16 / 58
第16話 旦那
しおりを挟む
熊吉の快癒に誰しもが泣き笑った。それから三日、熊吉の完全な平癒を待って江戸に向かうことになる。
文吉は誰もいないところを見計らって、白い玉を封じた千両箱を開けた。
『──文吉! この恩知らずめ!』
白い玉は最初から怒っていたものの、文吉は白い玉を抱きすくめた。
『???』
「ああ、玉さま。熊吉の病は人の力でどうなるものではありません。玉さまがこっそり力を貸して下さったのでしょう?」
『──熊吉が……治ったのかい?』
「その通りであります。ありがとうございます!」
『恐ろしい生命力──』
白い玉は小さくつぶやく。文吉はただ白い玉を抱いたままお礼を言うだけだ。白い玉はボウッとしたように、またつぶやいた。
『その力……欲しい──』
白い玉は熊吉の生命力の強さに強い関心を持ったのであった。
◇
文吉一行は江戸に帰ることにした。途中、また紀州の港に入り、みかんを買い求めた。あれからひと月以上経っており、みかんの価格は下落していた。
一籠二百文(五千円)だ。それを6000籠、300両で買い付けて船へと詰め込んで、江戸の港に帰った。
すでに鍛冶屋のふいご祭りは終わって値が下がっていたものの、まだみかんの数が少なかったので、一籠一分二朱(36500円)で売れた。早々に完売し、2250両を得た。
文吉一家は屋敷へと帰り、塩鮭の売り上げとみかんの売り上げを金蔵の中に納めたのであった。
文吉は文吉で白い玉を神殿のお宮の中に納め、改めてお礼を述べた。
「この度は熊吉の病を治して下さりありがとうございます」
『その意気や由。これからは私の言い付けを守るように』
「はい。それはもう──」
『では今後、ひと月に一度は、ウズラやニワトリのような生き物を捧げなさい』
「は。生き物でございますか?」
『左様。私が神に祈る際に使うのよ』
「となると、死骸はどうするんで……?」
『大丈夫。神と同化するよ。神として生きるのよ』
「はぁ……。この生類憐れみの令の中、調達は難しいものの、玉さまのためです。やりましょう」
『よろしい。納めた後はしばらく部屋を覗かないように』
「へぇ。おやすい御用でやす」
文吉は白い玉の言い付けを守った。
使用人や職人などの人集めをし、木材の買い付けを行い、材木問屋としての商売を始めた。
商売を始めたものの源八は文吉と熊吉に苦笑いする。
「いつまでそんななりなんです。醤油問屋の手代の格好をいつまでもしてちゃなりやせん。これじゃ誰が店の主人かわからない。紋付きくらい着てもらわないと」
文吉と熊吉は自分の服装を改めて見るとその通り。周りの大店の店主や番頭はいいものを着ている。
これでは旦那として慕われないはもちろん、客にも信用されまいと早速呉服屋を呼んで寸法を測らせ、2万5千両持ってる旦那に恥じない着物を作らせた。
日が流れて、桐箱に入れられた黒紋付が届き、袖を通すと粋なこと。文吉と熊吉は互いの格好を見て褒め合った。
「えれェなァ。まさしく江戸の金持ちだ」
「本当だ。こりゃ旦那さまだなァ」
二人して、現場の視察という名目で仕事場をうろついてみると、みんな目を見張ってぽかーんといている。
「どうしたい。なんか可笑しィかい」
「いえ、旦那。見違えました」
「そうだろィ。はっはっはっは!」
二人は得意げに笑った。そして源八やその他八人の仲間にも黒紋付を着せた。この八人が番頭、源八が大番頭だ。めいめいが職人の養成や観察。源八がそれを取り仕切った。
源八が源蔵と名を改めたのもこの頃だった。
◇
さて、商売も順調。文吉が買うものはぴたり、ぴたりと当たって、金蔵には5万両が積み重なっていた。
しかし、まだ木曽檜を扱えるまでにはなっていない。文吉は白い玉に質問した。
「玉さま。次はいかがしましょう」
『そうねぇ。では遊びなさい』
「遊ぶ? なんですその遊びってェのは」
『遊びよ。町に行って好きなことをしてお金を散財なさい』
「好きなこと……。なんでもいいんですかい?」
『なんでもいいのよ。江戸を隅々まで見て知識を貯めなさい』
「はい。言い付け通りに致します」
文吉は神殿を出て、熊吉と源蔵を呼んだ。
「源蔵。今から九万兵衛と町に遊びに行ってくる」
「遊びですかい!」
「ダメかい?」
「いえ、そうじゃありやせん。今まで旦那がたは遊ばな過ぎました。あっしらだってたまに友だちと芸者を呼んで三味線弾かすことぐらいありますよ。お二人とも休みの日だって仕事をしてらっしゃるでしょう。こうなると奉公人は遊びにくい。旦那がたの遊び。結構じゃありませんか」
「そうかい。じゃちょいと遊んでくるよ。江戸をあちこち見てくるつもりだ。晩は遅くなるかも知れないから、先に寝てていいからね」
「左様ですか。では私が奉公人をちゃんと監督しますから」
遊ぶということになって文吉と熊吉は黒紋付を着て玄関からでようとすると、女中たちが挨拶に出て来た。
「お時。お清。アタシらは夜遅くなりますからね。晩も外でとってくるつもりだから。食事の準備はしなくていいよ」
「はい。かしこまりました」
二人の女中頭に命じて、二人は外に出て歩き出した。その背中を源蔵率いる奉公人が見送った。
「ホラご覧よ。ウチの旦那を。あまり遊び慣れてないとああいうふうになる。歩き方が丁稚か手代だよ。どうも旦那になりきれないね。あ。籠屋を追い越しちゃったよ。あの人たちは徒歩で江戸を回るつもりなんだ。困ったもんだね、しかし」
当の二人は初の遊びということで、足取り軽く大通りへと向かっていった。
文吉は誰もいないところを見計らって、白い玉を封じた千両箱を開けた。
『──文吉! この恩知らずめ!』
白い玉は最初から怒っていたものの、文吉は白い玉を抱きすくめた。
『???』
「ああ、玉さま。熊吉の病は人の力でどうなるものではありません。玉さまがこっそり力を貸して下さったのでしょう?」
『──熊吉が……治ったのかい?』
「その通りであります。ありがとうございます!」
『恐ろしい生命力──』
白い玉は小さくつぶやく。文吉はただ白い玉を抱いたままお礼を言うだけだ。白い玉はボウッとしたように、またつぶやいた。
『その力……欲しい──』
白い玉は熊吉の生命力の強さに強い関心を持ったのであった。
◇
文吉一行は江戸に帰ることにした。途中、また紀州の港に入り、みかんを買い求めた。あれからひと月以上経っており、みかんの価格は下落していた。
一籠二百文(五千円)だ。それを6000籠、300両で買い付けて船へと詰め込んで、江戸の港に帰った。
すでに鍛冶屋のふいご祭りは終わって値が下がっていたものの、まだみかんの数が少なかったので、一籠一分二朱(36500円)で売れた。早々に完売し、2250両を得た。
文吉一家は屋敷へと帰り、塩鮭の売り上げとみかんの売り上げを金蔵の中に納めたのであった。
文吉は文吉で白い玉を神殿のお宮の中に納め、改めてお礼を述べた。
「この度は熊吉の病を治して下さりありがとうございます」
『その意気や由。これからは私の言い付けを守るように』
「はい。それはもう──」
『では今後、ひと月に一度は、ウズラやニワトリのような生き物を捧げなさい』
「は。生き物でございますか?」
『左様。私が神に祈る際に使うのよ』
「となると、死骸はどうするんで……?」
『大丈夫。神と同化するよ。神として生きるのよ』
「はぁ……。この生類憐れみの令の中、調達は難しいものの、玉さまのためです。やりましょう」
『よろしい。納めた後はしばらく部屋を覗かないように』
「へぇ。おやすい御用でやす」
文吉は白い玉の言い付けを守った。
使用人や職人などの人集めをし、木材の買い付けを行い、材木問屋としての商売を始めた。
商売を始めたものの源八は文吉と熊吉に苦笑いする。
「いつまでそんななりなんです。醤油問屋の手代の格好をいつまでもしてちゃなりやせん。これじゃ誰が店の主人かわからない。紋付きくらい着てもらわないと」
文吉と熊吉は自分の服装を改めて見るとその通り。周りの大店の店主や番頭はいいものを着ている。
これでは旦那として慕われないはもちろん、客にも信用されまいと早速呉服屋を呼んで寸法を測らせ、2万5千両持ってる旦那に恥じない着物を作らせた。
日が流れて、桐箱に入れられた黒紋付が届き、袖を通すと粋なこと。文吉と熊吉は互いの格好を見て褒め合った。
「えれェなァ。まさしく江戸の金持ちだ」
「本当だ。こりゃ旦那さまだなァ」
二人して、現場の視察という名目で仕事場をうろついてみると、みんな目を見張ってぽかーんといている。
「どうしたい。なんか可笑しィかい」
「いえ、旦那。見違えました」
「そうだろィ。はっはっはっは!」
二人は得意げに笑った。そして源八やその他八人の仲間にも黒紋付を着せた。この八人が番頭、源八が大番頭だ。めいめいが職人の養成や観察。源八がそれを取り仕切った。
源八が源蔵と名を改めたのもこの頃だった。
◇
さて、商売も順調。文吉が買うものはぴたり、ぴたりと当たって、金蔵には5万両が積み重なっていた。
しかし、まだ木曽檜を扱えるまでにはなっていない。文吉は白い玉に質問した。
「玉さま。次はいかがしましょう」
『そうねぇ。では遊びなさい』
「遊ぶ? なんですその遊びってェのは」
『遊びよ。町に行って好きなことをしてお金を散財なさい』
「好きなこと……。なんでもいいんですかい?」
『なんでもいいのよ。江戸を隅々まで見て知識を貯めなさい』
「はい。言い付け通りに致します」
文吉は神殿を出て、熊吉と源蔵を呼んだ。
「源蔵。今から九万兵衛と町に遊びに行ってくる」
「遊びですかい!」
「ダメかい?」
「いえ、そうじゃありやせん。今まで旦那がたは遊ばな過ぎました。あっしらだってたまに友だちと芸者を呼んで三味線弾かすことぐらいありますよ。お二人とも休みの日だって仕事をしてらっしゃるでしょう。こうなると奉公人は遊びにくい。旦那がたの遊び。結構じゃありませんか」
「そうかい。じゃちょいと遊んでくるよ。江戸をあちこち見てくるつもりだ。晩は遅くなるかも知れないから、先に寝てていいからね」
「左様ですか。では私が奉公人をちゃんと監督しますから」
遊ぶということになって文吉と熊吉は黒紋付を着て玄関からでようとすると、女中たちが挨拶に出て来た。
「お時。お清。アタシらは夜遅くなりますからね。晩も外でとってくるつもりだから。食事の準備はしなくていいよ」
「はい。かしこまりました」
二人の女中頭に命じて、二人は外に出て歩き出した。その背中を源蔵率いる奉公人が見送った。
「ホラご覧よ。ウチの旦那を。あまり遊び慣れてないとああいうふうになる。歩き方が丁稚か手代だよ。どうも旦那になりきれないね。あ。籠屋を追い越しちゃったよ。あの人たちは徒歩で江戸を回るつもりなんだ。困ったもんだね、しかし」
当の二人は初の遊びということで、足取り軽く大通りへと向かっていった。
0
あなたにおすすめの小説
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
【時代小説】 黄昏夫婦
蔵屋
歴史・時代
江戸時代、東北地方の秋田藩は貧かった。
そんな中、真面目なひとりの武士がいた。同僚からは馬鹿にされていたが真面目な男であった。俸禄は低く貧しい。娘二人と実母との4人暮らし。
秋田藩での仕事は勘定方である。
仕事が終わると真っ直ぐ帰宅する。
ただひたすら日中は城中では勘定方の仕事をまじめにして、帰宅すれば論語を読んで知識を習得する。
そんな毎日であった。彼の名前は立花清左衛門。年齢は35歳。
娘は二人いて、一人はとめ15歳。もう一人は梅、8歳。
さて|黄昏《たそがれ》は、一日のうち日没直後、雲のない西の空に夕焼けの名残りの「赤さ」が残る時間帯のことを言う。「|黄昏時《たそがれどき)」。 「黄昏れる《たそがれる》」という動詞形もある。
「たそがれ」は、江戸時代になるまでは「たそかれ」といい、「たそかれどき」の略でよく知られていた。夕暮れの人の顔の識別がつかない暗さになると誰かれとなく、「そこにいるのは誰ですか」「誰そ彼(誰ですかあなたは)」とたずねる頃合いという意味で日常会話でよく使われた。
今回の私の小説のテーマはこの黄昏である。
この風習は広く日本で行われている。
「おはようさんです」「これからですか」「お晩でございます。いまお帰りですか」と尋ねられれば相手も答えざるを得ず、互いに誰であるかチェックすることでヨソ者を排除する意図があったとされている。
「たそかれ」という言葉は『万葉集』に
誰そ彼と われをな問ひそ 九月の 露に濡れつつ 君待つわれそ」
— 『万葉集』第10巻2240番
と登場するが、これは文字通り「誰ですかあなたは」という意味である。
「平安時代には『うつほ物語』に「たそかれどき」の用例が現れ、さらに『源氏物語』に
「寄りてこそ それかとも見め たそかれに ほのぼの見つる 夕顔の花」
— 『源氏物語』「夕顔」光源氏
と、現在のように「たそかれ」で時間帯を表す用例が現れる。
なおこの歌は、帖と登場人物の名「夕顔」の由来になった夕顔の歌への返歌である。
またこの言葉の比喩として、「最盛期は過ぎたが、多少は余力があり、滅亡するにはまだ早い状態」をという語句の用い方をする。
漢語「|黄昏《コウコン》」は日没後のまだ完全に暗くなっていない時刻を指す。「初昏」とも呼んでいた。十二時辰では「戌時」(午後7時から9時)に相当する。
「たそがれ」の動詞化の用法。日暮れの薄暗くなり始めるころを指して「空が黄昏れる」や、人生の盛りを過ぎ衰えるさまを表現して「黄昏た人」などのように使用されることがある。
この物語はフィクションです。登場人物、団体等実際に同じであっても一切関係ありません。
それでは、小説「黄昏夫婦」をお楽しみ下さい。
読者の皆様の何かにお役に立てれば幸いです。
作家 蔵屋日唱
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
アブナイお殿様-月野家江戸屋敷騒動顛末-(R15版)
三矢由巳
歴史・時代
時は江戸、老中水野忠邦が失脚した頃のこと。
佳穂(かほ)は江戸の望月藩月野家上屋敷の奥方様に仕える中臈。
幼い頃に会った千代という少女に憧れ、奥での一生奉公を望んでいた。
ところが、若殿様が急死し事態は一変、分家から養子に入った慶温(よしはる)こと又四郎に侍ることに。
又四郎はずっと前にも会ったことがあると言うが、佳穂には心当たりがない。
海外の事情や英吉利語を教える又四郎に翻弄されるも、惹かれていく佳穂。
一方、二人の周辺では次々に不可解な事件が起きる。
事件の真相を追うのは又四郎や屋敷の人々、そしてスタンダードプードルのシロ。
果たして、佳穂は又四郎と結ばれるのか。
シロの鼻が真実を追い詰める!
別サイトで発表した作品のR15版です。
裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する
克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる