替えるために!今は分からなくてがむしゃらかもしれないけど、そう言う心構えで練習するといいよ!
悟はあまりにも的確なアドバイスすぎて空いた口が塞がらない
西村 まぁこんな偉そうに話してる俺も、一年生の時は全然ダメだったよ!
悟 えっ?昔から速かったんじゃないんですか?
西村 全然!一年生の時なんてマラソン大会でサッカー部や野球部の足が速いやつに負けてたくらいだから!笑
悟 えー!意外です
西村 ただその時はめちゃくちゃ悔しくてね!そこからめっちゃ練習したなぁ!でもその分故障もしたりしてね!それをきっかけに自分の体のケアってのをしっかりするようになってね。ケアも練習って事に気づいたのさ!
悟 ケア・・・ですか
西村 そう。強くなる練習をしたならその分体の負担も増えるから当然だよね!
悟 なるほど!
西村 そこから自分の体としっかり向き合って、練習もしっかりして、三年で始めて全国の舞台に立ったのさ!
悟 すごいです!
西村 ただ俺はここで終わっちゃダメだからね!高校は西門工業に決まって、必ず高校で個人と駅伝で全国制覇して見せる!負けた3人に必ず勝つ!
悟 あの・・・話が凄すぎて・・・
西村 あぁ!笑 悪い悪い!笑
悟 でも・・・俺、オリンピックで金メダル取るのが夢で、今必死に努力してるんですが、地区大会で終わってしまって・・・
西村 何言ってんだよ?まだ夢の途中じゃない?大丈夫だよ!
悟 ありがとうございます!あの・・・何でこんなにも気にかけてくださるんですか?
西村 君みたいな根性ある子は好きでね!後はなんか分からないケド君とはいつか大きな舞台で闘いそうな気がするな!笑
悟 そんな!でも・・・ありがとうございます!
西村 ・・・笑 オリンピックが夢なら俺と戦わないといけないんだぞ?笑
悟 あっ・・・そうですね。苦笑
西村 君・・・面白いね!笑 こんな話をしてるともうホテル見えてきたよ!足は大丈夫?
悟 ハイ!あの・・・すごく充実した時間でした
西村 なら良かった!
悟の先ほどのボロボロのメンタルは既に回復していた
2人でホテルの入り口に入る
西村 お風呂でしっかりマッサージして、ストレッチしっかりね!
悟 ハイ!ありがとうございます!
フロントには拓が待っていた
拓 おい!遅いと思ったら・・・お前すごいじゃないか!
悟 ああ!すごかった!めっちゃいろんな話が聞けたよ!
拓 けー!足つって儲けてやがるぜ!
悟 ・・・部屋戻って風呂行こう
拓 あいよー
2人とも部屋に戻り着替えて、大浴場に向かう
拓 西村さんとどんな話したんだよ?
悟 そりゃもう・・・いろいろさ!
大浴場で着替えながら話す
拓 いろいろってなんだよ?
悟 いろいろ!さっ!入ろうぜ!
悟 きーっ!
拓は聞き出したいことも聞けずに、やりきれない感じだ
2人とも体を洗って湯船に浸かる
先ほど西村に言われた通りマッサージを風呂に入りながら入念に行う
悟 俺・・・全国必ず行ってみせる!そしてお前も倒してみせる
拓 何だよ!いきなり
悟 今日・・・自分の限界まで練習して気づいたよ!俺・・・絶対に強くなる!
拓 おっ・・・おう
拓は呆気に取られてポカーンとしてしまった
その後2人とも上がって着替えて、食堂に向かう
すると海翔中の先生が話しかけてきた
先生 足は大丈夫?
悟 はい!すみませんでした
先生 なら良かった。ご飯並んでるから席について
2人で席に向かう
激しい練習のせいか激しい空腹だ
あっという間に平らげてしまう
その後全員でご馳走様の挨拶をして、部屋に戻る
まだ19時だが激しい眠気だ
とりあえず歯を磨く
鏡で自分の顔を見つめると、明らかに疲れている
俺・・・今日頑張ったな
口をゆすぎ、ベッドにダイブ
足・・・明日は大丈夫かな?ん?ヤベ!ケアしないと
ベッドから降りてストレッチを始める
拓 いきなりどうしたんだよ?
悟 これも練習だ!自主練だよ!
拓 へー!なかなかやるじゃん!
悟 こーでもしないとお前に勝てないからな!
拓 そーね!じゃ俺はおやすみ
悟 ・・・あぁ
今・・・隣で寝てるやつとも戦うんだ。
今日はすごく大変な1日だった
でも何かすごい大きなものが手に入った気がする
そんなこんなで時刻は20時
俺もそろそろ寝よう
再びベッドに入り、目を閉じる
明日・・・どんな練習なんだろ?
絶対に諦めない
今日みたいな刺激的な日を過ごしてみせる
・・・
悟は夢の中へ旅立った
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こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
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