11 / 22
第11話 特訓
しおりを挟む
で。放課後。
オレは顔をニヤニヤさせながら、多少早足で淳のアパートへと急ぐ。
『ちょっとちょっと椎太クン、早いよ』
ゴメンな~。淳。でも時間ってあっという間に通り過ぎちゃう。
青春も同じことで、通り過ぎた時間はもう戻ってこないんだぞ?
水着。水着。
アパート到着。淳が部屋のドアのカギを開けた瞬間に入り込む。
「こんちゃーっす。おじゃっしやーっす!」
「もう。テンション高過ぎ!」
ホントだ。オレの人生で一番テンション高かったかも!?
だって、淳の水着姿。
あのグラビアで見た、大きくて丸くてふわふわしてる、夢のような胸を見れると思うと、ああ鼻血がでそう。
「やっぱりやだな~。ミスコンなんて」
「ちょっと、ちょっと淳ちゃん!」
「え? もーう。椎太クン、テンション高いよぉ~」
「まーずわアレだよ。私服のアピールいってみましょ」
「淳、そんなに服持ってないんだよな……」
淳がクローゼットから引っ張りだした服はどれもこれもデートで見たことあるものばかり。
やっぱり地味。
なんであんなに華やかな世界にいたのに、こんなにオシャレじゃないんだよ~。
『淳、センスないから恥ずかしいよぉ~』
おっと。恥ずかしい思いさせてスマン。
つか、淳はこういう色が好きなんだろうな。
でもそしたらモノトーンとかのほうが却っていいと思うけど、なんでこうちょっと暗い色の服を好むんだろ? 黒なら黒。白なら白の方がいいと思うけどな~。
うん? この白いブランドTシャツは?
「これは? ああ、これはモデル時代にもらったやつなの。字が入ってるの格好悪いよねぇ」
なんでだよ。めっちゃオシャレじゃん。たぶん三万はするやつだよな。
それとこのスリムのジーンズ合わせるだけでいいじゃん。
「これ着て来なよ」
「う、うん」
淳は服を持って脱衣所へ移動。
恥ずかしそうに着替えて来た。
「ど、どうかな……」
ほらー!
すっごいいい。素材はいいんだから何着ても似合うけど、そういう活発なのすっごくいい。
「いいよ、いいよ~! 淳、めっちゃカッコいい! 写真とってもいい?」
「いや~ん」
「撮るよ~。ホラ笑って!」
数枚撮影。やっぱり、淳はすごい。
可愛い。美人。もうオレ骨抜き。
それじゃぁ……。ゴクリ。
「水着いってみましょうか──」
「……え?」
「だって水着による自己アピールってあるでしょう」
「え? 水着?」
「なんだ、ちゃんとビラ見てなかったの? 水着もあるんだよ」
「え~。やだぁ~」
「オレだって淳の水着を他の連中に見せたくないけどサ。だってしょうがないじゃん。書いてあるんだもん」
「えー……」
「ホラ。モデル時代にもらった水着とかないのかな~。なんて」
「ないよ~。恥ずかしいから捨てちゃったし。学校のしかない」
学 校 の。
つまり、スク水ってことっすか?
そ れ は そ れ で。
「うーん。しょうがないよね。じゃぁ、スク水で」
「えー……」
「どうしたの?」
「なんか、椎太クン、スケベっぽいよ~」
「そんなまさか。淳がグランプリになるのはオレの喜びでもあるからだよ」
「そうなのかな~?」
「そ、そ、そうに決まってるだろ?」
「どもった」
「じゅーんちゃん。機嫌治して。着替えてるところは見ないから」
「もーう。当たり前でしょ~」
なんのかんのいいながら、水着を持って脱衣所へ。
衣服の擦れる音が聞こえる。
もうここからは一つの音も聞き逃したくない。
脱衣所の磨りガラス。
淳のシルエットが全て肌色に変わる。
うぉーい。淳ちゃんの裸が一枚のドアを挟んでそこにあるのね?
いや考えろ。そんなことはいつもの日常だ。
淳の裸はもっと薄い服の中にいつも隠れていると考えるべきだ。うん。
なんだそりゃ。でもそんなこと考えてないと、意識を分散させないとヤバい。
鼻血がでちゃう。そして一部盛り上がっちゃう。
肌色のシルエットが徐々に黒くなって行く。
でも、それはわずかな量だ。手足は肌色のまま。
さぁ、淳ちゃんの生足とごたいめーん。
ガラリと開く脱衣所のドア。
オレの頭は足から徐々に上がって胸へ。そんで顔。
「完璧ですっ」
「いやーん。もう!」
完璧。完璧。もうドキドキするよ~。
淳ちゃん。こりゃ優勝間違いなしでしょ。
オレは顔をニヤニヤさせながら、多少早足で淳のアパートへと急ぐ。
『ちょっとちょっと椎太クン、早いよ』
ゴメンな~。淳。でも時間ってあっという間に通り過ぎちゃう。
青春も同じことで、通り過ぎた時間はもう戻ってこないんだぞ?
水着。水着。
アパート到着。淳が部屋のドアのカギを開けた瞬間に入り込む。
「こんちゃーっす。おじゃっしやーっす!」
「もう。テンション高過ぎ!」
ホントだ。オレの人生で一番テンション高かったかも!?
だって、淳の水着姿。
あのグラビアで見た、大きくて丸くてふわふわしてる、夢のような胸を見れると思うと、ああ鼻血がでそう。
「やっぱりやだな~。ミスコンなんて」
「ちょっと、ちょっと淳ちゃん!」
「え? もーう。椎太クン、テンション高いよぉ~」
「まーずわアレだよ。私服のアピールいってみましょ」
「淳、そんなに服持ってないんだよな……」
淳がクローゼットから引っ張りだした服はどれもこれもデートで見たことあるものばかり。
やっぱり地味。
なんであんなに華やかな世界にいたのに、こんなにオシャレじゃないんだよ~。
『淳、センスないから恥ずかしいよぉ~』
おっと。恥ずかしい思いさせてスマン。
つか、淳はこういう色が好きなんだろうな。
でもそしたらモノトーンとかのほうが却っていいと思うけど、なんでこうちょっと暗い色の服を好むんだろ? 黒なら黒。白なら白の方がいいと思うけどな~。
うん? この白いブランドTシャツは?
「これは? ああ、これはモデル時代にもらったやつなの。字が入ってるの格好悪いよねぇ」
なんでだよ。めっちゃオシャレじゃん。たぶん三万はするやつだよな。
それとこのスリムのジーンズ合わせるだけでいいじゃん。
「これ着て来なよ」
「う、うん」
淳は服を持って脱衣所へ移動。
恥ずかしそうに着替えて来た。
「ど、どうかな……」
ほらー!
すっごいいい。素材はいいんだから何着ても似合うけど、そういう活発なのすっごくいい。
「いいよ、いいよ~! 淳、めっちゃカッコいい! 写真とってもいい?」
「いや~ん」
「撮るよ~。ホラ笑って!」
数枚撮影。やっぱり、淳はすごい。
可愛い。美人。もうオレ骨抜き。
それじゃぁ……。ゴクリ。
「水着いってみましょうか──」
「……え?」
「だって水着による自己アピールってあるでしょう」
「え? 水着?」
「なんだ、ちゃんとビラ見てなかったの? 水着もあるんだよ」
「え~。やだぁ~」
「オレだって淳の水着を他の連中に見せたくないけどサ。だってしょうがないじゃん。書いてあるんだもん」
「えー……」
「ホラ。モデル時代にもらった水着とかないのかな~。なんて」
「ないよ~。恥ずかしいから捨てちゃったし。学校のしかない」
学 校 の。
つまり、スク水ってことっすか?
そ れ は そ れ で。
「うーん。しょうがないよね。じゃぁ、スク水で」
「えー……」
「どうしたの?」
「なんか、椎太クン、スケベっぽいよ~」
「そんなまさか。淳がグランプリになるのはオレの喜びでもあるからだよ」
「そうなのかな~?」
「そ、そ、そうに決まってるだろ?」
「どもった」
「じゅーんちゃん。機嫌治して。着替えてるところは見ないから」
「もーう。当たり前でしょ~」
なんのかんのいいながら、水着を持って脱衣所へ。
衣服の擦れる音が聞こえる。
もうここからは一つの音も聞き逃したくない。
脱衣所の磨りガラス。
淳のシルエットが全て肌色に変わる。
うぉーい。淳ちゃんの裸が一枚のドアを挟んでそこにあるのね?
いや考えろ。そんなことはいつもの日常だ。
淳の裸はもっと薄い服の中にいつも隠れていると考えるべきだ。うん。
なんだそりゃ。でもそんなこと考えてないと、意識を分散させないとヤバい。
鼻血がでちゃう。そして一部盛り上がっちゃう。
肌色のシルエットが徐々に黒くなって行く。
でも、それはわずかな量だ。手足は肌色のまま。
さぁ、淳ちゃんの生足とごたいめーん。
ガラリと開く脱衣所のドア。
オレの頭は足から徐々に上がって胸へ。そんで顔。
「完璧ですっ」
「いやーん。もう!」
完璧。完璧。もうドキドキするよ~。
淳ちゃん。こりゃ優勝間違いなしでしょ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる