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縺?縺?§繧?≧縺ォ繧
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数珠、雅美さん、オレ、ジュダイの順ではしごを降り、数珠はランプで、オレとジュダイは懐中電灯で辺りを照らした。
道はそこそこ広く、二人並んであるけるほどだった。
灯りを奥に照らすと、約5mほど先に、鉄の扉があった。
そこに大きな錠前がかかっている。
長い間オレたちを待っていた錠前だ。
窓もなにもない。
鉄の扉。
その奥に“ううち”がいるのか?
数珠はポケットからカギを取り出した。
穴に差し込んで、回すと簡単に『カチャ』という軽い音がした。
「開いたな……」
「だな……」
「ロマンくん、どーぞ」
「いやいや、おかしいだろ!」
「オレがカギをあけた。ロマンが開くのが道理だろ?」
「どんな道理だよ!」
そこに、雅美さんがオレたちをかき分けて出てきた。
「ホントに、男どもはだらしなんだから。もう、日も暮れちゃうよ? 早くしないと。いいよ。あたしが開けるから」
そういって、扉に手をかけて開けた。
『キィ』と音を立てて扉は簡単に開いた。
すると
パタ……
雅美さんの足元に白い手の骨が倒れてきた。
その先にはちゃんと胴体がある。
数珠のランプが扉の中の部屋を照らした。
三畳ほどの一間の小部屋で中には人骨があった。
それも一つじゃない。
頭蓋骨を数えると、三つ……。
ジュダイは完全にフリーズしていた。
オレはというと、恐怖で足が大きくガダガダと震え、止まらなかった。
しかし、数珠と雅美さんは互いに手を合わせて足を揃えた。そして
「南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏」
とお経を唱えた。
オレの足の震えも徐々に収まってくる…。
気が付くと、オレもジュダイも足を揃えて手を合わせていた。
数分後……
この地下の扉の中で穴を掘った。
荷物の中に携帯用のシャベルと軍手が入っていたのだ。
土も柔らかく、すぐに大きな穴が開いた。
そこに丁重に骨を置いて、上に土をかけた。
数珠は線香まで持っていた。
改めて数珠がお経を唱えた。
弔いが済んだ。
数珠はこう分析した。
彼らは、最初に“ううち”となった農夫の家族のものだろう……と。
いや、“ううち”などと言っているが、目の前で子供を惨殺され精神が錯乱してしまったのだ。
それが、村の子供を襲ったので村人たちは家族に詰め寄り殺すように言った。
家族は夫を殺して、自分たちも精神が錯乱してしまった。
村人たちは、家族に農夫を殺させた後ろめたさもあり、悪神が宿った“ううち”だと言って、この穴倉に連れてきて閉じ込めた。
そして、悪神を封じた!
と言って、自分たちの精神の安寧を得たのだろう……と。
村人たちはそれで落ち着いたが、彼らの怨霊を鎮めるために社を築いて年に一度はお祭りを開き、魂を慰めたのかもしれない。
だが、ちゃんとこうしてご遺体を慰めてやることが本当のお弔いなのだ……と。
怖い旅だった。
降りなくてもいい地下にまで降りた。
だが、それはそれで良かったのかもしれない。
これですべて終わった。
“ううち”の魂は真の安らぎを得たのだ。
お社をでると、すでに夕方になっていた。
日は傾いている。
そりゃ、道を切り開いたり、掃除したりしたもんな。
かなりの重労働で時間かかったもんな……。
数珠が昨日の家にもう一度泊まらせてもらって、明日の朝に帰ろうと言ったのでそうすることにした。
昨日の家に着くころには、辺りは真っ暗でこの上なく不気味だった。
普通の山奥の夜も怖いが、昔、この辺に人がいたのに誰もいない人家は恐ろしさを感じさせた。
数珠はすぐに土間のたき火跡に火を入れた。
まだオレが集めた薪はあった。
雅美さんとジュダイで食事の用意をしてくれた。
数珠の荷物からはホントにいろいろ出てくる。
オレだけ……何もやってない……。
いや、それじゃいけない。
上に上がって寝床の準備をした。
食事をとってこの箱丸村で二日目の夜を過ごし、みんなで雑魚寝した。
深夜……。
「ぐげ……。ぐげげげげげ……」
不気味な笑い声が聞こえたような気がしたが、まどろみの中で聞こえたのでカエルか動物の鳴き声だと思いそのまま眠ってしまった……。
朝。数珠の車まで足取り軽く向かった。
村の入り口で立ち止まり、みんなでもう一度箱丸村を振り返る。
怖かったけど、ちゃんとちゃんと弔えてよかった!
“ううち”として閉じ込められ、殺されてしまった三人の魂がちゃんと天に昇ってくれることをもう一度祈り、車に乗り込んだ。
オレとジュダイは後部座席でもう一度眠らせてもらった。
肩を合わせて互いにもたれかかって熟睡した。
雅美さんに起こされて目を覚ますと、すでに最初に待ち合わせた駅についていた。
「んふ。ずいぶん熟睡してたね。ジュダイちゃんもちゃんと眠れた?」
「あ……。ハイ」
ジュダイは寝ぼけまなこをこすりながら答えた。
「今度、みんなで食事会しようよ! ね? 楽しい旅行だったね! じゃーね!」
雅美さんと数珠は手を振りながら車で去って行った。
オレたちは無事に帰って来た。
呪われたって言われる場所から。
普通の生活だ。
いつものオレたちの生活に戻った。
ジュダイと楽しい生活。
うなされることなんてなくなった。
精神的なものだったんだな……。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
あれから、二週間ほど経った。
ジュダイの大学は夏休みとなって、数日実家へ帰ってくるといって出て行った。
オレは二人の部屋で一人寂しく過ごした。
ウソ。正直、久しぶりの一人の生活を満喫した。
二人の生活も楽しいけど、一人の時間も大事というか。
……オレ、誰に言い訳してんの?
ビィ――――
ビィ――――
ビィ――――
行儀悪くインスタントラーメンを鍋から箸でつまみ、お玉をレンゲ代わりにしている時、テーブルの上でスマホがバイブで震えた。
見ると、数珠からの電話。二週間ぶりの友人からの連絡はテンションが上がった。
「はい。もしもし~」
「お。ロマンか?」
「そりゃそーでしょ」
「あの~。そこにジュダイいるか?」
「いや。今帰省中。どうして?」
「ロマン、明日休みか?」
「ん? うん。連休だけど?」
「予定は?」
「いや特に。ゲーセンに行くか、ソシャゲでもしようかと思ってた」
「そっか。じゃぁ、今からヒマだってことだな」
「オイオイ。そーだけど、ヒマ人みてーに思われたくねーなぁ~」
「悪い悪い。……あの。実はな、……オレとミヤビな。結婚するんだわ」
「お! マジ!? やったじゃん! おめでとう!」
突然の嬉しい報告に、誰も見ていないにも関わらず電話の前でニッコリと笑った。
「でな。急な話で申し訳ないんだが、ロマンに立ち会ってもらいたい」
「ん? 何それ。……立ち合い??」
数珠は少し、声を震わせた。
「でな。……ロマン」
「ん? なんだ?」
「……オレたち、その後心中するんだわ」
は?
何を言ってるか分からなかった。
道はそこそこ広く、二人並んであるけるほどだった。
灯りを奥に照らすと、約5mほど先に、鉄の扉があった。
そこに大きな錠前がかかっている。
長い間オレたちを待っていた錠前だ。
窓もなにもない。
鉄の扉。
その奥に“ううち”がいるのか?
数珠はポケットからカギを取り出した。
穴に差し込んで、回すと簡単に『カチャ』という軽い音がした。
「開いたな……」
「だな……」
「ロマンくん、どーぞ」
「いやいや、おかしいだろ!」
「オレがカギをあけた。ロマンが開くのが道理だろ?」
「どんな道理だよ!」
そこに、雅美さんがオレたちをかき分けて出てきた。
「ホントに、男どもはだらしなんだから。もう、日も暮れちゃうよ? 早くしないと。いいよ。あたしが開けるから」
そういって、扉に手をかけて開けた。
『キィ』と音を立てて扉は簡単に開いた。
すると
パタ……
雅美さんの足元に白い手の骨が倒れてきた。
その先にはちゃんと胴体がある。
数珠のランプが扉の中の部屋を照らした。
三畳ほどの一間の小部屋で中には人骨があった。
それも一つじゃない。
頭蓋骨を数えると、三つ……。
ジュダイは完全にフリーズしていた。
オレはというと、恐怖で足が大きくガダガダと震え、止まらなかった。
しかし、数珠と雅美さんは互いに手を合わせて足を揃えた。そして
「南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏」
とお経を唱えた。
オレの足の震えも徐々に収まってくる…。
気が付くと、オレもジュダイも足を揃えて手を合わせていた。
数分後……
この地下の扉の中で穴を掘った。
荷物の中に携帯用のシャベルと軍手が入っていたのだ。
土も柔らかく、すぐに大きな穴が開いた。
そこに丁重に骨を置いて、上に土をかけた。
数珠は線香まで持っていた。
改めて数珠がお経を唱えた。
弔いが済んだ。
数珠はこう分析した。
彼らは、最初に“ううち”となった農夫の家族のものだろう……と。
いや、“ううち”などと言っているが、目の前で子供を惨殺され精神が錯乱してしまったのだ。
それが、村の子供を襲ったので村人たちは家族に詰め寄り殺すように言った。
家族は夫を殺して、自分たちも精神が錯乱してしまった。
村人たちは、家族に農夫を殺させた後ろめたさもあり、悪神が宿った“ううち”だと言って、この穴倉に連れてきて閉じ込めた。
そして、悪神を封じた!
と言って、自分たちの精神の安寧を得たのだろう……と。
村人たちはそれで落ち着いたが、彼らの怨霊を鎮めるために社を築いて年に一度はお祭りを開き、魂を慰めたのかもしれない。
だが、ちゃんとこうしてご遺体を慰めてやることが本当のお弔いなのだ……と。
怖い旅だった。
降りなくてもいい地下にまで降りた。
だが、それはそれで良かったのかもしれない。
これですべて終わった。
“ううち”の魂は真の安らぎを得たのだ。
お社をでると、すでに夕方になっていた。
日は傾いている。
そりゃ、道を切り開いたり、掃除したりしたもんな。
かなりの重労働で時間かかったもんな……。
数珠が昨日の家にもう一度泊まらせてもらって、明日の朝に帰ろうと言ったのでそうすることにした。
昨日の家に着くころには、辺りは真っ暗でこの上なく不気味だった。
普通の山奥の夜も怖いが、昔、この辺に人がいたのに誰もいない人家は恐ろしさを感じさせた。
数珠はすぐに土間のたき火跡に火を入れた。
まだオレが集めた薪はあった。
雅美さんとジュダイで食事の用意をしてくれた。
数珠の荷物からはホントにいろいろ出てくる。
オレだけ……何もやってない……。
いや、それじゃいけない。
上に上がって寝床の準備をした。
食事をとってこの箱丸村で二日目の夜を過ごし、みんなで雑魚寝した。
深夜……。
「ぐげ……。ぐげげげげげ……」
不気味な笑い声が聞こえたような気がしたが、まどろみの中で聞こえたのでカエルか動物の鳴き声だと思いそのまま眠ってしまった……。
朝。数珠の車まで足取り軽く向かった。
村の入り口で立ち止まり、みんなでもう一度箱丸村を振り返る。
怖かったけど、ちゃんとちゃんと弔えてよかった!
“ううち”として閉じ込められ、殺されてしまった三人の魂がちゃんと天に昇ってくれることをもう一度祈り、車に乗り込んだ。
オレとジュダイは後部座席でもう一度眠らせてもらった。
肩を合わせて互いにもたれかかって熟睡した。
雅美さんに起こされて目を覚ますと、すでに最初に待ち合わせた駅についていた。
「んふ。ずいぶん熟睡してたね。ジュダイちゃんもちゃんと眠れた?」
「あ……。ハイ」
ジュダイは寝ぼけまなこをこすりながら答えた。
「今度、みんなで食事会しようよ! ね? 楽しい旅行だったね! じゃーね!」
雅美さんと数珠は手を振りながら車で去って行った。
オレたちは無事に帰って来た。
呪われたって言われる場所から。
普通の生活だ。
いつものオレたちの生活に戻った。
ジュダイと楽しい生活。
うなされることなんてなくなった。
精神的なものだったんだな……。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
あれから、二週間ほど経った。
ジュダイの大学は夏休みとなって、数日実家へ帰ってくるといって出て行った。
オレは二人の部屋で一人寂しく過ごした。
ウソ。正直、久しぶりの一人の生活を満喫した。
二人の生活も楽しいけど、一人の時間も大事というか。
……オレ、誰に言い訳してんの?
ビィ――――
ビィ――――
ビィ――――
行儀悪くインスタントラーメンを鍋から箸でつまみ、お玉をレンゲ代わりにしている時、テーブルの上でスマホがバイブで震えた。
見ると、数珠からの電話。二週間ぶりの友人からの連絡はテンションが上がった。
「はい。もしもし~」
「お。ロマンか?」
「そりゃそーでしょ」
「あの~。そこにジュダイいるか?」
「いや。今帰省中。どうして?」
「ロマン、明日休みか?」
「ん? うん。連休だけど?」
「予定は?」
「いや特に。ゲーセンに行くか、ソシャゲでもしようかと思ってた」
「そっか。じゃぁ、今からヒマだってことだな」
「オイオイ。そーだけど、ヒマ人みてーに思われたくねーなぁ~」
「悪い悪い。……あの。実はな、……オレとミヤビな。結婚するんだわ」
「お! マジ!? やったじゃん! おめでとう!」
突然の嬉しい報告に、誰も見ていないにも関わらず電話の前でニッコリと笑った。
「でな。急な話で申し訳ないんだが、ロマンに立ち会ってもらいたい」
「ん? 何それ。……立ち合い??」
数珠は少し、声を震わせた。
「でな。……ロマン」
「ん? なんだ?」
「……オレたち、その後心中するんだわ」
は?
何を言ってるか分からなかった。
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