ほくそ笑む大悪党 アルバロ・デ・モリーナ

ひまえび

文字の大きさ
50 / 137
第5章――「湖の鎖、石の秤」

第10話――「カカオ1億4,400万粒の夜宴」

しおりを挟む
 夕暮れの宮殿は、石の壁に残った熱がゆっくりと冷めていくところであった。中庭から吹き込む風が、焼いたとうもろこしと肉の匂い、焙じたカカオの甘い香りを運び込み、広間の空気をねっとりと満たしている。壁に掛けた松明の炎がぱちぱちと弾け、朱と金で彩られた壁画の上を揺らめきながら走った。

 その晩、アルバロ〈25〉は、トイヤウア〈38〉とヤコツィン〈42〉という二人の妾に加え、テスココから連れてきた若い王妃や側室たち、王女や貴族の娘たちを、ひとり残らず夕食の宴に呼び集めていた。

 黒人兵に囲まれて広間に入ってきた女たちは、まず高座の脇に並んで座る二人の姿に目を奪われた。

 トイヤウアは、湖の水面を思わせる深い青の綿織りの衣をまとい、耳と首には金と翡翠が静かに光っている。ヤコツィンの肩には、赤い羽根を織り込んだショールがかけられ、指には新しい指輪がいくつもはめられていた。二人の前の卓には、温かい肉料理や香辛料の利いた豆の煮込み、泡立てたカカオの飲み物が惜しみなく並べられている。

 かつての王妃や王女たちが座る場所には、淡い色の粗い黒衣と、冷めかけたトルティージャしか置かれていなかった記憶が、女たちの鼻先にまだ生々しく残っていた。それを思い出すと、今目の前にある光景は、まるで別の世界のように見えた。

(妾になれば、あれほどの扱いを受けられるのか)

 若いマトラルテン〈28〉は、思わず喉を鳴らしそうになり、慌てて唇を固く閉じた。香草を散らした肉の脂の匂いが、空腹の胃を掴んでぐいと引っ張る。シウァコアトル〈24〉は、ひざの上で両手を握りしめ、指の関節に白い筋を浮かせた。トラソチトル〈19〉は喉を乾かしながら、カカオ飲料の入った椀にじっと視線を吸い寄せられている。

 石板の床を踏む革靴の音が、ゆっくりと近づいてきた。アルバロが広間に現れると、空気の温度がわずかに変わった。若い征服者の身体からは、汗と革、そして薄く焚きしめた香木の匂いが立ちのぼり、それが料理の湯気と混ざり合って、女たちの喉の奥に重たい膜のように貼りつく。

 アルバロは高座に腰をおろし、まずトイヤウアとヤコツィンの杯を自ら満たした。泡立つカカオの表面が、松明の光を柔らかくはね返し、甘くほろ苦い香りが広間に広がる。その香りを、ほとんどの女たちはただ嗅ぐことしかできなかった。

「よく集まったな」

 アルバロの声は、石の壁に当たってほどよく響き、広間の隅々にまで届いた。

「お前たちの家族の命と立場は、すでにここにいる二人の妾が保証されている。今日はその約束を確かめるための宴だ。そしてもうひとつ、知っておきたいことがある」

 彼はゆっくりと椀を持ち上げ、ひと口カカオを飲んだ。香辛料と蜂蜜の甘さが舌の上に残り、その余韻を楽しむように目を細める。

「テノチティトランでは、カカオ豆を1千万粒ほど保有していた。湖の東岸、テスココの懐も、さぞや温かかったのであろう。テスココには、どれほどのカカオがあった?」

 松明の火が、女たちの顔に揺れる影を落とした。誰もすぐには口を開かなかった。息遣いと布の擦れる音だけが、広間のあちこちから聞こえる。

 先に声を発したのは、トイヤウアだった。

「テスココも、テノチティトランと同じくらいは……いえ、それ以上かもしれません」

 ヤコツィンが続けるように口を開いた。

「毎日の支払いに使っても、減った気がしないほどでした。この湖の東岸は、カカオの流れが太く、長く続く土地です」

 アルバロは満足げにうなずき、椀を卓に戻した。二人の妾の声には、まだ王家としての誇りが固く残っている。だが、彼が耳を澄ませて待っているのは、その誇りの隙間からこぼれ落ちる、生の数字であった。

 沈黙を破ったのは、マトラルテンだった。

 彼女はひざの上で握りしめていた手をゆっくり解き、視線を床から上げた。娘テナミクス〈8〉と息子ネツァワルテン〈10〉の顔が、脳裏をかすめる。

「陛下」

 声は震えていたが、言葉ははっきりと広間に響いた。

「桁が違います。テスココには、1千万どころか……1億粒はあるはずです。宮殿の奥の、粘土で塗り固めた大きな箱が、まだいくつも満ちております」

 広間の空気が、一瞬で変わった。松明の火が小さく鳴り、椀の中の泡が静かに弾ける音までやけに大きく聞こえる。

 シウァコアトルが、夫の顔を思い浮かべながら、マトラルテンの言葉に重ねるように言った。

「王家の執事長が、毎日何荷ずつ運び出しても、箱はなかなか減りませんでした。銅の板に刻まれた数字は、わたくしたちには読み切れないほど長い列をなしていました」

 トラソチトルが、恐る恐る口を開いた。歌で鍛えられた高い声が、今は震えを帯びている。

「わたくしは、宴の歌をうたうとき、貯蔵庫の前を通らされました。箱は小枝を編んで作られ、内も外も粘土で塗られていましたが、隙間からこぼれる豆の匂いで、中身の多さが分かりました。……あれほどの香りが、宮殿の奥にいつも満ちていたのです」

 イツクィクァウア〈18〉も、視線を下げたまま言葉を足した。

「箱のひとつひとつには、荷運び人夫が三人がかりで運ぶほどの重さの袋が、何百も詰められていました。箱の列は、わたしたちの部屋から見ても、奥が見えないほど続いています」

 少し離れたところで、イシュトリルソチトルの若い妻トラウィスカリ〈18〉も、唇を噛みながらうなずいた。

「夫は、ときどき冗談めかして言っていました。『テスココのカカオは、湖が干上がってもまだ残る』と。……それほどの量です」

 女たちの証言が重なるたび、アルバロの目の奥の光が、ゆっくりと鋭さを増していった。フォート・ノックスという名の金庫と、どこかの王の酒蔵を合わせたような貯蔵庫の姿が、彼の頭の中ではっきりと形を取っていく。

 やがて彼は、椀を卓に叩きつけるように置いた。陶器と木の板がぶつかる鈍い音が、広間の隅までぴんと響く。

「黒衣の者たち」

 アルバロの呼び声に、入口近くで控えていた黒人兵たちが、一斉に姿勢を正した。鎖帷子の金属音と、槍の石突が床を打つ音が重なる。

「今すぐ、モクテスマの宮殿とテスココ王家の二つの宮殿を洗え。粘土で塗り固めた大箱、枝を編んだ箱、穀物庫としても使えるという箱を、すべて開けろ。紐を切り、蓋を割り、豆という豆を一粒残らず運び出せ」

 彼の声には、血臭ではなく、金の匂いを嗅ぎつけた男の熱が混じっていた。

「一荷は2万4,000粒だ。荷の数と箱の数を、ここに書き記して持ち帰れ」

 黒人兵たちは短くうなずき、革靴の音を石の上に鳴らしながら、広間から出て行った。残された女たちは、耳の奥でまだその足音を聞きながら、黙って椀の中の泡を見つめていた。

 ◇ ◇ ◇

 夜がすっかり落ちたころ、テノチティトランの空には星がにじみ始めていた。湖から吹き上げる風が、乾いた豆の匂いを運び、宮殿の石壁にぶつけている。

 モクテスマの宮殿の奥では、黒人兵たちが松明を掲げ、巨大な箱の列の前に立っていた。箱は、小枝を密に編み、その内側と外側を粘土で厚く塗り固めてある。六人がかりでもやっと動かせる大きさで、その表面には長年の埃が灰色の皮膜となって張りついていた。

 兵のひとりが、箱を縛っている太い紐に剣の刃を差し込む。きしむ音とともに紐が切れ、粘土で固められた蓋が、鈍い音を立てて割れた。

 次の瞬間、乾いたざらりという音とともに、暗い豆の流れが箱の縁からあふれ出した。松明の赤い光を受けて、カカオ豆の表面がわずかに光る。火であぶられたことのない生の豆は、焙じたものとは違う青く渋い匂いを放ち、粉塵となって兵たちの鼻腔を刺した。

「ひと箱に、荷が六百」

 荷を数える番の男が、木板に刻んだ印を指でなぞりながら声を上げる。袋ひとつひとつは布越しに手のひらほどの硬さと重みを見せ、締め口に縛った紐を解くと、中からまた豆が流れ出した。

「六百荷が十箱……」

 別の兵が、口の中で計算を繰り返す。

「一荷は2万4,000粒。六百荷で1,440万粒。それが十箱だから……1億4,400万粒だ」

 声に出した途端、その数字の重さが、豆の匂いと一緒に胸にずしりと落ちた。足元の石床には、すでにこぼれた豆が厚く広がり、踏みしめるたびに乾いた音を立てる。

 兵たちは、衣の裾やマントを袋代わりにし、豆をすくっては運び出した。布地の中でこすれ合う豆の音が、夜の宮殿の中にざわざわと満ちていく。

 ◇ ◇ ◇

 その報告がテノチティトランの広間に届いたのは、夜半を少し回ったころであった。

 アルバロはすでに同じ広間に女たちを再び集めさせていた。昼間よりも松明の数は多く、炎の赤が石の柱と女たちの黒衣を濃く染めている。汗と煙、乾いた豆の香りがまざり合い、空気は昼よりも重く甘い。

 黒人兵の代表が膝をつき、額に浮かんだ汗を拭おうともしないまま、報告した。

「陛下の命じられたとおり、箱を十個開けました。それぞれの箱に、2万4,000粒を一荷とする荷が600ずつ。合計1億4,400万粒にございます」

 兵の声が石壁に跳ね返り、数字だけが妙に冷たく広間に残った。女たちは思わず息を呑み、胸の内でその桁をゆっくりと数え直す。自分たちが一生目にすることのない量の豆が、たった三つの箱からあふれ出したのだ。

 アルバロは笑った。唇の片側だけを少し持ち上げる、いつもの癖の笑いだったが、今日のそれには、はっきりとした歓喜が混じっていた。

「よくやった。だが、これは始まりにすぎん」

 彼は女たちのほうを振り向いた。炎の光がその瞳に映り込み、暗い玉のように揺れる。

「お前たちのおかげで、湖の王家が隠していた宝の匂いを、ようやく嗅ぐことができた」

 視線が、マトラルテン、シウァコアトル、トラソチトル、イツクィクァウア、トラウィスカリの上を順に滑っていく。女たちは思わず背筋を伸ばし、布の下で冷えた指先を握りしめた。

「マトラルテン〈28〉」

 名前を呼ばれた第一王妃は、胸の奥の恐怖を押し込めて一歩前に出た。足裏に伝わる石の冷たさが、さきほど聞いた数字の冷たさと重なる。

「シウァコアトル〈24〉、トラソチトル〈19〉、イツクィクァウア〈18〉、トラウィスカリ〈18〉」

 次々に呼ばれた名に、若い女たちは互いの姿を視界の端に捉えながら、前へ進んだ。香油の甘い匂いと汗の塩辛さが、布の中でわずかに混じり合う。

「今夜から、お前たちもわたしの妾とする」

 アルバロの声は静かだったが、その静けさは、牢庭で血を撒いたときの冷たさとは別の重みを持っていた。

「テスココと湖の王家の血を、わたしの寝所と食卓へ引き寄せる。命と地位は、ここにいる二人と同じく保証しよう。お前たちの子も、わたしの子として扱う」

 トイヤウアとヤコツィンの位置が、広間の中で改めて際立った。二人は自分たちの席から立ち上がり、新たに名を呼ばれた女たちのほうへ視線を向けた。そこには、同情と警告と、かすかな安堵が複雑に入り混じっている。

 マトラルテンは、喉の奥まで上がってきた言葉を飲み込んだ。ネツァワルテンとテナミクスの顔が頭から離れない。だが、ここでうなずけば、子どもたちの未来に細いが確かな道が一本伸びる。彼女は静かに膝を折り、額を低く垂れた。

 シウァコアトルは、腕の中で震えるシパクトリの体温を思い出しながら、同じように頭を下げた。トラソチトルは、歌うときとは違う震えを喉に感じながら、唇を固く結ぶ。イツクィクァウアの胸には、恐怖と奇妙な高鳴りが同時に湧き上がっていた。トラウィスカリは、遠く牢庭で倒れた夫の姿を心の奥に押し込み、腕の中のマシュトラの重さを思い出して目を閉じた。

 広間に、布の擦れる音と、膝が石に触れる乾いた音が続けざまに響いた。その音の上から、カカオの香りと焼いた肉の匂いが、相変わらず甘く鼻を刺す。

 アルバロは、その匂いを深く吸い込んだ。豆の香りと、女たちの髪や肌の匂いが、ひとつの新しい獲物の匂いとして彼の中に刻まれていく。

「湖は、今夜から別の王のために実る」

 若い征服者の言葉が、松明の火とともに揺れながら、石の壁に染み込んでいった。女たちの耳には、それが冷たい宣告であると同時に、生き延びるための唯一の約束の音として届いていた。

後書き
本作におけるカカオやアステカ王家の財政・貯蔵庫の描写については、
河出文庫『チョコレートの歴史』(ソフィー・D・コウ/マイケル・D・コウ著・樋口幸子訳)を参考にしています。

脚注
「運搬人夫の日給は1日当たりカカオ豆100粒と言う記述もありますので、仮に日本円で運搬人夫の日給が1日当たり2万円とすると、カカオ豆1粒が日本円で200円と言う換算になります。1億4,400万粒だと日本円で288億円となり、国家の備蓄とすれば妥当と言えるでしょう。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【アラウコの叫び 】第4巻/16世紀の南米史

ヘロヘロデス
歴史・時代
【毎日21:40投稿】 4巻は、序盤は「推理もの」、中盤から後半は「ロマンスもの」が展開されます。 ・サンティアゴで起こる「事件」と「裁き」 ・「アンデスの悪魔」として悪名を轟かせた狂気の老人カルバハルの存在感 ・ニドス家の兄妹の「行く末」 ・イネスとバルディビアとの「出逢い」と「結末」 大きく分けてこの様な展開になってます。 ------------------- 1500年以降から300年に渡り繰り広げられた「アラウコ戦争」を題材にした物語です。 マプチェ族とスペイン勢力との激突だけでなく、 スペイン勢力内部での覇権争い、 そしてインカ帝国と複雑に様々な勢力が絡み合っていきます。 ※ 現地の友人からの情報や様々な文献を元に史実に基づいて描かれている部分もあれば、 フィクションも混在しています。 動画制作などを視野に入れてる為、脚本として使いやすい様に、基本は会話形式で書いています。 HPでは人物紹介や年表等、最新話を先行公開しています。 公式HP:アラウコの叫び youtubeチャンネル名:ヘロヘロデス insta:herohero_agency tiktok:herohero_agency

江戸の夕映え

大麦 ふみ
歴史・時代
江戸時代にはたくさんの随筆が書かれました。 「のどやかな気分が漲っていて、読んでいると、己れもその時代に生きているような気持ちになる」(森 銑三) そういったものを選んで、小説としてお届けしたく思います。 同じ江戸時代を生きていても、その暮らしぶり、境遇、ライフコース、そして考え方には、たいへんな幅、違いがあったことでしょう。 しかし、夕焼けがみなにひとしく差し込んでくるような、そんな目線であの時代の人々を描ければと存じます。

対米戦、準備せよ!

湖灯
歴史・時代
大本営から特命を受けてサイパン島に視察に訪れた柏原総一郎大尉は、絶体絶命の危機に過去に移動する。 そして21世紀からタイムリーㇷ゚して過去の世界にやって来た、柳生義正と結城薫出会う。 3人は協力して悲惨な負け方をした太平洋戦争に勝つために様々な施策を試みる。 小説家になろうで、先行配信中!

楽将伝

九情承太郎
歴史・時代
三人の天下人と、最も遊んだ楽将・金森長近(ながちか)のスチャラカ戦国物語 織田信長の親衛隊は 気楽な稼業と きたもんだ(嘘) 戦国史上、最もブラックな職場 「織田信長の親衛隊」 そこで働きながらも、マイペースを貫く、趣味の人がいた 金森可近(ありちか)、後の長近(ながちか) 天下人さえ遊びに来る、趣味の達人の物語を、ご賞味ください!!

偽夫婦お家騒動始末記

紫紺
歴史・時代
【第10回歴史時代大賞、奨励賞受賞しました!】 故郷を捨て、江戸で寺子屋の先生を生業として暮らす篠宮隼(しのみやはやて)は、ある夜、茶屋から足抜けしてきた陰間と出会う。 紫音(しおん)という若い男との奇妙な共同生活が始まるのだが。 隼には胸に秘めた決意があり、紫音との生活はそれを遂げるための策の一つだ。だが、紫音の方にも実は裏があって……。 江戸を舞台に様々な陰謀が駆け巡る。敢えて裏街道を走る隼に、念願を叶える日はくるのだろうか。 そして、拾った陰間、紫音の正体は。 活劇と謎解き、そして恋心の長編エンタメ時代小説です。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

輿乗(よじょう)の敵 ~ 新史 桶狭間 ~

四谷軒
歴史・時代
【あらすじ】 美濃の戦国大名、斎藤道三の娘・帰蝶(きちょう)は、隣国尾張の織田信長に嫁ぐことになった。信長の父・信秀、信長の傅役(もりやく)・平手政秀など、さまざまな人々と出会い、別れ……やがて信長と帰蝶は尾張の国盗りに成功する。しかし、道三は嫡男の義龍に殺され、義龍は「一色」と称して、織田の敵に回る。一方、三河の方からは、駿河の国主・今川義元が、大軍を率いて尾張へと向かって来ていた……。 【登場人物】 帰蝶(きちょう):美濃の戦国大名、斎藤道三の娘。通称、濃姫(のうひめ)。 織田信長:尾張の戦国大名。父・信秀の跡を継いで、尾張を制した。通称、三郎(さぶろう)。 斎藤道三:下剋上(げこくじょう)により美濃の国主にのし上がった男。俗名、利政。 一色義龍:道三の息子。帰蝶の兄。道三を倒して、美濃の国主になる。幕府から、名門「一色家」を名乗る許しを得る。 今川義元:駿河の戦国大名。名門「今川家」の当主であるが、国盗りによって駿河の国主となり、「海道一の弓取り」の異名を持つ。 斯波義銀(しばよしかね):尾張の国主の家系、名門「斯波家」の当主。ただし、実力はなく、形だけの国主として、信長が「臣従」している。 【参考資料】 「国盗り物語」 司馬遼太郎 新潮社 「地図と読む 現代語訳 信長公記」 太田 牛一 (著) 中川太古 (翻訳)  KADOKAWA 東浦町観光協会ホームページ Wikipedia 【表紙画像】 歌川豊宣, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で

処理中です...