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第13話 勝利の予感
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そして学校祭当日。オレはテンション高めに淳を迎えに行った。
淳は恥ずかしそうに、コンテスト用の衣服が入った紙袋を持っていた。
「やぁ、お姫様。今日は頑張りましょうね~」
「やだぁ椎太クン。鼻息荒いよ~」
淳から紙袋を受け取る。こういうのは男子が持つものだ。
受け取った時に、軽く淳の手が触れる。その時、淳から心の声が流れてきた。
『椎太クンの為に頑張るぞ。恥ずかしがってちゃダメだ淳』
かーわいー。
もう抱きしめたい気分。
グランプリ間違いなしだし、顔もボディも性格も超一流。そして同じエスパー!
淳はオレと恋愛するためにグラドルを辞めて、ウチの学校に来たんだぞーい。
楽しい楽しい。
もうみんなに言いふらしたい気分。
でもそうしなくてももうすぐみんなに知らしめられる。
淳は最高の彼女ですって。
学校に到着。今日の学校祭はクラスや部活でそれぞれ出し物がある。
オレと淳は陰の存在。モブなので、少しばかりお願いしたらミスコンに参加することを許された。
戦力外という立場は悔しいがこんなときだから有効に使わせてもらう。
途中で冴子と腕組みをしている久保田と会った。
久保田は俺たちを見つけると嬉しそうに手を挙げる。
「おい。お前ら仲良さそうだな。ちゃんと付き合ってるじゃねーか。困ったことがあったらオレに言えよ」
「うん。ありがとう」
「靖広。音倉ちゃんはミスコンに出るんだってよ」
「ホントか? すげぇじゃねぇか。度胸があるのはいいことだ。出るなら優勝を目指せ」
「ホント。靖広の言う通りよ。見に行くからね。音倉ちゃん、頑張って!」
「はい。ありがとうございます」
二人はオレたちに手を振ると、学校祭を楽しみに別の道に進んで行った。
会場へ向かう途中、今度は吉井と会った。吉井も彼女を連れて学校祭を楽しんでいるようだった。
「よぉ照場」
「ああ。どもっす」
「あ~、オマエの彼女、ミスコンに出るんだって?」
「そう。見に来てくれる?」
「……そーだな。ヒマになったら。まぁ頑張れ」
吉井の手がオレの肩に置かれた瞬間、彼の心の中身がオレの中に流れてくる。
『わざわざ恥をかきに行かなくてもいいのに。モノ好きっつーか。気の毒なやつら』
──まぁそう思うよな。口に出さないだけ仲間意識があるっつーか。人を傷つけないような大人だっつーか。でも、今日のミスコンはマジですげぇことになるぞ!
学校の奴らも吉井と同じような気持ちに違いない。
チクショ~。目にもの見せてやるぜ!
淳は恥ずかしそうに、コンテスト用の衣服が入った紙袋を持っていた。
「やぁ、お姫様。今日は頑張りましょうね~」
「やだぁ椎太クン。鼻息荒いよ~」
淳から紙袋を受け取る。こういうのは男子が持つものだ。
受け取った時に、軽く淳の手が触れる。その時、淳から心の声が流れてきた。
『椎太クンの為に頑張るぞ。恥ずかしがってちゃダメだ淳』
かーわいー。
もう抱きしめたい気分。
グランプリ間違いなしだし、顔もボディも性格も超一流。そして同じエスパー!
淳はオレと恋愛するためにグラドルを辞めて、ウチの学校に来たんだぞーい。
楽しい楽しい。
もうみんなに言いふらしたい気分。
でもそうしなくてももうすぐみんなに知らしめられる。
淳は最高の彼女ですって。
学校に到着。今日の学校祭はクラスや部活でそれぞれ出し物がある。
オレと淳は陰の存在。モブなので、少しばかりお願いしたらミスコンに参加することを許された。
戦力外という立場は悔しいがこんなときだから有効に使わせてもらう。
途中で冴子と腕組みをしている久保田と会った。
久保田は俺たちを見つけると嬉しそうに手を挙げる。
「おい。お前ら仲良さそうだな。ちゃんと付き合ってるじゃねーか。困ったことがあったらオレに言えよ」
「うん。ありがとう」
「靖広。音倉ちゃんはミスコンに出るんだってよ」
「ホントか? すげぇじゃねぇか。度胸があるのはいいことだ。出るなら優勝を目指せ」
「ホント。靖広の言う通りよ。見に行くからね。音倉ちゃん、頑張って!」
「はい。ありがとうございます」
二人はオレたちに手を振ると、学校祭を楽しみに別の道に進んで行った。
会場へ向かう途中、今度は吉井と会った。吉井も彼女を連れて学校祭を楽しんでいるようだった。
「よぉ照場」
「ああ。どもっす」
「あ~、オマエの彼女、ミスコンに出るんだって?」
「そう。見に来てくれる?」
「……そーだな。ヒマになったら。まぁ頑張れ」
吉井の手がオレの肩に置かれた瞬間、彼の心の中身がオレの中に流れてくる。
『わざわざ恥をかきに行かなくてもいいのに。モノ好きっつーか。気の毒なやつら』
──まぁそう思うよな。口に出さないだけ仲間意識があるっつーか。人を傷つけないような大人だっつーか。でも、今日のミスコンはマジですげぇことになるぞ!
学校の奴らも吉井と同じような気持ちに違いない。
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