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再び世界へ
Round1 鈴鹿2&4
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遂に開幕した今シーズンの全日本ロードレース選手権EXPクラス。中でも注目されているのが、俺が所属する、わんだふるぷりきゅあ!モリワキレーシング。昨年、初代王者に輝いたMD213VFを更に熟成させて進化させたマシンを持ち込んでいる。俺は、久しぶりの鈴鹿サーキットでのレースにウキウキしていた。何せ昨年以来だからだ。実はシーズン開幕前までは、日本で美海と一緒に怪我の療養に充てていた。その間、美海から「もう!しばらくの間、輝くん、バイク禁止です!」と言われた時はどうなるかと思った。キアヌ・リーブス並に体が疼いて発作が止まらなくなっていた。3日乗らないだけで体が震えだして、まる1週間乗ってないと著しく知能指数低下してからの脳死案件だ。そんな地獄みたいな期間を乗り越えてからのコレだから、嬉しくない訳が無い。もうルンルンで、早く走りたくてどうしようも無かった。実は怪我が完治してから、仲間達で桶川まで行って「動作確認」という名目で愛車の6ダボをシバキ回したりしていた。実は俺の愛車の6ダボは、基本的にガレージには収めず、愛車のハイエースにレースギア一式諸共縛り付けている。俺は美海に「ちょっと…友達が元WSBK王者目線で構わないからバイク探し手伝って欲しいって言ってるから行ってくるだけだよ。」と上手いこと誤魔化して脱出に成功した、その時にLINE通話を繋ぎ、「っしゃぁ!今からお前パクったついでに桶川行くぞォ!」と言って桶川まで行ってなんて言うことをしていた。こうして迎えた開幕戦鈴鹿。俺は、準備を済ませてマシンに跨り、コースイン。久しぶりの300psオーバーのモンスターマシンを楽しんでいた。フリー走行では、なんとコースレコードをサラッと更新してしまう圧巻の走りを披露していた。いろはちゃんも3番手タイムとモリワキの強さが衰えてない事をアピールした。迎えた予選。予選は決勝並のデッドヒートを展開した。最終的には、俺のスーパーラップでアプリリアの引坂選手にとどめを刺す形でポールポジションを奪取という形になった。俺は、溜まりに溜まったストレスを発散出来てご満悦だった。そして迎えた決勝。俺はポールポジションからのスタート。いろはちゃんも3番手とモリワキ勢はトップ3に入った形になった。シグナルがブラックアウト。スタートは俺がロケットスタートをかまして飛び出した。いろはちゃんも1コーナーで2位に。ここから序盤にもかかわらずファイナルラップまで超ハイスピードスプリントレースを展開した。観客が待ち望んでたのはこういうレースであって、燃費レースなんざ興味無いのである。俺は、マルケス譲りのバンクを披露して観客を盛り上げた。モリワキのピットでは、「タイヤと燃料は平気だろうか?」という空気が漂っており、心配そうにレースを見守っていた。レースもいよいよファイナルラップ。ここでいろはちゃんが勝負に出た。それは、俺が自ら招いたこのスプリントレースのツケが回って来た頃合いの出来事だった。タイヤを酷使してしまい、死にかけてる所にいろはちゃんが強襲して来て、トップを強奪。俺もすぐに応戦したが、前後共にミディアムでこれ以上どう追撃しようかと考えてしまい、悩んでしまったのが全ての運の尽き。差が広がってく一方で、これ以上の追い上げを諦めて俺は2位をキープする走りにシフトした。それよりも溜まりに溜まったストレス発散が出来てることが嬉しかったので順位なんてどうでも良かった。結果は、いろはちゃんがデビューウィンを飾り、俺が2位とモリワキのワンツーで開幕戦を終えた。日本車勢は、カワサキが昨年から続いてる「倍速ジェネレーターの呪い」から未だに解放されずに、2台揃ってリタイヤ。ヤマハがそれぞれ5位、8位。ハルクプロが4位。ヨシムラが7位、9位という結果になった。
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