ほくそ笑む大悪党 アルバロ・デ・モリーナ

ひまえび

文字の大きさ
61 / 137
第5章――「湖の鎖、石の秤」

第21話――「境の丘の火」

しおりを挟む
 (1520年8月19日。チョルーラ出立前夜)

 チョルーラの夜空は澄んでいた。星はきれいだが、地面の匂いが重い。石畳の隙間に残った血と灰が、昼の熱で温まり、夜になってまた鼻へ戻ってくる。松明の脂が焦げる匂いも混じり、遠い神殿の影が黒く沈んで見えた。

 アルバロは地図を広げ、指で道をなぞった。チョルーラからトラスカラまでは遠くない。だが近い道ほど危ない。待ち伏せがしやすいからだ。敵は人数で勝ち、土地もよく知っている。隠れる場所も、逃げる場所も、選び放題だ。

 アルバロが襲撃を読む理由は3つあった。1つ目は静かすぎることだ。交易の使いが来ない。市場も閉じたまま。道ばたの小屋まで戸を閉めている。人が急に消える時は、病か、戦の前だ。

 2つ目は見張りの気配だ。丘の上に人影が出ては消える。松林の切れ目で、槍や飾りが一瞬だけ光る。客を迎えるなら隠れない。隠れるのは、襲う準備をしている時だ。

 3つ目は捕え方だ。捕えた偵察兵の腕に縄の跡が残っていたが、深く食い込んでいなかった。殺すための縛りではない。生かして連れて帰るための縛りだ。荷を奪うより、指揮官を生け捕りにして祭壇へ運びたい。そういう手つきだった。

 アルバロは荷駄を見て、口の中で小さく舌打ちした。荷が重い。進みが遅くなる。列が長くなる。列が伸びれば、途中を切られて終わる。だから列を崩さず、切らせない形で進むしかない。

 そばにはナステル(32歳)とリトランカ(20歳)がいた。2人は通訳であり、妾でもあった。昼は言葉を訳し、夜は交代でアルバロの身の回りを世話する。湯を運び、外套の泥を落とし、寝具を整え、夜伽にも応じる。兵が荒れて言葉が乱れる時は、余計な言い方を削って相手に通す役もする。

 今夜はナステルの番だった。地図の端がめくれないよう押さえ、蝋燭の火が揺れないよう風よけを置いた。リトランカは少し離れて、火縄が湿っていないか、荷の結び目が緩んでいないかを見て回っている。若い目は暗い場所ほどよく利いた。

 アルバロは2人に言った。

 「明日から、捕えた者の話は全部拾え。嘘でもいい。嘘の癖が分かれば、次が読める」

 ナステルは黙って頷いた。リトランカは火の粉を見つめた。煙が細く流れ、鼻に入る。今夜は誰も、よく眠れそうにない顔をしていた。

 ◇ ◇ ◇

 (1日目 夜明け、チョルーラ発)

 まだ暗さが残るうちに隊は動いた。空の色が薄い青から灰へ変わる時刻だ。草には露が残り、踏むたび冷たさが靴へ伝わる。トウモロコシ畑の葉がこすれ、乾いた音を立てた。遠くにイスタシワトルとポポカテペトルが見える。山が黙って立っているだけで、背中が固くなる。

 アルバロは先頭を無理に急がせなかった。騎馬隊を左右へ出し、偵察兵は交代しながら前へ走らせる。列の間隔は詰め、ばらけないようにする。火縄銃は濡れると役に立たない。大砲は泥にはまると動かない。だから固い道を選び、沢やぬかるみを避けて回った。近道より、安全な道を取る。

 昼前、谷の入口に小さな集落があった。家の戸は閉じたまま。犬も鳴かない。煙も上がらない。生きているのは土の匂いだけだった。井戸の縁には新しい足跡があり、土が掘り返されている。水を使えなくした跡だ。通る者の喉を先に殺すやり方だと分かる。

 その時、偵察兵が若い男を引きずって来た。男は綿鎧の下で胸を速く上下させ、目が落ち着かない。乾いた舌で唇を舐めた。リトランカが男の言葉を拾い、ナステルが短く整えて伝える。

 「境の丘に人が集まっている。槍が多い。石を投げる者も多い。若い者が多い。太鼓が鳴っている」

 アルバロは男の目を見て、さらに聞いた。

 「誰が決めた」

 男は一瞬黙り、喉を鳴らして言った。

 「戦頭ヤオテクートリだ。族長テカトル・シコメコアトルは迷っている。だが若い者が押している。おまえを連れ帰れば名が上がる」

 連れ帰る。殺すのではない。生け捕りにして祭壇へ運ぶつもりだ。アルバロはここで確信した。トラスカラは襲ってくる。しかも境で正面から、数で押し、指揮官だけを抜こうとする。

 夕方、野営地を決める時も迷いはなかった。水場に近いと夜襲されやすい。高すぎると寒さで馬が弱る。結局、ゆるい斜面の途中に張り、見張りを外向きに立てて輪を作った。夜は冷えた。薪は甘い匂いを出した。だが遠くから太鼓の音が聞こえた。腹に響き、眠りを削った。

 夜半、寝所に入ったのはナステルだ。無言で湯を置き、アルバロの手から地図を受け取り、折り目を整えて袋に戻した。明け方には入れ替わりでリトランカが来て、外套の泥を落とし、火縄を乾いた布で包み直した。交代は決まりごとだ。決まりごとが崩れる夜が、いちばん危ない。

 ◇ ◇ ◇

 (2日目 境の丘)

 朝、息が白かった。舌は乾くのに頬は冷える。草を踏むと霜が散り、靴底がきゅっと鳴る。前の丘の上に羽根飾りが点々と揺れていた。よく見ると、点ではない。見張りが並んでいる。

 アルバロは列を止め、大砲を先に出した。砲身は冷たく、触れた指が一瞬しびれる。火薬袋を開けると、火薬の強い匂いが鼻を刺した。火縄の赤い火が小さく揺れ、兵たちの喉が無意識に鳴った。

 敵は昼前に現れた。丘の向こうから、どっと流れ出てくる。畑の畝を越え、谷を埋めた。叫び声は多いが、まとまりがある。太鼓が一定のリズムを刻み、笛が合図を送っている。前は盾と槍。後ろは矢と投石。さらに後ろに、縄を持った者も混じっていた。最初から生け捕りを考えている。

 矢が降り、盾に当たって乾いた音がした。石が飛び、頭上を裂いた。土が跳ね、口の中がじゃりっとした。アルバロは動かない。敵がぎゅっと詰まる瞬間だけを待った。

 合図は短い。大砲が鳴った。空気が破れたような音で、耳が痛む。白い煙が広がり、苦い匂いが口の中に張りつく。石弾が敵の真ん中をえぐり、土と血と羽根が一緒に舞った。叫びが上がったが、すぐに乱れへ変わる。太鼓がずれ、笛が途切れ、足が止まった。

 そこへ火縄銃が続いた。乾いた破裂音が続き、人が倒れる。倒れた者が邪魔になり、後ろの者が押し、押された者が崩れる。崩れたところへ騎馬隊が回り込む。蹄が石を叩き、馬の汗の匂いが熱く立つ。犬が低く唸り、次に牙が布へ食い込む鈍い音がした。

 やがて敵は散った。負けたから散ったというより、怖さに耐えきれず散った逃げ方だ。丘へ、畑へ、松林へ、ばらばらに走る。追撃は短く切り、深追いはしない。深追いすれば、別の待ち伏せに食われる。アルバロはそこまで読んでいた。

 戦が終わると、捕えた者が引き戻された。縄がこすれる音が、やけに大きい。引き据えられたのは族長テカトル・シコメコアトル、戦頭ヤオテクートリ、槍隊長トレロトル、神官オセロツィンだった。男たちの目は乾き、口元に土が貼りつき、肩が重く沈んでいる。

 その後ろから女と子が連れて来られた。正妻ショチトル(30歳)。髪がほどけ、頬に灰の筋がついている。第二夫人アヤウィトル(19歳)。若いが目は強い。族長の姉で家の決まり事を握っていたチマリ(44歳)。泣かない代わりに息が浅い。側室マリナル(24歳)と、産後の匂いを残す側室イトツィ(18歳)もいる。

 子どもは4人だ。長男コスカメトル(12歳)は歯を食いしばり、妹のテイウィ(7歳)の手を握っている。幼子ミツトン(3歳)は母の腰布に顔を押しつけ、乳児シウ(1歳)は泣き疲れて声がかすれていた。怖いというより、冷たさと息苦しさで泣いている声だった。

 女たちはアルバロの前に据えられた瞬間、膝が落ちた。石が冷たく、布の上からでも分かる。肩が震える。ショチトルが最初に額を地面につけた。髪が土に触れ、土の匂いが一気に上がる。

 「お願いです。殺さないで。子を、子だけは殺さないで」

 声が割れ、途中で嗚咽が絡んだ。ナステルが短く訳し、リトランカは次の女の声が重ならないよう押さえた。

 アヤウィトルは泣かなかった。だが目は濡れている。顔を上げ、アルバロを見て言う。

 「夫を殺すなら私も殺せ。でも子は残せ。子は戦っていない」

 チマリは視線を落とし、声を低くした。

 「人質にするなら、生かせ。食べ物と水を出せ。病気にするな。死ねば、おまえの得も消える」

 アルバロが男たちへ目を向けると、男たちの顔色が変わった。族長テカトルは唇を動かすが声が出ない。戦頭ヤオテクートリは歯を見せ、悔しさで首筋が張る。神官オセロツィンは空を見上げ、何かの名を口の中で唱えていた。

 ショチトルは子を抱き寄せた。コスカメトルは妹の前に立ち、両腕を広げて壁になろうとする。テイウィは泣き声を噛み殺して鼻を鳴らし、ミツトンは母の腰布に爪を立てた。乳児のシウが小さくしゃくり上げ、唾の匂いが風に混じった。

 アルバロは女たちの声を、そのまま情だけで受け取らない。だが無視もしない。ここで皆殺しにすれば怖がらせることはできる。だがその後の話ができなくなる。生かして縛れば、恨みは残る。だが縛りとして使える。

 「子は殺さない」

 短い言葉が落ちた。ナステルが訳すと、女たちの肩が一斉に揺れた。泣き声が増えた。安心の涙ではない。張りつめていたものが切れて崩れただけだ。

 アルバロは続けた。

 「おまえたちは人質だ。逃げたら、その分だけ男を切る。従うなら、食い物と水を出す。病気は治させる」

 チマリが小さく頷いた。ショチトルは額を地面につけたまま、礼なのか祈りなのか分からない言葉を何度も吐いた。アヤウィトルは唇を噛み、目の端から涙が1筋だけ落ちた。

 その場で男たちは処刑された。刃の音は乾き、血の匂いが熱く立った。ショチトルは声を上げた。アヤウィトルは肩を震わせた。チマリは泣かないまま目を閉じた。子どもたちは母の体に押し込まれ、見ないように顔を隠される。それでもコスカメトルだけは、布の隙間から見た。少年の目に入った赤は、たぶん消えない。

 処刑が終わると、アルバロは女と子を列の内側へ移させた。縄はきつくない。だが長さはない。見張りは槍先を静かに向け、声を荒げない。静かな槍先のほうが怖いと、誰もが分かるからだ。

 夕方、野営地に火の匂いが戻った。女たちは互いの肩を抱き、子を抱え、泣き疲れて黙った。ショチトルは子の背を撫で続ける。アヤウィトルは泣き顔を隠し、目だけを冷たく保つ。チマリは火の外を見て、次に言うべき言葉を頭の中で並べていた。

 命乞いで終わる夜ではない。
 アルバロは火の輪の外へ女たちを集めさせ、子どもが泣きやむ距離で足を止めた。焚き火の煙が草の上を低く流れ、濡れた革と汗の匂いが風に混じる。女たちの息は浅く、子どもは母の腰布に顔を押しつけたままだ。

 「生きたければ、俺の命令に忠実に応えろ。子どもも生かす。だが逃げたら終わりだ」

 言葉は短い。だが甘くはない。ナステルがすぐ訳し、リトランカは女たちの声が重ならないよう腕を広げて押さえた。

 ショチトル(30歳)は唇を震わせて頷いた。アヤウィトル(19歳)は目をそらさず頷いた。チマリ(44歳)は一度だけ小さく頷き、子どもの数を確かめるように視線を動かした。マリナル(24歳)は喉を鳴らして頷き、イトツィ(18歳)は遅れて頷いた。

 アルバロはイトツィを手招きした。周りの兵が半歩だけ前へ出ると、女たちの肩が一斉に固くなる。

 「お前は侍女として残す。女と子の世話をしろ。夜伽はしなくていい。食い物と水が足りない時、病気が出た時、隠さずに俺へ伝えろ」

 イトツィは膝をつき、額を下げて答えた。声は小さいが、言葉ははっきりしていた。ナステルは訳し終えて息を吐き、リトランカは火の外の暗がりへ目を走らせた。今夜から先は、泣き声よりも沈黙が怖い夜になる。

―――――――――――――――――
挿絵は、『アステカ王国』です。

出典は、『小学館 日本大百科全書「ニッポニカ」』です。
挿絵は、『メソアメリカ』です。

出典は、『大陸書房「コルテス征略誌」モーリス・コリス著、金森誠也訳。P10』です。
挿絵は、『テノチティトラン侵攻「コルテス」』です。

出典は、『大陸書房「コルテス征略誌」モーリス・コリス著、金森誠也訳。P115』です。
挿絵は、『スペイン軍進路』です。

出典は、『中公新書「古代アステカ王国」増田義郎著。P103』です。
挿絵は、『テスココ湖周辺図』です。

出典は、『中公新書「古代アステカ王国」増田義郎著。P121』です。
挿絵は、『メソアメリカのカカオの産地』です。

出典は、『河出文庫「チョコレートの歴史」ソフィー・D・コウ:マイケル・D・コウ著。樋口幸子訳。P111』です。
挿絵は、『テノチティトラン地図』です。

出典は、『中公新書「古代アステカ王国」増田義郎著。P137」増田義郎著。P137』です。
―――――――――――――――――
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【アラウコの叫び 】第4巻/16世紀の南米史

ヘロヘロデス
歴史・時代
【毎日21:40投稿】 4巻は、序盤は「推理もの」、中盤から後半は「ロマンスもの」が展開されます。 ・サンティアゴで起こる「事件」と「裁き」 ・「アンデスの悪魔」として悪名を轟かせた狂気の老人カルバハルの存在感 ・ニドス家の兄妹の「行く末」 ・イネスとバルディビアとの「出逢い」と「結末」 大きく分けてこの様な展開になってます。 ------------------- 1500年以降から300年に渡り繰り広げられた「アラウコ戦争」を題材にした物語です。 マプチェ族とスペイン勢力との激突だけでなく、 スペイン勢力内部での覇権争い、 そしてインカ帝国と複雑に様々な勢力が絡み合っていきます。 ※ 現地の友人からの情報や様々な文献を元に史実に基づいて描かれている部分もあれば、 フィクションも混在しています。 動画制作などを視野に入れてる為、脚本として使いやすい様に、基本は会話形式で書いています。 HPでは人物紹介や年表等、最新話を先行公開しています。 公式HP:アラウコの叫び youtubeチャンネル名:ヘロヘロデス insta:herohero_agency tiktok:herohero_agency

江戸の夕映え

大麦 ふみ
歴史・時代
江戸時代にはたくさんの随筆が書かれました。 「のどやかな気分が漲っていて、読んでいると、己れもその時代に生きているような気持ちになる」(森 銑三) そういったものを選んで、小説としてお届けしたく思います。 同じ江戸時代を生きていても、その暮らしぶり、境遇、ライフコース、そして考え方には、たいへんな幅、違いがあったことでしょう。 しかし、夕焼けがみなにひとしく差し込んでくるような、そんな目線であの時代の人々を描ければと存じます。

対米戦、準備せよ!

湖灯
歴史・時代
大本営から特命を受けてサイパン島に視察に訪れた柏原総一郎大尉は、絶体絶命の危機に過去に移動する。 そして21世紀からタイムリーㇷ゚して過去の世界にやって来た、柳生義正と結城薫出会う。 3人は協力して悲惨な負け方をした太平洋戦争に勝つために様々な施策を試みる。 小説家になろうで、先行配信中!

楽将伝

九情承太郎
歴史・時代
三人の天下人と、最も遊んだ楽将・金森長近(ながちか)のスチャラカ戦国物語 織田信長の親衛隊は 気楽な稼業と きたもんだ(嘘) 戦国史上、最もブラックな職場 「織田信長の親衛隊」 そこで働きながらも、マイペースを貫く、趣味の人がいた 金森可近(ありちか)、後の長近(ながちか) 天下人さえ遊びに来る、趣味の達人の物語を、ご賞味ください!!

偽夫婦お家騒動始末記

紫紺
歴史・時代
【第10回歴史時代大賞、奨励賞受賞しました!】 故郷を捨て、江戸で寺子屋の先生を生業として暮らす篠宮隼(しのみやはやて)は、ある夜、茶屋から足抜けしてきた陰間と出会う。 紫音(しおん)という若い男との奇妙な共同生活が始まるのだが。 隼には胸に秘めた決意があり、紫音との生活はそれを遂げるための策の一つだ。だが、紫音の方にも実は裏があって……。 江戸を舞台に様々な陰謀が駆け巡る。敢えて裏街道を走る隼に、念願を叶える日はくるのだろうか。 そして、拾った陰間、紫音の正体は。 活劇と謎解き、そして恋心の長編エンタメ時代小説です。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

輿乗(よじょう)の敵 ~ 新史 桶狭間 ~

四谷軒
歴史・時代
【あらすじ】 美濃の戦国大名、斎藤道三の娘・帰蝶(きちょう)は、隣国尾張の織田信長に嫁ぐことになった。信長の父・信秀、信長の傅役(もりやく)・平手政秀など、さまざまな人々と出会い、別れ……やがて信長と帰蝶は尾張の国盗りに成功する。しかし、道三は嫡男の義龍に殺され、義龍は「一色」と称して、織田の敵に回る。一方、三河の方からは、駿河の国主・今川義元が、大軍を率いて尾張へと向かって来ていた……。 【登場人物】 帰蝶(きちょう):美濃の戦国大名、斎藤道三の娘。通称、濃姫(のうひめ)。 織田信長:尾張の戦国大名。父・信秀の跡を継いで、尾張を制した。通称、三郎(さぶろう)。 斎藤道三:下剋上(げこくじょう)により美濃の国主にのし上がった男。俗名、利政。 一色義龍:道三の息子。帰蝶の兄。道三を倒して、美濃の国主になる。幕府から、名門「一色家」を名乗る許しを得る。 今川義元:駿河の戦国大名。名門「今川家」の当主であるが、国盗りによって駿河の国主となり、「海道一の弓取り」の異名を持つ。 斯波義銀(しばよしかね):尾張の国主の家系、名門「斯波家」の当主。ただし、実力はなく、形だけの国主として、信長が「臣従」している。 【参考資料】 「国盗り物語」 司馬遼太郎 新潮社 「地図と読む 現代語訳 信長公記」 太田 牛一 (著) 中川太古 (翻訳)  KADOKAWA 東浦町観光協会ホームページ Wikipedia 【表紙画像】 歌川豊宣, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で

処理中です...